春休みは春のセンバツ見に行ったり
友達と遊びに行ったり
春休み課題やったり
春休み課題を消化したり
後は・・・春休み課題やったり
あと・・・溜まっている春休み課題をやったり
・・・あれ・・・俺の春休みって・・・課題しかしてなくね??
その後、清掃の時間がやってきた
皆、沈黙している
誰も話さない
話そうとしない
唯一良かったことは
自分の清掃場所が校庭であることと
今日一日自分と行動を共にしていた朋くんと
同じ清掃場所だったことだ
そう、自分が何もやってないことを知ってる
朋くんは犯人を知っている
自分が今一番信用できる人だ
校庭の草を抜きながら朋くんに近付いた
「ねぇ、朋くん、さっきの時間犯人が分かったって
って言っていたけど、誰なの?」
朋くんがこっちを向いた
「犯人?お前じゃないの?」
朋くんが何言っているのか分からない
今日一日共に行動したのに
「え?何言っているの?
今日一日共に行動していたじゃん!
だったらやってないの分かるでしょ?」
朋くんがキョトンとした表情を見せた
「うん、そうだね、君は何もやってない
でも、君は認めたじゃん
自分がやったって
だったら君が犯人だよ」
犯行をした人が犯人だろ?
自分は何もやってない!
だったら自分は犯人じゃないだろ!
朋くんが呆れた表情を見せた
「君は無罪の罪って知っているか?」
「は?それを言うなら無実の罪だろ?」
「はぁ・・・全く・・・
例えばだ、とある事件で冤罪で逮捕されたとする
だが自分は無罪だからと言って
それに甘んじて、自分が無罪であるアピールをしなければ
有罪になっても仕方ないだろ?
正論だからいつか認められる
そう思っている奴に多いよ
結局この世は正論かどうかではなく
大きい声の奴の意見しか頭に残らないんだよ
だから、最低でも自分の意見ははっきり言う
真実を言い続ける事が大事なんだ
そうすれば真実を言っているんだ
意見自体の力は声の大きい奴より強い
真実が頭の中に残る
だが君はあの時周りの空気に流されて
真実を伝える事を諦めた
自分が犯人であるということを認めた
だから君が犯人だよ」
小学4年生かよこいつ
話が難しすぎてよくわからないんだけど
「う、うん分かった
自分が犯人だったようだ
で、でもさだったら実際にやった犯人は一体?
本当に分かったの?」
朋くんは笑った
「まぁね、俺は百握りだから」
・
・
・
犯人を知った自分と朋くんは
朋くんが予想した犯人の次の行動に先回りするため
クラスの皆の前で朋くんの推理を言っても
誰も信用しないから隣のクラスの香川先生に
事件の全容を伝えた
そして自分はこの事件について生徒指導の先生に説教されるので
朋くんと香川先生には犯人が来るであろう
自分の家に待機してもらった
はっきり言って
犯人を知ってしまった状態でこの事件に関しての説教を受けるのは
とても犯人に対する苛立ちを募らせた
また悔しくもあった
あんなに推理小説を読んでいるのに犯人が分からなかったこと
自分は先入観に囚われていた
証拠を見逃していた
そして何よりその全てを朋くんはしなかったこと
読むのと実際にするのではここまで違うのか
自分は感じてしまった
子供ながら直感してしまった
自分と朋くんでは才能の格が全く違うことも
朋くんには名探偵になる才能を秘めていることも
そしてこの歳でここまでの事件を解けるだなんて
ほとんど間違いなくこれが朋くんにとっての初めての事件だ
なんてたってまだ自分も朋くんも小学4年生なのだから
こんな突発的な事件で先入観を持たず、証拠を見逃さず、冷静な判断をできるなんて
しかも初めての事件だ、ほとんど才能だけで解いてみせたんだ
間違いなく一生掛けて推理力を磨いても、朋くんには勝てない
それこそ朋くんの才能は、推理はその内多くの難事件を解くことになるだろう
と心底思った
そんなこと思っていたら生徒指導の先生に
「ちゃんと聞いとんのかぁぁあぁぁあぁあぁ!」
とか言われて、さらに話が伸びた・・・
仕方ないね☆
生徒指導の先生の長い長い2時間の説教が終わり帰宅した
家に帰るといつも帰りの早い母と朋くんと香川先生が居た
まぁ・・・当たり前か
朋くんがテレビを見ながら言った
「おかえりー、今は6時30分だから
大体1時間後の7時30分には犯人が来るんじゃないかな
最低でも30分以内には来ないでしょ」
香川先生が口を開いた
「そう?だったら衣成くんは先生とご飯食べに行こうか」
先生もこの事件の事を聞いた時は驚いていたけど
やっぱり先生も朋くんの推理を信じているんだ
「そうだね・・・先生のおごりなら」
「当たり前です!君、先生がお金ないと思っているでしょ!
先生の給料はたくさん貰えるんだよ!」
朋くんが少し意地悪そうな顔をした
「えー?ほんとー?だって先生近頃テレビ変えたでしょ!
大きさから言って42型とか?
小さな部屋にそれは大きすぎるよー
多分先生、テレビの近くにある背の低い机にあぐらかきながら
とかでテレビ見てるでしょ!
そんな大きなテレビ買って俺一人分のおごれるの?」
先生がびっくりした
「え!ちょっと!なんでそんなこと知っているの!?
まさか・・・私の部屋知っているの?きm」
とまで言ったところで朋くんが笑った
「アハハハハハ、まっさかー、そんなことしないよ
だって見れば分かるもん!
先生、テレビに一番近い所に座ってるし
その上、目を細めているし
でもコンタクトとかメガネをしていないってことは
最近目が悪くなったってことでしょ?
大きい部屋だったら机の位置を変えればいいけど狭いから
位置を変えることが出来なくて
しかも部屋が狭くてもテレビが小さければ割合的に良いんだけど
大きいから目がどんどん悪くなっているんでしょ?
目の細め具合からして大体の大きさは分かるし」
先生がまた驚いた顔をした
「ほんと凄いねー、全部あたってるよ!
将来の夢は刑事さん?それとも探偵さんかな?」
朋くんが笑顔になった
「刑事?探偵?そんなの無理無理!興味ないし
それに上には上がいるよ
普通に会社員目指すよ
できれば公務員がいいけどねー
それに刑事なら、俺なんかより向いている人が・・・
いや、まぁいいか」
上には上がいるってまるで経験してきた言い方だね
と言おうとしたところで先生が立ち上がった
「それじゃあ、近くの料理店で食べてきます」
と母に言った
朋くんも立ち上がって言った
「ここらへんで一番近い所になると
『お食事処 山本』かな?
あそこの定食は美味しいんだよねー」
と言いながら先生と一緒に外に出て行った
外から
「あんまり高い奴頼まないでね?
今月いろいろと奮発したから」
「えー?教師の給料高いんじゃないのかよー」
という声が聞こえる
母が
「あの子・・・すごい推理力ね・・・
なんかアレみたいじゃない・・・
あの・・・シャーロット・・・
あの・・・有名な推理小説の・・・
シャーゴック・ファームズ!」
「シャーロック・ホームズだよ!」
お互いに早々と食事を済ませ
ちゃんと7時にはまた全員揃った
朋くんの予想だと7時30分に犯人が来るので
その間に、朋くんの家に電話して
朋くんのおじいちゃんに連絡を入れた
どうやら朋くんはおじいちゃんに事件の概要と推理を
言っていたようだったけどなんでだろう?
まぁ、良いか
その後、自分のお父さんが帰ってきたので
もう一度事件の概要と朋くんの推理を言った
そして7時32分ついに呼び鈴が鳴った
自分が出るように言われた
「はーい!」
ガチャ
そこに居たのは
朋くんが推理した通りの人が居た
・
・
・
3時間前・・・校庭清掃中
「まぁね、俺は百握りだから」
その時の自分は、百握りとはなにかという疑問より
誰がやったのかということだけしか興味がなかった
「で誰だ?」
朋くんは少し微笑んだ
「ヒントをやろう
君も推理小説を読んでいるなら
これくらいの事件は解けるだろう?」
「うー・・・回りくどいけどそれでいいや」
はっきり言って、誰がやったかということだけを早く聞きたかったが
推理小説を話に出されたら
断ることは出来なかった
「そう来なくちゃ!
まずは君は誰がなんのためにやったと思っている?」
と草を抜きながら聞いてきた
これは自分を貶めるためにやっているに違いない
これはただのいじめだ
「そりゃ、自分を貶めるために石山達がやったと思ってる
証拠はないけど、動機はこのあいつらしかない」
朋くんがちょっと怪訝そうに
「ふーん」
と言った
続けて
「それじゃあ、まずアリバイから確認しようか」
「そうだな・・・今日は
中川は田所さんとなんか外で一緒に遊んでて
湯山は石山のグループと遊んでいたな
まぁ湯山は皆に好かれているからよくあることだけど」
「そうだね、まさにその通りだ
俺たちが外で遊んだのは
放課の長い2時間目から3時間目の間の時間
30分放課だ
この時間、生徒は先生から半ば強制的に教室から
外に出される
それ以外の時間は俺たちは教室に居た
誰も鍵のある先生の机に近くすら行ってない
つまり、犯行が行われたのは
2時間目から3時間目の間の30分放課だ」
そうだ、そこしかないのは分かっているだが
それだけでは何もわからない
「でもそれだけじゃあ、誰がやったかわからないじゃないか
自分たちより遅く教室に出たのは・・・
石山達のグループだけだけど
石山達以外にも人は教室に居たじゃないか
本当に犯人が分かったのか?」
朋くんは当たり前のように答えた
「うん、石山が君の机に袋を置いた時点で分かったよ
最初から状況証拠的にあの人しか居ないと思ったけど
確信に変わったよ」
「え?じゃあやっぱり石山がやったのか?」
朋くんは笑った
「さぁ・・・それは君が突き止めるんだよトワソンくん♪
最後のヒントまで出して分からなかったら教えてあげる」
「そうか、分かったよ、で次のヒントは?」
「さっき君の言った通り
俺らより遅く教室を出たのは
石山達だけだ、だけどだからといって
そいつらが犯人とは限らない
それは他の人も教室に居たからだ
だからはっきり選択肢を一つ消そう
石山たちは犯行をしていない
それは君を見る目から分かる
君のロッカーから袋を出した時驚いた
それだけでなく、君を見る目が一変したんだ
それまではただのイジり、いやはっきり言っていじめであった
いつもと同じように、君を犯人呼ばわりした
だがロッカーから出した時から
君を見る目が人を見る目ではなく犯罪者を見る目に変わったんだ
軽蔑している目であった」
軽く俺の推理が否定されたけど全く意味が分からん
それが証拠になるかよ
「はぁ・・・全部演技かもよ
それくらいも分からんのか」
朋くんは即答した
「そうだね、全部演技かもしれない、でも大丈夫
はっきり言って
石山達はやっていないと断言できる
それは先生がいるからね」
あ・・・そうか
「30分放課は先生に半ば強制的に教室の外に出されるという事は
先生がその教師に最後までいるということか・・・
なるほどそれは納得だ
先生はいつも通り10分後には次の授業の準備を終えて
皆に混じって外で遊んでいたし
今日もいつも通り皆が外に出たってことか
あー!もう誰もやってないじゃん!
・・・誰も触らずに勝手に鍵が動いて
袋が勝手に動いてロッカーを開けて入るなんてありえないよ!」
「うん、まぁそうだけど・・・」
ここまで来てもう一度思い出してみた
皆のアリバイを
中川は田所さんとなんか遊んでいた
湯山は石山のグループと遊んでいた
そしてどちらも犯人ではない
・・・そうか
一人居るじゃないか
「あ!そうか、自分たちは外に遊んでいて分からないけど
外には居なかったじゃないか!神谷優馬!
アリバイがない!
多分先生が外に出るまで図書室かどこかにいて
また教室に戻ったんだ!」
あーほんとごめんなさい!遅くなりました!
いや、ちょっと構成をどうしたら分かりやすいかなーって思いまして
そのことばっかり考えていたら遅くなりました!
前回は最低限の証拠提示
今回は犯人の絞込み+新しい証拠
次回は証拠の明確化と推理です
もう流石に皆は分かっている人が多いと思いますが
本当に長いものを出しちゃうと飽きられそうなので
ここで切らせてください
次も5000文字近くいきそうです
文才がないから短いもので
さらに読み応えのあるものがないと飽きられるから大変