ベルが異世界の自分を知ってチートなのは間違いだろうか。 作:暇人
ベルがロキ・ファミリアに客人として迎えられ、始めて皆で食事をした時のこと。周りの冒険者達は数人で食事を囲んでいて、ベルは一人だったがリヴェリアに誘われ幹部達と食事を取る事になっていた。
ベルは調理を手伝った。
米がメインの限られた食材でロキ・ファミリア達の胃袋を無事に掴んだ。
軽く料理を作るだけで、見た目良し味良しの完璧料理になる。
「ねぇねぇ。ベルは本当に一人で50階層まで潜ったの? 」
ベルの左右にはアマゾネスの少女ティオナと人間で金髪金眼の少女アイズが来た。可愛い顔と天真爛漫で人懐っこい性格に健康そうな褐色の肌、胸は姉には負けているが尻は弾力がありそうでぷりっとしており、全体的に引き締まった身体付きをしていた。
「本当です。僕のヘスティア・ファミリアには団員が一人しか居ないですから」
「どうやって? 」
アイズは目の前に居る少年ベル・クラネルの強さに興味を持っていた。その眼には真剣さが篭っていた。
「普通にです。目の前のモンスターを倒して魔石とドロップアイテムを回収し、階層主も撃破。腹が減れば軽く食事を取り、寝たい時に軽く寝てました」
「それでそれで、何日で深層に着いたのー? 」
「3日です」
「「「えっ」」」
「えっ? 」
ベルの発言にティオナとアイズ以外の幹部達も、その言葉に固まってしまった。ベルには何か驚く所があるのか不思議だった。
「嘘...だよね? 」
ティオナが再びベルに尋ねる。
「本当ですよ。適当に探索してたら50階層に着いていたんですから。何ならロキ・ファミリア主神のロキ様に嘘か本当か試してもらってもいいです」
ベルはティオナに向かって笑顔を浮かべた。ティオナはどうしてもベルが嘘をついている風には見えなかった。
「何故、貴方はそこまで強いの? 」
「僕がベル・クラネルだからです。それ以外の理由は無いです」
アイズは言葉の意味が分からず首を傾げる。彼女の心はそんな答えを求めていた訳じゃなかった。どんな風に剣技を鍛え、どんな風な事を経験したのかが聞きたくてたまらなかった。
そして想い人の隣を百合エルフと部外者に取られたことにより、イラついていたベートが遂にキレた。
「おい糞兎。嘘をつくんじゃねぇ! 俺達、ロキ・ファミリアが最速でも5日は掛かるんだ! あり得るわけねぇだろ! 」
「うるさい糞ベート。確かにあり得ないけど、今はベルが喋るタイミングなの」
「黙れバカゾネス引っ込んでろ。お前言ったからには、ロキの前で嘘じゃないと証明してみせろよ! 」
少しだけ気不味い食事の雰囲気が、険悪な雰囲気に変わる。フィンがベートを咎めた。
「ベート、落ち着け」
ベートは舌打ちして、フィンに従った。しかしティオネはフィンに舌打ちしたベートが許せず、綺麗な顔に青筋を浮かべていた。
「ベル君。もし仮にそれが本当だとしても常識的に考えて、それはあり得ない事なんだ」
「そうなんですか? 僕が強いのは自覚してたんですけど、やっぱり異常なんですね」
ベルはワザと笑みを浮かべ、自分を煽った糞犬の方へ向けた。一触即発の空気になるが、何とか他の団員により仲裁された。
それからはベルが50階層に到着するまでの出来事を洗いざらい、身振り手振りで話していった。
__________
冒険者。それは迷宮都市オラリオに集いし、命知らずの老若男女が夢と希望や絶望と恐怖を胸に秘めた者たち。
その冒険者の一人であるベル・クラネルは50階層の拠点を放棄し、美女達と仲良くなる為にロキ・ファミリアと行動を共にして6日が経っていた。現在17階層だ。
最初はスキルや魔法の事で質問攻めされると同時に他のファミリアの為、一部の団員からは苦い顔をされたが、食事の時にインベントリに保存していた食料を使ってソーマの料理の腕で飯を作り、ロキ・ファミリアの団員達の胃袋を初日で掴んだ。
そしてベルはロキ・ファミリアの女性達に毎日の様に見惚れていたが、特にアイズの容姿が"誰かと被っていた"。ベルは散々悩んだ末に、遂に思い出すことが出来た。
椎名ましろ。僕が神田 空太だった時にさくら荘で出会った女の子だ。世界的な天才画家だけど、一人では身の回りの事がすら出来ない常識と生活力で僕に介護されてた。出会って最初の一ヶ月は朝は全裸という猛者だった。物凄い天然だった。あと凄く可愛い。ましろはバームクーヘンとかが大好きでアイズさんも何か大好きな食べ物とかを小動物の様に食べるのだろうか?
寧ろ、寝る時に全裸なのかが気になる!
容姿は全然似ていないが、僕がナジェンダさんに惚れてナイトレイドの暗殺者ラバックだった時のアカメさんに雰囲気が似ている気がする。寡黙で無表情さが、アイズさんと被っている。彼女は凄腕の暗殺者だけど物凄く優しくて、暗殺者という点を除けば普通の女の子だ。彼女は肉が大好きで、朝に弱いシェーレやマインの肉をよく食べていた。彼女も少々天然だった。
今はロキ・ファミリアの精鋭達と先頭を歩いていた。
アイズさんとティオナが僕の隣に居て、糞犬と百合エルフのレフィーヤさんが僕を睨んでくるんだ。
僕は悪くない!
「アイズさん! 他のファミリアの人に近すぎです! もう少し離れてください」
「そうだアイズ! そんな糞兎なんかと仲良くするんじゃねぇ! 」
そして僕とアイズさんの間にレフィーヤさんが入り込んで来た。
僕としてはレフィーヤさんも可愛いから問題ない!
アイズさんは相変わらず、首を傾げている。
「五月蝿い糞犬!レフィーヤさんも僕から近付いたんじゃないんですから」
「二人とも! ベルは悪くないでしょー 」
ティオナさんとは毎日、昔の英雄譚の話しで盛り上がっていた。
好感度はいい方だとは思う。
そんな感じで大声で騒いでいたら、目の前にミノタウロスの群れと遭遇しちゃった。
不完全燃焼だった糞犬とティオネさんとティオナさんが、獰猛な笑みを浮かべていてやる気満々だったけど、ミノタウロスは僕達にビビって大逃走を始めてしまった。
「お前らモンスターだろ! 」
「あ、逃げんな〜! 」
僕はあのミノタウロス達に同情する。
一流冒険者は、ある意味人間を辞めているからだ。
でも、このままじゃあ中層の下級冒険者達が、あのミノタウロスの餌食になってしまう。
ミノタウロスのレベルは2。どう足掻いても1レベルでは勝てない。
僕は例外だから勝てる!
フィンの号令が響き、最悪の結末を回避する為に、僕達は逃走したミノタウロスを追跡を開始した。
しかし予想外な事にミノタウロス達は、各階層を出鱈目に走り回り、そして散り散りになって逃走をしてしまった。
そのせいで、こちら側の戦力も分散してしまう。
そしてミノタウロス達は何故か、階段を見つけてどんどん上へと逃げていく。
気が付けば僕に付いてきているのはアイズさんと鼻が効く糞駄犬。
もうミノタウロスは中層から上層まで進出していた。
他のロキ・ファミリア団員達は上手くミノタウロス達を被害を出さずに、処理していると信じたい。
僕達三人だけで上層に進出したミノタウロス達を処理しなければならない。
しかし糞駄犬が匂いを辿っているから楽だけど、このままじゃあ犠牲者が出るのも時間の問題だ。
僕達は糞駄犬の鼻を頼りに追いかけるが、最後の一匹が6階層から5階層に上がってしまった。
『ヴヴォォォォッ!!」
「きゃあああ! 」
「うわぁぁぁあ!」
僕達が上がると、悲鳴が聞こえてきた。悲鳴が聞こえてきた方へ駆ける。
僕達がその場には到着するとミノタウロスから一目散に逃げて行く男の冒険者と、その場に取り残された大きなリュックを背負っている獣人の女の子が居た。
ミノタウロスは男の冒険者には目も向けずに女の子に接近する。
「させるかぁ!」
僕はアイズさんや糞犬よりも早く飛び出した。
魔力を使って一瞬で距離を縮める。
今更、アイズさんや糞犬に見られても躊躇しない。
女の子を助ける為なら!
ミノタウロスを後ろから二刀流で一気に切り刻む。
音を超えた斬撃が、断末魔さえあげさせずに一瞬でミノタウロスを肉塊に変えた。
辺りにはミノタウロスの血が飛び散っている。
ミノタウロスが死んだことにより、巨体に隠れていた女の子と目が合う。
女の子にもミノタウロスの生臭い血飛沫がかかってしまっていた。
「大丈夫ですか?」
ベルは腰を低くし、手を差し出して女の子に声を掛ける。
「はい・・・大丈夫です」
女の子はベルの手を取るのを一瞬躊躇うが、ベルは彼女の手を掴みあげた。
「よかったぁ〜 立てるね。怪我とかしてない?」
「冒険者様のお陰で無傷です。助けて頂きありがとうございました冒険者様」
大きなリュックを背負った獣人の女の子は、丁寧にベルにお辞儀をした。
一体、なにるかアーデなんだ...
二次創作だから問題ないよね!
細かい事は気にしない
感想くれたら嬉しいです。
モチベが純粋に上昇します