奇妙な世界に引き込まれたりしていて忘れてました。
今日投稿することを。
ちなみにストックを使います。
全然書けませんでした。
どうにもこうにも……いや何を言っても言い訳にしかならないか。
それにしてもアイデア力が欲しい。
学園祭のネタとかまったく思いつかない……あ。
時間がないので投稿します。
昔、
敵対する暴走族にピアノ線を張られて、
そこに猛スピードのバイクで突っ込んだ若者は首を切断されてしまった。
しかしバイクは首のない若者を乗せたまましばらく走り続けた。
不思議なことに、
いまだに首だけが見つかっていないらしい。
それからというもの、
深夜のその道路には幽霊となった若者が首なしライダーとして現れ、
今も自分の首を求めてその道路を猛スピードで彷徨っている。
そして、
首なしライダーに追い越されてしまうと死亡事故を起こして死んでしまうという。
平成25年10月25日6:47
学園祭当日。3-5の生徒は最終チェックの為に高等部校舎4階の端、お化け屋敷前や中で作業と確認をしている。
ちなみに3-5のお化け屋敷は空き教室2つと多目的室を使っており、広さは十分にある。教室同士の繋ぎや、出入り口の為にその前の廊下も使っているが、校舎の端なのでお客の通行の邪魔には全くならない。値段は1組100円で、1組は3人までだ。
「それにしても、よくこんなとかの用意できたわよね。今さらだけど」
「何が?」
大童が声の方を振り向くと、藤重がしゃがんで照明が点くかを確認している。
「照明とかスモークマシン? とかいろいろと」
「まあ、それがタダでどうにかなる当てがあったから、お化け屋敷になったようなものだしね」
大童の言うとおり、お化け屋敷に使われている機械や器具は、ほとんどがクラスメイトがタダで借りてきたものである。そのおかげで予算面ではかなり助かっているのだ。
「余計なことを……」
ボソリ、と。その表情は無い。
「うん?」
大童は不穏な空気を感じ取り発生源の方を向くが、そこには作業をする藤重しかいない。
「どうしたの?」
その視線に気づき、藤重が不思議そうに大童の方を向く。
「いや、何か聞こえた気が――」
「気のせいじゃない?」
言葉を遮る。
「そ……そう?」
「ええ」
そう言った藤重の笑みには、有無を言わせない何かがあった。
「ならいいん、だけど……」
視線を外して、自分の作業を再開する。
その後も度々同じような空気を感じた大童だが、本能が関わらない方が良いと判断し、気づかないふりをすることにした。
そして、藤重も正常に戻って、時間も経ち、ついに都学園文化祭が開催された。
平成25年10月25日11:25
お化け屋敷内、最初の部屋。
「……分かったわ」
暗がりで藤重が無線に向かって返事をすると、一旦、手元のスイッチをいくつかOFFにする。
同時に、一部の電気が消えた。
少しすると、二人ほどの話し声と足音が聞こえてくる。
藤重は一応、隙間からのぞき人を確認すると、3つ並んだボタンの真ん中を押し、他のクラスメイトに客が二人入ったことを伝える。さらに、手元にあるスイッチを数か所ONにした。
それにより、暗闇の一部に光がともり、煙が流れ始める。
……何故、藤重がこんなことをしているのかと言うと、この部屋一帯の電気・スモークの管理が仕事だからである。
確かに「脅かす側」になった藤重だが、「脅かす側」と言うのは少し不正確で、正確には「お化け屋敷内での仕事」。なのでお化け役だけではない。こう言った仕事も含まれるのだ。
そして藤重は、この役。つまり一番外に近く明るく、待機場所が広くて、お化け役と遠い、この役になんとかなったのだ。そのことに藤重は喜んでいたが、その時、鏡がワザとらしく舌打ちしていたことに大童以外気付いてない。
しかし、こんなに恵まれた場所にいながらも藤重は、声には出さないが内心、戦々恐々である。それもこれも、
(たかだか文化祭のお化け屋敷にゆ……何て、集まらない……わよね……?)
鏡の「お化け屋敷には幽霊が集まる」宣言のせいであった。おかげで自分の仕事はキチンとしているものの、物凄く挙動不審である。傍から見たら面白いことこの上ない。
もし誰かがこの場面を見ていたら、思わず笑いがこぼれてしまっていたことだろう。藤重的幸いなことに見られることは無いが。
(きっと……きっと大丈夫……! きっと……キット……)
平成25年10月25日11:43
一方、藤重と同じ教室内の大童は。
「……了解」
(二人か)
客の現在地を聞き、無線に返事をする。
しかし、この無線。大童には必要ない。何故なら気で位置が分かるからだ。それ以前に、悲鳴や足音でもわかるのだが……まぁ、そんなことを言えるわけもないので、こうして無線を使っている。
数十秒後、楽しそうな悲鳴やら足音が近づいてきた。
(……さて)
隙間からそれを確認して、足元の箱から腐った風の手を出す。これは柔らかいが、見た目は結構リアル。それで、手順としてはこうだ。
まず客が大童+反対側のもう一人の脅かす範囲内に入ったら、後ろから足音や物音の効果音をその係の人が流し、火の玉(火じゃないし、安全)の係が後ろから客を照らす。それで振り返らないのであれば、大童達の出番は脅かす範囲内の終わり辺りにになる。
それはさておき、もしそれらに対して客が振り返った際、振り返った客の顔の真正面から腐った手を突き出すのが大童達の最初の仕事だ。
どういう事かというと、体を前にしたまま振り向くと、大体の人は顔が横を向くだろう。そこを狙う。ただし、手を出すのは客がこちらを向いた場合、つまり反対側を向いた場合は反対側の人が手を出し、こちらからは出さないということになる。
また、客がこちらを向いたが壁に近く正面に出せない場合は、客の後ろあたりに突き出すことになり、これは体ごと振り返った場合も同様。客が振り向かない場合は最後の所で目の前に突き出すことになってしまう。また、客が複数の場合は並びなどを見て、現場の判断で行われる。
突き出した腐った腕はそのまま床に落とし、ハエなどが飛ぶ音を流すことになっている。これで大童達の仕事は終わりだ。
後、腐った手が踏まれて壊れてしまった場合は、他のゾーンの床に飾りとして置かれたりもする。
しかし本来。大童がゾンビや幽霊として追いかけたりする役をやれば、演技力もあってもっと怖がらせることができただろう。実際に大童もそう言う役でもいいと言って、案もあったのだが、何故か女子からの反対に遭い実現することは無かった。
(やっぱりこういうのは勢いが大事だよね)
それでも本人は楽しんでいるので問題はない。
(並びは横か……そうなると出す位置は後ろ。歩くのはゆっくりだから位置は合わせやすいかな)
隙間から客を監視する。
(そろそろ……)
大童は客が範囲に入ったのを確認すると、足音を立てないように壁を隔てた横を歩く。客の後方では効果音が鳴り始め、火の玉も浮かび始めた。
(今っ!)
それに気付いた客らが内側を振り向いた瞬間に、腐った手を穴から思いっきり突き出す!
……正直な話、この勢いなら腐った手でなくても驚くだろう。
あっけないながらも役目を終えた大童が腐った手から手を離して床に落とすと、客の下からはハエなどが飛ぶ音が聞こえてきた。これで大童は次の客を待つだけになる。
(早くこないかな……)
手元の携帯を見ると、交代の時間までは後少しだった。
このお化け屋敷。最初の部屋はこの程度だが、奥に行くほど酷くなっていく。例えば、生暖かいものが触れたり追いかけられたり首が取れたり閉じ込められたり等々。機械などの費用が空いた分、こちらには力を充分入れていることができたのだ。
その後、客が9組来たところで12時近くになり、交代時間になった。これで、大童達の一日目の仕事は終わったことになる。
平成25年10月25日12:08
「これからどうする?」
仕事が終わってこれからの行動を決めるために、三人は人通りのそれほど多くない廊下に移動してした。
「図書委員の仕事まではまだまだあるしな」
「なら時間も時間だし、とりあえず何か食べない? どこかで買うか、喫茶店にでも入って」
文化祭案内の地図を見ながら藤重が提案する。
「そうだね。他の所はそれから周れば良いかな」
「良いだろ。飲食系なら1・2階に集中してる」
「じゃあ1・2階あたりを適当に見て、気になるところがあれば買うなり入るなりすれば良いね」
「そうしましょ」
一先ずの行先を決め、三人は移動を始めた。
平成25年10月25日13:26
お腹も落ち着き、大童達は現在第一グラウンド。ここでは野球部やサッカー部などの運動部の出し物が多く出ている。第二グラウンドの方ではマーチングなどの見世物が行われる予定だ。
「結構人が多いねー」
「見物人もいるしな」
「えっと、3m走にフリスビー、宝探し、チキンレース、ジャスト幅跳び、砲丸ボウリング、フリーキック、パターキック、砂山崩し、ストラックビンゴ、タイヤ投げ……タイヤ?」
案内を見ていた藤重の頭に車のタイヤが思い浮かぶ。
「大丈夫なの? これ」
「自転車のタイヤみたいだし、大丈夫なんじゃない?」
大童の見ている方に目を向けると、鉄の棒に向かって自転車のタイヤを投げている光景があった。
「あ、そうなのね」
「いくつか大きさも揃えてあるみたいだな」
その横を見ると何種類かのタイヤが準備されている。
「……車のタイヤがあるんだけど」
「……よく見ると大型車のタイヤもあるね」
「ふむ。400tダンプのタイヤもあるな」
「いや無理でしょ……」
「ただの飾りと言うかネタだよ。というか良く持ってこれたよね」
「そうだな。まぁ、やろうと思えば投げられないことも無いが」
400tダンプのタイヤを見ながら言った鏡の発言に、藤重の表情が固まる。
「……冗談?」
「マジ」
「……」
(もう考えない……)
三人はその場を後にして、他のを見てやって周ることにした。
平成25年10月25日14:46
「ん……」
ある教室の前で鏡が止まった。
「どうしたの?」
「いゃ、また調子に乗ってるな、と」
「「?」」
大童と藤重が開いているドアから教室を覗くと、中では格闘ゲームが行われているのが分かる。
「あー……確かに」
その中では言動のウザいゲーマーが勝ち続けて調子に乗っているようだ。その後ろでうるさいのは仲間だろうか。
「前から言ってたのってこういう人のことだったのね」
「あぁ。ああいうのがいるとつまらない」
「確かに楽しい雰囲気ではないね」
「殺伐としてるわね……」
「ゲーセンならまだしも文化祭だからな」
教室内は険悪ムードが漂っており、客はあまりよりついていない。主催クラスの人らしき人も、迷惑そうな顔だ。
「と、いうわけでパパッと潰してくる」
大童は携帯を取り出す。
「今は47分だよ」
「図書委員が3時からじゃなかった?」
「問題ない。後ろのうるさい奴らもやる可能性を考えて、1人30秒以内に潰す。康は先に図書館に行っとけ」
「了解。頑張って」
「頑張る必要もない。余裕だ」
「そっか」
苦笑しながら大童は言った。
「私は見てこうかしら」
「なら、また後でね」
「ええ、また後で」
大童は図書館へと向かう。
「さて……潰すか」
「期待してるわ」
二人は教室内へとはいった。
……合流後、藤重は大童にこの時のことをこう語る。
「相手が悲惨だった」
平成25年10月25日20:19
一日目の文化祭が終わり、大童達のクラスではお化け屋敷に関しての報告や反省が行われて終わったところだ。
「お化け屋敷の方は特に問題なく終わってよかったわねー」
廊下を歩きながら藤重は上に伸びる。
「そうだねー」
「あぁ」
「でも」
と、伸びを止めて真面目な顔になる。
「まだ2日間あるのよね。気は抜けないわ」
「慣れてきたころが危ないからね」
「ええ、だから気合入れ直して頑張らないと」
「空回りしない程度にな」
「分かってるわよ」
「じゃあ、ほどほどに頑張るってことで」
「そうね。その為にも今日はゆっくり休まないと」
三人は階段を下りながら玄関へと向かう。
平成25年10月25日20:23
校舎を出た大童達がしばらく歩いて、寮への分かれ道。
「それじゃ、また明日ね」
「また明日ー」
「明日な」
藤重は大童達と別れて、校門の方へと歩いていく。
そして、文化祭2日目3日目も多少のトラブルはあったが、大事なく終えることができた。
大童達の最後の文化祭が終わった。
やばい時間がない。
これを書いている間にも残り2分で日曜日。
まずいまずい。
なので次回は二十七話を書き終えたら載せます。
とにかく急がなければ。