蓮side
「なあ、秀吉」
「何じゃ、蓮」
「優子に彼氏っているのか」
時は変わって昼休み。俺たちは弁当を広げているが、俺はあることが気になり、秀吉に聞いた。
「いないが……どうしたのじゃ?」
「い、いや別に意味はない」
秀吉の答えに俺は安心した。よかった。なら、俺にもチャンスはある。
「あれ? もしかして川上君って木下さんのことが好きなの?」
すると、吉井が水の入ったペットボトルを片手にそんなことを聞いてきた。……報告で聞いていたけど、本当にこいつはまともな食生活じゃないんだな。
「まあな。後、俺のことは蓮ってよんでくれ」
「わかった。じゃあ、僕も明久で」
俺と明久は笑顔で握手した。これで俺と明久は友達だな。
「明久、気になっていた……」
『ねえ、優子。入らないの?』
『べ、別にあたしは、秀吉が馬鹿をやっていないか見に来ただけで……』
『……とにかく入る』
そんな声と共に、Fクラスに三人の女子が入ってきた。あれは優子? 残りの二人は霧島翔子に工藤愛子か。
「しょ、翔子!? なんでお前がFクラスに来たんだよ!」
「……優子の付添」
「そうそう。優子がFクラスに用があったらしいからね。君たちが噂の転校生?」
すると、工藤愛子が俺と絵美里の方を見てきた。
「ああ、俺は川上蓮。優子と秀吉の幼馴染だ。あと、学園長の孫でもある」
「そうなんだ……って、ええっ!?」
おれの発言に驚く工藤。優子も目を大きく見開いていた。そして、その横では霧島が少しだけ、表情を変えていた。……いつの間にか雄二が鎖で体をぐるぐる巻きにされていた。
「ゆ、優子、あなたの幼馴染ってそんなすごい人だったの!?」
「あ、あたしも知らなかったわよ!」
「あ~、優子ちゃん。久し振り~」
絵美里が優子に気づいて抱きついてきた。
「絵美里! 久し振り! 元気だった?」
「うん! あっ、私は川上絵美里。蓮の双子の妹で秀吉君の彼女です」
「「「えええええっ!」」」
絵美里の発言に俺の時より驚く三人。
「い、何時の間にそんな関係に!?」
「昔、秀吉君と約束したからね」
「……成程ね」
妙に納得している優子に頭を抱える秀吉。
「ねえ、優子ちゃんたちも一緒にお弁当食べる?」
「ええ」
優子たちAクラスメンバーとFクラスの女子たちは女子だけで昼食を取るらしい。
「……なあ、蓮気になっていたのじゃが、その弁当は誰が作ったのじゃ?」
「俺だけど……ちなみに絵美里も料理はするぞ。花嫁修業だということで」
「……」
秀吉は無表情になって固まった。……ご愁傷様。
アメリカでは親がいない日が多いから、俺と絵美里が交替で家事をしていた。……最初の方は絵美里の料理で死にかけたこともあったが、今は大丈夫だ。
「そういえば、明久。気になっていることがあるんだが」
「うん? 何?」
「お前、姫路のことが好きなのか?」
「ぶふうっ!」
俺が何気なく聞くと、明久は勢いよく水を噴き出した。
「大丈夫か?」
「い、いきなり何てことを聞くんだよ!」
「で、好きなのか?」
「……好きです」
明久は顔を赤くして俯いた。こいつも俺みたいに気持ちを伝えられないやつか?
「好きなら早く告白しちまえよ。じゃないと誰かに取られちまうぞ」
「そうだけど……思いを伝えるのって怖いんだ」
「同感だ。なあ、明久、俺が協力してやろうか?」
「えっ? いいの」
おれの提案に驚く明久。
「ああ、でも俺にも協力してもらうぞ」
「了解!」
俺と明久は協力関係になった。
「ねえ、蓮。今日の夜はみんなをよんでお泊りパーティをやんない?」
すると、絵美里がそんな提案をしてきた。
「別にいいけど、お前たちはどうする?」
俺は明久と秀吉にムッツリーニ、それにグルグル巻きにされている雄二に聞いてみた。
「僕は参加するよ。もしかしたらカロリーが……」
「もちろん参加するぞい」
「……コクコク」
「俺も参加するぞ」
男子勢は全員参加だ。女子はおそらく参加するだろ。……明久、お前は本格的に死にそうだぞ?
「れ、蓮」
「あ、明久君」
「「うん?」」
俺と明久は呼ばれて振り返ると、そこには顔を赤くしている優子と姫路がいた。
「そ、その放課後。校門で待ってて、話したいことがあるの!」
「はい?」
どういう意味だ? そう聞こうとしたけど、優子は顔を赤くして逃げ帰ってしまった。
「放課後、話があるので屋上に来てください!」
「はい?」
見てみると、明久も同じ状況だった。
久しぶりのバカ監の更新。
次回はたぶん、甘くなる予定です。