SAO〜鬼神と絶剣と舞姫〜   作:☆シュレリア☆

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第4話になります!


ユウキとランとミハヤの過去

シリカを仲間に加えた俺たちは、最近は2つの班に別れて行動している。

1つはキリトをリーダーとしたサチ、シリカのメンバー。おまけにアスナ。

もう1つは俺をリーダーとしたユウキ、ランのメンバーだ。

 

本来、最大6人までパーティを組めるSAOにおいて、全員で行動した方が安全ではあるのだが、サチとシリカのレベルと技術が向上した今となっては個人個人の実力はあの血盟騎士団にも劣らないと自負している。

そんな俺たちがいつまでも固まって行動していたのでは、人数が少ないのでどうしても主だった成果を上げられないでいるのである。

もちろんボス攻略において言えば、俺たちのパーティは他の巨大ギルドに負けないだけの働きを見せることが出来るが、偵察などの人出が欲しい場合にはとたんに役立たずだ。

そこで考えたのが今回の二正面作戦。パーティを2つに分けてクエストなどをこなして行き、報酬などによる戦力強化で更に個人の力を伸ばしボス戦では他のギルドの人間に手出し付きないほどの働きをしてやろうじゃないかということである。

この作戦には大きなリスクがかなりあるが、同時にそれ以上のメリットもある。

1つは、大きなクエストは一回限りなため、俺たちが先にクリアしてしまえば同じ報酬を他のギルドが得ることが出来なくなるということ。そういったクエストの報酬は、大抵強力な武器や防具、アイテムが手に入るのでかなり美味しい。クエスト経験値も少人数の方が一人一人の分配が多くなってウマウマだしね♪

2つ目は、下の層で手に入れたレア武器などは、使わなくなったら高額で売ることが出来ること。人数が少なく、資金稼ぎが難しい小規模ギルドにとってこれはかなり大きい。

3つ目は、巨大ギルドの場合は隊で動くためどうしても動きが遅くなる。それに対して俺たちは少人数での移動なので先にクエストやフィールドボスに挑めるのである。

 

以前、何度か血盟騎士団や聖竜連合の連中が俺たちの真似をして少人数でのクエスト攻略を試したことがあったがいずれも失敗。根本的な実力が俺たちよりも低いのだから無理は良くないよな。

 

とまぁそんなことを繰り返して現在は56層まで来ているわけだけど、現在の俺たちのレベルは、俺が87、キリトが86、ユウキが86、ランが85、サチが82、シリカが79、ついでにアスナが85となっている。

最強ギルドと呼ばれている血盟騎士団の幹部クラスですら60レベル後半がやっとなことを考えると、俺たちはかなりのアドバンテージを得ていることになる。

 

ただまぁ、この作戦の一番の問題は対人関係が・・・ね。一般プレイヤーが相手ならユウキやシリカの人懐っこい笑顔のお陰もあって、むしろ今では応援すらしてもらってる。彼らにとっては、レベルもそうだが、たった7人でフィールドボスやクエストを総ナメにして行っている俺たちは100層攻略にあたって希望となりつつあるらしい。

 

鼠ことアルゴからの情報だと、メンバー全員に新しく2つ名が付けられたとか。キリトが『黒衣の神剣』、アスナが『聖光の姫』、ユウキが『絶剣』、ランが『舞姫』、サチが『薄幸の姫』、シリカが『竜の姫巫女』、で俺が『飛将軍』ってなんでやねん!なんで呂布の2つ名!?

とアルゴに聞いたところ、俺が現在使っている武器が魔槍クラスの方天画戟であることと、以前の2つ名が『鬼神』なところから来ているらしい。

 

やめてくれよ〜!俺はパワータイプじゃないんだよ!どっちかって言うと趙雲とかの方が好きなんだよ〜!!!

 

すまん。少し取り乱した。

 

まぁ、そんなこんなで一般受けは非常に宜しいんだが、毎回出し抜かれているトップギルドからすればたまったものではない。攻略会議なんかではそりゃもう針のむしろですよ。まぁ、会議に出てるのは俺とキリトだけだから全く気にしてないんだけどね。

 

さてさて、前置きだけで1500文字も使っちまったよ。ん?メタ発言するなって?良いじゃねえか少しくらい・・・なぁ?

 

そんじゃ、現在は何してるのかって言うとだな、まぁ実は現実逃避中だっただけなんだな〜これが。

 

「だからユウキ!貴女はもう少し離れなさい!」

 

「姉ちゃんこそ離れなよ!今日は僕がミハヤと遊ぶんだから!」

 

「貴女はいつも遊んで貰ってるでしょう!?私がいつも料理作ってる間とかミハヤに甘えてばかりじゃない!」

 

「姉ちゃんだってこないだ僕に内緒でミハヤと2人きりで買い物行ってたでしょ!?僕知ってるんだからね!その時にミハヤからプレゼント貰ったりあーんしたりしたって!」

 

「な!?まさかつけてたの!?」

 

「つけるくらいなら混ざってるよ!アルゴが教えてくれたの!」

 

「あの鼠・・・覚えときなさいよ〜!」

 

なんというか、こないだロザリアを相手にした時に可愛いとか美少女とか言ってしまったせいで2人からのアプローチが過激になってきてるんだよなぁ・・・。いや、嬉しいんだよ?こんな可愛い子たちがストレートに好意を向けてくれるんだから嬉しくなかったらそれは最早男辞めてるでしょ!

けど、出来れば場所だけでも選んで欲しい・・・。

俺たちは今街のど真ん中にいるんだからさぁ・・・。

 

「こうなったらミハヤに決めてもらいましょう!」

 

「望むところだよ!」

 

ん?

 

「「ミハヤはどっちが好き!?」」

 

OH・・・もしかして人生最大の選択にならないか?

 

ふぅ・・・。これは、そろそろ俺自身の話をしないとマズイかな・・・。俺は・・・誰も好きになっちゃいけない人間なんだよ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

一先ず返事を保留した俺は、2人を連れてスリーピングナイツの本拠に戻っていた。

俺は2人をソファーに座らせると、キッチンから冷たい飲み物わ持ってくる。

先ほどまで言い争っていた姉妹だったが、思いの外俺が真面目な反応をしたためか今では緊張しているのが伝わってきた。

 

俺は一度深呼吸すれと、少しずつ話し始めた。

 

「これから話すのは、リアルでの俺の話だ。正直信じられるような話じゃないし、2人には嫌われてしまうかもしれない。それでも、これ以上2人が俺のことを勘違いしてしまわない内に話さなきゃいけないと思ったんだ」

 

「勘違い?」

 

「そうだ。2人は多分、俺のことをただのお人好しだとか思ってると思う。けど、そうじゃないんだよ。・・・なぁ、2人はエージェントって実在すると思うか?」

 

俺の質問に、2人は首を傾げた。

 

「エージェントって・・・スパイとかそういものですか?」

 

「ま、近いっちゃ近いな。エージェントってのは、国や企業の秘密や機密を依頼で盗み出したりもするし、時には暗殺なんてことまで請け負う連中のことだ」

 

「あ、暗殺・・・」

 

ユウキが信じられないと言った表情で俺を見ている。ランも、話の流れから俺の言いたいことがわかったのだろう。ジッとこちらを見ていた。

 

「もう気づいてると思うが、俺はそのエージェントで、実際に人を殺したこともなんどもある。むしろ、俺のところに来る依頼は殺しの依頼の方が多かったな。なにせ、殺しの依頼だけで言えば俺は成功率100%なんだから」

 

「どうして・・・エージェントなんかに?」

 

「俺は捨て子だったんだよ。道端に捨てられた、まだ3歳くらいだったのかな?そんな俺をある男が拾ったんだ。その男の名は篁。聞いたことくらいあるだろ?篁グループ総帥その人さ」

 

「篁グループって、篁カンパニーの?」

 

「そ。そいつに拾われた俺は、ある研究の被験者にされた。その研究ってのがまた非人道的なものでね。科学の力で最強の人間を作り出すって物だったんだ。毎日毎日、何種類もの薬品やらなにやら投与されて、俺の他にも数十人の子供が同じようにされていた。けど、大抵の子供は体が持たなくて発狂して体を掻きむしって死んでいくんだ。結局、最後まで残ったのは俺ともう1人、那須宗一って奴だけだった。俺と宗一はある時から手に入れた力を意図的に隠しながら検査に望んでいた。本気を出せばいくらでも高い数値を出せるのに、敢えて3〜4割程度の力しか出さないようにしていたんだ」

 

「どうして、そんなことを?」

 

「研究所から抜け出すため。研究者たちに俺たちの力を誤認させて、いざという時に確実に勝てるように。口に出せばバレるから、俺も宗一も必死で相手の唇を読んで作戦を考えていった。そして、ある日篁が視察に来るという情報を研究者が話しているのをたまたま聞いたんだ。それを宗一に伝えると、「なら、決行は篁が来る日の前夜。視察に来た篁に破壊された研究所を見せてやろうぜ!」って言われて俺も心を決めたよ。それからはあっという間だった」

 

篁が視察にくる前夜、俺と宗一は拘束具を力任せに引き千切って自由になると、それはもう滅茶苦茶に暴れまわった。銃を手に止めに来た研究者や警備の人間を次々に殺して回り、至る所を爆破して回った。夜が明ける頃には、俺たちの目の前には死体の山と爆発で崩れていく研究所だけが写っていた。

俺は宗一と顔を見合わせると何年ぶりか分からないほど大きな声で笑ったっけなぁ。

 

その後の俺たちの行動も早かったよ。出来れば絶望する篁の顔を拝んでやりたかったが、あの男は底がしれない感じがしたからすぐにその場から去った。

そして俺たちは力を隠しながらもエージェントになるための試験に合格。というか、身寄りも戸籍もない俺たちができる仕事なんてそれくらいしかなかったんだけどな・・・。

けど、宗一は凄いよ。エージェントとして活躍しながらも、今では普通に学校に通ってるんだぜ?

俺には無理だった。研究者たちを殺した時の感覚が消えなくて、嫌な筈のに、結局はまた命を奪う。そんな生活を続けていたある日、国からの依頼でこのゲームの内部調査を頼まれたんだ。最初は乗り気じゃなかったんだけど、たまたまβテストの応募に当たっちまってな。試しに遊び感覚でやってみようと思って始めたら・・・。

 

「ハマっちゃった?」

 

今まで黙っていたユウキが聞いてきた。

 

「はは、恥ずかしながらどハマりしたね。この世界でなら、俺は俺らしく、全力で戦う事ができる。なんて素晴らしい世界だろう!ってさ」

 

少しおどけてみせると、ユウキもランもクスクスと笑ってくれる。

 

「だから、依頼を受けることにしたんだよ。けどいざログインしてみたらいきなりのデスゲームだ。俺はこれが自分に与えられた罰なんじゃないかとさえ思った。けどさ、違うとも思ったんだよ。この世界には俺以外にも沢山のプレイヤーがいる。その殆どが、幸せな家庭のある一般人だ。だから俺は決めたんだ。俺は1人でも多くのプレイヤーを救い、現実に返してやるんだってね。今思えば、宗一の奴はもっと早くそれに気づいていたから今みたいな生活を送れてるんだろうな・・・」

 

俺の話が終わると、急に静けさが強くなった。俺は緩くなった飲み物で喉を潤すと、2人に向きなおる。

 

「さて、これが俺の歩んできた人生だ。2人には釣り合わないだろ?だから、その思いは錯覚だったという事にしてーーー

 

「「嫌だ(です)!」」

 

「え?」

 

「嫌だよ!確かに、ミハヤの話には凄く驚いた。けど、それで僕たちがミハヤを遠ざけちゃったら、ミハヤひ現実に帰った後どうなるの?」

 

「きっと、心に傷を残したままこれからも任務とやらに望むのでしょうね。そしてまた、その手を汚す・・・」

 

反論は出来なかった。その通りだったから。きっと、2人に嫌われてしまったら俺の心はまた荒んでしまっていただろう。そして現実に帰ればまた一心不乱に任務をこなす・・・。

 

「僕も姉ちゃんもミハヤから離れないよ。ここでもリアルでも、ずっと一緒にいる!今決めた!」

 

「え、リアルでも?」

 

「ふふ、そうね。どうせ私たちも親はいないのだし、せっかくだからミハヤさんの所でご厄介になりましょうか」

 

ちょ!?待て待て待て待て!

 

「親がいない!?」

 

「実は私達、家族全員がエイズに感染してしまっていたんです。そして両親はSAOが始まる半年前に死んでしまいました。けど私達姉妹は、両親が死んでしまう1年前に手術で回復に向かって行ったんです」

 

「骨髄を提供してくれた人がいてね。名前はなんて言ったっけ?」

 

「確か・・・竜胆さんじゃなかったかしら?本当は教えてもらうないんだけど、たまたま聞いちゃったのよね」

 

待て・・・。

 

「そうそう!」

 

待て待て・・・!

 

「その竜胆って、多分俺かもしれない」

 

「「え!?」」

 

「2人の話と同時期に、俺は骨髄移植のドナーになったんだ。俺の細胞は特別製だから、もしかしたら助けられるかもしれないってさ」

 

いや、でもこんなアニメや漫画みたいな話ないよな?多分別人だよな?

 

「横浜の総合病院・・・」

 

「え?」

 

「私達が入院してるのは横浜の総合病院なんです。ミハヤさんがドナーになったのはどこの病院ですか?」

 

「横浜の・・・総合病院だ・・・」

 

「じゃあ、やっぱり私達の命を救ってくれたのはミハヤさんです!それに」

 

「ミハヤは迷いの森でも僕たちを救ってくれた。これで好きにならないほうがおかしいよ!」

 

「そうよね。おかしいわよね。というわけでミハヤさん?」

 

ランさん・・・目がめっちゃ悪い人の目になってますよ?

 

「2人の押し掛け女房です!覚悟してくださいね♪」

 

「覚悟してねミハヤ♪」

 

今日この日、将来のお嫁さんが決まりました・・・。

 

でも、まぁ・・・本当の自分を受け入れてもらえるのって・・・泣きそうなくらい嬉しいな。




はい、いかがでしたでしょうか?

今回は家の主人公の過去話でした。

那須宗一や篁はRoutesというゲームに出てくるキャラで、宗一は実際に篁の研究所を破壊して脱走しています。作者的にオススメの作品ですね。リサ可愛いよリサ!

と、それはさておき、一応今回でミハヤとユウキとランがくっつきましたね。タグではミハヤ×ユウキにしていたのですが、ミハヤと2人の境遇上書類上は無理でもくっつけちゃっても問題ないんじゃね?と思いこんな形にしちゃいましたw

タグは修正しておきます。

それではまたお会いしましょう♪
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