魔法少女リリカルなのは〜第二の人生を受けた者〜   作:ヤンデレ好きの変態

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そうだ、温泉に行こう

「準備はいいか?」

【問題ありません。準備万端です】

 

ファントムの言葉を聞いて、口角が思わず釣り上がる。

俺は、腹を声を出す。

 

「起きろぉぉぉぉぉぉぉッッッ!!!!!!!」

 

ファントムと作ったメガホンで、かなり声量が大きくされている。

時の楽園全体に伝わり、朝の目覚ましとなってくれただろう。

ちなみに、フェイトのいるところだけは朝消音にしてあるので、フェイトには聞こえていない。

 

「うるさぁぁい!!!」

 

プレシアの叫び声と同時に、俺は雷を生身で受けた。

 

……事故とか怪我とか、そんなちゃちなもんじゃねえ。

地獄のような気分だったせ……。

なお、このあとフェイトを優しく起こしに行った。

 

☆☆☆☆

 

「みんなー、準備はできたかなー?」

『はーい』

「それじゃあ、温泉旅行に出発進行〜!」

 

ノリノリでバスガイドみたいなことしてるが、別に好きでやってるわけではない。

俺から言わせれば、フェイトと旅行したかっただけなのだが、

 

「ねえねえフェイトちゃん」

「どうしたの? なのは」

「アリサちゃん、ここなんだけど……」

「ああ、そこはこの公式の応用よ」

「母さん母さん! 景色がいいね!」

「ええ、そうね」

 

バス一台を貸し切って、どこから漏れたのかなのは達も一緒に来やがった。

男が少ない。男女比率おかしい。

仕方ないのであのフェレット野郎を拉致る。

 

「おいフェレット。俺の話を聞け」

「な、なんだいきなり」

「いやな、デバイスを作ることになったからよ、魔法の世界で生きてきた、デバイス制作を知らない素人からの意見も聞きたくてな」

 

フェイトのためなら何だってする。

今回はアリシアだが、関係を辿るとフェイトに繋がる。

正直フェイトの泣き顔とか、考えただけで襲いそうになるほどそそるが、やっぱ好きな女の子には笑っていてほしいからな。

必然的にガチるしかない。

 

「僕、貶された? 褒められたの?」

「どっちでもいいだろ。それより、これを見てくれ」

 

ご家族や友人と一緒に予約すると安くなる、みたいなことが書いてあったこのバス。

内装はバスとは言えない。

椅子、テーブル、椅子。

という配列が続いている。

俺は倉庫から取り出したデバイスの設計図を机に広げた。

 

「なにか、おかしい部分などあるか?」

 

買い物から三日で、このバスを予約し、旅館も予約した。

ぶっちゃけ俺自身がただ温泉に行きたかっただけである。

金はまあ、支給されるし。

 

「う〜ん……ここは? どうしてこうなるの?」

「そこはここと連動しててさ。こうするとこうなる」

「あぁ〜……│理《ことわり》には適ってるね」

「まあな。他には何か目立つようなところあるか?」

 

三日間オールで作り上げたこの設計図。

昼間はアリシアと調整しながら、魔法の素質などを調べ、夜は一人でただずっと文字の羅列と向き合う。

何だかんだ楽しかったのは覚えてる。

 

「リュウ〜!」

「んぐっ!」

 

背中から伝わる衝撃。

口から変な声が漏れたが、そんなこと気にしてるほど小さくない。

 

「何するんだアリシア。危ないだろ」

「ごめんごめん。それより、さっきから何してるの?」

「何って、アリシアがデバイスを作ってほしい、と言うからその設計図を、こいつに見てもらってるんだよ」

 

アリシアは俺の肩に手を起き、後ろから覗き込む。

設計図に並べられた公式などを一通り見たあと、

 

「ここは必要ないよ」

「え?」

 

 

アリシアが設計図の中にある部分を指差す。

そこを見ると、ハンマーから大剣に変えられるプログラムのところを指している。

 

「いいのか?」

「うん。見た感じ、大剣とハンマーの二つを利用して戦うデバイスみたいだけど、私にハンマーは必要ないよ」

「……ふむ……なら少しだけ戻って書き直すか」

 

二つを合わせて作り上げたものなので、一から、というわけではないがかなり序盤に戻って作り直さなければならない。

 

「ごめんね、リュウ。作ってもらうのに」

「気にするな。最近作りたいものが無かったからな、こうやって作るのが楽しいんだよ」

「うん。そう言ってもらえると助かるかな」

「と、いうわけで」

 

フェレットの首元を掴み、俺の前に持ってくる。

 

「わわっ!?」

「手伝えフェレットもどき」

「僕はユーノだ! あともどきじゃない」

 

いちいちうるせえ奴だな。

そんな怒鳴ってるとハゲるぞ。

 

「誰のせいだ!」

 

そんな関しで、フェイトにも目を配りながらデバイスの設計図を作ることに専念した。

ユーノは結構頭が良くて、なかなか有意義な時間を過ごせた、と言っておこう。

 

☆☆☆☆

 

「なあフェイト」

「……なに? リュウ」

「えぇっと……なんでそんなに怒ってるの?」

「別に? 怒ってないけど?」

 

めちゃめちゃ怒ってるやん……。

おかしい。朝起こしに行った時は、全然起こってなかったのに……。

バスを降りてからご機嫌斜めになった気がする。

 

「アリシアと楽しく話して……」

「ん?」

 

今さっき、フェイトの呟きが聞こえた気がするんだが……。

なんて言ってたのかは分からない。

 

「えぇっとさ、フェイト……」

「なに?」

 

俺の方を見るフェイトの目線は、かなり冷たい。

 

「気に障ることがあったのなら謝るよ。本当は言いたくなかったけど、この旅行は、フェイトのために計画を立てたんだ」

「え……?」

 

絶対零度を感じる目線はなくなり、驚きの表情になった。

教えることは恥ずかしくてあまり言いたくないが、フェイトの笑顔と俺の羞恥心を天平に掛けると、フェイトの方が圧倒的に強い。

 

「たださ、俺はフェイトと旅行がしたかったんだ。でも、俺達はまだ子供だ。だから、親がいないとどうしようもない。それで、プレシアたちにも来てもらったんだ」

 

そういえば、原作でアルフとフェイトが温泉に泊まってたけど、アルフって年齢いくつなんだろうか。

 

「そうなんだ……」

 

フェイトは顔を下に向けた。

取り敢えずどうしたらいいのか分からず、その場で待つしかない。

 

「……」

「いや、えっと……」

 

こんなときどうすればいいんだろう。

特典で、女心(フェイト専用)が分かる特典貰えば良かったと後悔する。

 

「ううん! ……行こ? リュウ」

 

フェイトが手を差し出してくれる。

俺はそれがとてつもなく嬉しくて、笑顔で握った。

 

「リュウが私のために企画してくれたんだもんね。ありがとう」

「……オウフ」

 

もし今が大人だったら、襲っていたわ。

今のフェイトはそれくらいに魅力があった。

 

☆☆☆☆

 

「えぇっと……これがこうで、こうするとこっちに問題が発生。するとこっちをこっちに動かせば問題は解決するが、他の場所で問題が発生か……」

 

大剣なんて使ったことねえよ……!

旅館の一室で、デバイス制作に謹む俺。

俺のシルバーは、身長に合った刀身をしている。

けど、アリシアの大剣は最初から大きい物となるため、調整などが難しい。

一応、デバイスなどに関する情報などは知っているが、知ってると出来るは別であって……。

 

「……いやホント、温泉旅館まで来て、なんでこんなことをしてるんだろう……」

 

この依頼、フェイトの身内じゃなかったら絶対に断ってるぞ。

なのはとかあの男とかクロノとか。

絶対にやらないわ。

 

「リュウ?」

 

とそこで、アリシアが部屋をノックした。

 

「ん? どうかしたか?」

「えっとねー……デバイスについての進行度と、みんなで温泉に行かないかというお誘いをしに来ましたっ」

 

部屋の外でアリシアが合図していることが、想像で分かった。

 

「オッケー。デバイス制作も一段落したし、今から向かうよ」

「うんっ! 早く来てね!」

 

子供が走っていく足音が聞こえ、少しずつ離れていのを確認したあと、俺は荷物を持って温泉へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

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