グリムガル、このすば、最弱無敗の中で悩みましたが、グリムガルにしました。
期間が空いてるので文才は一切成長してません。むしろ退化してるかも……
モチベーションが続く限りになりますがよろしくお願いします。
原作は2巻まで読んでいますがネタばれはしないようしていくのでアニメしか見てない人でもゆっくり見ていってください。
”――
どこからとなく声が聞こえたような気がして俺は目を開けた。
しかし、視界には闇が広がっており、少し視線をずらすと小さな明かりが見えるが視界はほとんどない。
「なんだここ?」
声を出しながら体を起こすが、同時に頭に違和感を感じた。
なにかを忘れてしまっているそんな感覚がするのだが、全く思いだせない。
いや、それだけじゃない。自分の名前がフミヤということは思いだせたが他に何も思いだせない。
記憶喪失というやつなのか?
「今、声聞こえたけど、誰かいる?」
自分のことだけを考えていると、俺とは別の男の声が聞こえてきた。
それを皮切りに周りにいるやつらがそれぞれ喋り出した。聞いた感じだと10人以上はいる。
思ったよりも人数がいるな……
しかし、こんな状態で一人だとさすがに困るのでこんだけいれば心強い、だが言動を聞くにこの状況を理解できている人間は一人もいないようだ。
こんな状況で迂闊に動くのもどうかと考えたがこのままだと何も動きがなさそうなので立ち上がろうとした時、同時に誰かが動くような音が聞こえた。
「このまま、ここにいても埒があかない」
低い声が聞こえてきた、おそらく俺と同じ考えで動きだしたのだろう。
「どこか、行くんですか?」
その男の声に反応したのは弱弱しい女の子の声だった。その声からは不安が伝わってくる。こんな状況だ怖いのもわかるけど。
「明りがあるんだ、伝って行けば外に出れるかもれない」
このまま止まっててもしょうがない。俺は一応元気づける形で声を出しながら歩き出した。
俺ともう一人の男が動き出したので他の人間も動き出したようだ。集団からわざわざ孤立してまであそこに残るやつはいないだろう。
こうして俺たちはゆっくりとデコボコした道を歩き、階段を見つけ上っていくと、なんとか外に出られた。
外は夜だった。空には無数の星々が輝いており、月が赤く空を照らしている……?
「なんだ、あの月は」
俺は誰にも聞こえないくらいの声で呟きながらも、月に対する違和感の正体がわからかった。おかしい、そんな感じがするけど確証が全くない。
他の連中も辺りの景色を見回しながら色々考えているようだった。見える範囲では街のようなものと広大な自然以外特に見当たらない。
そして、俺と同じ境遇のやつらに視線を移す。
人数は男が9人女が4人の計13人。さっき俺と一緒に動きだしたと思われる銀髪でギャング風の男や、メガネをかけた知的そうな男、気弱そうな女の子など様々である。服装は全員薄着である、ここも暖かいしちょうどいいともいえるが。
しかし、全員の反応を見るにこの場所に心当たりがある人間は誰もいないようだ。
「……あの、誰か知りませんか?ここがどこだか……」
気弱そうな女の子がここにいる全員に尋ねるように声を出し視線を集めるが、その質問に答えられる奴は誰もいない。
だが、同時に俺は誰かに見られている感覚がした。ここにいるやつらは全員気弱そうな女の子を見ているのにだ。
俺は気になりそこに軽く視線を移すと、そこに人影が見えた。誰かいる、動きを見る限り俺らの事を観察しているのだろう。
「すまん、俺はその質問に答えられないけど。そこに隠れている人なら知ってるかもしれないな」
そういいながら俺はその人物を今度はしっかりと見据えた。
『えっ?』
何人かの驚きの声をあげつつ、俺たちは全員その人物を見つめた。これで逃げることはできなくなるだろう。
「あれ~、ばれちゃったか~。中々優秀だね君」
その人物はようやく俺らの前に姿を現した。ツインテールの女、声はいかにも俺らのことをバカにしているような喋り方で少々腹が立った。
「ようこそグリムガルへ!ひよむーは今回あなた達の案内人をやれせてもらうね~」
いかにも人の神経を逆なでしてくる喋り方だが、指摘したところで話は進まない事はわかっていたので俺は特に何も言わないことにした。
「御託はいい。はやく案内しろ」
ギャング風の男は少しいらつく感じを出しながら、ひよむーを睨みつけていた。
「はいはい。今から案内するからね~。ついてきてね。じゃないと置いて行っちゃうから~」
こうして、俺たちはひよむーに連れられて街に向かって歩き出したのである。
街まで移動する際、他の連中は話をしたいたが、やっぱりというべきか全員自分の名前以外の記憶を忘れてしまっていることが分かった。
その後、チャラい男キッカワによって自己紹介が始まり、眠そうな目をしてるハルヒロ、天然パーマのランタ、大きく熊みたいなモグゾー、気弱そうな女の子のシホル、お下げの女の子ユメ、いかにもさわやかな青年といった感じのマナトの7人の名前を聞いた。
俺は聞き耳をたてていただけなので、自分の名前は明かしていない。
そうしているうちに、目的地に到着したようで、ひよむーが先に一つの建物に入っていき、1分もしないうちに出てきた。
「どうぞ~中にはいって~。中にいるブリちゃんがあなた達に色々説明してくれると思うから~、後はがんばってね~」
そういうと、ひよむーはどこかに行ってしまった。
俺たちに選択肢など存在しないので、諦めて全員中に入る。そこには一人の男?が座っていた。
「ようこそ、オルタナの街へ。私はブリトニー。ここオルタナ辺境軍義勇兵団レッドムーン事務所の所長兼ホストよ。呼び方は所長か、親愛の情をこめてブリちゃんと呼ぶかのどっちかでお願いね」
言葉づかいからして、性別は男であるが性格は女だということは何となく理解できたが。正直わからない単語が多すぎて理解できないことが多い。
「質問に答えろ。オルタナの町ということはわかったが。義勇兵?辺境軍?それはなんだ。そして俺たちはどうしてここにいる、知ってるか?」
見た目通りというかなんといか、ギャング風の男がブリトニーに対して威圧的に質問をするとブリトニーは怪しい笑みをうかべていた。
「威勢がいいわね。好きよそういうの。あなた名前は?」
「レンジだ。俺はお前みたいな変態は嫌い――」
レンジが変態という言葉を口にした瞬間、ブリトニーの目つきがかわりナイフを片手にレンジに突っ込んできた。
しかも、かなり速い。それでいて動きはとても自然でレンジの首にナイフをつきさそうとする。いやこんなことで殺しはしないだろう。でもこのまま話をややこしくされたくないな。
俺は何とか2人の間に入り込み迎撃することも考えたが直感的に無理と悟ったので両手を挙げてその場で棒立ちになる。
ブリトニーはナイフが俺に刺さるギリギリのところで止める。レンジの首を狙った一撃は結果的に俺も目に刺さる寸前で止まった。
「所長。それ以上は刺激が強すぎると思います。やるなら外で個人的にお願いしたい」
俺は目の前にナイフが突きつけられているが構わずブリトニーを睨みつけた。
それを見てかブリトニーは少し嬉しそうな笑みというか気持ち悪い笑みを浮かべた。
「あなたがひよむーの言ってた子ね。あなたの言うとおりだわ。子猫ちゃん達に怖がられちゃ話も進めずらいものね。でもレンジ、私を変態呼ばわりして長生きできた奴はいないわよ。覚えときなさい」
「やれるものならやってみろよ。変態所長」
「やめろレンジ。やるなら全員に対する話が終わってからにしろ」
「……今は黙っといてやる」
俺に睨まれて、レンジもやっと黙ってくれるようだ。ブリトニーも座っていたカウンターに戻ってくれる。
「あなた達には選択をしてもらうわ。義勇兵になるか、ならないか。それをね」
ここら辺の説明は長かったので簡潔にまとめると。
この辺境にはモンスターと呼ぶ怪物どもがたくさんいる。それと戦うのが辺境軍である。しかし、軍は街を守るのが精一杯なので義勇兵というのが存在する。
義勇兵はモンスターを殺して金にして生活する。
俺たちはすぐに義勇兵になれるわけではなく、見習い義勇兵としてスタート。義勇兵になるには20シルバーを払い団章をもらえばいいらしい。ここでどれほどの価値なのかわからないが、お金で身分を買えるらしい。
そして、見習い義勇兵になれば10シルバーと見習い章、簡単に言えば身分を証明するものをくれる、10シルバーあればある程度の生活はできるらしい。
しかし、ならないというならば今すぐここから出て好きにしてもいいとのこと。
だが、ここに来たばかりの俺たちが一文無しから別な仕事を探して生活することはかなり難しい事をブリトニーは説明してくれた。
しかし、これ以上の情報は何も教えてもらえなかった。他のことは自分で調べろということらしい。
「最後にアドバイスしてあげる。諦めないこと、死ぬ時はいつか死ぬけど諦めれば必ず死ぬわ。それじゃあ、選んでね」
情報が少なすぎる、だがここから出ていくよりもここで見習い義勇兵になってお金をもらった方が色々とやりやすいだろうと思い俺は見習い章と銀貨の入った革袋を受け取った。
他の連中もかなり迷っていたが、集団心理というやつか。何人かが受け取るとみんななし崩しに見習い章を受け取った。
「おめでとう、これであなた達は見習い義勇兵よ。頑張って一人前になって頂戴ね」
さて、問題はここからである。情報が一切ない以上どうやって動くか……
そんなことを考えていると先に動いたのはやはりレンジだった。
レンジはまず丸刈りの男ロンと軽い喧嘩を始めた、止めようと思ったが義勇兵になったということはモンスターを殺さなければならない。命のやり取りをすることになるのだ。こんな喧嘩に一々口を挟む必要はないと思いスル―した。
結果的に喧嘩はレンジの圧勝。ロンはレンジについて行くことになった。さらにレンジは値踏みをするように全体を見回して。知的そうな男アダチとここにいる中でおそらく最年少の無口な少女を仲間に引き込んでいた。
「お前も使える。俺についてこい」
そして、レンジが俺の方を最後に見てそう言った。
レンジは間違いなくこの中で一番強い、他の面子を見て考えればこのままついて行くのが一番効率がよさそうだ……
でも、他の連中はこの後どうするのだろうか?そのことが頭をよぎり……
「悪い、今は断らせてもらう。情報が少なすぎるからな」
当たり障りない感じで断ることにした。レンジも食い下がらずそうかと一言言ってそのまま事務所を後にしようとしたが。そこで女性陣の中では唯一俺より年上そうな女、サッサが『何でもするから連れてって』と懇願してレンジはそれを承諾、一緒に出ていった。
そして、キッカワとマナトも仲間は作らなかったが情報収拾に出ていった。
残ったのは俺含め六人、そろそろ動こうかと考えたところで、
「所長、いますか~。新入り入ったって聞いたから、スカウトしに来たんですけど」
一人の男が事務所に入ってくる。弓を背負ってるところを見るに義勇兵だろう。
「いるけど、もうほとんど出て行っちゃったわよ」
ブリトニーの言葉に男は舌打ちをすると、モグゾーに目をつけ
「おい、そこのでかいお前。一緒にこい。色々教えてやるよ」
「お、おれ?」
「そうだ、いいから来い!」
男は無理やりモグゾーを引っ張って連れて行こうとする。モグゾーもそこまで強く拒否しないのでそのまま連れて行かれそうになる。
見た感じ見習い義勇兵を助けてくれる優しい先輩にはみえない。でも決断するのは自分自身だ。
「モグゾー、お前はそれでいいのか?」
俺は確認するようにモグゾーに問いかけた、しかしそれに対する答えは
「えっと、その――」
聞けることはなく、そのまま連れて行かれてしまった。無理やりにでも止めるべきだったかもしれないが今後の事を考えるとここで騒ぎを起こしたくない。
俺は申し訳ない気持ちも少しあったがこれ以上は何もしなかった。
そして、残ったのはハルヒロ、ランタ、シホル、ユメ、俺の五人だった。
「あんた達、私も暇じゃないの。いい加減にしないと追い出すわよ?」
「……出るか」
ブリトニーに言われ、ハルヒロがそういうと、他の三人も事務所を出て行こうとする。だが、俺は動かない。それを不審に思ったのか四人はこちらを見てくるが、
「少し、所長に個人的な話があるんだ。先に出てろ」
そう言うと四人は出ていった。俺とブリトニーだけになった部屋で俺はブリトニーの方を見る。
「あら、嬉しいわね。私の玩具にでもなってくれるのかしら?」
「それは遠慮させてもらう。実力は示したつもりだ。他の連中よりも少しだけ情報が欲しい。足りないなら……」
そういいながら俺は臨戦態勢に入る。やろうと思えばそのまま殴りかかることもできるだろう。
「……あなたも随分と威勢がいいのね。やってもいいけど死ぬわよ?」
「あんたは無暗に殺したりしないだろ?わざわざナイフを止めてくれるぐらいだ。ついでに半殺しにされる覚悟は一応できてる。でも簡単にやられてやるつもりもない」
普通に考えればこんなことせずとも情報は手に入ると思うが、所長をやっているぐらいだ他の連中よりも確実にいい情報が手に入れられる。リスクはあるがやる価値はあると俺自身で判断したのだ。
ブリトニーは少し悩むような仕草を見せた後、
「いいわよ、少しだけなら情報をあげる。でもまだ名前すら聞いてないわ。教えてくれないかしらあなたの名前」
「フミヤだ。早速だが――」
俺はいくつかの質問をして情報を手に入れた。
まず、通貨は1シルバーは100カパー、基準としてそこらへんの屋台の食べ物は5カパーぐらいで買えるとのこと。10シルバーあれば生活できることがよくわかった。
だが、次の情報が問題だ。どうやら俺はギルドというものに所属しなければならないらしい、そこで技術を学ぶだけでなく、後ろ盾にもなるので入らないという選択肢はない。その入会金が8シルバーもする。そこで一週間鍛えられてようやくスタートというわけだ。
ギルドにも色々あり、戦士、魔法使い、神官、狩人、盗賊、暗黒騎士、聖騎士。ここら辺が義勇兵にとっては基本らしい。もちろん、大工などのギルドもあるがモンスターと戦うのだ。戦闘で役に立てなければ意味がない。
そして、ブリトニーに聞いて有益だったことが、他にも少し特殊な役職もいくつかあるらしい、その中で俺の心に響いたのが魔戦士という特に変わった役職だった。
「あら、意外に少ないのね。それだけでいいのかしら?」
「充分だ。魔戦士になりたい。最後にそのギルドの場所を教えてほしい」
「いいけど、無理だと思うわよ?ただの見習い義勇兵が行っても門前払いされるのが目に見えてる」
「……そこは自分でどうにかする」
どうやら普通の役職ではないので簡単には入れないらしいが、なぜか俺は諦めるという選択肢を取らなかった。いやとりたくなかったのかもしれない。なぜならこの職業は俺にとって都合がいいものだったからだ。
「そう、なら止めないわ。はいこれそこまでの地図よ」
「ありがとう、じゃあ俺も行くわ」
地図を受け取り早速ギルドに向かおうと思ったのだが……
「……うっ、ぐす」
「シホル、たぶん大丈夫やと思うよー」
「へっ!」
なぜか入り口前でシホルが泣いており、ユメがそれを慰めていた。そしてランタが偉そうに腕を組んでいる。
俺がブリトニーと話しているうちにどうしてこうなるのか。俺は少しため息をついてしまうのであった。
というわけでゆっくりと書いていきますが、大前提としてこれはオリ主最強ではありません。現状ではレンジより弱いぐらいです(十分強い気もするけど)
そして書き始めて気付いた、ユメの口調が絶望的なまでにわからない。書いているうちに日本語が迷子になりそう……
たぶん色々間違ってると思うので指摘を含め感想などよろしくお願いします!