「以上が本作戦の概要だ。質問が無ければ解散。」
1人の男性が黒板で作戦の概要をハットン隊に教え終わった。
「グレイ大佐。」
「ん?」
「これは鶏を裂くのにいずくんぞ牛刀を用いん。ですか?割に合いませんなぁ。」
「何が言いたい、ハットン中佐。」
「相手は日本の巡洋艦1隻ですよ。ワスプ以下重巡、軽巡含め11隻の大艦隊ですぜ。国民が知ったら税金を払わないって怒りますよ。」
「貴様が心配する事ではない。では、解散!!!」
グレイは部屋から退室しようとした。
「昨日、将校クラブで古い友人に会いましてねぇ。第53潜水戦隊S-44艦長、クリス・エバンス中佐です。」
グレイは足を止め、振り返り、ハットンを見た。
「彼とは戦前からのポーカー仲間でして、色々と話してくれました。我々の本当の任務は何です?こいつは実戦であって訓練ではありません!!!全ての情報を得て無ければ部下の生命に責任は持てない!!!」
「良かろう。ハットン中佐を除き退室せよ。」
「「「ラジャー。」」」
そう言いながら米兵達は退室した。グレイはハットンを除き全員が退室したのを確認した後、プロジェクターを出した。
「これは、クラッチレー少将率いる南方部隊所属映像記録班が撮影した物だ。南方部隊、北方部隊、東方部隊、レーダー哨戒隊は日本軍の撤退命令を聞き、輸送する艦を撃沈する為に出撃した。しかし、重巡の射程圏内より遠い所から日本軍の新鋭艦の新兵器により、攻撃を受けた。」
グレイはハットンに写真を見せながら説明していた。
「射程圏内よりも前に?」
「この攻撃により、打電により警告が送られてきたのだが、撤退作業を邪魔しないようにとの事だった。」
「その警告者はそれをサジタリウスの矢と称した。絶対に外れることのない、神の矢という意味だ。打電からして艦艇から発射されたと判断出来るが、本当に日本軍の物か不明だ。ただ分かっていることは、通常の砲弾よりもかなり速く直撃した事だ。この写真は炎上しているクインシーをキャンベラから撮影した時、運良くキャンベラに直撃したサジタリウスの矢が写りこんだのだ。以上が艦隊司令部から入った報告の全てだ。」
写真は炎上する重巡クインシーを写していたが、撮っている艦艇に棒の様なものが突進しているのが写真の端に見えた。
「つまり、我々はその新鋭艦の能力を試す囮と判断していいんですね。」
「これがソイツの武器だとしたら我が海軍は作戦を根幹から見直さなければならない。まだ不満があるのか?」
「不満どころか、コイツは・・・、他の隊には任せられません。」
ハットンはニヤつきながら言った。
護衛艦「あおば」は横須賀に単艦で向かっていた。
「このまま順調に行けば、3日後には横須賀ですね!!!しかし、米国の哨戒網に掛かりませんね。潜水艦とか、哨戒機とか・・・。」
艦に乗艦していた片桐(青葉)は甕鎮の青葉が航海長代理をしており、暇していた尾栗の写真を撮り、尾栗に話しかけた。
「片桐さん。元の時代に戻れるか分からないのに写真撮ってもしょうがないだろう。」
「そんなことないです!!!この時代の人間にとってこの艦はタイムマシンですから。もし公表すればピューリツァー物ですよ!!!」
「アンタ大和の砲弾浴びても死なねーよ。」
「もし米海軍がやって来たらどうするんです?」
「こっちが先に見つけるから大丈夫だ。この時代の米艦隊のレーダなんてこのイージスに比べちゃぁおもちゃさ。接近して来てもこっちが先に探知して回避可能。潜水艦も本艦のパッシブソナーの前では闇夜で懐中電灯振ってる様な物さ。」
「飛行機はどうするんです?」
「哨戒機の進路から離れるだけさ。」
「それでも、向かって来たら見つかりますよ!!!」
「その時は・・・、報告される前に殺るしかないな。スタンダード対空ミサイルで。」
「あ・・・。」
その瞬間、SPY-1レーダーが何かを探知した。
『レーダー探知。対空目標1、80度、250マイル。あと60分で視認可能圏に入ります!!!』
新規アンケート
梨田について
このまま行くと、梨田は多分死にます。その件でアンケートをとりたいと思います。梨田は死ぬのか!?活動報告の方でアンケートはとっています。
締め切りは5月6日です。
挿絵のアンケート
描いて欲しい挿絵はありますか?あったら活動報告の方にお願いします。話の中のワンシーンでも大丈夫です。描く気力で描くかどうか決めます。期限?ありません。