作者は、結構やりこんでます
ある日のアメリカ
「母さん達は、元気かな?」
彼、吉井明久はアメリカで研究者だった両親と姉から呼ばれて、アメリカに来ていた
最初は、観光半分だったこの渡米
しかし彼は、この時は予想していなかった事件に巻き込まれることになる…………
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
明久はとある街の親が手配したらしい、大きなホテルにチェックインした
そのホテルには、修学旅行に来たらしく大勢の学生達が来ていた
「修学旅行でアメリカかあ……凄いなあ」
明久はそう言いながら、宛がわれた部屋に入った
事が起きたのは、それから小一時間後だった
明久は部屋でキャリーバッグを開けて、荷物を確認していた
その時だった
突如として、甲高い警報音が鳴り響いた
「えっ!? 火事!?」
明久はこの時火事だと思い、財布とパスポートだけを持って部屋を飛び出した
しかし、この時起きていたのは、火事程度ではなかった
この時、とある研究所で新型の薬物が開発されていたのだが、その研究所で爆発事故が発生
それにより、アメリカ全体にて未曾有のバイオハザードが発生
そして起きたのは、大漁のゾンビの発生だった
それはもちろん、明久が泊まっていたホテルも同様だった
明久達ホテル宿泊客は、誘導に従って屋上に向かった
そこに来ていたのは、消防のヘリコプターではなく、軍のヘリコプターだった
到着した宿泊客達が次々と乗っていき、満員になるたびにヘリコプターは出発していった
この時になって、明久はようやくただの火事ではないと察した
なぜならば、明久を誘導していたのは軍人で、下の階から銃声が激しく鳴り響いていたからだ
そして、明久を含めた四人が屋上に到着した時、最後のヘリコプターが出発していた
「待って! 戻ってきて!」
「おーい! 戻ってこいよ!」
「ねえ! 戻ってきなさいよ!」
「お願い! 戻ってきてよ! ねえっ!」
明久達が喉が裂けんばかりに呼ぶが、ヘリコプターは無情に飛んでいった
飛んでいったヘリコプターを見ながら、明久は
「僕たちが見えてなかった………って、わけじゃなさそうだね」
と言うと、残った四人の内の一人の男性が
「あの方向は………ニューオリオンのほうだな……基地に向かったみたいだな」
と言った
すると、残っていた明久と年が近い少女が
「私達………どうなっちゃうの?」
と涙を溢した
すると、その少女の肩に二十歳くらいの女性が手を置いて
「ここに残ってても仕方ないわ………動きましょう」
と言った
ふと気付けば、階下から聞こえていた銃声が止んでいる
そこから予想出きるのは、ゾンビ達を殲滅したのか
それとも、軍人達が全滅したのか………
明久達からは、どちらかは分からない
だが、確かに止まったままでは助からないのは明白だった
なぜならば、その屋上から見える限り、至る所で火災が起きているようだった
「お、こいつは………」
と先程の男性の声が聞こえて、明久達は男性のほうに近寄った
男性の前にあった机の上には、軍が置いていったのだろう
大量の拳銃と弾倉、更に資料があった
「無いよりかはマシだな」
男性はそう言いながら、慣れた手つきで拳銃を弄っている
「使い方を教えてやるよ。俺は、元軍人だ」
男性はフレンドリーにそう言ってきた
悪い人ではないと思い、明久達は彼から拳銃の扱いを習った
そして、残されていた弾倉を持てるだけ持ち、太股にホルスターを取り付けていたら
「これは………軍が決めた仮称か」
と男性の呟きが聞こえた
明久達は男性が持っていた資料を、横から覗いた
どうやら、軍がこれまで遭遇したゾンビの種類を識別するために、名前を付けたらしい
明久達はそれを覚えると、資料を机の上に置いて
「取り合えず、下に行こう」
という男性の言葉に従って、行動を始めた
これは、地獄のような場所から脱出する四人の物語