.
五人のというか、キャロとヴァイスを除くから実際には三人のデバイス慣れの為の訓練は続く。
スバルとギンガはマッハキャリバーやブリッツキャリバーで、特殊な魔法であるウイングロードを出して滑り駆ける事をしている。
ティアナはクロスミラージュを使ってスフィアを生成したり、純粋にガジェットドローンの動く的を撃って技術的に高めたり、何ならスフィアを魔力殻で覆ってAMFを通す訓練だったりをした。
キャロのケリュケイオンとヴァイスのストームレイダー、この二機はメンテナンスこそして貰ってはいたけど特に変わりが無い。
だからキャロは魔力と氣力の合一訓練に従事をしていたし、ヴァイスはスナイプ時のトラウマを成る可く早く克服するべく訓練中である。
スクランブルが掛かったのならばユートも出る事になるけど、この場合は対イレギュラーの意味合いが非常に大きく、通常のミッションに手を出そうとは全く考えてはいない、故に新人達の経験値稼ぎでしかない今回の事件は高みの見物だ。
そう、本来の事件では出て来ないスカリエッティナンバーズが現れたり、黄金聖衣持ちな転生者の連中が現れたりした時の為の予備戦力。
流石にそんなイレギュラーが起きてしまったら対処が難しい。
遣るべき事は決まっている為に、ユートからは特に教えねばならないナニかも無かったりする。
だから普段はセイバートロン星に引っ込んで、まるっきり引き籠りの如く研究に従事してる御二人さん、詰まりはマリエル・アテンザとシャリオ・フィニーノとのイチャイチャを優先してた。
普段から研究の傍ら、性欲を持て余して疼いている肢体を百合行為で鎮めているが、二人だってユートに初めてを貫かれて以来は女性としてみれば性欲が昂り、肉欲をユートに鎮めて欲しいのだと思う事が度々有るので今日は愉しみであった。
二人はこう見えて美女美少女で、しかも原典と異なってユートという男が居るからであろうが、お洒落にも気を遣っているものだから。
それにこの一〇年間で何度も抱かれているし、性なるテクニックもそれなりに高められている。
訓練中は流石にがっつりとはヤらないけれど、それが終わって自由になる夜中にたっぷりと。
その翌日、疲労もすっかり取れた新人達は緊張をしながら待つ。
ユートが予見したスクランブルが掛かるのを。
どうしてスクランブルが掛かるのを判るのか、謎は有ってもそれにどうこうは言ったりしない。
今は粛々と初任務を熟すのみ。
「キャロって確か、六歳くらいの時にユートさんの保護を受けたんだったよね?」
「そうですよ」
新暦七一年の頃の話、第六管理世界アルザスで故郷の村から追放を受けたキャロは、数ヶ月くらいの空き期間を流浪の旅で疲れ果てながら何とか時空管理局からの保護を受けたのが原典の事だ。
ユートは時空管理局を挟まずに、アルザスへと赴いて保護した。
「よく考えたら私の方がずっと早く接触をしていたのに、兄さんが実は無事だったのを御通夜の時に聴かされたから、兄さんと一緒に居る事を優先しちゃったのよね。惜しい事をしてしまったわ」
スバルとギンガの臨海空港大火災事件の少しだけ後、それがキャロの追放された時期だったのだからティアナ→スバル&ギンガ→キャロ。
関わりはこの順番。
ヴァイスは特に何も言わないが、順番としてはティアナのすぐ後に、人質と成ったラグナに対しての誤射事件をやらかしていた。
「六歳の時に約一年間か」
ティアナは暫く動けない兄に付き添っていて、だいたい数ヶ月間隔で数日くらいだったから。
最初期は飽く迄も兄の恩人という程度の認識、然しながら何ヵ月かに一回くらい、場合によっては一年くらい会わないけど数日程度を暮らして、色々と話している内にもう少し話したいと考える様に成っていた。
其処ら辺はスバルとギンガも変わらない処だ。
「ユートさんって、今回は出ないんだったっけ」
「イレギュラーが起きない限りはって話だけど」
スバルの疑問にティアナがそれに対し答える。
とはいってみても、未だに出動すら掛かっていないのだから、イレギュラーとか何とか何が起きるのだろうかも判らないのは怖いけど。
「そういえば、ティアさんもスバルさんもギンガさんも、アンカーガンやローラーブーツをユートさんに預けていましたよね?」
「ええ、何だか修理をして貰えるみたいだから」
キャロの質問に答えるティアナ、三人は新しいデバイスを受け取った際にユートへ元々のデバイスをユートに預けたが、壊れた訳では無いのだけどメンテナンスと細かい修復をしておく心算だ。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
時空管理局に勤めている訳では無い八神はやてではあるが、これでも【聖域】でそれなりの地位を確保している事もあり、地上本部や聖王教会との政治的な遣り取りをしなければ成らない事も。
本日は、ミッドチルダ北部ベルカ自治区に置かれた聖王教会本部に出向中で、其処に詰めている聖王教会の騎士カリム・グラシアと、時空管理局地上本部の実質的なトップに君臨をしているレジアス・ゲイズ中将との会談、その為に来ている。
原典では全く繋がりを持たなかった地上本部と聖王教会、騎士であるカリムは時空管理局に於ける少将待遇ではあるのだし、ミッドチルダ在住には違いないのに全く以て連携をしていなかった。
このミッドチルダに拠点を置く組織が手を取り合えれば、ジェイル・スカリエッティなんて犯罪者と手を組まずとも良かったろうに。
抑々にして八神はやてを犯罪者であると罵っておきながら、現役での広域次元犯罪者と手を組むとか少し頭がおかしな事をしているし。
まぁ、それも時空管理局最高評議会の御歴々(笑)からの紹介であったからこそ、更に云うならば彼は清濁併せ呑むだけの度量が有ったればだったのだが、それも
同じ犯罪者と呼ぶのであるなら、八神はやてと組んでいた方が寧ろ彼の目的としては、ピッタリと当て填まっていた筈なのだから。
被り物をしたはやてが聖王教会のシスターから案内をされ、カリム・グラシアの執務室にまで連れて来られて目的の人物を見付ける。
「はやて、御久し振りね」
「カリムも、随分と御無沙汰してるけど御免な」
「仕方が無いわ、貴方も【聖域】で高い地位に就いたのでしょうから」
カリムはグラシア家という名家の出であるし、更に
だから未だに小娘と呼べる二十代半ばながら、聖王教会の騎士を取り纏める一人に数えられているし、時空管理局でも階級は少将待遇で理事官という年齢に見合わない厚待遇を与えられていた。
時空管理局は一応、実力なんかも考慮をした上で上に往けない事も無いから、カリムの年齢でも何らおかしな話でも無いのだけれど。
それでも、矢張り年功序列が幅を利かせているのは否めない。
併し、それは決して間違いとか悪しき風習などでは無かった。
幾らなんでも強いからと、実力が有るからと、小学生や中学生の年齢がトップは不安しかない。
「ゲイズ中将も御久し振りです」
「ふむ、確かに久しいな」
ユート繋がり、それに“闇の書”による事件に関しても彼女自身に咎は無く、故にレジアス・ゲイズ中将もはやてに思う処は無かった。
はやてはカリムに促されて席に着席をすると、良い茶葉のファーストリーフを使った紅茶を淹れて貰って口に含んで、カップをソーサーへと戻し笑顔を浮かべ会話を開始する。
「それで、イレギュラーは起きるというのだな」
「はい、ゆう君……やのうて、ユートさん教皇によると“転生者”という存在が間違いなく時空管理局の本局に潜んどるそうです」
「転生者……か。それは確か一度死んだ人間が生き返った?」
「生き返ったというより、生まれ変わったやね。名前も何も判りませんが、少なくとも特殊な鎧を着込んだ存在が間違いなく居るそうです」
「バリアジャケットなどでは無く? 地上本部で採用したライオットギアとも違う物であると?」
「はい。聖衣と呼ばれる神秘金属などを加工して造られた現代に遺された神器、時空管理局の基準ではそれこそロストロギアと云えるモノ」
「ロストロギアだと!?」
時空管理局と聖王教会の理念の一つには危険な古代から伝わり、現代にて出土されたり何処かの土地に存在する遺失物を管理する事にある。
とはいえ、ミッドチルダは第一世界というだけあって時空管理局の謂わば発祥の地でもあった。
長い年月が経ったが故に廃棄区画など再開発もされない侭だが、それだけに古代遺失物の管理も可成り確りとされている自信が有るのだ。
“レリック”や“聖王のゆりかご”といった遺失物が普通に在る訳だし、“聖王のゆりかご”は長年隠されてきたから存在すら知らない事も。
「聖衣に関しては技術も教皇が保有しとります、詰まり教皇が持つ聖衣もロストロギアの定義には当て填まりません」
「技術を持っているのか!?」
驚愕に目を見開いたレジアス・ゲイズ中将に、未だ一執務官だったクロノを思い出すはやて。
あの時には居なかったが、似たエピソード自体ははやてが居た時にも有ったから知っている。
「といっても、神秘金属の神剛鋼にガマニオンに銀星砂というのを的確に合金しないとですから。ウチの錬金術士でも一流な娘らに任せないかんのですよ? まぁ、教皇も錬金が出来ますけどね」
「出来るのか!」
「抑々、教皇が本来の聖域で聖衣の修復をしていたみたいですし、何なら新聖衣も造ってたみたいやしな」
「確かにあんなライオットギアを造れるくらいだからな、そういう技術を持っているのもおかしくないか」
もう一〇年近くも前に取り引きをして地上本部にて採用されたライオットギア、ユートが造った魔導甲冑だったけど一応デザインは【仮面ライダー555】に於けるライオトルーパー、とはいえど魔導甲冑なので本当にデザインだけではある。
当然だけど、魔導甲冑ライオットギアに関しては黄金聖衣持ちも気付いてはいるが、レジアス・ゲイズ中将が頑なに本局へと提出しなかった為、それを獲る事も全く叶わずに居たらしい。
無理矢理に奪えば流石に、地上本部との摩擦が果てしない事になる、更に【OGATA】の影響力も見逃せるものでは無かったのだと云う。
黄金聖衣持ちですらも手出しが出来ない企業、それが故に連中は基本的に動けないでいたのだ。
実は合議制だったのも影響をしているけれど。
「それで、スカリエッティは近々動くのだな?」
「教皇はそう言っています、そして連中も動き出す筈です」
「先程から言っている、黄金聖衣持ちとやらか」
「はい、連中は基本的に余計な動きはせんらしいです。でも本来の動きにイレギュラーを
「本来の動きとは?」
「今日、アラートが鳴ります。その流れに乗って動く可能性は有る訳です。それが本来の歴史的な流れですが、其処で自分達が動く筈と」
「アラートが鳴るのか?」
「鳴りますよ。事実、教皇はジュエルシード事件でも私の夜天の魔導書に関して、これらは教皇によって早くから予見されていた事です」
「そうか……」
はやてはユートの事情を基本的に知っている、【魔法少女リリカルなのは】という世界だという事を。
幾つか世界観が混ざる混淆世界ではあるけど。
「はやて、若しかしてそのアラートって……」
「うん、スカリエッティが襲うんは何処か特定も出来とるんよ」
「一昨日付けでミッドチルダに運び込まれた不審貨物、レリックの可能性が高いと見られていたのだけど【聖域】が把握してるなら確定ね」
困った表情のカリム。
「ガジェットのⅡ型とⅢ型、そちらから戴いていたデータに在るタイプが発見されているのよ」
「飛行型と、真ん丸なちょお大型なタイプやね」
「ええ。ゲイズ中将、そちらにもデータ共有はされていますね?」
カリムがレジアス・ゲイズ中将に訊ねると……
「うむ、此方もデータを元に動かしておるよ」
鷹揚に頷いて答えた。
「オガタの所から傭兵を万単位で雇ったからな、動かせる人員が増えて何とか成ってはいるな」
勿論、万単位で雇ったからには人件費も莫迦にはならないけど。
「万単位の傭兵ですか。アシュリアーナ真皇国に属する百にも近い領国の民達、それだけの民達が一領国に億単位で住まう……ですか」
次元世界で最大の宗教団体と云えるであろう、聖王教会をして億単位というのは有り得ない。
しかも、本国と同じくらいの防衛機構によって護られた領国でカリムも聴かされてはいたけど、聖王教会成立より永い歴史を持つのはベルカ時代を生きた真皇が、今尚も健在であるからだと知っていた。
“最後の聖王”オリヴィエ・ゼーゲブレヒトと同じ時代を生きた真皇、嘗ては真王だとされていたユート・オガタ・スプリングフィールド・アシュリアーナ、【聖域】の組織をしたのが正しく彼なのであるから。
「本当に聖王様を奉る教会として、羨ましい限りですね」
聖王教会の騎士カリムとしては、真皇の領国が大きいのは複雑だ。
其処へでかい音が鳴り響く。
モニターに映る文字は、明らかに[ALERT]だ。
「来たっ!」
「本当にアラートが?」
「むう……」
確信するはやて、驚きのカリム、レジアス・ゲイズ中将も唸ってた。
「向こうでもアラートは鳴っとるやろうけどな」
【聖域】ミッドチルダ支部へと、ロングアーチに向けてはやてはソッコーで通信し連絡を取る。
「此方、ロングアーチ1の八神はやてや!」
〔はやてさん!〕
「グリフィス君、予め予測はされとったんや! 【聖域】の出撃準備は当然ながら出来とるな?」
〔はい! 既に出撃予定の者はユートさんも含めてヘリにて待機中です! 後は地上本部から要請を受けて、はやてさんの指示さえ有れば直ぐにでも
「おっしゃ! ゲイズ中将、宜しいですね!?」
「ああ、頼む」
原典では地上本部? 何それ、美味しいの? みたいな感じに成っていたが、地上本部との連携を密にしている為に彼はハブられない。
「よし、【聖域】ミッドチルダ支部、出陣や!」
〔了解です!〕
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
首都クラナガンから離れた位置に存在している元廃棄区画、其処へとユートによって置かれた【聖域】ミッドチルダ支部から出陣。
アルト・クラエッタが操縦をするヘリコプターが飛び立った。
ヘリに乗り込んだのは総司令官であるユート、戦闘指揮官のなのは、戦闘員的な四人の新人達、それに準新人扱いなヴァイスである。
まどマギ勢が現状では別の世界へ出向中だし、フェイトは原典と同じくではやてを車で送った。
執務官では無いから、流石に急行は出来ない。
飛翔をするヘリが現場へと向かう。
現着をした【聖域】ミッドチルダ支部の面々、暴走している貨物列車にはウジャウジャと蠢いているガジェットドローン、原典では約三〇機程度だったけど此方には倍の六〇機以上は存在する。
「皆、行くわよ!」
「応っ!」
「はいっ!」
「ええ!」
ティアナの掛け声に対し、スバルとキャロとギンガが返事をする。
「それじゃ、皆で仲良く元気良く頑張って任務を熟そうか!」
「「「「はいっ!」」」」
そしてなのはの激励を受けた。
「クロスミラージュ!」
「マッハキャリバー!」
「ケリュケイオン!」
「ブリッツキャリバー!」
四人は自らが持つ待機状態のデバイスを掲げながら名前を呼ぶ。
「「「セットアップ!」」」
「イィィクイップ!」
何故か一人だけ違うのは気にしてはいけない。
何だかティアナはGGGの制服、スバルは凱のIDスーツっぽい金色の鎧姿、他は原典とは違わないバリアジャケットの姿に成っていた。
当たり前だけど、飛び降りる前に確りとセットアップをさせている。
飛び降りた四人、ユートとなのはは指揮官としての仕事を。
「ヴァイス、お前さんは新人の取り零しを射撃して潰せ!」
「了解っす!」
バリアジャケット姿でストームレイダーを手にするヴァイス、未だにトラウマにより指が震えているものの自らを叱咤激励して構える。
《Variable Barret Set Up!》
ストームレイダーの声、本命の弾丸にAMFを貫く為の弾殻にて覆ったヴァリアブルバレットだ。
いつでもスナイプが可能な様に準備しておく。
「さて、お手並み拝見」
最初の任務だからこそ、経験値稼ぎに最適だ。
実際だけでなく原典でも新人がある程度ながら苦戦を強いられつつも、任務自体は達成が出来る程度の難易度なミッションであったから。
暴走する列車に降り立った途端、ティアナがクロスミラージュを構えてヴァリアブルバレットを生成して撃ち放ち、スバルが右拳を、ギンガが左拳を揮って力尽くにて何機かのガジェットドローンⅠを砕いた。
「イケるっ! “魔力式念導法”による魔力運用は間違いなくAMFに充分刺さっている!」
AMF――アンチ・マギリング・フィールドと呼ばれる魔法、これをガジェットドローンに組み込まれたこの魔法は魔力結合を阻害する。
AMF干渉下では魔法がまともに使えないけど、逆に云えば魔力以外には干渉が成されないのだ。
霊力も氣力も念力も当然だけれど干渉されない、更に云えば体内でなら魔力を練る事が出来るのだから、なのはやフェイトなんかはそれをする事で魔法を扱っていた。
「おっと、これで!」
ティアナ同様にヴァリアブルバレットによって射撃、ガジェットドローンⅠに風穴を開けているヴァイスは矢張り指先が震えている。
それでも、震える指先を抑えてでも引き金を引いて新人達を助けた。
「良し、練習の成果は出ている! 遣るぞストームレイダー!」
《Yes,Master》
新人扱いでも実質的な年齢も経験値も上だし、ヴァイスとしては先輩として後輩を導かねば。
それに意地だって有るのだから。
「ヴァリアブルシュートッ!」
ティアナの攻撃は基本的に弾殻に覆った橙色の光の魔力弾が飛び、ガジェットドローンⅠ型の数々を次から次へと撃ち貫いていく。
ユートが教える“魔力式念導法”により魔力密度が高まる為に、魔力強度も同時に引き上がる上に最大魔力量も圧縮されて本来の箱に詰め込まれ、上げ易くなるという大きなメリットが有った。
二挺拳銃にして連発を放つ。
ユートに教わった訓練はティアナにとってみれば価千金、兄であるティーダ・ランスターを救われたと同時に自身も救われたから、彼女は教わった事を決して取り零しをしないくらいに習った。
ウイングロードを高速にて滑り駆けるスバル。
スバルが魔力を拳に収束させた、その蒼い拳型の魔力が高速回転。
「ブロークンマグナムッ!」
放たれた蒼い拳が貫く。
「相変わらずね、スバル」
ギンガも自らの拳を揮った。
魔力を纏った拳は紫の光に輝き、その拳を強く握り締めて殴る。
殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る殴る、次から次へとガジェットドローンⅠ型を砕いた。
普段は極丁寧で冷静な人格者なギンガだけど、ユートとの修業を受けた為に暫く前にある意味では覚醒(笑)したのである。
ギンガは巧く“魔力式念導法”に適合しており、覚醒をした彼女は中々に強化をされていたのだ。
黄金に輝く瞳に荒々しい性格へと変化をして、野獣の如き野生に目覚めたみたいな攻撃をする。
この状態だと可成り戦闘本能が刺激される為、攻撃力と防御力と疾さが数倍にまで引き上げられているらしく、戦闘能力はラディッツがナッパに勝ててしまう程度にはその強さを弥増していた。
「往くよ、フリード!」
「ギャウッ!」
桃色の魔法陣が足下に展開。
「蒼穹走る白き閃光、我が翼となり天を駆けよ。来よ、我が竜フリードリヒ――竜魂召喚っ!」
召喚陣を潜って小竜であるフリードが巨大化、真っ白な飛竜の姿と成ってキャロを背に乗せた。
「フリード、ユナイトッ!」
融合変身して白い騎士の如く姿、それは子供の姿から大人の姿へと――白竜騎士に成っている。
魔力式念導法を修めたキャロ為、魔力強度が相当に強くて密度も高いから魔力結合の阻害が成されるなんて事は無く、確りと魔法を使っての召喚を成していた。
《ブラスト・レイッ!》
放たれた魔力光線でガジェットドローンⅠ型、それに空翔ぶガジェットドローンⅡ型まで潰す。
なのはもアクセルシューターを放っては空を翔ぶガジェットドローンⅡ型を墜として、序でにとばかりにガジェットドローンⅠ型も墜とす。
「皆、遣るねぇ」
なのはは新人達の評価をした。
勿論、自分自身の魔力スフィアを維持しながら敵に向けて放つ。
「ハッ! スバルさん、危ない!」
「えっ!? うわぁぁぁぁぁぁぁぁあああっ!」
キャロが叫ぶと、次の瞬間には凄まじい迄の圧力がスバルを襲った。
.