「ところでマミ、魔女のいそうな場所というのはある程度目星をつけることはできないのかい?」
僕がそう聞くとご丁寧に彼女は説明をしてくれた。
「魔女の呪いの影響で、割と多いのは交通事故や傷害事件よね。だから大きな喧嘩が起きそうな歓楽街は優先的にチェックしないと。後は自殺に向いてそうな人気のない場所…それから病院とかに取り憑かれると最悪よ。ただでさえ弱っている人達から生命力を吸い上げられるから目も当てられないことになる」
「魔女の呪いというのは生命力を吸い上げられるということなのか…だが生命力が吸い上げられるなら喧嘩や傷害事件なんてものはおきそうにないものだが…」
「確かにそうなんですけど統計としてそういうパターンが多いので」
なにか釈然としない。僕はこれと似たようなことを知っている気がする。
「でも場所がそれだけわかってるなら、結構限られてくるんじゃないですか?」
さやかが辺りを警戒するようにバット肩にかけてそう呟く。
「同じ場所で繰り返し犠牲が出たら、不吉な場所として注目されちゃうでしょ?だから魔女は私たちの裏をかこうとして何度も場所を移動するの」
そこまで話してマミは不意に言葉を止めた。
僕達も立ち止まりマミの手の中のソウルジェムを見つめた。
話に夢中で気づかなかったが、ソウルジェムは明らかに先程までと光の強さが異なっていた。光の明滅が強く頻繁に変わっていた。
「かなり強い魔力の波動だわ。近いかも」
マミの声もどこか厳しいものに代わり僕達も改めて周囲を警戒した。
辺りを伺いつつ、マミは四方にソウルジェムをかざし、光の反応する方へと足早に進んだ。そしてとある廃ビルの前にたどり着いた。
「間違いない。ここよ…」
マミは頭上を見上げ、僕達もそれに合わせて顔を上げると、ビルの屋上にOL風の恰好をした女性が佇み、風に髪を舞わせていた。
「マミさん!あれ!」
さやかがそう叫ぶと同時にその女性はふわりと空へ足を踏み出していた。
「き…きゃぁああああっ!」
まどかとさやかの二人が目を背け叫び、僕はそっとバッグからドミネーターを取り出した。
僕がドミネーターを構えるときにはマミは魔法少女の衣装に身を包み、魔法のリボンで落ちてくる女性受け止めていた。そのまま、マミは既に気を失っている女性を抱きかかえゆっくりと地表に降り立った。
魔女が出てくると思ったがどうやら杞憂だったようだ。
一応ドミネーターを構えたままマミのもとへ駆け寄ったが、
「えっと…それなんですか?」
ドミネーターを指差しマミは不思議そうな顔で当然の疑問を口にした。
「銃の形をした文鎮。魔女がやってきたらきっと大活躍」
「槙島先生もくだらない冗談とかいうんですね」
マミが少しおかしそうに口を押さえまどかとさやかを見ると僕から顔を背けた。
「真面目に答える気がなくてね。どうせ言ったところで信じられないしそんな時間もなさそうだ。ところで彼女そのままでいいのかい?」
僕はマミが抱きかかえる女性をドミネーターで指した。
『犯罪係数・オーバー220・執行対象ですセーフティーを解除します。』
するとドミネーターが突然起動した。勿論音声ガイダンスはバッグから取り出した時点で聞こえていたがパラライザーが起動したのだ。指向性の音声故僕以外の人間には聞こえていないのが幸いし彼女たちは件の女性を寝かせていた。
するとマミは女性の首元を指し示す。そこには不思議な文様、痣が刻み込まれていた。
「魔女の口づけ、やっぱりね」
どうやら魔女の口づけというのは魔女の呪いのターゲットにされた証のような物らしい。
「そ、その人は…」
まどかが震えた声でマミに尋ねると、
「大丈夫。気を失ってるだけ…行くわよ!」
言うが早いかマミはそのままビルに駆け出し、入り口で昨日の気味の悪いサイケデリックな空間へと続く入口を暴き出した。どうやらここからが本当の魔法少女体験ツアーのようだ。
投稿文字数が少なくて申し訳ない。
全く話が進まないですけど書きためて投稿とどっちがいいんでしょうか?