ラフコフのせいで(おかげで)一目惚れ   作:ランたまご

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第1話

ソードアート・オンライン

ソードスキルと呼ばれる様々な剣技を使い仮想世界を己の身で探検していくような感覚を味わえるこの世界。

初のVRMMORPGにして、開発者茅場晶彦の手によりゲームオーバーが即ち現実での死となるある種の《牢獄》と化したこの世界。

囚人といってもいいそのゲームのあるプレイヤーまさしく死に直面していた。

 

 

 

「Fu…いい動きだな、俺達に加われよ。」

「全力でお断りだっ…!お前らは悪だ!」

「そうか、なら死ぬか?」

「それも嫌だなっ!」

「How?子どもかよ。嫌々ばかりじゃダメだろう?」

「ふざけんな!どっちを選んでも最悪じゃねえか!このおたんこなす!」

 

叫ぶと同時に俺は愛剣を相手のダガーに思い切り打ちつけて相手を仰け反らせバックステップをして距離をとる。

 

先ほどから戦っている相手はPohといい、SAOでは殺人と変わらないPKを嬉々として行う殺人集団『ラフィン・コフィン』通称ラフコフのリーダーにして凄腕のダガー使いだ。

 

「そもそもなんで俺を誘うんだよ!?俺はしがないソロプレイヤーだぞ!さっさと殺せばいいじゃねえか!」

 

そう、運悪く俺はこの殺人鬼とフィールドで遭遇してしまい、襲ってきたのでとにかく戦わねばと思い何度か斬り結んだところで突然PoHがラフコフに誘ってきたという謎の状況下にいる。

 

「Hum…しがない、ねえ。見たところ中々いい装備をしている。それに俺と戦えるなんて並のプレイヤーじゃない。お前、何者だ?」

「そっちが質問してくんのかよ…俺はセルキ。まあ攻略組の成り損ないってところか。これからできたら二度とよろしくしたくないね。」

「攻略組の成り損ない…?成らないだけだろう?こちらとしてはこれからも末永い付き合いを期待したいんだがな。」

「ハッ、言ってろ。さて、なんで俺を誘うんだ?答えろよ。PoH。」

「簡単だ。お前は良い人殺しに成れるからだ。」

「そうか、残念だな。俺に人殺しはむいてないと思うぜ!」

 

言い終わるやいなや、即ダッシュ。トンズラ決めてやる!

 

「Fu…逃すかよ。ザザ!」

「…了解…」

 

!どこから現れた!?目の前の赤眼のフード男に気づいた時には俺は捕まっていた。

 

 

 

「クソッ…離せよ…。」

「…リーダー、コイツ…どうする…?」

「仲間にする。もう行っていいぞザザ。」

「…そうか…」

 

赤眼ヤローは俺を睨みつけていなくなった。睨みたいのはこっちだ。いや睨みかえしたけど。

 

「さっきの言葉は間違いだと教えてやる。お前は人殺しに向いてる。…It's show time!」

「何をする気だ?」

「簡単なことだ。××××××××××××××××」

「!?グッ…」

「×××××××××××××××××」

「グアァァッ!!!!!」

「仕上げだ…××××××」

「ァグッ!」

「ようこそ、人殺しの世界に。歓迎するぜ。」

 

 

 

俺は…

 

 

 

「How…?お早い目覚めだな。気分はどうだ?」

「…人を…斬りたい。」

「Haha!成功したようだな。いいぜ。どんな奴を斬りたい?」

「…誰でもいい…が、そうだな…女のほうがいい…な。」

「fuu、良い選択だ。この写真のコイツなんかどうだ?」

「いい、な…。」

「気に入ったようで何よりだ。ほら、早く行ってこい。今なら23層にいるんじゃないか?後でウチに入れよ。」

「…ああ。わかっ…た…。」

 

 

 

アイツだ…後ろ姿だが、二つ結びの栗色の髪、青い小竜、写真と…同じ…だな。

ん?アイツ…モンスターに襲われ…てるのか…?

ふざけるな…!アイツは俺の獲物…だ…!

 

 

少女に跳びかかろうとしていたゴリラのようなモンスター三体を片手剣用ソードスキル《バーチカル・スクエア》と呼ばれる四連撃で屠るセルキ。

 

 

邪魔者は…消えたか。さて、殺…

 

「あ、あのっ、助けてくれてありがとうございます!」

 

「!?エンジェル!?」

「へっ?私、シリカですけど…?」

「神よ仏よ…俺に天使を遣わしてくれたのですね…。目が醒めました。」

「き、聞いてないですか?」

 

目の前にとてつもない美少女がいた。

一目惚れした。

PoHに洗脳されてたっぽいけど解けた。

 

「一目惚れしました。結婚してください。」

「ふぇぇ!?けっ、結婚って…。」

「本気です!これからは心を入れ替えて真面目になります!攻略にもちゃんと参加します!」

「こ、攻略って…攻略組なんですか?モンスターを一撃で倒したかは強いのはわかってたけどそんなに…?」

「実力的には。そんなことはどうでもいいんです!とりあえずお茶でも行きましょう!」

「ちょっ、ちょっと待ってください!」

 

「そうだぜセルキ。焦りすぎだよ。」

 

「誰だ!俺とマイエンジェルの世界を邪魔するのは!ってキリト。」

 

そこにいたのはキリトという真っ黒な服に身を包んだ男。

SAOの中で1番強いであろう男で俺はコイツの数少ない友だちの一人だ。

 

「よう。取り込み中悪いがさっきの言葉本当か?」

「さっきの言葉?ゲッ!?攻略参加か!?」

「おう。いやー、助かるよ。俺と同じレベルのアタッカーがついに攻略に加わってくれるなんてな。」

「クッ…いや、これも試練か…。見ててくれエンジェル!俺がSAOをクリアしてやるよ!」

「クリアって…えっと、キリトさん?この人そんなにすごい人なんですか?」

「そりゃもう。レベルだけならこの世界でおそらく2番目に高いよ。」

「ええ!同じレベルってことはもしかしてキリトさんも。」

「あー、うー、多分1番?かな?」

「ホントですか…?って!スイマセン!余計な詮索を!」

「んー、まあいいよ。それより君のおかげでセルキが攻略組に入ることになったからな。ありがとう。」

「いえ、私何もしてないですけど…。」

 

おいキリト、マイエンジェルと喋りすぎだぞ。話題を変えねば。

 

「そういやキリト、なんだってこんな所に?」

「ああ、少しな。長くなるからとりあえずこの森から出ないか?お前もなんでこんな所にいるんだ?」

「エンジェルが呼んだと言いたいが俺も話せば長くなる。そうしよう。」

 

そういやPoHの野郎が俺に何をしたかキリトなら知ってるかもな。後で聞いてみよう。




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