UL   作:招代

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※オリジナル回なので見たくない人は回れ右して「戻る」ボタンを。

お久しぶりです。
結局投稿はこの日になってしまいましたが投稿します。

今回の話はオリジナルです。
オリジナル作品のくせにオリジナルとはどういうことかと言うと、
都市伝説の内容がオリジナルです。
なので都市伝説っぽくないかもしれませんが、
そこは自分の能力が足りないからです。
今まで通り本文共々そこまで期待せずに読んでいただけたら幸いです。

あ、
あと今回は区切りの都合上とても短いです。
その分中編が少し長くなります。
何か短くて申し訳ないですが投稿です。


第二十話 『Y君』 前編

土砂降りの日、

道端で子供が傘も合羽もせずにいたなら気を付けた方が良い。

その子供はY君かもしれないからだ。

 

Y君は人に殺されたことから人を恨んでおり、

土砂降りの日に現れては人を探し、

見つけては手に持った刃物で殺して回るらしい。

だから見つかる前に逃げなくてはいけない。

 

もし、

見つかってしまった場合の助かる方法は一つで、

Y君の本当の名前を当てると消えてしまうらしい。

 

 

 

平成25年6月19日4:30

 起床。

「んー……」

 ベットの上、体を起こした大童は腕を上にあげて伸びる。

「起きよ」

 ベットから降りて、カーテンを開ける。外はまだ薄暗いが、天気は良いようだ。

「んー」

 そしてまた伸びる。

「着替えないと」

 そう呟くと窓から離れて、パジャマから制服に着替えを始めた。

 

 

平成25年6月19日4:36

 着替え終えた大童がリビングに行くと、

「来たか」

「わっ」

 真っ暗な部屋で鏡がソファに座っていた。それに驚いた大童は落ち着いてから問いかける。

「どうしたの? 珍しいねこんな時間に」

「用が合ってな。とりあえず座れ」

「うん」

 言われたとおりに座る。

 

「それで用事って?」

「仕事だ」

「仕事?」

「見れば分かる」

 鏡は紙を取り出して渡す。それを受け取って内容が目に入った瞬間、大童の動きが止まり、顔からは表情が消えた。ただ……その手は震えている。

 

「はぁ……」

 暫く固まっていた大童だったが、内容を読み終えたのか、紙をテーブルに置く。そして手を後ろにつき、上を見上げて息をはいた。表情は無表情のままだが、その目はどこか遠くを見ている。

「学園には届け出を出しておくから、準備が出来次第行ってこい。切符はこれ、帰りは自分でどうにかしろ。泊まるホテルはここだ。念のため一週間取ってある。刀は後で届けさせるから置いて行け。帰る時は向こうのULの奴に渡せばこっちに送られる。パソコンは予備を貸してやるから、使い方は分かるな。実現には溜まり具合的にオートでおよそ5、6分かかるだろう」

 言いながら、必要なものを次々とテーブルの上に出していく。

「……」

「じゃ、遅れないようにな」

 出し終えて立ち上がる。

「了解……行ってくる」

「行ってこい」

 そう言って鏡は、部屋を出て行った。

 

 残された大童はもう一度紙を見てから、時間や行き先、宿泊場所の確認をする。それを終えて、着替えなどの必要なものを淡々と準備していく。その際、大童は一言も発しなかった。

 

 

平成25年6月19日8:22

「あれ、大童君は休み?」

 3-5の教室。朝練を終えた藤重がいつもとは違う光景に気づく。

「休みだ」

「風邪? 珍しいわね」

 言いながら席に座る。

「風邪ではないな」

「そう。でも休みってことは体調が悪いのよね。だったら放課後にお見舞いにでも――」

「部屋にはいないから行っても意味ないぞ」

 その言葉に考え込む藤重の顔がどんどん深刻なものになっていく。

 

「えっと……もしかして病院とか? そんなに重病なの?」

 心配そうに尋ねる。対する鏡は特に表情も変えずに、パソコンを操作しながら答えた。

「お前が危惧しているようなことは無い」

「そう……良かった」

 ホッと胸をなでおろす。

「でもだったらどうして休みなの?」

「聞きたければ放課後に大童の部屋に来い」

「それって……」

(もしかして仕事?)

 そう思った藤重だが、

「ここで話すことではないな」

 そう言われて、その言葉は口にしなかった。

 

 その結果、放課後まで何とも言えないモヤモヤに襲われたわけだが……。

 

 

平成25年6月19日10:22

 一方、目的のホテルに到着した大童はチェックインを済ますと、指定の部屋に向かう。

 

 10階の部屋。

「……」

 無言で荷物を端に置き、靴を脱いでベットに座る。そこから見える外は晴れていた。

 

 しばらくの間外を眺めていた大童だが、それをやめるとテレビリモコンを掴んでテレビの電源を入れる。

(明後日、からか)

 映し出された画面には降水確率90%の知らせ。それだけを確認すると電源を消して、仰向けにベットに倒れこむ。

 

 そうして目を閉じた。

 

 

平成25年6月19日15:57

 ……どこかの家の中。床に横たわる二人の男女と、それを見下ろしている子供が一人。

 よく見ると二人の男女の下は「赤」で染まり、未だに広がっているのがわかる。男女はピクリとも動かない。

「……」

 それを見下ろす子供の手には「赤」に染まった包丁。服にも「赤」が付着している。ただ、その顔は非常に……非情に嬉しそうで、口元には笑みさえ浮かべている。

「……」

 暫くすると、男女を観ていた子供の口から笑みが消え、その表情は酷く、鋭く、冷めたものに一変した。

「……」

 その後、子供は男女を一瞥することなく、土砂降りの外へと傘もささずに出ていった……。

 

 

平成25年6月19日16:00

「……」

 目を開ける大童。起きることはせずに、天井を見上げた状態で、腕で顔を隠すようにする。しかし、その口元には……。

 

 大童が起きたのは刀が届いたときだった。

 




次回の中編はいわゆる説明回。
非常に読み辛くなりますがご了承を。

中編は二十二話を書き終えたら載せます。
ただしまだゴタゴタしているのと、
たいしてない執筆スキルの鈍りで遅くなりそうです。

それでも一週間以内には投稿します。
なので間に合うように無理せずいきたいと思います。
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