~転生者深海棲艦奮闘記~前世持ちの姫がチート鎮守府とか相手に頑張るお話~ 作:R.H.N
~偽装航空戦艦姫が勢力圏を作り始めて3ヶ月が経過しようとしているある日~
~中間棲姫勢力圏本拠地、早朝のクリスマス島にて~
「中間棲姫様、最近出現した新しい泊地の件なのですが……」
「うん?どうしたのヲ級?そんなに不思議そうな顔をして?」
「それが、ちょっとおかしな報告が入りまして…………。」
中間棲姫の本拠地、クリスマス島。
偽装航空戦艦姫が開発したB-32フライング・デビル隊が、紺碧の艦隊にて戦艦比叡によって、此処に着陸しようとしていた機が、艦砲射撃の嵐に出会い壊滅させられた、B-32因縁の地の一つ。
此処に本拠地を置く中間棲姫は、ニューカレドニア島の周辺に最近、少しずつ出現した新しい幾つかの泊地が、何処の勢力圏に属しているのかの確認を行っていたのだが、部下からの報告書を纏め終え、中間棲姫に報告しに来たヲ級エリートの表情は、「何で?」と言いたげな疑問符だらけの困惑したものとなっていた。
因みに、何でわざわざ調べてんの?何で他の勢力圏の長達に連絡で聞いてみないの?と言う疑問に関する答えなのだが、まず、中間棲姫が最近建設作業中のソロモン諸島の支部泊地に関係がある。
この泊地、自身が配下にした戦艦レ級達を集中配備して、ソロモン諸島を確保しようとする艦娘達を奇襲、撃破する為の秘密基地にする予定のため、外部に完全秘匿で建設作業をしているのだ。
(中間棲姫は、戦艦レ級が恐ろしい存在であるがゆえに、自身がレ級を制御出来る事を、仕事の増加による過労を恐れて他の勢力圏の長たちに教えていない。)
んで、他の勢力圏のものと思われる泊地が近場に出来始めたため、その泊地を管理する勢力圏に其処の所在がバレる前に、所属勢力圏の長と会談して、此処のことを黙っておいて貰おうと考えたのである。
と、言うわけでこの泊地群へ物資を輸送する輸送ワ級の航行ルートなどを元に、この泊地が何処の勢力圏所属なのかをこっそり確認していたわけなのだが、此処で話は冒頭の会話に戻る。
「偵察隊からの報告書によりますと、彼処は新しい勢力圏が産み出した泊地らしく、長は戦艦棲姫だと思われると書いてあるのですが・・・。」
「ん?戦艦棲姫が長なら別段何も疑問符が付くような事は無いんじゃない?只最近新しい勢力圏が生まれたってだけで。」
「それが・・・・、長とおぼしき戦艦棲姫には緑オーラの存在が確認されず、しかもその戦艦棲姫とその取り巻きが、ただの空母ヲ級に命令されて活動していた、なんて報告が入っているんですよ。」
「えー・・・・・・、緑オーラが確認できない上に、長と思われる戦艦棲姫がノーマルのヲ級の命令に従っているって事?」
「そういう事です、後、中央泊地に該当するのはニューカレドニア島にあったそうです。」
「ニューカレドニア島かぁ、そいえば彼処って何故か放置されてたわね。」
「それと、もう一つ気になる報告が。」
「ん?まだ何かあるの?」
副官からの報告を聞き、幾つかの疑問が早速浮かんだ中間棲姫だが、ヲ級eliteからの報告は続く。
「まずその新しい勢力圏なのですが・・・、非常に大規模な研究施設と、艦娘側の装備を解析してると思われる先程のとは別の研究所、更に人類側のレーダーサイトと似たような施設、オマケに陸上機を運用してると思われる浮き桟橋と思われる物を確認しました。」
「うわぁ・・・研究施設って・・・・艦娘の装備解析行えるのって装備種類が限定されてる前提加えても、ほっぽちゃんの所と、パナマ運河で只今絶賛大決戦中の運河棲姫の勢力圏とか位だったわよね?」
「後は知ってる限りではインド洋の泊地水鬼の勢力圏位だったはずです。」
「独自に研究しようにもそもそもノウハウが無いからこちら側の航空機開発は全部ほっぽちゃんに丸投げしてると言う悲しい有り様。」
「防空棲姫だとかの新しい深海棲艦も増えてはいるのですけどねぇ・・・・。」
「この新しい勢力圏、色んな意味で期待が持てそうね。」
「ですねぇ~」
「(スタスタスタ、)失礼シマス、姫サマ、イツモノ奴デス。」
「あら、レ級じゃない、ありがとうね。」
「イエイエ、イツモノ事デスノデ、ソレデハ失礼。」
中間棲姫が副官の空母ヲ級eliteと話を続けていると、レ級が一つの紙を手渡し、一礼して去っていく。
そこには、中央泊地総合姫会議の出欠を取るという内容と、既に回答し終えた他の深海棲艦勢力圏の長達の出欠状況がかかれていた。
曰く、
北方棲姫、出席
港湾棲姫、出席
装甲空母姫、出席
空母水鬼、出席
戦艦水鬼、欠席
集積地棲姫、出席
運河棲姫、欠席
港湾水鬼、出席
泊地水鬼、出席
となっていた、尚、自分は新しい勢力圏を除けば最後に回ってきたらしく、他の長は既に出欠の回答を済ませた後であった。
「私も参加っと・・・・、そうだ、ヲ級、ニューカレドニア島の長に書状を届けさせるように頼めない?」
「書状ですか?、・・・ああなるほど、そういう事ですか、了解しました、すぐに手配します。」
この十数分後、クリスマス島からニューカレドニア島へ向かうとある艦隊が、母港を出港するのであった・・・・。
~偽航戦姫勢力圏本拠地、ニューカレドニア島、勢力圏総司令部、重役会議室~
時刻は夜11時頃、ニューカレドニア島の偽装航空戦艦姫はこの夜遅くにわざわざ主な配下を呼び寄せ、最近、人類側が建設中のニューブリテン島ラバウル基地鎮守府への、量産化した高高度偵察機による偵察で確認した映像などを元に、対策を練るための会議を開いていた。
「と、そんなわけでこの泊地に関して注意しなくてはいけないのは陸軍の防衛部隊ですね、特にこのピンク髪の人物。」
「コノ姿・・・・マサカ、マタ彼女ノ姿ヲ見レルナンテナァ、水菜ァ…………。」
「ちょwwwwwwもしかしなくてもこの人前世のレ級を殺った人物じゃないwww特徴がピッタリすぎて草生えるわwwwwww。」
「姫様、笑いすぎです、それにしてもレ級、それは本当なのか?、だとすれば、陸戦でとはいえレ級とやりあえると考えると、こちら側にアドバンテージの無い陸戦では彼女に勝つには私のような姫クラスが必要になる状況だ、リ級達を30隻とかでも倒すのは困難だと考えて良いレベルの猛者だそ!。」
「よくよく装備を確認すると、この人物以外の兵士も装備はかなり良い方だから、人数用意されたら私や戦艦棲姫とかでもやられる可能性大ね、少数で奇襲が一番効果的かしら?」
副官のヲ級の一言で始まった話題は、ラバウル基地に先行で配属されている陸軍防衛隊と、偵察のカメラに写っていた、日輪 水菜中佐の事であった
ラバウルに駐屯している陸軍の防衛部隊は、数こそ少ないものの、大型深海棲艦に上陸された時のために、RPG-7に代表されるような対戦車クラスの兵器を多数用意していた。
この幾多もの対戦車兵器クラスの武装の数々、基本的に上陸出来ない駆逐艦クラスとかの小型艦だけでなく、上陸する空母や戦艦クラスの深海棲艦にもかなり有効であり、具体的に言えば、比較的装甲が薄いノーマルの空母ヲ級や重巡リ級とかだと、対戦車ライフルでも即死ワンチャンがあり得るレベルで、戦艦棲姫等の姫クラスでも、5発とか10発とか受けると持ちこたえられない程である。
(ミサイルとかもっての他、一発でも食らったら水鬼クラスでも中破は確定する。)
そして何より、深海棲艦は海上での高い機動性を陸上ではまるで発揮出来ない、どんなに早くても一般人の走る速度と大差ないのが現実だ。
尚、深海棲艦は、重巡リ級でも対戦車ライフルが直撃すると最低でも中破、最悪致命傷を負う事があるのにも関わらず、普通に考えたら明らかに対戦車ライフルより威力が上であろう艦娘の装備としての20,3センチ砲の直撃を、重巡リ級が受けても小破にとどまることがある位の謎の防御特性を有している。
なので、海戦で一番恐ろしいのが艦娘なのは当然の事なのだが、上陸戦、及び陸戦に話が刷り変わったとき、一番恐ろしいのは実の所武装した人間の方なのである。
真面目な話、レオパルドや90式等と言った現代の戦車とかが大挙して押し寄せてくれば、余程深海棲艦側に豊富な戦力がない限り、深海棲艦側に勝ち目は一切残っていない(旧式の74式1両とかでも、レ級がソロで挑むとかなると勝てるかどうか非常に怪しくなってくるほどである。)。
偽航戦姫達は知らないが、集積地棲姫の本拠地の台湾には、本拠地保持の為
話がそれたが、そんなわけで、偽航戦姫達はこのラバウル防衛部隊という強敵への対処をどうするか考えていた。
前にチラリと述べていたが、この勢力圏、相手側からのヘイトを少しでも和らげるのと、中破大破艦艇の修理で相手の資源消費を狙う為に、殺生を禁止してるというかなり辛い縛りが入っている。
人間に至っては失明等の強烈な後遺症があるケガを負わせるのも禁止しており、《どうやって相手を無力化していくか考えていく》前提条件の非常に厳しい作戦構築となっていた。
しかも最大の壁となっていたのは偽装航空戦艦姫の相棒、エリートで前世持ちのレ級の前世を撃破した猛者である日輪中佐の存在であった、この人物、何で強敵なのかと言えば、レ級を倒した時に使っていたのは刀立ったからなのである、深海棲艦の格闘戦闘能力は艦娘と大して変わらず、ル級が本気で殴りかかったら大の大男でも盛大にぶっとばされて大ダメージを負うのである、当然、そのリスクを避けるため普通兵士は遠距離から攻撃してくるのだが、この人物は殴られるの覚悟で接近し、二刀流で切りつけてくるのである。
更にレ級の話によれば、レ級が本気で殴り付けても普通に耐えるという常人では土台無理な耐久力と海上を全速力で航行する駆逐艦娘と見間違うかのような機動力があることも判明し、この人物に対峙出来そうな戦力が、姫クラスを除くと一度負けてる相棒のレ級位しかいないことも相まって、戦艦棲姫も潜水棲姫も彼女への対処に非常に難儀していたのである。
「うーん・・・・現状の戦力だとラバウルを叩くのは無力みたいねぇ…………仕方ないし、この件は保留にしときましょうか。」
「ダナァ・・・・水菜ガ居ルシ、モウ少シ戦力ヲ用意出来ナイトココノ攻略ハ無理ダロウナァ・・・・。」
「だな、せめて戦力の全容を把握できれば良いんだが、ざっくりわかってるだけでもこれだけの戦力だからなぁ、(コンコン、)「失礼致します。」空母棲鬼か、入って来ていいぞ、」
「姫様、先程、本島近海にて、中間棲姫の勢力圏に所属していると名乗った艦隊が入港許可を求めてきました、いかが致しますか?」
「中間棲姫の勢力圏?何でこんなところに?」
「…………あぁ成る程、絢香様、入港を許可した方が宜しいかと。」
空母棲鬼から入った報告は近海に、中間棲姫勢力圏所属だと言う艦隊が、港への入港を求めているとの報告であった。
理由になりそうな要因があまり思い付かず困惑する戦艦棲姫を横に、副官のヲ級eliteは何かに気づいたらしく、偽航戦姫に入港を許可するべきだと進言する。
「うん?そうなのヲ級?それまたどうして?」
「恐らく、そろそろハワイ本島にて中央泊地総合姫会議が開かれるから、そこに招待する予定ではないのかと。」
「へぇ~、そんなイベントあるんだぁ、なら参加しとかないとねぇ、解ったわ、空母棲鬼!入港を許可すると伝えて!、後、私たちはやってくる艦隊を出迎えるわよ!」
「「了解。」」
~数分後~
空母棲鬼に誘導され、偽航戦姫(偽装状態)とその部下に迎えられる艦隊、陣容は、イ級4、ホ級1ヲ級2とタ級のエリートであった。
「初めまして・・・・いきなりで失礼ですがそこのヲ級殿、貴女がここの勢力圏の長で間違いありませんか?」
「初めましてですね、ってかよくわかりましたね、バレないように姿を偽装していたのですが。」
「ヲ級に姿を偽装しているわけですか……緑オーラも隠せると・・・・、失礼、我が勢力圏の長、中間棲姫様よりの書状であります、後々のご確認をお願い致します。」
「了解しました、この書状は後で必ず確認させて頂きます。」
「ありがとうございます、ではやることも終えたのでこの辺で・・・・「ちょっと待ってください、帰還中に艦娘の夜襲を受けるかもしれませんし、今夜は此処で一夜明かされては?」……宜しいのですか?」
書状を渡し終えたタ級を、偽航戦姫が呼び止める。
「まぁこちらは拠点の位置がよかったのか、まだ近くに戦線とかがある状態と言うわけでもないですし、補給物資には余裕があるので、それに、私に書状を渡した事を中間棲姫に確実に伝えたいですし。」
「・・・・ありがとうございます、恐れ入りますが、一晩宜しくお願いします。」
「さて、やって来たタ級達の寝床用意するぞ、誰か手伝え!」
「ネ級、タ級タチノ補給ノ為ノ準備ヲ始メテクレ。」
「了解しました。」
こうして、タ級達を出迎えた偽装航空戦艦姫は、翌日、タ級達を途中まで精鋭で見送り、タ級達が偽航戦姫達に感謝しながら帰路についた後、中間棲姫からの書状を開封したのだが、そこには副官ヲ級の予想通り、中間棲姫からの中央泊地総合姫会議への誘いの文が入っていた。
中央泊地総合姫会議は数日後に開催されるらしく、早速出席する旨の文を書き、使者のタ級達が教えてくれた、中間棲姫の本拠地、クリスマス島へ、安全性を考慮して、相棒のエリートレ級を使者に、空母棲鬼、潜水棲姫、タ級2隻に、ロ級7とPTボート小鬼群22の大艦隊にて、返答の文を届けさせたのであった。
そんなこんなでレ級を送った後、いよいよ偽航戦姫は初めての中央泊地総合姫会議へと出席する為に、色々な準備をし始めるのであった・・・・。
~続く~