バカとテストと監視者   作:汰灘 勇一

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プロローグ②秀吉の夢

秀吉side

 

 ワシはある公園に立っていた。そして、目の前には……、

 

「ヒック、グス……」

 

 ワシの幼馴染の川上絵美里が泣いておった。

 

「絵美里、泣きやむのじゃ。せっかくのかわいい顔が台無しじゃぞ」

 

「だって……アメリカに行きたくないんだもん。もっと秀吉君とお話したいの。秀吉君のことが好きだから……」

 

 そう、絵美里は親の仕事の都合で、アメリカに行くのじゃ。だが、泣きぐずって行こうとしないのじゃ。

 

 ……蓮とは真逆じゃな。今頃、蓮も姉上と話をしておる頃じゃな。

 

「ねえ、秀吉君。私は、あなたのことが好き。だから、あたしの恋人になって」

 

 すると、いきなり絵美里がワシに告白してきた。な、何故このタイミングで告白するのじゃ。

 

「もしかしたら、私のいない時に秀吉君に恋人ができるかもしれない。だから……」

 

 ……わしに恋人か、多分できんじゃろ。ワシは女の子とよく間違われる。ワシを異性として意識してくれるのは絵美里だけじゃと思う。

 

「すまぬ、絵美里。今のワシでは返事が出来ぬ。じゃから、もう少し待ってくれぬか?」

 

「……じゃあ、私が戻ってきたら秀吉君の彼女にしてくれる」

 

 絵美里が戻ってきたらか……その時にはワシも覚悟を決めてるじゃろう。

 

「わかったのじゃ。約束するのじゃ」

 

「絶対だよ。覚えてなかったらキスするからね!」

 

「わ、分かったのじゃ」

 

 ワシがそう言うと、やっと絵美里は笑顔になった。よかったのじゃ……。

 

「じゃあ、行ってくるね! 秀吉君!」

 

 絵美里はそう言い残して駆けて行った。

 

「……いってらっしゃいじゃ」

 

 わしはそんな絵美里の背中見えなくなるまで、そこを離れなかった――――――――

 

 

 

 

ピピピピッ! 

 

 

「う~ん、もう、朝か」

 

 ワシは目覚まし時計の音で目が覚めた。夢じゃったのか……でも何であの時の夢を?

 

「さてと、姉上を起こすとするか」

 

 ワシはとりあえず、まだ寝ているであろう、姉上を起こしに行くことにした。




そろそろ、幻夢も復活させます。
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