昔々、神、悪魔、堕天使による戦争があった
その戦争は、永い間続いた
しかし、ある二体の存在が介入したことにより戦争は終わった
それから時は流れ、現代
「これで……依頼のはぐれ悪魔は殺したな……」
と言ったのは、刀を鞘に納めた一人の少年だった
背中半ばまで黒い髪を伸ばし、左目には縦に傷が走っている
年齢は、十代半ばだろう
すると、その隣に半透明の少女が現れて
『お兄ちゃん、また私を使わなかったぁ』
と頬を膨らました
その少女は、見た目から十代前半といったところか
「簡単に使えないのは、
少年はそう言って、刀を袋に仕舞った
そして最後に、懐から数枚の人形に切った紙を取り出すと、地面に放って
「オン」
と呟いた
すると、先ほど落とした紙が1m程の小人になった
それを見た少年は、それに
「この現場の清掃を……証拠を残すな」
と命じた
命令を受けた小人達は、敬礼すると即座に動き始めた
少年が斬殺した異形
はぐれ悪魔の遺体だけでなく、戦闘による損傷や血糊を綺麗にしていく
それを視界の端で見ながら、少年は
「久しぶりに、あの街に帰る……か……あの悪夢は、キチンと治安を維持しているだろうな……」
と溜め息混じりに言った
すると少女
雪音が
『まあ、一応上位爵位級の悪魔なんだし、それ位はしてほしいよね』
と兄の言葉。同意していた
雪音のその言葉に、少年は頷いて
「約二年振りか……駒王町……」
と呟いたのだった
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「かっは……」
「これで! 私はあの方から寵愛される! あははははは!!」
血を吐きながら血溜まりに倒れた少年を見ながら、一対の黒い翼を出した女が狂ったように笑っていた
するとその堕天使は、少年を見下ろして
「たかが人間が、私達の役に立てることを誇りながら、死ねぇ!!」
と光の槍を作り出した
その時
「……こんな低俗な奴を跳梁跋扈させるか……任せたのは、間違いだったか」
と若い声が聞こえた
その直後、堕天使の背から血が迸った
「がっ!? つあっ!!」
堕天使は苦痛で顔を歪めながらも、手に持っていた槍を後ろに振った
だがその光の槍は、真上に弾かれて
「動きが遅い、素人が」
と思い切り、吹き飛ばされた
「一対二枚……下位の堕天使風情か……」
そう言ったのは、竹刀袋を肩に担いだ少年だ
「貴様ぁぁぁぁ! 人間風情がぁぁぁぁ!!」
堕天使の女は怒声を張り上げながら、複数の光の槍を生成
それを射出した
だが、少年は慌てずに
「攻撃が直線的過ぎだ、阿呆でも読める」
そう言って、最低限の動きのみで回避
そして、一瞬で堕天使の女に肉薄し
「それに、俺を知らないという時点で……貴様は、三下だ」
そう言って、腹部に膝蹴りを叩き込んだ
膝蹴りを受けた堕天使の女は、大きく吹き飛んで、鉄柱に激突
力なく、地面に倒れた
「……ようやくか、遅い」
少年がそう言った時、近くの地面に二つの魔法陣が展開
二人の美少女が姿を見せた
片方は、長い赤い髪に胸が大きい美少女
もう一人は、ショートカットの黒髪に眼鏡を掛けた美少女だった
「なんで、貴方が居るのかしらね……死神」
「生まれ故郷に居るのが悪いか……何より、依頼だ……リアス・グレモリー」
死神と呼ばれた少年は、赤い髪の美少女
リアス・グレモリーにそう答えた
そして、もう一人に視線を向けて
「確かに、依頼内容通りだな。ソーナ・シトリー……この町に、危機が迫っているとな……」
と言った
そして、纏っていた黒いマントを脱ぎ捨てた
「久しぶりですね……防人裕也」
ソーナ・シトリーは少年
防人裕也を見ると、微笑みながらそう言った
これは、死神と呼ばれる凄腕傭兵にして学生の物語