秀吉side
ワシはある公園に立っていた。そして、目の前には……、
「ヒック、グス……」
ワシの幼馴染の川上絵美里が泣いておった。
「絵美里、泣きやむのじゃ。せっかくのかわいい顔が台無しじゃぞ」
「だって……アメリカに行きたくないんだもん。もっと秀吉君とお話したいの。秀吉君のことが好きだから……」
そう、絵美里は親の仕事の都合で、アメリカに行くのじゃ。だが、泣きぐずって行こうとしないのじゃ。
……蓮とは真逆じゃな。今頃、蓮も姉上と話をしておる頃じゃな。
「ねえ、秀吉君。私は、あなたのことが好き。だから、あたしの恋人になって」
すると、いきなり絵美里がワシに告白してきた。な、何故このタイミングで告白するのじゃ。
「もしかしたら、私のいない時に秀吉君に恋人ができるかもしれない。だから……」
……わしに恋人か、多分できんじゃろ。ワシは女の子とよく間違われる。ワシを異性として意識してくれるのは絵美里だけじゃと思う。
「すまぬ、絵美里。今のワシでは返事が出来ぬ。じゃから、もう少し待ってくれぬか?」
「……じゃあ、私が戻ってきたら秀吉君の彼女にしてくれる」
絵美里が戻ってきたらか……その時にはワシも覚悟を決めてるじゃろう。
「わかったのじゃ。約束するのじゃ」
「絶対だよ。覚えてなかったらキスするからね!」
「わ、分かったのじゃ」
ワシがそう言うと、やっと絵美里は笑顔になった。よかったのじゃ……。
「じゃあ、行ってくるね! 秀吉君!」
絵美里はそう言い残して駆けて行った。
「……いってらっしゃいじゃ」
わしはそんな絵美里の背中見えなくなるまで、そこを離れなかった――――――――
ピピピピッ!
「う~ん、もう、朝か」
ワシは目覚まし時計の音で目が覚めた。夢じゃったのか……でも何であの時の夢を?
「さてと、姉上を起こすとするか」
ワシはとりあえず、まだ寝ているであろう、姉上を起こしに行くことにした。
そろそろ、幻夢も復活させます。