自律思考固定砲台の転校と、雨竜の片鱗が見せた日の放課後。雨竜は信乃と共に帰り道を歩いていた。そこに。
桃花「黒鉄君!」
雨竜「! 矢田さん。」
桃花「一緒に帰らない?」
雨竜「へ!?」
桃花「どうしたの?」
雨竜「なんでもないです////」
桃花「信乃ちゃんも一緒に帰ろう♪」
信乃「は・・・・い」
帰り道を歩いて行く中で不意に桃花が話を切り出した。
桃花「それにしても転校生にはびっくりだったね。でもあの調子だと明日もあんな感じかな?」
雨竜「うん、正直びっくりしたけど、ただの機械と見るのはどうかと思うかな。」
桃花「そういえば黒鉄君もすごかったよね!剣術とか習ってたの?」
雨竜「いや、我流だよ。自分なりに鍛えて見よう見まねだよ。必要なことだから。」
桃花「よくあんな風に球を弾けたよね。まるで予想できたみたいに。」
信乃「兄さんは・・・あの子に・・・なりきったんです。」
桃花「なりきった?」
信乃「兄さんは・・・相手の思考を理解し奥底の心理を組み・・・行動を予測できます。」
桃花「いううならば、完全掌握(パーフェクトビジョン)だね。すごいよ!どうして今まで黙ってたの?」
雨竜「・・・・気持ち悪くない?相手に考えが読まれてて、息苦しいでしょう?」
桃花「え?」
雨竜「何でもない。俺達はこっちだから。また明日。」
信乃「さようなら・・・です」
二人は桃花と別れて家に帰って行った。桃花はいきなりの回答に応えることができなかった。
次の日、皆またあの砲撃が始まると思うと少々元気がない様子だった。
渚「黒鉄君、信乃ちゃん、おはよう。」
雨竜「渚に杉野。おはよう。なんだか元気なさそうだけど?」
杉野「ほら、転校生のことでさ。またあの砲撃が始まったら授業どころじゃないだろう?」
雨竜「確かにいつか怪我人が出そうだな。」
杉野「烏丸先生に苦情言おうぜ、アイツと一緒じゃクラスが成り立たないって。」
そんな会話をしているうちに教室に入ると昨日と違う部分があった。
信乃「体積が・・・増えてます。」
それは自律思考固定砲台の体積が昨日よりも増えていた。そして電源が着いて映されたのは。
自律思考「おはようございます♪ 渚さん杉野さん黒鉄さん信乃さん♪」
黒鉄・渚・杉野「一晩で何があった!?」
そこに殺せんせーが現れた。
殺せんせ「親近感を出すための全身表示液晶と体・制服のモデリングソフト、全て自作で8万円。豊かな表情と明るい会話術それらを操る膨大なソフトと追加メモリ、同じく12万円。」
渚「(転校生が、おかしな方向に進化して来た。)」
殺せんせ「先生の財布の残高、5円。」
しかし殺せんせーの改造のおかげですっかりとクラスに馴染んで行く自律思考固定砲台。体の中でプラスチックで色々な物を作ったり、同時に将棋をして負かしたり。不意に片岡が。
片岡「ねぇ?このコの呼び方考えない?自律思考固定砲台っていくらなんでも。」
三村「だよな。」
木村「そうさなぁ」
不破「何か一文字とって、律!」
千葉「安直だな。」
信乃「私は・・・いいと思います。」
前原「お前はどうだ?」
律「はい!嬉しいです!」
桃花「ねぇ律。」
律「はい、なんでしょうか矢田さん?」
桃花「今度、花とか作ってみて。」
律「花、ですか?わかりました調べておきます。」
少し離れたところで渚とカルマが話していた。
渚「よかった。この調子ならクラスに馴染めそうだね。」
カルマ「どうかな?結局のところは機械だからさ、作った奴の意思が最優先されちゃうんだよな。」
雨竜「俺はそうは思わない。」
カルマ「どういうこと?」
雨竜「今の彼女ならきっと・・・」
カルマ「理解できるわけ?」
雨竜「いちようね。」
カルマ「どうも黒鉄君とは合わないな。」
雨竜「お互い様だよ。」
渚「二人とも・・・」
律と名付けられクラスの一員になったと思われた次の日。
律「みなさんおはようございます。」
開発者達によって元に戻されていた。
烏丸「開発者からの意向だ。生徒に危害を加えないという件だが、今後は改良行為も危害と見なすといってきた」
殺せんせ「にゅや・・・・開発者(親)と来ましたか。」
烏丸「それと黒鉄君、君もだ。あの様な反撃で破損した場合も賠償金を要求すると。」
雨竜「・・・・・はい。」
殺せんせ「本当は本人の意思を尊重したいんですが。」
前原「なぁ黒鉄、弾くことだけはできないのか?」
雨竜「できるけど必要ないと思う。今の彼女なら。」
前原「はぁ?」
そうして授業が始まった。しかし生徒達は不安があった。またあのはた迷惑な砲撃が始まると思うと、そしてその時が来た。律の両サイドが開かれた。
しかし出て来たのは銃ではなく花だった。
律「花を作る約束をしました。」
桃花「あ!」
律「マスターは私から改造された部分をほぼ外していきました。ですが昨日のデータをみて皆さんと共闘することでの成功率が飛躍的に上がるとみた私は、データを隅にバックアップしておきました。」
殺せんせ「つまり律さん、あなたは?」
律「はい♪私の意思でマスターに逆らいました♪」
雨竜「やっぱりね。」
カルマ「へーやるねぇ。」
律「殺せんせー?律のこういう行為を反抗期というのですが、律は悪い子ですか?」
殺せんせ「いいえ!中学三年らしく大いに結構!」
律「はい♪皆さん、改めてよろしくお願いします♪」
こうして律は晴れてE組の仲間入りを果たした。
その放課後。雨竜と信乃が帰っていると再び桃花が話しかけて来た。
桃花「黒鉄君!」
雨竜「矢田さん?どうしたの?」
桃花「この間のこと、まだ答えてないから。」
雨竜「この間のって・・・」
桃花「うん、黒鉄君は気持ち悪くないよ。」
雨竜「え?」
桃花「E組にはいろんな人がいる。いろいろな特技を持った人がいる。だからその観察力も立派な黒鉄君の武器だよ!」
雨竜「矢田さん。」
律「お二人はおつき合いしてるのですか?」
すると桃花のスマホから律の声が聞こえた。画面をみてみると、そこには律がいた。
桃花「律!?なんで私の携帯に!?」
律「皆さんの携帯に私のアプリを受診しておきました。モバイル律とお呼びください。」
桃花「いつの間に・・・それに私と黒鉄君は付き合ってなんかないよ。ねぇ黒鉄君?って黒鉄君!?」
振り向くと顔を真っ赤にして倒れている雨竜と、ハンカチで風を起こして冷やそうとしている信乃がいた。
桃花「またなの!?」
律「とても勉強になります♪」