UL   作:招代

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今はテンションが上がっています。
何故かというとGWの連休がカレンダー通りの上に、
その後の土日出勤も無いからです。

だいたいは三連休の後の土曜って仕事になってるんですがね。
今回はなっていないんです。
そりゃテンションも上がるってものです。

仕事の日数が少なくなるので少し給料は少なくなりますが、
知ったことではありません。

……まぁ、
休み前になって休日が平日になる可能性もあるといえばあるんですけどね……。

もしそうなったらテンションがすごく落ちます。
どん底になります。

そうならないように願いながら第七話前編投稿完了。



第七話 『メリーさんの電話』 前編

ある女の子が遠くへ引っ越す際、

幼いころから大事にしていた外国製の人形「メリー」を手放さなくてはならなくなった。

女の子は泣く泣く「メリー」を捨てて新しい街へ引っ越した。

 

数ヶ月後。

新しい環境での生活にもなれた女の子が学校から帰ってくると、

家の電話のが鳴ったので電話を取ると、

『あたしメリーさん。今ゴミ捨て場にいるの……』

と、ロボットのような声が聞こえた。

 

それからしばらくしてまた電話が鳴る。

『私、メリーさん。今●●にいるの』

●●とは女の子が今住んでいる家の最寄り駅である。

女の子は怖くなってすぐに電話を切った。

 

しかしまたすぐに電話が鳴った。

『私、メリーさん。今タバコ屋さんの角にいるの……』

「あなた誰なの? ねえ、誰なのよ!」

女の子は問いかけるが電話は切れる。

 

そしてついに、

『私、メリーさん。今あなたの家の前にいるの』

おそるおそる玄関のドアを開けたが、

どこにも人形は見当たらない。

(やっぱり誰かのいたずらか……)

そう思い女の子が安心した直後、

また電話が……

 

『「私、メリーさん。今あなたの後ろにいるの」』

 

 

 

平成24年5月1日13:12

 4限の授業は体育。本来なら外での授業なのだが、今の天気は雨。なので体育館で準備運動などをした後にバスケの試合をしている。

 ちなにみ今は大童が試合に出ており、それを座って見物しながら二人が小声で話している。

「気のせいかもしれないけど仕事の時より動きが悪くない?」

「あぁ、簡単に言えば重りをつけてるからな」

「何て言うか……とてもありがちね」

「ありがちだが、上手くやれば効果的だ。無駄なところを鍛え過ぎても駄目だしな」

「そうね。必要なところをうまく鍛えないと駄目よね」

「それにある程度レベルを落とさないと圧倒的すぎるしな」

「それでも十分周りと差があるように見えるけど」

 藤重がたった今、28得点目をあげたばかりの大童を見る。鏡はそれを見て、顎に手を当てて考えるそぶりを見せる。

 

「ふむ。確かにな。じゃぁさらに重くするか」

「……やっぱりそうなるのね」

「手を抜かせるわけにもいかないしな。全力でやることで鍛錬的意味もある」

「体育に鍛錬的意味を持たなくても……」

「一石二鳥と言うことだ」

「確かにそれならいい……の、かな?」

 首を傾げる。

「何にせよ、本人が納得してるんだからいいだろ」

「まぁ……本人が納得してるなら私が言うことではないわね」

 そして大童が31得点目をあげたところで試合が終了する。結果は28-46で大童側の勝利。

 

 試合を終えた大童が戻ってきた。

「お疲れ様」

「ありがとー」

「今お前の重りをもっと重くしようかと話していたところだ」

「あーそうだね。最近慣れてきたかも」

 そう言って手足を動かして見せる。

「そうか。ならやっぱり重くしないとか」

「うん。お願いするね」

「あぁ」

「それじゃ、私は次だから」

「頑張ってねー」

「ええ」

 立ち上がって自分のチームのほうに行く。大童はそれに軽く手を振りながら見送ってから、鏡の横に座る。

 

「それにしても」

「ん」

「雨降って良かったね」

「晴れてたらマラソンだしな」

「マラソンが嫌いってわけじゃないけど、バスケの方がみんなと楽しめていいよね」

「マラソンは個人競技だしな。それに学校の何て特に、相手よりも自分との闘いって感じだし」

「誰かと競うわけではないしね」

「まぁ」

 と一拍置いて。

 

「先生としてはマラソンの方が楽だろうな」

「あー」

「見送ったら待ってるだけだ。監視する必要すらない」

「それは楽だねー」

「かといって、見学者もいないのに一緒に走るのは無謀だしな」

「楽が目的じゃなくてもそうなるんだね」

「ある意味しょうがないことではある」

「一番に帰ってこられる可能性は低いからね」

「途中で引き返せばまだ可能性は十分ある。が、途中まで監視したところで意味があるのかと言われると微妙だ」

「……確かに」

 そしてその後も試合やら雑談をして体育の授業は終わった。

 

 

平成24年5月18日21:00

「テストも近いが仕事だ」

 いつも通りの藤重の部屋。

 中間テストも近いので勉強をしていた藤重だが、鏡の発言に手を止める。

「勉強はしてるから問題ないけど、内容は?」

「これだ」

 渡された紙に目を通す二人。

 

 読み終えて。

「今回も自立型でいいのかな?」

「偶然にも憑依型」

「これ憑依型なの……?」

「ここまで合致してると凄い偶然だがな」

「ようするに『引越しした女の子が大事にしていた外国製のメリーと言う人形を捨てて、まだそれが残っている』ってことだよね。凄いね……」

「そう考えるとホントに凄いわね」

「何にせよ、それがあったんだから仕方ない」

「というか、人形に憑依するの? 憑依型はそれをしたいと思ってる人間とかにつくんじゃなかったの?」

「人間『とか』だしな」

「『幼いころから大事にされていた』って言うのがポイントだね」

 そう言われてそのポイントを考える。

 

「もしかして……付喪神?」

「そうだね」

「その位の知識はあったか」

「まぁ、そのくらいは。ってことはー……えっと、もしかしなくても動くの?」

「動かないよ?」

「動かないの?」

「うん」

「でも付喪神って動くイメージがあるんだけど」

「妖怪ならな。純粋に魂だけなら動かない」

「よく分からないけどそうなのね」

「あぁ。だがこのままだと動くがな」

「内容だと動いてるものね」

「ということは動く前に確保するってことだね」

「そうなる。というかお前等は『ゴミ捨て場から暫くで遠くの引っ越し先の最寄り駅まで移動する人形』を捕まえられると思っているのか」

「無理ね」

「無理だね」

「だろ」

「でも、もし動いたらどうするの?」

「最悪の場合を考えてゴミ捨て場の場所などから何人か『遠くに引っ越した女の子』を絞ってある。だからその引っ越し先の地区担当に任せることになるな」

「なるほどね」

「でもそうならないように今どうにかするんだよね」

「無駄に恐怖を与えることもないからな」

「……そうね」

 その言葉に頷く。

 

「それで場所は予想がついているかもしれないがゴミ山だ」

「まぁ……そうなるわよね……はぁ」

 テーブルにグッタリとする藤重。

「下水道にも入ったんだし今更だろ」

「下水道っていってもあっちはそんなに汚くなかったじゃない」

「工場とかの排水が流れてる下水じゃなかったからね」

「空の下だぞ」

「でもゴミの上でしょ……」

「まあ、ゴミ山にあるんだから仕方ないよ」

「……そうなんだけどね」

 ゆっくりと姿勢を戻して前を向く。その目は何処を見ているのか……。

 

「で、ある程度場所は絞れるが、『ある程度』だしな。すぐに見つかるかというと分からない」

「そうだねぇ……ゴミに埋まってる可能性が高いよね」

「高いというより確実だろうな」

「……そうなったらやっぱり漁るのよね」

「でも『数ヶ月』だからそこまで深くはないと思うよ」

「そうだといいわね……はぁ」

 肘をつく。鏡はそれを気にせず話を進める。

「下水道同様、服等はこっちで用意する」

「ゴミ山に私服で行きたいとは思わないわね」

「何が捨ててあるか分からないから靴も安全なものじゃないとだしね」

「だから集合場所はまたここな」

「わかったわ」

「了解」

 二人が了承したのを確認して鏡がさらに話を進める。

「今回は日時も時間も一応気にしなくていい」

「一応?」

「今回は許可を取ってあるからな。コソコソする必要はないが、日時に関しては早い方が良いだろ」

「それはそうね。時間の方は?」

「夜に関してはできないことはないがやめた方が良い」

「ただでさえすぐに見つかるか分からないのに、夜だとさらに難易度上がるからね。明かりが少ないから見つけにくいし、足元も危ないし」

「確かに。なら昼間?」

「昼間でも構わないが、朝の方が時間的に余裕が持てるな。何回も言ってるがすぐに見つかる保証はないんだからな」

「夜が止めた方が良いなら確かにその方が良いわね」

「でも藤重さんは部活の時間とか大丈夫?」

「なんなら一日でやる必要はないから複数日かけてもいいぞ」

「部活の時間はー……」

 そう言って携帯を取り出して部活動の日程を確認する。

「来週の日曜なら大丈夫。それと」

 と、鏡の方を向いて。

「やるなら一日で終わらせるわ」

 その目には確固たる信念のような必死さが見て取れた。大童はそれを見て思った。

(ああ、ゴミ山に何回も行きたくないんだろうなぁ……)

 

 その後、雑談をしたり藤重がテスト勉強をしてそれを大童が手伝ったりとして時間は過ぎていく。

 そしてそろそろもう遅い時間。

「今日はこのくらいにして帰る?」

 藤重に数学を教えていた大童が時計を見て言った。

「そうだな」

「そっか。じゃあ、帰るね」

 二人が立ち上がる。それに続いて藤重も見送るために立ち上がる。そして玄関へと向かった。

 

「じゃ、また学校でね」

「ええ、また学校でね。二人とも」

「あぁ」

 大童が玄関扉を開けて、二人は藤重の家を後にした。

 

 

平成24年5月18日22:50

 帰り道。空は雲がなく星がよく見える。

「しかし来週の日曜となるとそれ以降は少し危ないな」

 鏡の言葉に大童は少し難しい顔で考える。

「……動くってことだよね」

「そうだな。だから少しとは言え危険性がある以上、一日で終わらせたいところだ」

「『数ヶ月』でそんなに深くになってないといいんだけど」

「広いからな。それほど深くに入っていないだろう」

「……うん。そうだね」

「まぁ、お前なら大丈夫だろう」

「そうなの?」

 断言した鏡を不思議そうに見る。

「ああ」

「そっか」

(よく分からないけど、夕夜が言うからには僕なら大丈夫っていう「何か」があるってことだよね……でも「何か」ってなんでだろ)

 

 

平成24年5月26日20:19

 仕事前日。内容等の確認のため、また藤重の部屋に集まっていた。

「それで、明日はいつ集合にする」

 藤重は時計を見て提案する。

「8時くらいでいいかしら?」

「いいよー」

「なら集合時間はここに8時だな」

「持ち物は?」

「どのくらいかかるか分からんからな。昼食用に財布持ってこい」

「わかったわ……でもできれば午前中に終わらせたいわね」

 上を向いて溜息をつく。それに大童も同意をして頷く。

「うん。ゴミを漁った後なら体を洗ってから食べたいよね」

「それ以前に、あまりそのあたりを歩きたくないわね」

「あー臭いによっては迷惑になるかもしれないしね」

「まぁ、昼前に終わるかどうかは運と頑張り次第だな」

「運はどうしようもないわよね……頑張らないと」

「そうだね。うん、僕も頑張るよ」

「それでいい。で、他に何か質問はあるか?」

 藤重は暫く考えて、

 

「問題ないわ」

 そう言った。

「そうか。ならもう特に何もないし、勉強でもしたらどうだ。明後日からだしな」

「そうね。そうさせてもらうわ」

「僕も手伝うよ。分からないとこあったら遠慮せずに聞いて良いからね」

「それは有り難いけど、大童君は自分の勉強は良いの?」

 勉強道具を取り出しながら言う。

「大丈夫だよ。部活がない分時間はとれてるから」

「そう? ならお願いするけど」

「学園上位を心配する必要はないだろ」

「そういえば毎回10位以内に入ってたわね」

「そうだな」

「なら、確かに気にする必要はないわね」

「うん。だから遠慮せず分からない所は聞いて良いよー」

「そうさせてもらうわ」

 そうして藤重の勉強が始まり、それは2時間ほど続いて今日はお開きになった。

 

 ちなみに鏡は何もしていなかった。

 




後編は第十話を途中まで書いたら載せるのですが……
いえ、
前話の後書きにも書いた通り第十話の題材は決まっていたんです。

なんというか……
第十話の題材は決まっていたんですけどねぇ……
中身が中々決まらなくて。

とりあえず決まっているところから書いてどの程度書き進められるかですね。

でも何だかんだで何とかなりますよ。
迷っているだけですから。
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