「ぐはあっ……」
「イッセー!」
なぜ俺の体を剣が貫いているのか分からなかった。そして、剣は抜かれベンニーアは後ろに倒れそうになったが、俺が手を掴んで何とか倒れずに済んだ。痛くてしょうがないが、ベンニーアのほうがやばい。
「おい、ベンニーア! しっかりしろ!」
畜生! 誰がベンニーアをこんな目に遭わせたんだ!
「ふん、倒せなかったか。まあ、いい。傷を負わせただけでも、出来の悪いこいつにしてはよくやった方だ」
そんな声が聞こえたと思ったら、黒い服に身を包んだたひげ面のオッサンが現れた。誰だコイツ。
「お、お父さん?」
「な、何!?」
今、ベンニーアはお父さんって言ったのか? じゃあ、こいつはオルクス? 何で自分の娘を……。
「手前! 何でベンニーアを……自分の娘を刺したんだよ!」
「娘? 笑わせるな。そんなのはただの使い捨てのゴミだ」
ブチッ。
オルクスの発言で俺の何かが切れる音が聞こえた。
「……双天帰盾」
俺は井上織姫さんの双天帰盾を使って、ベンニーアの傷を治癒した。俺の
ベンニーアの傷はすぐに治り、顔色も良くなった。俺も自己治癒魔法で傷を治した。
「なっ、貴様! 何をした!」
「ああっ?」
俺はとりあえず、ベンニーアを雛森副隊長に預けた。そして、驚いているオルクスを睨んだ。
「……一護先輩、平子隊長。あいつは俺にやらせてください」
「別にかまわないが……」
「……行きます。卍解、無幻霧隠れ!」
『BoosT!!』
俺は霧隠れを卍解して、それをオルクスに向けた。
「オルクス、俺は手前を許さない! 卍解、
霧隠れから狒狒王蛇尾丸に変えると、俺の体は狒狒の骨と毛皮を纏い、刀は巨大な蛇の骨のようになった。
「うおおっ!」
『BoosT!!』
俺は蛇尾丸を思いっきり振り下ろした。まだ、慣れないけどこいつを倒すには十分だ!
オルクスは避けることができず、クリーンヒットした。
「ぐぬううっ……き、貴様なぜそんなに……」
「何で強いのかだって? それはお前への怒りだ。親っていうのは子供を守る存在だろ!! その親が子供を傷つけるなんて、俺はお前を許さない!」
「だ、黙れ!! この似非死神があああああぁぁぁぁぁっ!!」
オルクスは蛇尾丸を押し返そうとしたが、大きさ的に無理だった。
「
『Transfer!』
「
俺は狒狒王蛇尾丸に倍加した力を与え、狒骨大砲を放った。倍加された分だけ、巨大になったレーザーのような巨大な霊圧の砲弾になった。
「く、くそおおおおおっ!」
オルクスは何もできず、塵になって消えた。それと同時に俺は卍解を解除して、膝をついた。……少し、無茶をしたな。
「……あれが、イッセーの卍解」
「うわさ通りやな」
「……あの程度の敵に卍解を使うのはもったいないと思いましたが、怒りでちょっと我を忘れていたかも知れません」
俺は起きてベンニーアを受け取ろうとしたが、突然、俺の立っていた地面が崩れだした。
「っ!? 何だこれ!」
「イッセー! 大丈夫か!?」
俺は瞬歩を使い、逃げようとしたが身動きが取れなかった。な、何故だ?
何も出来ないまま、俺は闇へと落ちて行った。
どうも米田です。前回の予告である強敵と戦うと書きましたが、大して強い相手ではありませんでした。
いや、予定ではハーデスと戦わせる予定だったんですよ。ってなわけで、次回はイッセーVSハーデス!