魔法少女リリカルなのは〜第二の人生を受けた者〜 作:ヤンデレ好きの変態
「温泉に行こう」
それは、俺の口から発せられた言葉だ。
場所は裁判所のところの控室。
「いやいや!? こんな所で言うものじゃないよね!?」
と、隣にいたフェイトから突っ込まれた。
ちなみに、今回はプレシアとアリシアの裁判だ。
「いややっぱさ、家族全員揃ったし、リニスやアルフも連れて旅行に行きたいじゃん? それにほら、ペット禁止の場所行ったって、あの二人人になれるし。問題ないって。な?」
「そういう問題じゃないよ? 私達はリュウと違って罪状があるんだし」
「ふむぅ……」
ハッキングして脅す、というのも一つの手か。
色々と考察していると、付き添いで来ていたクロノが口を開いた。
「なら、ショクタク魔導師になったらどうだ?」
「……え、一家の団欒に何をするの」
「そっちの『食卓』ではなく、こっちの『嘱託』だ」
クロノが呆れながら教えてくれた。
「なんだそれ。聞いたことねえぞ」
「君は魔法関係になると無知だろう」
「あらやだ的確。んで、どういうものなんだ?」
「試験内容は『筆記試験』と『術式魔法実践』と『戦闘試験』の三つがある。嘱託魔導師は極限が強く、管理局に入らずに嘱託のままでいても一人暮らしなら普通に食って生ける職種で、権利は執務官よりも多少下、程度だ」
「へぇ……その魔法実践ってなにするんだ?」
「試験官から魔法について聞かれるから、その術式を展開させ使用。それが出来たらクリアだな」
「……簡単そうだな」
「まあ、君ならそうだろう。それで嘱託魔導師になれば権利が高くなるので、恐らく家族旅行も出来ると思うぞ。君一人がだめでも、執務官である僕が付けば通るだろう」
便利だな。
さて、筆記対策デバイスでも作るか。
「なら、この裁判が終わったら案内してくれ黒の字」
「クロノだ!」
☆☆☆☆
「──以上が、嘱託魔導師による案内だが、いつ試験受ける?」
「明日」
「え!?」
「明日でいいよ。術式も戦闘も見ていて何とかなる。筆記なら一夜漬けでいい」
覚えるのはデバイスだが。
「……分かった。管理局は人手不足だからな、一日でも早く就いてくれるのを願っている」
「ああ、んじゃ頼むわ。俺は勉強するから」
「ああ、分かった」
そして次の日、俺はデバイスとメガネを作り試験に臨む。
「なんでメガネなんてしているんだ?」
「勉強してたからな。あと徹夜した」
「君は本当に……」
クロノが呆れているが、俺は気にせず試験会場に案内される。
「ここが試験会場だ。デバイスは預かるぞ」
「おう。敵が来ても試験官が倒してくれるからな、安心して渡せるよ」
「よく言うよ」
一度別れ、俺は会場に入り指定された席に座る。
そこには鉛筆と紙がある。
マークシートのようだ。
「これより試験を開始する。よろしいか?」
「いつでもどうぞ」
「では……始め!」
俺はペンを持ち紙の問題文を見る。
『魔導師は魔法を使うことができる。では、どうして魔法が使えるのか答えなさい』
『魔導師にはリンカーコアというものが体内にあり、そこに魔力などがある。個人で使うことは可能だが、戦いなどになると隙が大きく使えるものじゃない。なので、デバイスなどを使い魔法を使う』
こんなものか。
次の問題文に移る。
『魔力量のランクは全部で幾つあるか。また、ランクも書きなさい』
それを見た俺は、念話を飛ばす。
さっき見た問題文をまるごと外にいるデバイスに入力。
『魔力はE・F・D・C・B・A・AA・AAA・S・SS・SSSの十一個』
やってきた念話の内容をそのまま記入する。
そして、また次の文に移る。
……開始から二十分ほどで、問題文全てに解答を乗せることができた。
「ふぅ〜……」
結構精神使うな。
残り時間は三十分ほどある。
俺は手を上げ、
「終わりましたので退室します」
と言い、席を立ち会場から出て行った。
☆☆☆☆
「結果は合格だそうだ。次に、『術式魔法実践』を行う。付いてきてくれ」
「おう」
どうやら、カンニングはバレなかったようだ。
素晴らしき世界である。
この素晴らしい世界に犯罪を!
「魔法を使うから、デバイスは返しておこう」
「ん? おお。そうだったな」
ファントムとシルヴァーを返してもらう。
そのあと、クロノに付いていきトレーニングルームと思われる場所にやって来た。
「それでは、そのデバイスに術式を送ります。それを行ってください」
いきなりマイクを通して女性の声が聞こえたので、驚いて一周して周りを確認すれば、一つだけガラス張りにされている部分があった。
マジックミラーだろうか、中は見えない。
【マスター、術式がやって来ました。どうしますか?】
「ん? ああ、そうか」
なるほど、だから始めにデバイスを預かったのか。
こうやってデータを送信するために、データを奪ったのだろう。
「さて、それじゃあやりますか」
精神を統一させ、脳内にプログラムやプロセスを創造させる。
脳内には術式のプログラムが現れ、俺はそれを改ざんさせていく。
「……よし。出来た」
「それでは、試験を始めてください」
丁度、試験も始まったようだ。
俺は先ほど自分用に作り上げた術式を展開させる。
俺が見たところ、爆発の魔法だった。
なので弄って、
「爆発……しない……!?」
「まだまだ」
さらに、魔法陣を数個作り、術式で作られたスフィアが現れる。
指を胸の前辺りに持ってきて、音を鳴らす。
刹那
「なっ……!?」
俺の周りで爆発が起きた。
少しやり過ぎた感はあるが、後悔はしていない。
「さて、これでいいか?」
鏡の方を向き言うと、すぐにアナウンスが鳴った。
「『術式魔法実践』を終了します。このまま、『戦闘試験』を始めます。試験を受ける者は武器を構え、その場で待機してください」
どうやらここで戦うらしい。
俺はシルヴァーも起動させ、戦闘準備に入る。
「おまたせしました」
出てきたのは一人の女性。
杖型デバイスを持ち、こちらの方に歩いてくる。
「これより『戦闘試験』を始めます。両者構えてください」
その言葉に、俺と相手は武器を構え、相手を全体的に捉える。
「始めッ!」
先に動いたのは、女性である。
「やぁぁっ!」
幾つもののスフィアが現れ、一斉に迫ってくる。
だが、そんな光景を普通に見過ごすほど、俺は優しくない。
「撃ち落とせ」
【イエッサー】
俺もスフィアを作り出し、デバイスに半分以上の仕事をさせた精密射撃。
俺だけでもできるが、わざわざそんな精神を使うこともない。
「うそ……!?」
相手の顔が驚愕へと変わる。
スフィアとスフィアがぶつかる中を走り、女性との距離を殺しに掛かる。
だが、流石試験に選ばれた人材だ。
それを制止させようとする。
「くっ……!」
足元に魔法陣が浮かび上がり、杖の尖端が光り出す。
そしてそれは、一つの砲撃となった。
「行けぇぇ!!」
一つの柱が、俺に向かって飛んでくる。
それはスフィアすら呑み込んでいく。
俺はその場でブレーキをかけ、横に跳ぶ。
「外れた……!?」
驚く女性を無視し、もう一度スフィアを取り出し突っ込む。
「くっ! もう一度!」
砲撃を撃とうとする女性を見て、思わず口角が釣り上がる。
戦いの決着は既に分かっている。
「いけぇぇ!!」
砲撃が飛んでくる。
「カートリッジリロード」
【分かりました】
カートリッジを三発消費すると、剣に網膜みたいなものがつけられた。
それは魔力の塊。
そう、
「ハッ!」
剣を落とし片足で蹴り飛ばす。
剣先は砲撃の中心を捉え、砲撃を両断していく。
「え…!?」
「まだだ」
走りながら銃口を向ける。
トリガーを引くと、高速のスフィア弾が発射され、剣の持ち手に当たり、飛ぶ速度が早くなる。
「嘘!?」
そのまま走り出し、地を蹴り女性の方に跳ぶ。
もう一度トリガーを引き剣先に撃ち、剣の動きを止めると、俺はそこに落ちていき剣を拾う。
「撃ち抜け」
銃に魔力を溜め込み、一気に走る。
女性は苦い顔をしながら、応戦するためにスフィアを作り出し俺のもとに飛ばして来る。
「ふっ! はっ! はぁぁ!!」
残りの三発を消費し、スフィアを斬っていく。
そして、そのまま続き女性の前にやって来たため、相手の心臓を目標に溜め込んだ魔力を発射する。
「え? きゃゃゃゃゃ!!」
砲撃と化したスフィアの塊は女性を後方に飛ばし、壁にぶち当てた。
武器を消して、ゆっくりと近付く。
やはり、小学校に入る前に基礎トレなどをしていたからか、体がかなり動く。
トレーニングしたものを、スポンジのように吸収したんだろうな。
「終わりで?」
「ま、負けました」
スフィアと砲撃による大量の魔力消費。
挙句の果てにはラストで大魔力を受けた。
並大抵の奴じゃ動くだけでせいいっぱいだろう。
「試験官の敗北により、雷門リュウの勝利とする! これより、雷門リュウは嘱託魔導師とする!」
こうして、俺は無事『嘱託魔導師』になった。
後日、ナースさん達にカードリーダーシステムを使い体に負担をかけたため、怒られたことは言うまでもない
鍵山雛さん、誤字報告ありがとうございます!