スパイダーマンEX   作:小麦畑

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二話

ノア・ジョーンズは大学に行く準備をしていた。長く綺麗な茶色い髪に櫛を通す。髪の毛一本一本がなびいて、また戻る。ノアは鏡を見ると笑って「よし!」と声を出した。

 

大学に着くと、ある三人組が目に映った。その中の一人、ピーター・パーカーを目にすると、彼に向かって走って行った。

 

「キミ、キミ!ピーター・パーカーだよね!?」

「え?うん、そうだけど」

「やっぱりー!後ろ姿で一目で分かったよ!思ってた以上に普通だね……ちょっと残念」

 

一人で淡々と喋るノアにピーターやハリー・オズボーン、メリー・ジェーン・ワトソンは顔を見合わせた。そんな三人にようやく気付き、咳払いをしてノアは言った。

 

「私、ノア・ジョーンズ。最近現れた謎のヒーロー、カーラのカメラマンなの」

「カーラの専属カメラマン?」

 

ピーターが食いついてきた。ピーターはスパイダーマンを撮るカメラマン。やはりそこが気になるのだろう。

カメラを見せると、中に入っている写真を三人に見せた。あまりヒーローらしいことはしておらず、空を自由に飛び回っている写真、木の上で休んでいる写真などが多かった。

 

「これってヒーロー……なのか?」

「スパイダーマンみたいに人助けしている写真がないじゃない」

「戦闘は好まないタイプなのよ。力もスパイダーマンみたいにあるわけじゃない。でも蘇生能力があるの。それを使ったことはないらしいけど」

 

写真を全部見ながらノアは眉を上げて言った。その情報を耳にしたハリーは「また厄介な奴が来た」と肩を落として残念そうにした。彼を横目にピーターはジッと写真を見続ける。

 

「驚いた。結構食いつくのね」

「有力な情報はスパイダーマンに提供しようと思ってね。彼女、何かやらかしそうだし」

「あら。カーラはスパイダーマンの大ファンよ?」

 

ピーターは肩をすくめた。信じてないようだ。まぁそうだろう。スパイダーマンもカーラを信じてはいなかった。信用がないな。親切にしているつもりなのに。

MJはピーターに話しかけた。

 

「それじゃあピーターもノアにスパイダーマンの写真を見せてあげたら?平等ってそういうことでしょ?お互いのこと知らなきゃフェアじゃないわ」

「MJ……分かったよ」

 

鞄からカメラを取り出しノアに見せた。ノアは大変興味があるようで、ピーターと同じようにその写真に食いついてきた。一枚一枚、満遍なく全てを見る。スパイダーマン本人、場所、景色、時間帯。見終わると笑顔でピーターにカメラを返した。

 

「この写真、デイリービューグルで見たことがあるわ。売り込んでいるのかしら?」

「うん、まぁね。安いけど」

「ヒーローの写真は容易に売らない方がいいわよ?いつか大金に変わるかもしれないからね」

「それ、いい発想だ」

 

乗ってきたのはハリー。彼はピーターがスパイダーマンを追いかけて写真を撮ることをよくは思っていないようだ。

 

「ヒーローはいつか滅ぶ。生産機がなくなるんだ。そうなるとヒーローの存在を示すための物の価値はグッと上がる。その時まで待つのが、利口だな」

「でも今お金が必要なんだ。家賃、払わなきゃいけないからね」

「それは一大事」

 

ノアは笑った。話を終えると四人で講義を受けに行った。

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