京勇樹の予告短編集   作:京勇樹

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ブルージェネレーション

 

 

 

私の名前は、白石ウタハ。

ミレニアム学園のエンジニア部の部長をしている。

私は、転位帰還者だ。

今から約二年前、ミレニアム学園に入ったばかりの頃のある日、気付けば私は違う世界に居た。

勿論、最初は混乱した。だが、混乱する余裕は無かった。

私が居たのは、ジェネレーションワールドと呼ばれる世界のダブリンという街だった。

どうすればいいのか分からず、私は街中で佇み、ボーっとしていた。

その時、放送でコロニーが落ちてくるから、避難せよ、と聞こえた。

コロニーが何なのか分からなかったが、私は駆けている人達に続いて走った。

その先には、3隻の大型の艦艇が避難者を受け入れていた。

エゥーゴ、カラバ、スピリッツの母艦だという。

何が何だか分からなかった私だが、何とかその内の一隻に乗れた。

そして、3隻は離れ始めたのだが、私は窓から悲劇を見た。

空を覆っていた雲を突き破り、巨大な物体が姿を見せた。それがコロニーなんだと、私は直感した。

推定数十億tの物体が、ダブリンに落着。

街は、跡形も無くなった。

その光景に私は恐怖を覚え、息が止まった。

私を含めて多くの人達が避難出来たが、街の人達全員が避難出来た訳ではない。

推定数万人は居ただろう街。何人が、コロニー落としで死んだのかは分からなかった。

そして私は、初めてモビルスーツを見た。

ジェネレーションワールドで広く普及している人型の巨大な機動兵器。

様々な機械の開発やメンテナンスをしてきた私から見て、衝撃的な兵器だった。

相手はネオ・ジオンと名乗る一つ目のMSを操る敵と聞いた。

その後私は志願し、モビルスーツの整備に携わった。

驚愕だった。私には想像出来ない技術で、機体内部に核融合炉を内蔵して、莫大な。それこそ、都市一つ分のエネルギーを生み出して、機体を動かし、ビーム兵器の運用すら可能とした。

私が整備していたら、スピリッツからお声がけされて、私は当初居たアウドムラからスピリッツの母艦。アークエンジェルに移動し、整備に携わった。

驚きだったのは、スピリッツは様々なMSの中でも強力な機体。ガンダムを多数運用していた。

私は身震いした。

私は今まで明確な目的を持たずに、機械を作ってきた。ただ楽しく、友人達とワイワイしながら作っていた。

しかしMSは、明確に戦争の為に作られた兵器だった。中には不思議な力を有する機体も有ったが、やはり兵器としての面が強かった。

私はスピリッツのメカニックチーフのケイ・ニムロッドさんに教えて貰いながら、スピリッツの整備士になった。

聞けば、スピリッツは傭兵部隊だと言う。

私が知る傭兵とは、金を貰い、どんな後ろ暗い任務だろうがやる汚れ役だった。

しかしスピリッツは、金だけでは仕事を引き受けなかった。

依頼主の事を調べ、そこから仕事を引き受けるか決めていた。

ネオ・ジオンが引き起こした、第一次ネオ・ジオン抗争。

シャアという男が率いた第二次ネオ・ジオンが起こした第二次ネオ・ジオン抗争にて、スピリッツはロンド・ベルに雇われて戦争に参加。

地球に資源小惑星を落とすのを阻止する為に奔走した。

その後は、純白のガンダム。ユニコーンガンダムを中心としたユニコーン事変に参加。

そして、コスモバビロニア健争。木星戦役、ザンスカール帝国戦役と様々な戦争を、私は整備士として参加し、生き残った。

そして、私の携わった最後の戦い。

ジェネレーションワールドを形成するジェネレーションシステムを巡る戦い。

それすら、スピリッツは勝った。困難な道のりかつ、犠牲は出たが勝った。

その瞬間、私は元の世界。キヴォトスの私の部屋に戻っていた。

驚いた事に、時間は然程経過していなかった。

最初、ジェネレーションワールドの事は夢だったのか、と私は思ったが、すぐに夢ではないと分かった。

何故ならば、部屋のハンガーラックには、私がジェネレーションワールドで愛用していた工具ベルトが掛かっていたからだ。

そして一年生だった私は、3年生になり、エンジニア部の部長になった。

だが、キヴォトスは未曾有の大混乱に陥った。

キヴォトスを統治する連邦生徒会。その生徒会長が行方不明になり、キヴォトスは一気に治安が悪化。

元々キヴォトスは銃社会で、銃撃戦が日常茶飯時だが、その銃撃戦に戦車や戦闘ヘリが投入されるようになった。

更に、矯正局と呼ばれる施設。平たく言えば監獄から、脱獄囚が出た。

過半数は捕まったものの、厄介な七人は逃げ延び、通称で七囚人と呼ばれるようになる。

私は私個人ではどうも出来ないと考えていたが、ミレニアム学園の生徒会にあたるセミナーから、会計の早瀬ユウカが連邦生徒会に抗議に向かった。

他にも、トリニティ総合学園からは風紀委員会にあたる正義実現委員会の副代表と自警団の団員。

ゲヘナ学園からは、風紀委員会の後方支援代表が向かったらしい。

私はそれを、スピリッツ流の情報収集で知ったんだけども。

そしてユウカ達は、今は行方不明になっている連邦生徒会長が外から呼んだという先生と呼ばれる人達と協力して、行政に必要な施設。サンクトゥムタワーの制御を回復させ、何とか治安をある程度は回復させた。

その後私の所に、ユウカが銃のメンテナンスを頼みに来た際に、その時の話を聞いた。

なんでも、その先生達はベテランの兵士達だったという。

メンテナンスをしながらユウカの話を聞いた私は、確信した。

その先生達というのは、スピリッツだと。

MSは使わなかったようだが、全員が陸戦も強く、指揮能力も高かったらしい。

話を聞き終え、メンテナンスも終わっていた私は、ユウカや部員達の制止の声を振り切って、ミレニアム学園から飛び出していた。

スピリッツから別れて、約二年。色々と話したかったし、話を聞きたかった。

電車とタクシーを乗り継ぎ、私は彼らが居る建物。シャーレに向かった。

シャーレビルに着いた私を、スピリッツのMS部隊隊長の一人だった神崎直哉が出迎えた。

 

「あれ、ウタハ!?」

 

「久しぶりだね、神崎隊長」

 

これは、トライアド隊がキヴォトスを救う為に奔走する物語。

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