暗殺教室~月と星~    作:霊花

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ビッチ先生の話、二つ目です。

2020年 改稿


手入れの時間

零:Side

 

五時間目。一応英語の時間。

 

ただ、黒板にはデカデカと「自習」の文字が書かれていた。

 

担当の先生は教卓でタブレットをいじるビッチねえさん。授業なんてまったくしないでほったらかしだった。

 

「なあ、ビッチねえさん、授業してくれよー」

 

前原が言った言葉にズルッと椅子から滑り落ちるビッチねえさん(笑)。

 

「そーだよビッチねえさんー」

 

「ここじゃあ一応教師なんだしさー」

 

前原が言ったのを切っ掛けにクラスみんなで囃し立て始める。

 

「あーもう!ビッチビッチうるさいわね!」

 

あ、ビッチねえさんがキレた。

 

「第一正確な発音が違う!あんたら日本人はBとVの区別もつかないのね!」

 

いや、そこはビッチねえさんの名前のつづり知らないし仕方ないと思うけど。

 

っていうかこっちの発音のほうが意味的に考えてコイツにぴったりのような……。

 

「正しいⅤの発音の仕方を教えてあげる!まずは下唇を噛む!ほら!!」

 

あ、なんか授業っぽいこと言い始めた。みんなはそれに従って下唇を噛む。

 

「そう、そのまま一時間過ごしていれば静かでいいわ」

 

やる気出したかと思えば……やっぱ違った。

 

《何だこの授業!?》

 

あ、みんなの心の声が聞こえたような気がする。僕?めんどくさいからやってないよ。隣のカルマもやってないし、一番後ろの席だから気付かれないでしょ。

___________________________________________

 

6時間目、体育。

 

僕たちは今、射撃の訓練をしている。うーん、分かってたけど僕に射撃は向いてなさそう。さっきから当たらないし、当たっても端っこのほうだし。投げナイフなら当たるんだけどな~。

 

そんなことを考えながら、同じ場所から今度はナイフを投げてみる。トスっと的の真ん中にしっかり刺さるのを見て、何とも言えない気持ちになる。

 

投げナイフとかダーツとか、投射系が得意なのは仕事を始める前からだったっけ……。

 

 

 

ふと、クラスの何人かがざわつき始めた。多分アイツが動き出したんだろうけど。

 

「おいおいまじか。二人で倉庫に入ってくぜ」

 

三村がそういったのを聞いてそうこの方を見ると、そこにはビっチねえさんと一緒に倉庫の中で入っていく殺せんせー。

 

「なんかがっかりだな殺せんせー。あんな見え見えの女に引っかかって」

 

「烏間先生、私たちあの人のこと、好きになれません」

 

片岡さんが烏間先生に言うが、相手はプロだということで国の命令らしい。外そうにも無理ってことか。

 

でも今のところアイツはここでの暗殺に向いてないとしか言いようがないんだけど……。いくら彼女がプロとはいえ、殺せんせーは多分あの反応……分かっててやってるんじゃないかな。半分以上素が入っているのは確かだけど。

 

 

「そういえばさ~、零ってあのビっチねえさんと知り合いだったりする?」

 

いろいろ考えてたら隣まで来たカルマが僕にそう聞いて来た。まあ、間違ってはいないけど。

 

「一応、仕事関係でちょっと知ってるだけ。出会い頭にキスしてこようとしてきたし、好きじゃないけど」

 

あれは一応、お互いの師匠にあたる人が知り合いで、顔を合わせたんだったかな。あっちの師匠は結構好感持ったけど、ビッチねえさんの方は微妙だった。……僕の弟子仲間は面白そうに見てたけど。

 

「あ~そういえば零って彼女持ちだっけ」

 

「うん。ちなみにその時は逃げ切った」

 

とりあえず、初対面のあの時は思わず一発殴って未遂で終わらせたっけ。ちょっと真面目に慌ててたけど、その様子を弟子仲間に爆笑された。

 

そんな話をしていたらなにやら倉庫から銃声が聞こえてくる。

 

この音は……実弾使ってるね。大方対先生弾は効かないと思ったんだろうけど。

 

国と先生を舐めすぎでしょアイツ。

 

そして一分後に銃声がやむ。が、今度はビッチねえさんの悲鳴とヌルヌル音が。

 

「めっちゃ執拗にヌルヌルされてるぞ!」

 

「よし、行ってみよう!」

 

前原と岡島を筆頭に倉庫に向かってみんなで走っていく。

 

カルマに聞いた話、殺せんせーが暗殺者に対してする報復は「手入れ」らしいから、まあ、手入れされてるんだろうね。

 

みんなで倉庫に着くと、ヌルヌル音と悲鳴は消え、中から殺せんせーがつぎはぎだらけの服で出てきた。あ、実弾だと服はやられちゃうもんね。

 

 

「殺せんせー!」

 

「おっぱいは?」

 

岡島、その聞き方は無いよ。思わず脱力しかけた。

 

「いや~もう少し楽しみたかったんですが、皆さんとの授業のほうが楽しみですから」

 

あ、なんかうれしい事言ってくれた。けど楽しみたかったって何を?

 

そして先生の後から出てきたのは、

 

「「「「「「なんか健康的でレトロな服装にされてる!!」」」」」」

 

体育着……っていうかブルマ?姿のビッチねえさんだった。

 

「まさか、僅か一分で、肩と腰のこりをほぐされて……オイルと小顔とリンパのマッサージされて……早着替えさせられて……その上まさか……触手とヌルヌルであんなことを……」

 

ビッチねえさんが倒れるくらいのことって、どんなことだよ。

 

「殺せんせー、何したの?」

 

渚が代表して聞くと、

 

「さあねぇ、大人には大人の手入れがありますから」

 

スンっと真顔になって顔をそらせた殺せんせー。

 

「「「「「「悪い大人の顔だ!!」」」」」」

 

本当に何をしたんだろうこのエロダコ。知りたくもない事な気がする。

 

「さあ、教室に戻りますよ」

 

「「「「「「はーい!」」」」」」

 

とりあえず教室に戻ろう。後ろですごい怒気を感じるけど知らない。自業自得だ。

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