灰と幻想のグリムガル~死霊術師の物語~   作:arc00

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16話

私のパーティーとレンジ達はオリオンのシノハラさんに案内されシェリーの酒場2階に移動した

今回の遠征隊にはオリオンの人達がメインに参加する。メリイはオリオンに一時的に参加したが例の件で抜けてしまっている

私はメリイの方をちらりと見る・・・大丈夫そうだ

前に私が案内された場所まで連れられると長机がいくつか並べられ大人数が座れるようになっていた

ハヤシさんが見当たらないなぁ・・・

どうやらハヤシさんはメリイに顔を会わせづらいのか、打ち合わせには欠席をしているようだ。

あれ?あの小さい子もしかしてネクロマンサー?

並べられた長机に座るオリオンの人達とは違う6人の男女。その中にネクロマンサーの格好をした男の子がいた。ただ目がどんよりしていて全体的な雰囲気が暗い

私達が席に座り、飲み物が配られ打ち合わせが始まった

まずは簡単な自己紹介。そしてあの6人の番になった。最初に黒い鎧を着た戦士が立ち上がった

 

「俺はソウマ。このパーティーのリーダーをやっている。クラスは武士」

 

「あれがソウマ・・・」

 

ダイさんソウマさんのこと知ってる?

私はダイさんに小声で話かけた

 

「ダイさん、ダイさん、ソウマさんって有名何ですか?」

 

「お前、ソウマのこと知らないのかよ」

 

ソウマさんは義勇兵の中で1番有名な人らしい。それに有名なのを鼻にかけず他パーティーが困っていれば助け、命を大事にする人格者だそうだ

そして彼のクラス武士、一見戦士と変わらない感じだが刀という剣を使い素早い攻撃をするクラスらしい

そして私が気になっていたネクロマンサーの男の子の番になった

 

「・・・ビンゴ。ネクロマンサー。それでこの子はゼンマイ。僕が作った」

 

「・・・よろしく」

 

ゼンマイと呼ばれた男性が鳴くような声で挨拶する

やっぱりネクロマンサーだ。初めて同業者に会っちゃった。でも、ゼンマイを「作った?」ゾンビクリエイトとはまた違う魔法?

打ち合わせが終わり私はビンゴくんと話をしたかったが、ソウマさん達とさっさと帰ってしまった

 

「この後どうする?私らは帰るけど?」

 

「晩御飯がまだなんで食べて帰ります」

 

「私もまだだからここで食べる」

 

アディさん達は帰り、私とメリイが残った

夜も更けてきて酒場のテーブルは埋まってしまっている。私達はカウンターに座った

 

「何飲む?」

 

メリイがお酒を勧めてくる。でも私はお酒は飲めない

 

「お酒飲めないから果実水を」

 

「ワインとかミードもダメなの?」

 

「飲んだことないからわかんない」

 

ミードとは蜂蜜酒のことだ

試しにミードを頼み飲む。甘さの中にほのかに酸味がある味だ。アルコールの嫌な風味もあまり感じない

 

「甘くて酸味があっていけるかも」

 

「酸味?」

 

メリイが私のミードを取り一口

 

「ああ、ラズベリーが入ってるのか・・・」

 

料理が並べられ談笑しながら食事をしていると

 

「シオリさんちょっといいかい?」

 

後ろを見るとシノハラさんがいた

 

「その様子だとメリイとはうまくいっているようですね」

 

シノハラさんは笑顔で話しかける

 

「はい。大切な仲間です」

 

「メリイもすいません。結果的にはよくなりましたが、プライベートな話を勝手に話してしまって・・・」

 

「いえ、おかけで私は前を向けました」

 

「ハヤシもシオリさんみたいに頑張って欲しいですがね・・・」

 

「やっぱりあの場にハヤシさんが見当たらなかったのは・・・」

 

メリイの顔に影がさす

やっぱり、ハヤシさんと3人のことはどこかで決着をつけないといけない。もしそうなればサイリン鉱山内に置いてきた遺体・・・今はおそらくゾンビになっている3人の浄化が必要不可欠だ

でもそうなるとデットスポットの遭遇の危険が・・・

メリイのトラウマの元のデットスポット。やつもどうにかしないといけない。幸い今回は中に入らないのでやつと出会う可能性は低いだろう

 

「ええ・・・それとそうともう1つ話があるのですが・・・」

 

シノハラさんの話に私は驚かされた・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ほらほら、盗賊なんだからもっと動いて撹乱させる」

 

「ハルヒロ、挟み撃ちで行くぞ」

 

「うん」

 

ハルヒロとランタがアディさんを挟んで攻撃する。しかし、シールドで防御されたり時には避けられたりして攻撃が当たらない

 

「くそ、俺様の攻撃が当たらないなんて・・・今だ!アンガー!」

 

ハルヒロがアディさんに果敢に斬りかかって自分に意識が向いていないのが勝機と思いアンガーで突っ込んでくる

 

「ほい」

 

「えっ?ちょっとランタ!」

 

「避けろ!」

 

アディさんが横に避け射線上にいたハルヒロにアンガーが当たる

 

「いって~」

 

「ちゃんと避けろよ」

 

「無理ゆうな」

 

「戦いはまだ終わってないし 、敵は待ってくれない」

 

ハルヒロとランタが言い合っている間にランタの後ろにまわったアディさんが木剣の腹でランタ頭を叩く

 

「痛って~」

 

「はい。ハルヒロも倒れたらすぐに起きる」

 

アディさんが胸に木剣を突き刺す

 

「はい。2人とも終わり。ランタは攻撃が単純すぎだし、奇襲もあんな大声だとモロバレ。ハルヒロはもっと考えなさい」

 

「でも何でスキル名を叫んでいるの?暗黒騎士のスキルは魔法と一緒で言葉に出さないといけないの?」

 

「技は名前を言うのが基本って言ってた。ランタのアホが勝手にやってるんや」

 

私の疑問にユメが答える。ハルヒロとランタがアディさんと戦っているのに呑気にユメと喋っているのはこれが訓練でやっているからだ

 

「まさかマナト達も参加するとは思いませんでした」

 

「俺達もたまたまあそこにいてシノハラさんに誘われたんだ」

 

「かなり報酬もいいし。成功させればすぐに義勇兵になれるね」

 

「そのことなんだけど・・・」

 

私は酒場での話し合いの結果を聞かされる

 

「そっか・・・目標なんだね」

 

「うん。挫折したまま義勇兵になるのはダメだと俺達は思っている。あの時上位ゴブリンなんて見ている暇もなかったからどのゴブリンかもわからない。でも俺達はやると決めたんだ」

 

「でもダムローに戻ったとしても1ヶ月以上経っていますし、もういないんじゃ」

 

上位ゴブリンを探してダムロー北側に行くのも危険すぎる

 

「うん。だから同じようにゴブリンを狩り続けて上位ゴブリンが来るまで待つ」

 

「それってかなり危険じゃ・・・」

 

「色んな人達に聞いてみたら規模にもよるけどあそこで1週間位狩り続けたら上位ゴブリンが出てくるみたい」

 

マナト達はかなり本気だ

 

「分かりました。もし危なそうなら私も同行します」

 

「私も、シオリを守らなきゃ」

 

メリイも来てくれるみたいだ

 

「メリイありがとう」

 

「どうもー!」

 

モグゾーの大声で視線を戻す。モグゾーのレイジブローを放ったようだがアディさんは距離を取り射程外に離れてしまっている

 

「威力はすごいけど苦し紛れの攻撃は避けられるわ。もっと相手を見て攻撃に緩急をつけて」

 

アディさんが突っ込んでくる。アディさんの手数にモグゾーは防戦一方だ

 

「ぬう!」

 

モグゾーの横凪ぎ。しかしシールドでうまく剣先を反らし空ぶかせる

 

「ほい」

 

横凪ぎでできたスキに合わせて首を木剣で斬る。危険なのでかなり手加減された攻撃だ

 

「はい。終わりっと。体格任せの攻撃だと私のようなのが相手だとやられちゃうわよ。さっきも言ったけど攻撃の緩急やバリエーションを増やしなさい」

 

「はい」

 

ハルヒロ達は肩で息をしていたのにアディさんはそこまで呼吸は乱れていない。そういう所でも差はあるみたいだ

 

「ちょっと休憩したら次は3人で行くわよ。そうね、もし勝つことができたら胸を揉ませてあ・げ・る」

 

アディさんがシホルと同じ位の胸をわざとらしく強調させる。大きい胸がさらに大きくなる

 

「マジか!」

 

ランタが食いつく。2人は顔を赤くしているが目線は胸にいっている。まぁ3人がどれだけ頑張ってもアディさんに勝つのは無理だ

 

「マナトこっちにこい!シホル並みの巨乳が揉めるぞ!」

 

「・・・俺は遠慮しとくよ」

 

マナトは胸興味ないんだぁと思い見るとシホルがマナトの服を見えないように掴んでいた

なるほど、なるほど、シホルはマナトのことを

 

「ランタサイテー」

 

「うるせ、ちっぱい。ちっぱいお前に果てしない男の子欲望は理解できまい」

 

「またちっぱいって言う!」

 

ユメの胸が小さいなら私の胸は・・・

私は胸が小さい方のユメやステラさんと比べても確実に小さい。そんな気持ちを感じ取ったのかメリイが肩に手を置いてきた

 

「ありがとメリイ」

 

「まぁ頑張って?」

 

あの後、3人は何度挑戦したがアディさんには勝てなかった

 

「ホント男っていややわ~」

 

「ほんとですね」

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