UL   作:招代

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タグを増やすべきかどうか……
そんなことを悩んでいたら一時間が経ちました。
結果は何も無く、
ものすごく時間を無駄にした気分です。

でも実際、
タグが少ないかなーと思っています。
多ければいいわけではないでしょうが……。

でも特に増やすものも思いつかないんですよね。
だったらこのままでいいんじゃないかと思います。

それじゃあ前編です。



第九話 『ターボババア』 前編

とある高速道路をスピードを出し過ぎて走るとターボババアがでる。

 

その日、

一台の車が高速道路の制限を超えた速度で走っていた。

ふと運転手がバックミラーを見ると、

後ろから信じられない速度で走ってくるおばあさんが見えた。

運転手は怖くなりさらにアクセルを踏み込む。

 

だが、

走ってくるおばあさんはその車を追い越して行った。

そして追い抜かれた車は事故を起こし、

乗っていた人は死んでしまった。

 

追い越しざま、

おばあさんは運転手の方を向いてニヤリと笑っていたそうだ。

 

 

 

平成24年7月14日12:30

「もう一学期も終わるんだねー」

 本を読みながら言う。

「もう一学期も終わるのねー」

 仕事をしながら答える。

「来週で終わりだからな」

 本を読みながら答える。

 三人はクーラーの効いた大童の部屋に何の用事があるわけでもなく集まっていた。テーブルにはオレンジジュースが出ている。

 

「二人は夏休みの予定とか無いの?」

「んー……宿題も終わっちゃったし何もないかな」

「同じく」

「え、いゃさすがにあの量よ……? もう終わったの!?」

 その言葉に驚きを隠せない藤重。

「でも配られたの一昨日だし」

 対して、平然と言ってのける大童。それを聞いて藤重はぐったりとテーブルに突っ伏す。

「はぁ……やっぱりトップ10は違うわね……」

「別に自分のペースでやれば良いだろ。早く終わらせたからどうということは無いんだからな」

「まぁ、それはそうなんだけどー……」

「藤重さんは何か用事無いの?」

 いまだに突っ伏している藤重を見て、大童が話題を変える。

「お盆は帰る予定だけど、それ以外は部活があるのよね」

 起き上がって答えた。

「でも休みの日はあるんでしょ?」

「土日は休みね」

「そうか。なら8月4日は開けておけ」

「8月4日ね。わかったわ。でも、どうして?」

 と携帯に予定を入れながら尋ねる。

「その日に寮長主催の肝試しがある。いい機会だし出とけ」

「え」

「あ、今年はその日なんだね」

「本当はお盆の間に開きたいらしいが」

「そうすると帰ってる人も多いだろうしねー」

「あぁ。だからせめてお盆前に行うそうだ」

「そう言えばいつもお盆の前だったね。どうして?」

「『お盆後だと霊を送った後で出なそうだから』らしい」

「なるほどね」

「まぁ、少なからず送られるのもあるしな。あながち間違いでもない」

「そっかー……あれ、藤重さん? どうしたの?」

 と、ようやく固まっている藤重に気づく。

 

「えー……っと、え? この学園幽霊出るの……?」

「でるよー」

「というか、幽霊何てそこかしこにいるぞ。大半が人魂だが」

「……で、その肝試しには」

「毎年出るって有名だね」

「実際出るしな」

「……」

 しばしの沈黙……。

 

「……出ないとー、駄目?」

 鏡の方を見て、窺うように聞いてくる。

「出ろ」

「……」

「それに前、『平気』って言ってただろ。まぁ、言ってなくても参加させるが」

「それはーほら、実際に見るのはわけが違うというか……まさか学園にいるとは思わなかったりー……」

 目を逸らしながらいろいろ喋るが、

「そうか。何にせよ、参加は決定だからな」

「う……うぅ」

 ガックリと肩を落とす。

「だ、大丈夫だよ。当日は僕も一緒に行動するし、さっき夕夜が言った通り大半が人魂だから! ね?」

 何とかフォローを入れようとする大童。

「人魂も何も変わらないわよ……」

 ぐったり。そして何かをブツブツ呟いている。

「フォローになってないぞ」

「え、ど、どうしよう?」

 鏡の方を見る大童。

「放っておけ」

「えぇ……いいのかなぁ……?」

「そのうち勝手に整理をつけて直るだろ」

「……そう?」

「あぁ」

「ならそうするけど……」

 そう言うと心配そうに一度視線を藤重に向けてから、ジュースを飲んだ。鏡は本を読み始めている。

 

 そして二十数分後。

「そうよねー……平気って言ったんだし……それに慣れないとよね……いつかは経験しなくちゃいけないことだものね……あははは」

 そう呟いてからゆっくりと姿勢を戻した藤重は何処か投げやりだ。

「大丈夫?」

 それを見て、心配そうに声をかける。すると藤重の首が大童の方を向く。が、その目は大童を見ていない。

「……大丈夫よ。ええ、大丈夫よ」

「本当に大丈夫……?」

 再度心配そうに問いかける。

「……」

 

 少し間隔があいてから、

「……大丈夫よ。ホントに」

 今度はちゃんと大童の眼を見て言った。

「そっか」

「ええ」

 返事をすると、ジュースを飲んだ。

 

「そう言えばさっき『いつも』って言ってたけど、高等部より前からこの学園に居たの?」

 再び、それぞれのやることしたいことをしていた中、藤重がそんな疑問を言った。

「うん。僕と夕夜は中等部からこの学園だったからね」

「そうだったのね。じゃあ仕事始めたのもその頃?」

「仕事自体はそれよりも前からだよ。さすがに3年間でBになるのは厳しいよね」

「それもそうね」

 と納得するが、不意に動きが止まる。

「……ってじゃぁ、小学生の時からこんなことやってたの!?」

「……そうだね。でも、最初は『人面犬』みたいに簡単なものだから、小学生でも十分できるよ。だから心配しなくても大丈夫だよー」

 明るい声でそう言った。

「でも……小学生でしょ? 他にやりたいこととかあったんじゃないの?」

 明るさから何かを感じ取ったのか、藤重の声は暗い。

「ううん。無かったよ」

 キッパリと。

「でも、友達と遊んだりとか……」

「いやー……そもそも学校に通ってなかったから友達とかいなかったんだよねー……ははは」

 照れくさそうに頭を掻く。

「でも……」

 と言いかけてから、少しの間下を向いて、

「……どうして?」

 それだけを言った。

「……」

 

「……どうして、だろうね」

 困ったように笑みを浮かべる大童。

「でも、この仕事をしてきたことに後悔はないよ」

 そう、藤重の目を見て言った。

「……」

 藤重はそれ以上追及できず、どことなく気まずい雰囲気が流れる。そんな中でも鏡は平然と本を読んでいたが。

 

 そしてそのまま時は過ぎ、部活の時間になった藤重は大童の部屋から部活に向かった。なので今、部屋には大童と鏡の二人だけだ。しかし大童は何かを考えており、鏡は相変わらず読書しているため会話は無い。

 

 すると唐突に。

「ねえ」

「ん」

「あのさ」

「あぁ」

「……やっぱりなんでもない」

「そうか」

 そんな会話があった数十分後。

 

「ねえ」

「ん」

「あのさ……」

「あぁ」

「夕夜は言うべきだったと思う?」

 パタン、と本を閉じて、大童の方を向く。

「お前が、あいつに対して、自分の為の後ろめたい事を隠しておきたくないと思ったんなら話せばいい」

「……自分の為の」

「例えば、これを言っても相手は自分の事を嫌わないと勝手に信じて言うのと、隠しておきたくないから言うのとではかなり違うからな」

「……」

「迷ってるなら言うな。中途半端な決意で言うなんてギャンブルだろ。自分の気持ちに確信を持ってから言え」

「確信……」

 そこまで言うと鏡はソファに寝っころがる。

「これはあくまでも他人の意見だ。これを踏まえるか踏まえないかは康しだいだからな」

 本を開いて、ページをめくる。

「どちらにせよ康自身の意志で答えを出せよ。誰かに言われたから出した答え何てクソクラエ、だ。無味無価値だ」

「……うん」

 僅かに頷く大童。

「じっくり考えるのはいいが、あまり引きずるなよ。気まずいままなのはつまらんからな」

「そう、だね」

「と、たまにはそれらしいことを言ってみた」

「はは……確かに珍しいね」

「たまにはな」

 

 数分後には大童は時々何かを考えはするものの、雰囲気はいつも通りに戻っており、鏡が帰るまでの時間、互いに本を読んで過ごした。

 

 

平成24年7月23日10:20

 夏休みに突入。大童の部屋は相変わらずクーラーが効いている。

「学校がないとやる事なくて暇だねー……」

 本を読み終えた大童が伸びながら言う。

「そんなお前等に仕事だ」

 と、パソコンと紙を取り出す。

「いゃ、私は二人と違って宿題も仕事も残ってれば、部活もあるから一緒にしないでほしいんだけど……」

 言いながら藤重は宿題をしていた手を止めた。

 すでに藤重と大童に気まずさは無い。空気は正常だ。ただ、藤重は気になったままではあったが。

 

「で、今回はこれだ」

 紙をテーブルの真ん中に置く。それを二人は取って読み始める。

 

 読み終えて。

「運転手は鏡君よね」

「無免許運転したいならそれでもいいが」

「嫌よ」

 即座に否定。

「で、これは私たちが乗る必要があるの?」

「本来ならないな。康に関しては本来どころかまったく意味がない」

「本来なら……?」

「いつもなら追い抜かれないくらいの速度で道路から離脱するんだけど」

「他にも死なないという方法もあるな」

「それで今回はどうするの……?」

 鏡が藤重の方を向く。

 この時点で藤重は得体のしれない嫌な予感がものすごくしていたという……。

 

「車の上から弓で射ってもらう」

「拒否け――」

「無い」

「わよねー……」

 言葉を遮っての否決に藤重はバッタリ。しかし今回はすぐに復活した。

「で、まさか車の上に立つわけはないわよね」

「今日は立ち直るのが早かったね」

「毎回毎回凹んでばかりもいられないもの」

「そうだな」

 と、両方を肯定してから。

「お前は自分が高速道路を走る車の上に立って弓を引けると思っているのか」

「無理ね」

「だから今回はサンルーフ付きの車を用意する」

「サンルーフってアレよね。天井が開くやつ」

「そうだね。他にも呼び方はいろいろあるけど」

「もしかしなくても、そこから身を乗り出して射るのよね」

「風よけくらいは付けてやる」

「まぁ、それなら……」

 その様子を頭の中で想像する藤重。

 

 イメージ終了。

「って、できるの? それ」

「可能だとは思うけど、違和感は出るんじゃないかな?」

「とりあえず180km/hは出す予定だ。放つよりも、射った場所に矢を置いていく感じの方が良いかもな」

「置いていく感じね」

「問題は相手の足付近をどれだけ狙えるかだね」

「一発でも当てればかなりの距離が稼げるはずだ」

「そうなの?」

「180で走ってたとして、相手が仮に200だとすると1秒に大体5.5mしか近づかないからね。相手が動かない間は1秒だけでも50mくらいは離せるし。それで約450mは進めるかな」

「ちなみに日本のインターチェンジの間隔は平均10kmくらいだ」

「そう考えると確かに、一回転倒させるだけでかなり進めるわね」

「まぁ、相手の速度は仮、だけどな」

「でもだいたいその位の速度だと思うよ」

「わかったわ、でも……」

 と、テーブルの麦茶を飲む。

 

 そして飲み終えると、一息ついてから息を吸って、ダンッとコップをテーブルに置く。

「思いっっきり! 違反よね!!」

 今更当然のことを言う。

「何よ! 180キロって! おかしいでしょ!?」

「まぁまぁ、確かにおかしいけど今更気にしても……」

 宥めるように麦茶を継ぎ足す。その手が僅かに震えていたのは笑いを堪えてか。だが、なおも藤重は続ける。

「それは分かってるけど……! おかしいでしょ!?」

「でもそうしないとすぐに追い越されちゃうし」

「それはそうだけどっ! ……あーもう、違反とかを気にしなくなっていく自分が嫌になるわ……」

 下を向いて頭を抱える。

「いゃ、違反とかは気にしろよ」

 その言葉に藤重は鏡の方をジトッと見た。

「どの口がいうのよ……」

 それを無視して、馬鹿にするように溜息をつく。

「気にしなくなって違法行為を日常でされてもなぁ」

「しないわよ!」

「あー……ほら、藤重んさん落ち着いて」

 大童はお菓子を勧める。藤重はそれを受け取ると、袋を開けて食べ始めた。

「……そうね。ちょっと取り乱したわ」

(ちょっと……?)

 そう思ったが、大童は口には出さずに自分のコップに麦茶を淹れる。

 ここで少しお菓子タイム。

 

 そしてひと段落して。

「それにしても大童君は今回なにするの?」

「何もないよー」

 麦茶を飲んでいた大童が答え、それを聞いた藤重は鏡の方を見る。

「何もないの?」

「お前が落ちないように見張る役ならあるが」

「……」

 

「……落ちるほど乗り出さないわよね?」

「急ブレーキ掛ければ落とせるかと思ってな」

「かけないでよ」

「流石に危ないから……」

「そうでなくてもカーブを曲がれば、それなり遠心力が働くだろ。支えるくらいはした方が安全かもな」

「なるほどねー」

 ポン、と手を叩く。

「だが実現場所はほぼ直線だしな。あの程度のカーブじゃ大した遠心力も無い」

「あ、そうなんだ」

「まぁ、一応の見張りと矢を渡すくらいか」

「んー……了解」

 それぞれがやる事を確認して、話は終わった。三人はそれぞれがそれぞれのことを始める。

 

 それから1時間後。本を読み終えた鏡。

「で、日時はどうする」

「今回は時間の指定がないのよね」

 今日の分の宿題を終えてくつろいでいた藤重は体を起こして言った。

「なるべく車が少ない方が良いよねー」

 大童は本から目を離す。

「そうなると少なくとも平日よね」

「そうだな」

「でも金曜の夕方からと、月曜の朝は避けた方が良さそうだよね」

「じゃぁ、火水木の深夜か早朝かしら」

「と、するとー……早朝だね。午前4時くらいかな?」

「何で早朝?」

 その発言に呆れた視線を向ける鏡。

「お前……夜だと見えないだろ」

「あ」

 言われて気づく。

「そうね。早朝ね」

「曜日はどうする」

「明日は部活が午前だから、水か木が良いわ」

「僕は図書委員があるからー……そうなると木曜かな」

「じゃ、次の木曜の午前4時に開始。集合は藤重の家に3時45分な」

「了解」

「わかったわ」

 仕事の話を終えて三人は、だらーっと時間を過ごした。藤重は部活で午後になると帰ったが。

 




作者の頭がよくはないので計算が間違っている可能性もあります。
登場人物がよく分からない発言もするかもしれません。
そう感じるなら全部作者の頭が悪いのです。

それに関して許容してくださいとは言いません。
諦めてください。
あまり自虐するのもだめなのでそういうものだと思ってください。

次回は十二話を途中まで書いたら載せます。
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