は?
いきなりの出来事なので固まってしまった。
とりあえず口からポロッと出てしまった言葉を隠すために、僕は質問してしまった。
どう言う事ですか?
「言い方に誤解があったな。君には、私の娘の世話役をしてもらいたい。」
世話役って…僕なんかじゃなくても…
「君じゃないと駄目なんだ。理由はまあ…娘の様子を見れば分かるだろう。上の階にあの子の病室がある。一緒に来なさい。」
あ、はい。
そして移動中、こんな事を考えていた。
いつの間にか僕になっていたな…次からはいきなり僕に変わらないように気を付けないとな。
彼女の病室の前に着いた。
そして、彼女の父は言った。
「娘は、精神に大きなダメージを受けている。そのせいで軽い幼児退行とほぼ全ての感情が使えなくなっている。」
心の中で、そりゃそうだろうなと思った。
むしろあんなに長い期間行方不明になって生きていたなんて事が奇跡だ。
精神が大きなダメージを受けるくらいはあるだろう。
ここで疑問が増えた。
何故この家は長い間彼女を見つけられなかったのだろうか?
そんな事を考えていると、彼女の父にこんな事を言われた。
「さあ、入ってくれ。そして見てくれ、私の娘の姿を…。」
病室内に入ると、そこは白い世界だった。
白い天井、白い壁、窓には曇りガラスが使われている。
そして、真ん中に彼女が横たわっているベッドがあった。
体の様子を見ると、いくつもの生傷と、左腕に火傷の後があった。
どちらも僕と彼女が付き合っていたときには無かったものだ。
体の様子を見終わると同時に、彼女が起きて俺を見た。
少しだけ微笑んだ。
何故だろうか?
その微笑みを見た時、彼女の全てが美しく見えた。
微笑んだ顔、長髪の黒髪、そして傷だらけの体。
その全てが美しく見えた。
そして俺はまた、恋に落ちかけた。
だが、耐えた。
自分のような男は、つまらない人間だ。自分よりもいい人間を見つけて、もっと幸せになるべきだと。
そう何度も自分に言い聞かせた。
そして彼女に見とれること5分…。
そろそろ病室から出て、彼女の父と話さなければならないと思い、俺は彼女の両親と共に病室を出た。
娘を見てどう思ったかと、彼女の父から尋ねられた。
美しかったと言うのも何か変なので、俺は酷いですねと言った。
彼女の父は、こう言ってきた。
「娘は、私達が呼びかけても何も反応しなかった。だが…君の名前を言った時わずかだが表情が変わった。だから君に世話役を頼んだんだ。」
そして…
「お願いだ…娘を救って欲しい…。君しか救える人はいないんだ。」
こんなに言われたら断るものも断れない。
僕に救えるかは分かりませんが、手は差し伸べられるでしょう。やれるだけの事はやってみます。
と、格好つけて言ってみた。
そして、俺と彼女の日常は始まったのだ。
無理やりですかね?
まあそこには目を瞑って貰えると助かります。
やっと次から日常が始まります。
ここまで見てくれた方はありがとうございました!
評価してもらえると助かります。
ここがダメとか言って貰えると出来るだけ直しますのでよろしくお願いします!