時雨転生史   作:航空戦艦山城

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第1話 時雨になってしまった・・・

 やあみんな。俺は白露型駆逐艦の時雨・・・というのは姿形だけ。君たちは転生というものを知ってるよな。俺の言いたいことはわかると思うけど、実は俺は転生者なんだ。

 

 なにを言ってるかわからないと思うけど俺もなにを言ってるのかわからない。目が覚めたら海の上に立っててな。んー・・・記憶を辿ってみても覚えてるのは部屋で艦これしたあと寝たということなんだけど・・・

 

「時雨?ボーッとしてるけど大丈夫?」

 

「あ、大丈夫。ありがとう村雨。」

 

 ついでに言うと俺は男で一人称も俺なんだが口調が時雨みたいに変換されている。喋っているのが俺だから違和感が半端じゃない。俺を海で拾ってくれた艦隊の編成を見ると

 白露

 村雨

 夕立

 春雨

 五月雨

 涼風

うん。白露型の娘達が集合してるね。でもまだ海風とか江風がいたと思うんだけど・・・まあそれは今はいいか。

 

 そんなこんなで今はこの鎮守府の提督がいる執務室に案内してもらっている。

 

「さあここが執務室ぽい!」

 

「白露一番に入室しまーす!」

 

「あぁ姉さんそんな失礼な入り方したら怒られちゃいますよ!」

 

「まあいいじゃないか五月雨。提督はこんな事で怒りゃしないよ」

 

「さ、時雨?村雨と春雨についてらっしゃい」

 

「姉さん達ももう少し落ち着いてくれたらいいんだけど・・・」

 

 ・・・一応ここの最高責任者のとこに行くのにこの軽さはなんなんだろうか。涼風が言うようにあんま気にしない提督なのか?

 

「あらあら白露ちゃんに夕立ちゃん?あんまり走って入っちゃ危ないわよ?」

 

「まあいいじゃないか扶桑。子供は元気が一番だしな」

 

 む、秘書艦は扶桑なのか。俺がこうなる前はうちの艦隊の戦艦でも3本指に入る練度だったな。そして提督は涼風の言う通りあまり気にしてないらしい。

 

「提督!新しい仲間を連れてきたっぽい!」

 

「らしいな。春雨から報告はきてたぞ。お前さんがそうか。服装見た限りじゃあ白露の姉妹か?」

 

「うん、そうだよ。僕は白露型駆逐艦の時雨。これからよろしくね」

 

 とりあえず挨拶はしたがこれでいいのだろうか・・・怒られたりしないか不安だ。おや?扶桑の様子が・・・

 

「時雨!?貴方時雨なの!?」

 

「そうだよ扶桑。久しぶり・・・でいいのか・・・ってうわ!?」

 

 と、扶桑にも挨拶をしていたらし終わる前に扶桑に抱きつかれた。え、なんで俺抱きつかれてるのって言うかなにか柔らかいものががが・・・

 

「会えて嬉しいわ時雨。そしてあの時はゴメンなさい・・・辛かったでしょう?」

 

 ・・・どうやら軍艦だった頃の事を謝っているらしい。扶桑と時雨だからアレしかないよな。

 

「ううん、なにも気にしてないよ。扶桑も山城凄かったじゃないか。他の西村艦隊のみんなも同じ事言う筈だよ」

 

「それでもよ。これは私と山城のケジメみたいなものだから。それと改めてよく帰ってきてくれたわね。私たちは貴方を歓迎するわ」

 

「俺のセリフ取らないでくれよ扶桑。まあいい。白露たちは時雨を案内してやってくれないか?姉妹仲良く話したいこともあるだろう」

 

「やった!それじゃあついてきて時雨!」

 

「白露お姉ちゃん待つっぽい!」

 

「うふふ、じゃあいってらっしゃい時雨」

 

「あっはは・・・うん、そうだね行ってくるよ扶桑」

 

 

 というわけで今俺は白露たちの案内のもと、鎮守府の施設を説明してもらっている。

 

「ここが宿舎っぽい!左の建物から順に駆逐、軽巡、重巡、空母、戦艦、潜水艦ってならんでるっぽい!」

 

「結構大きいね。百人以上は優に入るんじゃないかな?」

 

「これくらい広くないと私たち駆逐艦は大変だからね!」

 

「姉さん!次は工廠に案内しますよ!」

 

「あ!五月雨ちゃんそんなに急いでたら「ヘブッ!」あぁ・・・」

 

 春雨が言い終わる前に転けてしまったな。やはり五月雨はドジっ子か。

 

「あ〜あ五月雨のやつ派手に転んじまったねぇなんでこう落ち着きがないのやら」

 

「ふえぇ・・・痛いよう・・・」

 

「やれやれ、ほら、立てる?僕の手を掴んで」

 

「あ・・・」

 

「よいしょ・・・ほら、涙も拭いて」

 

「あ、ありがとう・・・姉さん」

 

「白露姉さん、医務室ってどこ?それかこれってドックなのかな?」

 

「あ、それくらいなら工廠の明石さんが医務室もやってるからついでに診てもらおうか」

 

「それはちょうどいいね。じゃあ行こうか五月雨」

 

「え?きゃっ!?///」

 

(((((お姫様抱っこだとぉ!?)))))

 

「どうしたのみんな揃って」

 

「時雨それなんとも思わないの?」

 

「え、なにが?」

 

「無自覚・・・だと!?」

 

「女なのに女の敵になりそうなんだけど」

 

「ぽい・・・」

 

「あわわ///」

 

「あたいの姉はみんな濃いキャラしてるねぇ」

 

 

 白露たちがなにかヒソヒソ言いながら案内してくれたが五月雨軽いな。ちゃんと飯食ってるのか?んで、ここが工廠か。ここもデカイな。入居ドックもデカそうだ。

 

「明石さーんいますかー?」

 

「はーい、ちょっと待っててー!」

 

 なんて奥から声が聞こえてきたがなんかえらく物が多いな。普段からこんな感じなのか?

 

「いやーゴメンねー?今散らかっちゃってて・・・あ、あなたが新しく配属された時雨ちゃん?」

 

「あ、うんそうだよ。白露型の時雨。よろしくね」

 

「はいよろしく。んで、なんで五月雨ちゃん抱っこしてるの?」

 

「ああ、さっき転んじゃってね。足を怪我したみたいだから見てもらおうと思って」

 

「なるほどね。じゃあパパッと診ちゃおうか」

 

「そうしてくれると助かるな。んで、五月雨はいつまでフリーズしてるんだい?」

 

「・・・ハッ!?あれ?ここ工廠?」

 

「うん。五月雨ずっとフリーズしてたけど大丈夫?」

 

「え?フリーズ・・・っても、もう大丈夫だから降ろして時雨姉さん!」

 

「そう?無理そうなら言ってね」

 

(う〜・・・なんだかすごく恥ずかしい/// )

 

「はーいお待たせ〜。とりあえずイスに座って・・・て顔赤いけど大丈夫?」

 

「い、いいえ!大丈夫です!」

 

 

 五月雨を治療して明石さんに工廠の案内をされて今俺たちは艤装を保管している区画に来ている

 

「そうだ、明石さん。僕の艤装ってある?」

 

「あるけど・・・装備してみる?」

 

「あ、じゃあついでに的に撃ち込んでみたらどうだい?」

 

「涼風それ名案っぽい!明石さん!いいでしょ?」

 

「うーん・・・まあいっか。装備するの手伝ってあげてねー」

 

 

 艤装って案外重くないんだね。艦娘だからか?って、そんなことより海に立てらなくてはいけないのか!?めっちゃ怖いんだけど!

 

「?時雨お姉ちゃんどうしたっぽい?」

 

「い、いやなんでもないよ・・・」

 

「「「「「「?」」」」」」

 

 マズイ・・・めっちゃ怖いんだけど。でもこのままだと変に思われるし・・・ええい!ままよ!

 

 

 はい。結果的には苦もなく立てました。艦娘になったからか?怖かったのは一瞬だけで立ってみたらなんともなかった

 

「お、用意出来てるみたいね?じゃあみんな的運ぶの手伝ってちょうだい」

 

「「「「「「「はーい」」」」」」」

 

 

 的を並べ終えていざ試し撃ちをしようという訳なんだが、ゲームでやってた時に改ニ前はてっきりガンキャノン方式なのかとか思ってたけどこれ改ニみたいに手で持てるんだね。

 

「じゃあ撃ってみて。まあ最初は上手いこと当てるのは難しいんだけど」

 

「うん。みんな、アドバイスとかしてくれたら嬉しいな」

 

「任せてよ!1番的確なアドバイスしてあげる!」

 

「あんまり気負わないでねー」

 

 さて、初めての射撃だが、うまくいくだろうか。トリガーがあるから撃ち方がわからないということはなくてよかったけどな。しかし距離がわからない上に海上だから揺れる揺れる・・・狙いが定まらん。とにかく撃ってみるか。

 

 カチッ

 

「・・・?」

 

 カチッカチッ

 

「どうしたの?」

 

「えっと・・・これって弾入ってるんだよね?」

 

「ええ勿論。何時でも出れるようにしてるわ。それがどうしたの?」

 

「スゴく言いにくいんだけど・・・弾が出ないんだ」

 

「え?ちょ、ちょっと見せて?」

 

 と言って俺の背中に回って艤装を弄っていると

 

「うーん・・・なにも不具合はないな。魚雷は撃てる?」

 

「魚雷かい?わかった。撃ってみるよ」

 

 いやな予感しかしないが撃ってみると

 

「・・・出ない」

 

「え”」

 

「一応聞いておくけど魚雷撃つときって念じればいいんだよね?」

 

「まあ極端に言えばそうだけど・・・」

 

 これはマズい・・・!主砲も魚雷も撃てない艦娘とか解体待ったなしじゃないか!

 

「どうしよう・・・僕解体されちゃうの?」

 

「そ、そんな訳ないじゃない!ウチの提督は撃てないくらいで解体するような提督じゃないよ!」

 

「そ、そうよ!いざとなったら村雨たちが守ってあげるから!」

 

 みんな優しさが目に染みる・・・でもホントにどうなってしまうんだ・・・

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