本音が熊を可愛がっている時、軍隊は本音に銃を突きつけた
兵士2「済まないが、貴様の身柄は我々で…」
?「我々で…何だ?」
その言葉と共に振り向くとそこには王様が親衛隊を引き連れて立っていた
王様「貴様等…一体何をしている…」
隊長「へ、陛下…こ、これは…」
王様「俺は命令していないぞ…貴様等には待機しろと命じた…なのに逆らいやがって…おまけに…貴重な遺跡の爆破、並びに俺の友人への無礼…俺の負担を増やす気か…?」
王様は青筋を立てながらドスの効いた声で兵士達を説教していた
ナツキ「何だこの状況は?」
レック「さあ…」
セシリア「何とも言えませんわ…」
異世界組は何とも言えない表情で見ていた
そんな中で、アランは何かの気配に気が付き、奥の方を見ると、通路のようなものが見えた
アランは死霊を呼び出し、その通路の先まで行くように命令した後、レックに耳打ちした
アラン「レック、この先にも何かあるようだ…」
レック「本当かい? それだったら…」
レックは直感的に何かを感じ取り、先の言葉を押しとどめて妖の姿になった
レック「ナツキ、済まないけど、ここから先は君達で行ってくれないかな?」
ナツキ「あ、ああ…分かった…」
ナツキはレックが言われるがままに、箒、鈴音、簪、セシリア、楯無、本音と共に通路に向かった
レック「あの感じ…間違いなく僕が行ったらちょっと…ね…?」
アラン「よくわからないが…もっと面倒事が来たようだ…」
アランはそう言いながら後ろを振り向いた
そこには大きな水晶を背負った蜥蜴がこちらを見て、舌なめずりをしていた
レック「仕方が無いかな…本気で行こうかな」
アランは光をゾンビや死霊を召喚し、レックと共に戦闘を開始した
ナツキ達は通路の奥にあった部屋に入っていた
そこには大量の石版と何かの実験途中だったのか、生き物の死骸が転がっていた
本音とセシリアは口を手で押さえ、眼を見開いていた
ナツキ「まあ、ショックだろうな…こりゃ…」
箒「確かにそうだな…ん?あの石版、私達の世界の言葉で書かれているぞ?」
鈴音「本当ね」
鈴音はそう言って石版を取り外し、読み上げて見た
鈴音「『殺生石の闇に対抗するには絶対なる光が必要だ…私達はその因子を持つクローンを一人生み出した、織斑一夏と名付けよう…織斑四季』」
ナツキ「…は?」
箒「馬鹿な、この名はナツキの父親の名だ、なぜこんなところに!?」
鈴音「待って、続きが…『本来生まれるはずが無かった春人は失敗作だ、一夏こそ私達の希望だ』」
ナツキ「俺が…クローン…? 彼奴と同じ…」
ナツキは半分放心状態になっていたが、少し違和感を感じた楯無は鈴音から石版を見せてもらった
楯無「本来は生まれるはずが無かった…どういうことかしら?」
箒「ナツキ…大丈夫か?」
箒はナツキの元に駆け寄って、肩に手を置こうととした時、ナツキは笑い出した
ナツキ「成程、俺に記憶がないのはこれか…全て納得した」
箒「ナツキ…?」
ナツキ「あ、箒…悪いな心配かけて、俺も何があろうとも受け入れるって決めていたんだけど…予想外すぎてちょっとな…それにしても、彼奴は生まれるはずが無かった…なら、どうして生まれたんだ?」
ナツキはそんな事を考え始めると、鈴音は何かの音を聞き、その音の方角を見た
だが、それと同時に、何かが射出され、ナツキに被弾した
それは禍々しく、闇のように深い黒い宝石の欠片だった
黒い宝石はナツキの体内に入り込んだ
鈴音「ナツキ!! 大丈夫?」
ナツキ「ん? ああ、大丈夫だ、ちょっとだけチクッとしたが何ともねぇよ」
ナツキは余裕そうな顔をしているが、どこか陰のあるような気がした