不滅少女旅譚~Revenant's Journey   作:鯖味噌煮込みうどん

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UAが増えつつあるのが嬉しいです。
相変わらず一部タグが機能していません。
そのうち出るはずです。
そして序盤はなかなかのぐだぐだっぷりですが生暖かい目で見守ってくれると助かります。


第二話~出発~

「とりあえずリーヴに自己紹介していこうか。」

 ヴェルダが言った。

「俺の名前はヴェルダ。ただの旅好きのヒューマンだよ。」

 ヴェルダはやや焦げ茶がかった髪と黒い眼をした若いヒューマンだ。髪はふんわりとしていてアホ毛が立っている。格好はカーキ色のトラベラーズ・ジャンパー(※1)にゴーグルを首からかけている。身長は170ほどでやや細めの体格をしている。武装はしていない。第一印象は尋常じゃないお人好し。

「私の名前はフューシャよ。見ての通りドワーフよ。」

 フューシャは赤毛をお下げにしており、肌は褐色でいかにもドワーフという感じだ。格好はさらしに革のコスタル・ジャケット(※2)を着ていて、ベルトには大量のポーチをつけている。。また、丸い眼鏡をかけている。身長は90ほど。まだ少ししかコミュニケーションをとってないのだが、多分ツンデレ。とても可愛い。

「私はビルネです。美しい響きでしょう。」

 ビルネは長い金髪に美しい碧眼を持つエルフだ。格好は黒のロングコートで腰には細剣(※3)を二本携えている。身長は200近くあるように見える。また、体格はエルフにしてはしっかりしている。エルフは自尊心が高いとはよく聞くがここまでナルシストなものなのだろうか。とはいえ、私がレブナントだということを一番に見抜いたのは彼だし、その洞察力は見事だと言えよう。

「えーっと、私はさっきも言った通りリーヴです。自分の名前以外ほとんど何も覚えてないので他のことに関してはは何とも…」

 改めて自己紹介をする。

「まあ、多分元はヒューマンでしょ。髪も瞳も黒いしね。まあそんなことよりそのボロボロの服は何とかならないの?」

 私は自分の服を一瞥する。布の服はボロボロでお腹の一部などが見えていた。今までは人と会うこともなかったし、気にしていなかったのだが、こう指摘されると恥ずかしい。

「私の服は小さすぎるだろうし…次の街で服を買いましょうか。」

「この私が選んでさしあげましょう。」

「え、あ、ありがとう…ございます…」

 こうやって施しを受けた記憶がなく、どう対応していいのか分からず少し()()()()()()になってしまった。

「あんまり緊張するなよ。俺達はもう仲間だ。」

 ヴェルダがニッと笑い親指を立てる。

「そうよ。まあまだ受け入れ難い部分もあるけどさ、これから受け入れられるよう私も頑張るからそっちも緊張しないよう頑張ってよ。」

 フューシャがちょっとばかり照れくさそうにして言う。

「私達の旅にも遂に華が咲きましたね。」

 ビルネがそう言って笑うと、

「私は華じゃないとでも言うのかしら…?」

 フューシャが青筋を立ててビルネを睨みつける。

「い、いや、そういうつもりでは…」

 ビルネがフューシャから顔を外らし、冷や汗をかきつつ言う。

「はいはい、二人とも落ち着けって。フューシャちゃんと前見て、もうすぐ森を抜けるよ。」

 ヴェルダは二人をなだめると、森の向こう、木々の間を縫って届く光の方を指した。

「そうね、ごめんなさい。ついカッとなって。」

 とは言いつつもフューシャはビルネの方を睨みつけていた。

「わ、私は別に悪くないですよ…」

 ビルネが冷や汗の量を増加させながら言う。

 私はいつの間にか笑っていた。こういうやり取りが楽しかったし、何よりもその雰囲気に安堵していたからだ。

 

 今まで私は人間から避けながら生きてきた。いや、生きてきたという表現はちょっと違うかもしれないが。ともかく、人間とは一切関わりを持っていなかったのだ。私にも人間だった頃はあるだろう。しかし、ずっと昔のことでほとんど憶えていないし、そもそも今がレブナントなので結局関わりは持てないのだ。少し前までそう思っていた。でも、今は違う。こうやって私のことを仲間だと言ってくれる人がいる。

 気づくと頬を涙が伝っていた。

「リーヴ、大丈夫か?」

 ヴェルダが心配してくれているのか、私の顔を覗き込みながら言う。

「リーヴ殿、どうなさった?」

「リーヴ、どうしたの?」

 ビルネ、フューシャも私のことを心配してくれている。そのことが嬉しくて、嬉しくて仕方なくて、私は更に涙を流した。

「お、おい、どうしたんだよリーヴ。」

 ヴェルダが心配そうな顔をして私の肩に手を乗せる。

「嬉しいの…!こんな、こんな風に人といれることが嬉しいの…!」

 私は泣きじゃくりながらそう言った。

「そうか…そんなに嬉しいのか。良かった良かった…てっきり俺らといるのが辛いのかと思っちまったよ。」

 私は違うと言いたかったが泣きすぎて声が出なかった。そんな私をみんなは励まし続けてくれた。

 

 そうこうしてると、ヴィークルは森を抜けていた。爽やかな風が吹き抜け、高く昇る太陽が私達を照らしていた。

 きっと次の街までもうすぐだ。みんなそんな期待を胸に秘めて空を仰いでいた。




(※1)丈が短く、ポケットが多くついている上着。機動性と機能性を兼ね備えた旅人用の服。
(※2)肋骨を覆う上着のこと。その名の通り、肋骨の下辺りまでしか丈がないジャケット。ミッドリフ・ジャケット。
(※3)いわゆるレイピア。刃が細く、突くことに特化している。装飾品としての価値も高い。

次回は街に着くとこまで書けたらいいなぁ…と思ってます。
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