イラストを見る限り、カルラさん張りに活躍するアンジュが見れるやも!
★月☾月
ウズールッシャも中央部に差し掛かり、そろそろ戦闘が起こると思われるので、大分遅い気もするが軍の運用方法についてヴライに相談する事にした。
軍の編成は、歩兵、
俺はてっきり
理由としては、大きさと数だ。まず、大きさについてだが、
うーん。やっぱり戦ってのはそう簡単な物じゃないんだな。これはヴライに相談して正解だった。
ただ、
ヴライ曰く、
戦のプロであるヴライにそう言ってもらえると自信が湧いてくる。
これから戦闘が頻発し、敵の砦も攻める事があるだろうから、その際には上手く
★月‡月
武装した集団が接近していると偵察に出ていたノスリから報告があった。
数はおよそ500。服装からしてまず間違いなくウズールッシャ兵との事だが、
これがヤマトの進軍に気付いてのものなのか、それとも巡回中に偶然出会ったものなのかは分からないが、いよいよ戦闘である。
俺はヴライに確認を取るとすぐに軍に戦闘体勢を取らせて、相手を待ち構える。
暫くすると地平線の向こうから土煙が舞い上がるのが見え、徐々に近づいてくるウズールッシャ兵の姿が確認できた。
彼らは皆、曲刀を振りかざし雄叫びを上げながら、真っ直ぐこちらに迫ってくる。
俺は戦闘前に降伏勧告をしようと思っていたのだが、彼らは止まる気配を一切見せず、愚直にこちらに迫ってくる。
それに何か策があるのかと思ったが、他に敵兵の姿は確認されておらず、一面荒野で隠れる場所も殆ど無いので伏兵の可能性も極めて低い。つまり彼らは、敵を見つけたから攻撃を仕掛けてきただけで、そこに戦術などなく、ただ衝動的な行動でしかないのだ。
俺はそんな世紀末産のモヒカンのような敵の姿に呆れかえり、降伏勧告が無駄だと判断すると、待機状態で跪かせていた
突如動き出した巨大な人型にウズールッシャ兵に動揺が走る。しかし、突撃しようと全速力で駆けていた彼らが突然止まる事などできるはずもなく、そのまま大剣を抜き放った
イヤ、ぶつかり合ったと言うのには語弊がある。何故なら、それはあまりにも一方的な虐殺であったからだ。
その光景は死に慣れているはずの兵士でさえ息を呑む凄惨なモノで、それは
そして、その光景を生み出している
斯く言う俺も想像以上の有様に意識が飛びそうになっている。それでも何とか仮面の力で平静を保てているのは良い事なのか悪い事なのか。いっその事、仮面を外して気絶してしまおうかという考えも過ぎった程だが、皇弟として無様な姿を晒す事は出来ない為、そのまま目に焼き付ける様に戦場を見続ける。
この時の俺はあまりにも無表情で
そして、そんな戦いとも言えない一方的な蹂躙を受けるウズールッシャ兵がそのまま戦い続ける事など出来るはずもなく、戦闘が始まってから5分と経たない内に総崩れとなり散り散りに逃げ始める。
それに俺は歩兵と
こうして最初の戦いが終わり、投降したウズールッシャ兵を捕虜にする事にしたが、ここでヴライから待ったが掛かった。
曰く、害意を持ってヤマトに牙を向いた者達はいずれまた同じようにヤマトに牙を向く。よって遺恨を絶つべくここで皆殺しにすべし!
との事だ。
まぁ、ヴライの言う事も尤もだが、それを認めてしまえば、今後戦う者達も皆殺しにしなくてはならなくなってしまうので、ここは何とかヴライを説得しなくてはならない。
そこで俺は前々から考えていた方法を試す事にした。これには多くのウズールッシャ人の命が掛かっている。
俺は内心で自身に活を入れると慎重に話し始めた。
ヴライよ、知らぬ、という事は罪なのだろうか?
「? それは一体どういう事でしょうか?」
お前達ヤマトの民は生まれながらにして兄上の威光の元、生活してきた。これはとても幸福な事だ。逆に言えば、ウズールッシャの様にヤマトに属さぬ國々は、その幸福に浴する事が出来ずにいる。
「そのとおりです。彼らは本当に愚かな者達です。」
そうだな。だが、生に苦しむ者の目の前に、
「・・・」
兄上は私に仰った。暴君の圧政に苦しむウズールッシャの民に救いを与えよと。
故に私は
「ッ!」
だからこそ私はこの者達を赦すのだ。全知全能たる
ふぅ、なんとか言いきったが、なんだか宣教師になった気分だ。これを俺達の時代にやっていたら、社会風紀を乱す頭のイカれた犯罪者としてタイーホされてるところだな。だが、神が身近に存在し、更に兄貴を現人神として仰いでいる現代においては有効な手法だろう。あとはヴライがどういう反応をしてくるかだが・・・え?
その時俺は何が起こっているのか解らなかった。いや、理解したくなかっただけかもしれない。説法?を終え目線をヴライの方に向けると懺悔するかの如く跪く大男の姿が!!
なにこれ気持ち悪い!? 一体これはどういう状況だ!? しかもなんかヴライ以外の周りに居た連中も同じようになってるし!? まさか俺の説法(笑)でこうなったのか!?
そんな風に混乱している俺を尻目に跪いていたヴライが顔を上げた。その顔には悔恨の念が浮かんでおり、目からは涙が止めど無く流れていた。
「殿下・・・。私はこれまで聖上に全身全霊を懸けて仕えてきました。そして、聖上も私を信頼してくださり、重用してくださいました。しかし、いつの頃からか私はその信頼を履き違え、愚かにも自らの意思こそが聖上の意思であると考えるようになっていました。我こそが
・・・どうしようこれ。適当にそれっぽい事言っただけで、兄貴がウズールッシャの民を救えって言った事も嘘なのにまるで兄貴教の教主の様な扱い。これだから狂信者は嫌なんだ!!
まぁ、ヴライが兄貴だけでなく俺にも忠誠を向けてくれるようになったっぽいから結果オーライなんだが、このままじゃアンジュを廃して俺を担ぎ上げそうな勢いなのが問題だ。俺にはそんな気は全くないのでそんな事されても迷惑この上ないから帝都に帰ったら兄貴に相談するとしよう。あとアンジュの教育にも更に力を入れて、ゆくゆくはヤマト最強の存在になってもらおう。叔父としてはかなり複雑な気分になるけどな!!
だが、そうなればヴライも文句は言わないだろう・・・多分。
《「アシル・アベルにより皇族としての能力を示す」+「帝の意志の代弁(嘘)」》
×(主人公補正+大いなる父補正+皇弟補正)
=ヴライの忠誠心