ようは、あの三人がリリカルなのはの世界に来たという話です
「この新型ガジェット……強い!?」
「人型な上に、武装が豊富……それに!!」
長い金髪の美少女とサイドテールにした長い茶髪が特徴の美少女は、人型の存在と交戦していた。
二人の名前は、フェイト・T・ハラオウンと高町なのは。二人は魔導師と呼ばれる存在であり、巨大組織。時空管理局に所属している。
そして二人は、本来は所属している部署が違うために共闘することは最近では珍しくなっていた。
だがつい最近、二人の親友たる八神はやてが部隊長となって発足した部署、機動六課に二人は出向しており、二人は小隊の隊長となっているので、共闘する機会が増えてきていた。
そんな二人が戦っていたのは、数年前から確認されるようになっていた機械、通称ガジェットだった。
二人が知るガジェットは、数こそ多いものの大したことなかった。
しかし、今戦っている新型ガジェットは今までと全く違っていた。
まず、人型になっていたこと。
二人が今まで戦ってきたガジェットは、基本は楕円形だった。だが、今戦っているガジェットは完全に人型になっていた。
それ故か、武装も一新。今までは機体内に内蔵していた伸縮自在のアームと外付け式のミサイル。それと、光線だった。
しかし、今戦っている人型はその手に持ったマシンガンや光線を放つライフル。そして、高い熱を帯びた斧と光の剣だ。
更に厄介なのは、AMF効果を帯びた盾を肩に装備していること。
その盾により、二人の放った魔法は悉く防がれる。
二人は名の知られた魔導師だが、人型は厄介としか言えなかった。
しかも、それなりに数も居る。
「このままじゃ……!」
「包囲される……!!」
今は何とか、二人の巧みな連携で包囲されるのは回避出来ている。しかし、包囲されるのは時間の問題で、包囲されたらいくら二人でも、負ける確率が非常に高かった。
その証拠に
『不味いです! 更に敵の増援を確認しました!』
とノイズ混じりに、基地の通信士から悲鳴染みた報告がされた。
「シャーリー!? 通信が!?」
『ダメ……です……敵の……ミングにより……これ以上……』
「シャーリー!?」
フェイトが再度呼び掛けたが、とうとう通信は切れた。
「フェイトちゃん! あれ、更に新型みたい!!」
となのはが砲撃するが、それを敵の新型は見事な機動で回避。手に持っていたライフルを向けて、赤い砲撃を放ってきた。
「機動性が、高い!!」
それを見たなのはは、濃い弾幕陣を形成。接近してくる敵に一斉に放った。
それにより、一機は撃墜できた。しかし、残った三機はAMF効果を集中させた盾を構えて突破してきた。
三機の内一機は、手に持っていたライフルを連射。残り二機は脚部からグリップを出して掴むと、赤い刀身を形成させて突っ込んできた。
「来る!」
フェイトは愛機たるデバイス、バルディッシュで魔力刃を形成し、受け止めた。それに対してなのはは、円形の障壁を展開し光剣を受け止めた。
その直後、目前の敵はなのはの腹部にライフルの銃口を突き付けて、背後に現れた先に戦っていた敵がマシンガンの銃口をなのはに向けていた。
「なのはぁ!!」
それに気付いたフェイトは、切り結んでいた敵を突き放そうとしたが、その敵はフェイトの腕を掴んだ。
そして、なのはとフェイトは自身の死を覚悟した。
その直後、なのはを挟んでいた二機を光の弾丸が貫通。
フェイトを掴んでいた敵は、頭に光の短剣が突き刺さってガクガクと震えながらフェイトから僅かに離れた。
「え……」
「一体、なにが……」
と二人が呆然としていると
『こちらトライアド1……これより、貴官らを援護する』
と知らない声が聞こえ、二人の後方から三機の人型が現れた。
最初は敵かと思ったが、その三機は二人を素通りし、人型機に攻撃していった。
「フェイトちゃん、トライアドってコールサイン……聞いたことある?」
「ない……それだけじゃなく、あんなデバイスも知らない」
二人が会話している間にも、三機は見事な連携で次々と敵を撃破していく。明らかに、実戦慣れしている。
「さて、私達も……」
「なのは、もう終わるよ」
なのはは砲撃支援しようとしたのか、愛機のレイジングハートを構えたが、フェイトが言った通り、最後の敵をトライアドが撃破した。
その直後
『やった! 繋がった! お二人とも、無事ですね!?』
と途切れていた通信が快復した。
「うん、大丈夫だよ」
「シャーリー、援軍送ってくれた?」
フェイトの問い掛けに、通信士。シャリオ・フィニーノ、通称シャーリーは不思議そうに
『いえ……もしかして、アンノウン反応の三つのことですか?』
となのはとフェイトに問い返した。
シャーリーの言葉を聞いて、二人は三機が所属不明の武装者だと確信した。
「トライアド1、助けていただき感謝します……」
「ですが、貴方達に関することを話してもらっても?」
二人はそう言いながら、三機に近付いた。念のために、何時でも即応出来るように気構えている。
すると、黒い装甲の一機が前に出て
『話すのは構わないが、ここが何処か聞いても? 俺達は、気づけばこの近辺に居たんだ……
と問い掛けてきた。
「ここは、第1管理世界のミッドチルダと言います……」
「貴方達は一体……ソラの月ってことは、宇宙に居たって……」
ミッドチルダの科学技術は地球に比べれば大幅に進んでいるが、宇宙は未だに未開の地であり、次元航行艦が無ければ行動力は大幅に制限されてしまう。
『俺達は……フリーMS部隊、スピリッツが一隊トライアド隊と言います』
これは、異世界からまた異世界に渡ってきた凄腕傭兵達の話の幕開け。