できれば原作介入したくないんだけど…   作:まー様

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十四話

「ふうん、ここがそうなんだ…」

 

クラス代表決定戦が終わり、四月も下旬、夜のIS学園の正面ゲートの前に、小柄な体に不釣合いなボストンバックを持った少女が立っていた。

夜風になびく髪は、左右それぞれを高い位置で結んである。肩にかかるかかからないかくらいの髪は、金色の留め金がよく似合う艶やかな黒色をしていた。少女は日本人(ジャパニーズ)に似ているがよく見ると違う。その鋭角的でありながらどこか艶やかさを感じさせる瞳は、中国人(チャイニーズ)のそれだった。

 

―元気かな、あいつ

 

少女がとある男子のことを思い出していると「だから…でだな…」と声が聞こえた、視線をやると女子がIS訓練施設から出てくるようだった。

 

―ちょうどいいや。場所聞こっと。

 

道に迷っていた少女は声をかけようと小走りにアリーナ・ゲートに向かった

 

「だから、そのイメージがわからないんだよ」

 

不意を突かれて、少女の体はびくんと震えて止まった。

男の声、それも知っている声にすごくよく似ている。いや、おそらく同一人物。

予期しなかった再開に、少女の鼓動が急ピッチでペースを上げる。

 

「一夏、いつになったらイメージが掴める―」「―おい、待てって箒!」

 

だが当の男子、一夏はすたすたと足を速める女子を追いかけていってしまった

 

―誰?あの女の子。なんで親しそうなの?っていうかなんで名前で呼んでんの?

 

さっきまでの胸の高鳴りは嘘のように消え、ひどく冷たい感情と苛立ちが少女に雪崩込んだ

 

 

 

 

 

 

 

「織斑君クラス代表決定おめでとうっ!」

『おめでとー!』

 

ただいま夕食後の自由時間、寮の食堂で一組のメンバー全員で『織斑一夏クラス代表就任パーティー』が始まりました

まあ、始まったのはいいんだけどさ

 

「なぁ、一夏、これ絶対一組以外いるよな?」

 

「明らかに三十人以上いるからな、クラスの人数超えてるぞ」

 

そう、なんかいっぱいいるんだよ…あ、あいつ二組で見たぞ

 

「はいはーい、新聞部でーす。話題の新入生、クラス代表の織斑一夏君に特別インタビューをしに来ました~!あ、私は二年の黛薫子。よろしくね。新聞部副部長やってまーす。」

 

人気だな一夏…別に羨ましいとか思ってるわけじゃないんだからね!

他の子としゃべってくるか…

 

 

それから少しして他の子達としゃべっていると新聞部の子が写真を取るからと俺を連れていった

 

「せっかく一組の注目の的が集まってるんだから写真とらないとね」

 

そういって俺を引っ張っていくがそれを聞いたセシリアさんは残念そうな顔をした

 

「それじゃあ撮るよー。35×51÷24は~?」

 

「知らん」

「え?えっと…2?」

 

「ぶー、74.375でしたー」

 

一夏は考えるのをやめて2だろうと答えたが違うらしい

パシャッっとデジカメのシャッターが切られたが

 

「なんで全員入ってるんだ?」

 

一夏が言った様に何故かクラス全員が俺等の周りに集まってちゃっかり全員写り込んでいた

 

 

 

結局『織斑一夏クラス代表就任パーティー』は十時過ぎまで続いた

 

 

 

 

 

「織斑君、天野君おはよー。ねぇ、転校生の噂聞いた?」

 

次の日の朝、俺と一夏がいつも通りしゃべっているとクラスメイトに話しかけられた。

 

「転校生?今の時期に?」

 

それを聞いて一夏は驚いていたが、原作知識がある俺は、日付は知らないが、転校生がくることも、またそれが誰なのかも知っているので、ついに来たかと原作がこれで進むな、とそんなことを思った

 

「そう、なんでも中国の代表候補生なんだってさ」

 

そのことを聞いたのか、セシリアさん、それと箒が集まってきた

 

「今のお前に女子を気にしている余裕があるのか?来月にはクラス対抗戦があるというのに」

 

怒ったように箒が一夏にそういう、確かにクラス対抗戦が迫ってきているし、一夏はまだ経験不足だけど転校生と聞いて気になるのは当たり前じゃないか?いくらなんでも嫉妬しすぎだろ、ねぇ箒さん

 

ちなみにクラス対抗戦は本格的なIS学習が始まる前の、スタート時点での実力指標を作るためにやるらしい。

クラス単位での交流及びクラスの団結のためでもあるらしいが

んでそのクラス対抗戦だが、やる気を出させるために一位のクラスには優勝商品として学食デザートの半年フリーパスが配られるなので

 

「織斑君、頑張ってね!」

「フリーパスのためにもね!」

 

というように女子からプレッシャーがかかる

ってかマジで威圧感あるんですけど!?そんなにデザート欲しいの!?

…あれ?結局クラス対抗戦ってどうなったんだ?再戦とかしたっけ?やばい原作知識が曖昧だ

 

「今のところ専用機を持ってるクラス代表って一組と四組だけだから、余裕だよ」

 

俺が必死に思い出そうとしている中も女子たちは盛り上がってく

 

 

「―その情報、古いよ」

 

 

突然声が教室の入口から話に割って入ってきた

 

「二組も専用機持ちがクラス代表になったの。そう簡単には優勝できないから」

 

腕を組み、片膝を立ててドアにもたれていたのは

 

「鈴…?お前、鈴か?」

 

そう、一夏呟いた通り

 

「そうよ。中国代表候補生、凰鈴音(ファン・リンイン)。今日は宣戦布告に来たってわけ」

 

幼馴染の一人である

 

 

 

「何格好付けてんだ?すげえ似合わないぞ?」

 

「く、確かに似合ってないな」

 

幼馴染でなので昔を知っている俺等からするととても似合っていなかったのだ

 

「んなっ。…!?なんてこと言うのよ、アンタたちは!」

 

笑われたのが恥ずかしかったのだろう、素に戻った、あと気をつけろよお前の後ろに

 

「おい」

「なによ!?」

 

バシンッ!聞き返した鈴に痛烈な出席簿打撃が入った。

忠告が遅かったか、―そう鬼教官(ちふゆさん)がいたのだ

 

「もうSHRの時間だ。教室に戻れ」

 

「ち、千冬さん…」

 

「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ、そして入り口を塞ぐな。邪魔だ」

 

「す、すみません…」

 

完全に千冬さんにビビってんなあれは、昔から千冬さん苦手だったな確か

そして鈴は「またあとで来るからね!逃げないでよ、一夏!」と残して千冬さんに追い出された

 

「っていうかアイツ、IS操縦者だったんだな。心葉は聞いてたか?」

 

「俺も初耳だよ」

 

知ってはいたけどな、一夏は本当に驚いたのだろうそう俺に聞いてきたがそれがいけなかった

 

「一夏、今のは誰だ?知り合いか?えらく親しそうだったな?」

「い、一夏さん!?あの子とはどういう関係で―」

 

ほらな、こうなった

俺も含めクラスメイトからの質問集中砲火が始まり

 

「席に着け、馬鹿ども」

 

バシンバシンバシンバシン!と千冬さんの出席簿が火を吹いて収まった…

 

 

 

 

 

しかし鈴のやつも一夏か、原作通りでいいんだが、ちょっとは同じ幼馴染である俺にも声をかけて欲しかったな…

最近空気になりつつある俺はちょっと悲しくなった

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