時臣視点
ギルガメッシュがどこかへと向かってからしばらく経つが、今だに帰ってこない。
考えられる事は沢山あるが、それを口に出せばいつ首が飛ぶかわかったものではない。
…やはり令呪での命令を使うべきであったか?
いや、そんな事をすればギルガメッシュとの関係は確実に維持できなくなる。
ならここは辛抱強く待つしか「なにをしている時臣?」
…!ギルガメッシュ⁉︎その隣の女性は、まさかセイバー?
なんということだ、よもやギルガメッシュがセイバーを連れてくるとは、もしかしたらこの戦争は楽に終わるやもしれん。いや、それよりももっと良い物が手に入るのでは?とりあえず英雄王のご機嫌をとる為にも、何か話でもしなくては…。
「お帰りでしたか王よ、私はここで考え事をしていただけです。ご用件はなんでしょう?」
「なに、さほど対した用ではないが、お前に客が来ているぞ?なんでも貴様に会いたくて会いたくて仕方ないくらいな?」
?私に客?今日はそんな予定はなかった筈だが、それにこんな夜遅くに一体…、仕方ない会ってすぐに帰ってもらうしかあるまい。
「わかりました、私が対応いたします。どうぞ王はお身体をお休め下さい」
「貴様に言われんでもそうするわ」
そう言ってギルガメッシュはセイバーを連れて奥の部屋へと向かった。
そして私は客人の対応へと向かった。
その客人は玄関に立っていたが、なにやらフードをかぶっていてよく顔が見えない…。とりあえず早く帰ってもらうとしよう。
「お待たせして申し訳ない、こんな夜遅くに一体なんのご用で?」
「……ええ、ちょっとあなたとお話しがしたくて参りました…アーチャーのマスターさん?」
⁉︎この客人、私がマスターだと知っている⁉︎ということはまさか⁉︎
「お久しぶりね、時臣さん?」
客人の正体は、あのパッフィーだった。
パッフィー視点
やっはろー、今日も元気なパッフィーちゃんよ〜。
さてさて、今日は予告通りにトッキーの家にやって来た私ですが、やっぱり警戒してますね〜。
そりゃそうだよね〜、だってトッキーにとっては会いたくもない人な訳だし私。
そんなことはさておき、とりあえず死んでもらいますか。
「さてさて、お話したい事はあるけど、とりあえず邪魔だから、『死んで?』」
「な、なに?」
私は事前に持っていた魔術強化済みのナイフでトッキー目掛けて胸に刺した。
「ごふっ…!き、きさ、ま…!」
「うふふふ…」
ナイフを引っこ抜くと、刺さった部分から血がどんどん出て来て、ついにトッキーは倒れました。
よーし、これで邪魔者はあらかた「…お父様?」…え?。
「り、凛…、は、はやく…にげ…」
「お父様⁉︎しっかり、しっかりして!」
…やな予感当たっちゃったよ、やっべ、どうしよこれ。いやね、なんとか偽装工作して凛ちゃんどうにかしようと思ったのにやべー、まあやっちまったもんはしょーがないし、一世一代の迫真演技を見せますか!。
「…あらあら、なんて可愛らしいお子様だこと」
「あ、あんた…、お父様に何したのよ!」
「なにって言われても…、見ての通りよ?」
「あ、あんだがお父様を…!許さない!」
あら、宝石取り出したってことはやる気?やべ、手加減できるかな?。
そう思っていると、トッキーは刺さった部分を抑えながら凛ちゃんの前に出てきた。
「はあ…はあ…、む、娘には…、手を…出すな…!」
「お父様!ダメ、立っちゃダメ!」
「…ふーん、そういうこと。…凛ちゃんだっけ?」
「な、なによ?」
「これから起こる事をよーく見ておきなさい?」
「え?」
そう言った後、私トッキーにこれでもかと言うぐらいにナイフで切り刻み、最後には凛ちゃんにわざと見せるかのように最初に刺した傷口に魔法で強化した私の腕を突っ込むと、そこから無理やり心臓を引っ張って取り出した。
すると傷口から噴水のように血が吹き出てその返り血を私と凛ちゃんは受けた。
「い、い、い、いやぁぁぁぁぁ‼︎」
「あははは!まるで噴水みたーい!」
傷口から血の勢いが弱まると、トッキーはそのまま倒れた。
それを見た凛ちゃんはトッキーの所へと向かいゆさゆさと体を揺すっていた。
「お父様!お父様!起きて!死んじゃダメ‼︎」
「…………」
トッキーは何も言わない、言える筈がない、だってもう死んでんだもん。
私は凛ちゃんの元へと近づき、凛ちゃんの頭を掴んでこう言った。
「私を恨むならお門違いよ?恨むのなら、こんな結果になったお父様をお恨みなさい?それと、私はパッフィー・ガルデン。覚える暇があったら覚えてちょうだいね?可愛いお姫様?」
そう言い終えると、私は遠坂邸を後にした。去るさいに凛ちゃんが、あんただけは許さないーとか、絶対復讐してやるーとな聞こえたけど、私は気にしません。
さてさて、あとはあれをどうにかする為にも、神様に話でもしますかねー。
神様視点
あの転生者がFateの世界に行ってもうしばらく経つが、なにやらとんでもない事になってきているようだ。
ピンチになったら考えるとか言ってた最後の特典すら全然ピンチでもないのにえらく変なのに使うして全く困ったものじゃ。
さて、次の新しい転生人でも探すかのぅ〜。
すると儂の前にパッフィーに渡していたあの特殊な紙が現れた。
今度はなんじゃ?もう特典はない筈じゃが?とりあえず内容を見てみる事にした。
「転生特典の2と5の削除ってできる?」
…え?なに、特典の一部削除したいってこと?何考えてんの?いやできるし、新しいのに上書きできるけど、なに考えてんだか儂わかんない。
とりあえず儂はできる事を紙に書いて送ると、すぐに返事が帰ってきた。
「んじゃさ、聖杯の泥を明日落とすんですけど、それが終わったらこの内容に変更しといて下さい。
2の変更点 スーパー科学知識とそれを開発する力
5の変更点 ロボット操縦チート下さい
とまあこんな感じでお願いします。」
…こいつ神使い荒いな〜、まあ儂らの所為で死なせてしまったんじゃしええじゃろ、聖杯の泥落とすとか言っとったけど、どうするつもりなんじゃろな〜。まあよいよい、とりあえず了解したと返事書いて終わりじゃ、さあ、新しい転生者探すぞ〜。
パッフィー視点
神様との会話というかメールのやりとりを終えて翌日、残っていたサーヴァントとマスターをみんな集めて大聖杯の元へと足を運んでいた。
「いよいよか…」
「ライダー?お前緊張しんのか?」
「まあな、やはやこういうのは緊張してこそだな」
「セイバー、君の願いは本当に無くていいのかい?」
「…はい、私はようやく、一緒に生きていく人を見つけました、だから私はもうあんな願いは抱きません。所でキリツグ、なぜ今になって私と向き合ってくれるのですか?」
「…さあね」
「綺礼、貴様のアサシンを殺しておいてよかったのか?」
「…ああ、私にはもはや必要無い者だからなギルガメッシュよ」
「ふん、ようやく愉悦を極めたか、よいぞ綺礼、あとでなにか褒美をやろう」
「おいマスター、まだつかねぇのかよ?いい加減くたびれちまうぜ…」
「まあまあ、キャスターさん、ますたぁが私達を受肉させると言っていたのですから、そんな顔をしないでくださいまし?」
「へぇへぇ」
「皆さん、着きましたよ?」
皆が辿りつくと、そこにあったのは皆が想像するような聖杯ではなかった。
泥、ひたすらに泥が覆いかぶさり、黒に汚れていた。
パッフィー以外の全員はその光景に驚きを隠せず動揺していた。
だがパッフィーはその動揺を消すかのように全員の前立ち、呪文を唱えた。
「黒き聖杯よ、その泥を打ち払い、本来の無色透明に戻りたまえ…。」
パッフィーがそう唱えると、聖杯の泥は徐々になくなってゆき、最終的には元の無色透明になった。
「…さあ皆さんお待たせしました、これよりサーヴァントの皆様を受肉させます。」
「うむ!頼むぞパッフィーよ」
「では…、聖杯よ、我がパッフィー・ガルデンの願いとして、ここにいるサーヴァント全てを受肉させよ…」
そう言うと、聖杯は強い光を放ち、サーヴァント達はその光に包まれた。
それからしばらくすると光はなくなり、サーヴァント達は自分の体の確認をした。
「おお!受肉だ!余の願いが叶ったぞ!」
「ほう?これが聖杯の魔力か、なかなかに良いではないか、我が宝物庫に入れるに相応しいな」
そしてパッフィーは聖杯を持ってサーヴァント達に近づくと、パッフィーは真っ先にギルガメッシュに渡した。
「さあ英雄王、これはあなた様の宝です。全ての魔術師を代表してこれをお返しいたします。」
「…うむ、大義であるぞパッフィー。その大義に免じて、褒美を取らそう、なんなりと言うがいい。」
「はい、でしたら、征服王イスカンダル様にこの地球の大地をお与え下さい。もちろんタダてとは言いません。ギルガメッシュ様にもっとも相応しい地をご用意しておりますので、そちらを見ていてぐだされば幸いです」
「パッフィー…お主はなんと良いやつなのだ…」
「…よかろう、貴様がそこまで言うのなら、この大地をそこの雑種にくれてやろう、あとは征服なりなんなりするがいい。して、新しい地とはなんだ?実に興味深いな?」
よしよし、なにやら良い感じに進んでるぞ〜。
どうにかここまで話を進めたけど、そろそろ私も色々したいし、さっさと済ませますか。
「新しい地と言うのは…「月」の事です」
「「「「「月ぃ?」」」」」
「はい、月です。あそこには何もありませんが、英雄王が民を選抜し、そこに新たな王国を作るのです。そうすれば英雄王は月の王並びに、太陽系の王となるやもしれません。いかがでしょうか?ご不便な点があるなら、私が全力でサポートいたしますわ」
「ふ、ふははははは‼︎良い、良いぞパッフィー!何を企んでるかは知らんが太陽系の王と言うのは気に入ったぞ!よかろう、ならばサポートとらやらは任せるぞパッフィーよ?」
「ありがたき幸せにございます、英雄王ギルガメッシュ陛下」
私は深々と頭を下げると、英雄王はセイバーをお姫様抱っこしてその場を去った。
ちなみに去り際のセリフには「では行くかアルトリアよ、今度は貴様の願いを叶えてやるぞ?」と言ってこの場を去った。
そして次にイスカンダルが私の前に来てとても嬉しそうな顔で言ってきた。
「感謝するぞパッフィー、おぬしには何度も驚かされてばかりだ、どうだ?パッフィーよ、今だに余の軍勢に加わる気はないか?」
「…せっかくですが、お断りさせていただきますわ、だって私達は、同盟関係でありたいのですもの」
「…そうか、あくまで同盟を選ぶか、それもよかろう。では何かあれば呼ぶがよい、世界の果てのどこまででも余はそなたの声に答えよう!なあ坊主?」
「お、おう、僕も男だからな、それくらいならいいぞ?」
「…ありがとうございます征服王、ウェイバー君」
私はウェイバー君に近づくと、彼のおでこにキスをした。
ウェイバー君は「ふぇっ⁉︎」と言って驚いてそのまま気絶してしまった。
そしてイスカンダルはウェイバー君を連れて、世界征服向けてゴルディアス・ホイールを走らせた。
最後に残っていたケリィ君は、私に頭を下げてそのままどこかへと行こうとしたが、それを私は止めた。
「待って」
「?」
「後で家にきて、奥様とイリヤちゃんに会わせたい人がいるから」
「…わかった」
そしてケリィ君が今度こそ去ると、私はキャスターの兄貴ときよひーに向けて言った。
「あなた達はこれからどうするの?」
「俺はあんたについてくぜマスター、これといってやることねぇしな」
「私も、ますたぁと離れるつもりはありません。いつまでもお仕えいたしますわ…」
「そう、ならこれからもよろしくね?二人とも」
こうして聖杯戦争は終結し、パッフィーは新しい日常を手に入れるのだった。
最終回につづく…
次回はいよいよ最終回です。
ここまで読んでくださりありがとうございました!