インフィニット・ストラトス 宝石と宙   作:在原昴

7 / 69
蒼き雫VS白い妖狐

模擬試合三日前、レック達はアランの機体の点検に来ていた

アランの機体は白と黒をベースに体のあちこちに緑色の目玉のような意匠が施され、パーカーのようなアーマーを纏い、顔は瞳のような緑色のバイザー付きのゴーグルを装着した全身装甲だった

その右腕には

 

レック「どう?アラン、その機体?」

アラン「これが私の専用機…悪くはない、素晴らしい…名を…『ネクロム』と名付けよう」

ナツキ「…ネクロムって…アランらしいネーミングセンスだ…」

レック「そろそろ、解除しない?タテナシを待たせちゃってるし…」

アラン「そうだな…」

 

アランはそう言ってISの展開を解除した

アランの手の中には目玉のようなものが握られ、周りに五つの目玉のようなものが浮遊していた

 

アラン「待機状態も気に入った…この目玉みたいなやつは何だ?…フォームチェンジ用か?」

ナツキ「格好いいな、それ」

レック「使っていけば分かると思うんだ」

アラン「そうだな…では、行くか」

 

レック達はアリーナに向かい、そこで楯無と共に実践訓練を行っていた

 

そして、三日後、模擬試合当日

ナツキは座禅を組んで瞑想していた

そこに、レックと箒がやって来た

 

レック「ナツキ、そろそろ出番だ、相手はセシリアっていうチワワだけど、勝てる?」

ナツキ「もちろんだ、勝てなきゃ笑われるからな」

箒「ナツキ、私も戦いたかったのだが、あの気持ち悪い男を見たくなくてな」

レック「それはアランと僕が締め上げるから問題ナッシングだよ♪」

 

レックは楽しげに言っていたが、箒は若干引いていた

ナツキは瞑想を解き、控室を出た

 

 

アリーナではセシリアが専用機蒼き雫(ブルーティアーズ)を装着し、空で待っていた

アリーナの地面にナツキが現れた

 

千冬「フェイリス、貴様、ISはどうした!?」

ナツキ「はぁ…煩いな…行くぞ、シラコ」

 

ナツキは腕輪を空に掲げた

 

ナツキ「【白銀の大地に見ゆる妖星、光の尾を従え標とならん、今、月となりて穢れし浮世を照らさん!!来たれ、金剛妖狐(ダイヤモンドテイルズ)】!!」

 

その瞬間、ナツキの腕輪から三本の尾を持つ純白の狐が現れ、優雅に降り立った

 

ナツキ「宝獣装着(アームド)!!」

 

その言葉と共に、白い狐はまばゆい光を放ち、ナツキを包み込み、空に舞い上がった

光が晴れると、白い狐のような頭部装甲を装備し、腰の後部に三本の狐の尾のようなものが取り付けられた白い水干のような装甲の全身装甲の機体を纏ったナツキが空を舞った

 

セシリア「男のくせに、随分と豪華な登場ですわね」

ナツキ「・・・」

セシリア「今からチャンスをあげますわ、このまま戦えば私が勝つのは火を見るより明らか、今すぐ謝れば許してあげないこともありませんでしてよ?」

ナツキ「…下らん、戦場でその発言は愚の骨頂だ」

セシリア「そう…なら…」

 

セシリアはビームライフル『スターライトmkⅢ』を構えた

それと同時に試合開始のブザーが鳴った

 

セシリア「お別れですわ」

 

セシリアの発砲と同時にナツキは小太刀型の近接格闘ブレード 出雲を展開し、打ち落とした

 

セシリア「ま、まぐれですわ!!」

 

セシリアはさらに発砲したが、ナツキは舞うような動きで避けながらセシリアに接近し、出雲で斬りつけ、そのまま蹴り飛ばし、玉藻に切り替え、狙い撃ち、攻撃した

 

セシリア「だったら、踊りなさい、ブルーティアーズの奏でるワルツで!!」

ナツキ「悪いが、お上品な踊りは嫌いでな。雅に激しく舞おう」

 

四機のBT兵器が放たれ、ナツキに襲い掛かったが、ナツキは軽やかなステップでBT兵器の攻撃を全て回避していた

途中から玉藻で的確に狙い撃ち、BT兵器を次々と破壊していった

そして、機体の能力で作ったダイヤモンドを三つほどばらまいた

ナツキはそのダイヤモンドに向けてエネルギー弾を打ち込み、エネルギー弾は屈折し、セシリアの背後を撃ち抜いた

 

セシリア「クッ!!」

ナツキ「チェックメイトだ」

 

ナツキはセシリアに突っ込んでいった

セシリアはそれを見てにやけた

 

セシリア「かかりましたわね、BTは六基ありましてよ!!」

ナツキ「そいつがどうした!?」

 

セシリアの機体のスカートに装着された筒からミサイルが放たれ、セシリアは勝ち誇ったかのような顔をしていた

そして、起爆し、勝ちが見えたかのように思えた

 

ナツキ「次にお前は『やはり男など大したことなかったですわ』と言う」

セシリア「やはり男など大したことなかったですわ…は!?」

 

セシリアは思わず振り向くと、ナツキは出雲を構えて何事もなかったかのようにしていた

 

ナツキ「俺があのまま突っ込んだと思ったか? あの一瞬、俺はダイヤモンドの人形と入れ替わっていた。お前はそれを俺だと思って攻撃したが、浅はかだったな、後に続く野郎どものヒントを教えるだなんてな…さあ、舞い踊ろうか!!」

 

ナツキはそう言いながらセシリアに接近し、舞いながら攻撃していた

その剣術は圧倒的で、セシリアに反撃の隙を与えず、連続で八雲で斬撃を浴びせていた

そして、舞いが終わり、セシリアの機体のSEが底を突いた

ナツキはセシリアをゆっくりと地上までエスコートした

 

セシリア「何で…私にこんなことを…?」

ナツキ「わからん…ただ、これがお前の運命だ、受け入れるしかないだろ?」

 

ナツキは優しく言い、ゆっくりと地面に下ろし、去って行った

その時、セシリアにはナツキが輝いて見えた

 

 

 

ピットに戻ると、ナツキはISを解除した

その近くには白い子狐のシラコがいた

そして、レック達が来た

 

レック「お疲れ様、ナツ」

ナツキ「ありがとうな、レック」

アラン「それにしても、ナツキ、貴様は本気すら出してなかっただろう?」

ナツキ「ああ、隠し種は隠しておくものだぜ?」

 

ナツキはケラケラ笑いながら控え室に戻って行った

 

レック「さて、次はアランの番だね? 相手はあの蛆虫野郎だよ?」

アラン「わかっている…奴との試合は勝負ではない…一方的な殲滅だ…」

 

アランはそう言ってアリーナの方に向かった




次はアランVS春人です…
ついでにもう一試合あると思います
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。