兵藤一誠に憑依して死神になりました   作:汰灘 勇一

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第三十八話「死神の駒」

「はあ・・・・・・」

 

 少し、憂鬱になりそうだ。

 

 京都での戦いを終えた俺はジャンヌと共に八坂さん達に見送られて京都を去った。・・・・・・雪風達にまた来てくれとしつこく頼まれたのは何故だ?

 

 

 それは置いといて、転移魔方陣で俺はジャンヌを家の近くまで連れて帰ったのだが・・・・・・ここからが問題だ。

 

 一応、リアス達、それに父さんと母さんには同居人が一人増えるとは話を付けているけど。ジャンヌを見てリアス達が何か問題を起こしそうな気がする。

 

「どうしたのイッセー?」

 

 若干、顔が青くなっている俺を見てジャンヌが心配してくれる。

 

「いや、何でもない・・・・・・行こうか」

 

 俺は決意を固め、家の中に入る。

 

「ただいま・・・・・・」

 

「おじゃまします!」

 

「あら、お帰りなさい。イッセー・・・・・・隣にいるのは電話で話していた?」

 

 家の中に入ると、母さんに出会った。ちらりと、母さんはジャンヌを見て聞いてくる。

 

「ああ、俺の知り合いで住むところがないらしいから連れてきた」

 

「ジャンヌ・ダルクです! これからよろしくお願いします!」

 

「あら、元気で良い子そうね。あんたにはもったいないぐらいよ」

 

・・・・・・余計なお世話だ。俺はそう言おうとしたが言えなかった。なぜなら廊下の端でものすごい殺気を放っている黒歌達の姿が見えるからだ。

 

「・・・・・・悪い、母さん。ちょっと黒歌達と話してくる」

 

 俺はジャンヌの手を引いて黒歌達の元へ行く。すると、俺はものすごい力で引っ張られて使われていない部屋に連れ込まれる。

 

「イッセー、どういう事か説明してくれるかにゃ?」

 

「イエッサー」

 

 黒いオーラを纏ってにこにこと笑っている黒歌、白音、辰巳、リアス、レイナーレ。そんな五人を見てアーシアは怯え、ジャンヌも若干、怯えている。

 

「ええと、この子はジャンヌ。かのジャンヌ・ダルクの子孫です」

 

「えっ?」

 

 リアス達はジャンヌがあのジャンヌ・ダルクの子孫と聞いて驚く。

 

「本当なの、イッセー?」

 

「そうです。調べてみたら本当にジャンヌ・ダルクの家系でしたし、神器も持っていました」

 

 ・・・・・・原作を知っているからとは言えないので適当にごまかそう。

 

「そうだったのね。・・・・・・本当なのかはさておき、どういった知り合いなのか聞かせてもらえるかしら」

 

「はい。俺がジャンヌと出会ったのは俺が高校に入る前にヨーロッパに旅行に行ったときです」

 

「ヨーロッパに旅行・・・・・・ということは私とイッセーさんが出会った・・・・・・」

 

 リアスに出会った経緯を聞かれた俺はヨーロッパに旅行したときのことを話そうとしたら、察しの良いアーシアが気づいた。

 

「そうだ。アーシアと出会った後に俺はイタリア、フランスに行ったんだ。そこである悪魔や聖剣デュランダルの使い手、それにあるドラゴンとジャンヌに出会ったんだ」

 

「へえ・・・・・・って聖剣使い!? しかも、デュランダル!? ドラゴンにも出会ったってどういう事!?」

 

 俺は簡単に説明するが、リアスは驚く。あ~デュランダルって有名な聖剣だし、気になるよな。あんま説明したくないんだよな・・・・・・・。

 

「まあ、色々あったんですよ。最初はただの観光旅行のはずだったんですけどね・・・・・・」

 

 ・・・・・・休むために旅行に行ったんだけど、戦っていた記憶しかない。

 

「そ、そうだったの大変ね・・・・・・」

 

「ええ、すいません。部屋に戻って休んでいていいですか?」

 

 過去のことを思い出し、少し目眩が・・・・・・

 

「良いわよ。・・・・・・イッセー、一時間後にオカルト研究部の部室に来てくれる? 紹介したい人たちがいるのよ」

 

 リアスは了承してくれた。・・・・・・紹介したい人? 誰だろう。

 

「分かりました。じゃあ、失礼します」

 

 俺は軽くお辞儀をして部屋を出る。自分の部屋に行き、ベッドに寝転がる。

 

「ふう・・・・・・」

 

 ベッドに寝っ転がった俺は少し目を閉じて腰の方に手を置いて念じる。

 

 すると、京都で手に入れた力・・・・・・アークルが出現した。

 

 あの後調べてみると、何故かこのアークルは俺の持っていたライダーデバイスクウガと融合していた。

 

 ・・・・・・アークルって本当に不思議だな。

 

「問題は俺がこの力・・・・・・クウガの力を使いこなせるのかだよな」

 

 俺はある光景を想像する。

 

 ・・・・・・それは俺が究極の力・・・・・・アルティメットクウガの力に溺れた俺が仲間を、世界を破壊していく光景・・・・・・。

 

「っ! 何を考えてんだよ俺は。そんなことあり得ないだろ。俺が力に呑まれるなんて・・・・・・それに、俺が暴走してもあいつなら、篠ノ之士なら俺を止めてくれる」

 

 暗い考え俺は即座に否定して、一つの希望、俺と同じ転生者で心優しい後輩の姿を思い浮かべる。

 

 あいつなら俺を倒すことが出来るかもしれない。そんな可能性がある。

 

 「取りあえず今は・・・・・・」

 

 俺は異空間に閉まっている戦極ドライバーとオレンジロックシードを取り出した。

 

 クウガと同時に京都で手に入れた仮面ライダーの力、仮面ライダー鎧武の力。それに鎧武に出てくる他の仮面ライダーの力もある。

 

「・・・・・・一度、変身してみよう」

 

『オレンジ』

 

 俺は戦極ドライバーを装着してオレンジロックシードを解錠する。すると、ヘルヘイムの森で形成されたアームズか召喚された。

 

『ロックオン』

 

 戦極ドライバーに装填する。すると、ドライバーから和風なメロディが流れる。

 

 そして、カッティングブレードを倒し鎧を展開する。

 

『ソイヤ!』

 

『オレンジアームズ! 花道・オンステージ!』

 

 俺は運命を背負いし果実の鎧武者、仮面ライダー鎧武に変身した。

 

「ここからは俺のステージだ!」

 

 つい、葛葉紘汰の台詞を叫んでしまった。・・・・・・だけど、それがどうしたんだろう。

 

「はあ・・・・・・どうするかな」

 

 俺は変身したままベッドに腰掛ける。

 

『どうしたのイッセー?』

 

 俺がベッドに腰掛けていると、シャルが念話で話しかけてくる。

 

「いや、これからどうしたらいいかなって・・・・・・エルザ達はどうしている?」

 

『エルザはレスティアとエストと剣の修行。チェリーとメイビスは読書。ターニャは・・・・・・』

 

「えっ?」

 

 俺はシャルに言われて驚いた。ターニャ・・・・・・お前は何て所に・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・・・・・・とある異世界の森・・・・・・

 

「ギャアアアアッ!?」

 

「何だあいつは!」

 

「ドライバーなしで我らと・・・・・・奴は本当に人間か!?」

 

 同じ姿をした足軽のような戦士・・・・・・量産型の戦極ドライバーで変身した黒影トルーパーは生身の一人の人間・・・・・・ではなく元魔王のターニャ・ベルゼブブだった。

 

 ここはヘルヘイムの森。ターニャは研究のためにロックシードの元になるヘルヘイムの果実を求めてこの世界にやってきたのだが、研究に使うのに十分の量の果実を収穫したところで黒影トルーパーに見つかり戦闘することになったのだ

 

「ふはははははっ! 無駄無駄! いくら変身したとはいえ人間がこのターニャ様に勝てるわけ無いんだよ!」

 

 笑いながら魔力を放ち、ターニャはベルトを破壊せずに変身を解除させる程度にダメージを与えている

 

「お前達、下がっていろ! こいつの相手は私がする!」

 

「く、呉島主任!」

 

 今度は斬月・真に変身した呉島貴虎が現れた。

 

「貴様、何者だ? 新種のインベスか?」

 

「インベス? あんな奴らと一緒にしないで欲しいな~」

 

 斬月・真の攻撃を槍で受け止め、流していくターニャ。

 

「・・・・・・インベスでないとするなら人間なのか?」

 

「人間でもないよ~。まあ、それを説明するのは面倒だし、果実も十分集めたし。そろそろ退散するよ」

 

 さらに攻撃をしながら質問してくる斬月・真に対してターニャはヘルヘイムの果実を見せる。

 

「っ! それがどんな危険な物か分かっているのか!?」

 

「知ってるよ。だから君たちのように力に変えていくんだよ。じゃあ、本当に帰るね」

 

 ターニャは懐から珠のような物を取り出し、地面に叩きつける。

 

 すると、それは激しく光り出し、斬月・真の視界を奪う。

 

「くっ! 目くらましか!」

 

「最後に忠告しておくよ。身内と同僚からの裏切りには気をつけなよ」

 

「っ・・・・・・どういうことだ・・・・・・」

 

 ターニャはそう言い残して斬月・真、呉島貴虎の問いに答えずに自分の世界に戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ただいま~』

 

 少しすると、ターニャが戻ってきた。・・・・・・何かやらかしてないかものすごく心配なんですけど。

 

「・・・・・・ターニャ、特に何も起きなかったよな」

 

 俺は少し、期待しながら聞く。とてつもなくイヤな予感がする。

 

『う~んとね黒影トルーパーと戦闘になったけど何も変身しないで遊んであげたよ』

 

「アウトー!」

 

 やっぱりやらかしてるよ! 何やってんだよ! 生身で黒影トルーパーを倒してるところを見られたらユグドラシルにインベスと違う知的生命体とか何やらで目を付けられて面倒なことになるだろ!

 

 特に戦極凌馬に知られたら解剖しようとするぞ!

 

『あとはメロン兄さんと接触して忠告しといたよ』

 

「それは・・・・・・別に良いか」

 

 別に貴虎さんと会って話すぐらいなら問題はない。俺はデンライナーか何かしらで初瀬る前に初瀬ちゃんを助けようと思っているし。

 

『そういえば、いっくん、私に何を頼もうとしたの?』

 

「あ、そうそう。ターニャ、オリジナルのエナジーロックシードを作って欲しいんだ」

 

『へえ、良いね。どんなエナジーロックシードにする?』

 

「そうだな。取りあえずオレンジエナジーロックシードを作ってくれないか?」

 

 俺が鎧武を見ていてふと思ったこと、それは何で主人公のロックシードのエナジーロックシードがないんだということだ。

 

 オレンジのエナジーロックシード、鎧武のゲネシスバージョンもあっても良いんじゃないかと思う。斬月にも斬月・真があるんだし。

 

『おお、良いね! じゃあ、他の新しいエナジーロックシードと一緒に作ってくる!』

 

「頼む。シャルに装備のリクエストの紙を渡してあるから受け取ってくれ」

 

『了解!』

 

 そう言ってターニャは俺の精神世界にある研究所に戻っていく。・・・・・・これはしばらくの間、研究所に籠もりっぱなしだな。一応、シャルに見張りを頼むか。

 

「そういえば、カチドキと極のロックシードがなかったな。ヨモツヘグリも」

 

 俺は鎧武の力を手に入れた後、ロックシードを全て見てみたのだが、カチドキロックシードと極みロックシード、それにヨモツヘグリロックシードが無かった。

 

 もしかして、あいつは特典で貰うのを忘れていたのか?

 

「まあ、あとでターニャに頼んでみるか・・・・・・うん?」

 

 ふと、俺は机の上をみると・・・・・・俺の分身が取りに行った死神の駒と・・・・・・何故かカチドキロックシードと極ロックシードが置いてあった。

 

「いつの間に・・・・・・いったい誰が・・・・・・うん?」

 

 カチドキロックシードを手に取るとその下に一枚の書き置きがあった。

 

『極ロックシードは使っていてもオーバーロードにならんようにした。だから安心して使ってくれい。 byお主の友、ウルスラグナ』

 

「あいつ・・・・・・ありがとうな。ありがたく使わせて貰う」

 

 この二つのロックシードはウルスラグナのプレゼントらしい。あいつが良いことをするなんて珍しいな。

 

「兄様、ご飯はどうしますか・・・・・・」

 

「イッセー、腹減っていない?」

 

 俺がウルスラグナへ礼を言い終わった後、白音と辰巳が部屋に入ってきた。

 

 忘れてるかもしれないが、俺は仮面ライダー鎧武に変身した状態だ。

 

 二人は目を丸くして口をあんぐりと開けて何も言わずに扉を閉めた・・・・・・

 

「「ってどうしたんですかその格好!?」」

 

 後すぐにドアを開いて驚いている。

 

「いや、どうしたと言われても」

 

「何で兄様が仮面ライダー鎧武に変身してるんですか!」

 

「ベルトを拾ったから・・・・・・あ~嘘嘘。本当は武神鎧武に変身したやつを京都で倒したら何故か手に入った」

 

「「ウソダドンドコドーン!」」

 

 俺が訳を話したが二人は信じなかった。というか、オンドゥルってる。

 

「いやいや・・・・・・本当だからな! というかオンドゥルな!」

 

 簡単にしか説明していないが殆ど真実なんだけど、信じてくれないことに突っ込んでしまう。

 

「まあ、いいや。このことは黒歌達には黙っていてくれ。口止め料払うからよ」

 

「口止め料?」

 

 俺の願いに首をかしげる辰巳。口止め料はもう決まっている

 

「ああ、二人が変身したい鎧武に登場する仮面ライダーのドライバーとロックシードをあげる。まあ、仮面ライダーの力を絶対に生身の人間に向かって使わないって誓えるのならの話だけど」

 

「・・・・・・誓えます。兄様と一緒に戦える力を手に入れられるなら」

 

「うん、誓う」

 

 二人は真剣な目を俺に向けてくる。

 

「・・・・・・分かった。もしもの時は俺が没収するからな。二人とも、何の変身アイテムが欲しい?」

 

「私はナックルをお願いします。戦い方が似てるので使いやすそうです」

 

「我は邪武を使う。黒いのがいいし、ランクも高い」

 

 白音はナックル・・・・・・辰巳は邪武ね。白音は予想通りだな。

 

「分かった・・・・・・ほらよ」

 

 俺は異空間に閉まっている戦極ドライバーを二個、そしてクルミロックシードと黒いリンゴのロックシードを取り出し、渡す。

 

「・・・・・・ありがとうございます。兄様」

 

「感謝」

 

「いや、特に大したことはしてねえよ。それより二人とも、黒歌とレイナーレ、アーシアにジャンヌを呼んできてくれ」

 

「? 分かりました」

 

 俺に言われ、白音と辰巳は黒歌達を呼びに行く。

 

 数分後、白音に呼ばれた黒歌達が俺の部屋にやってくる。

 

「イッセー、白音に呼ばれたけど何のようにゃ」

 

 黒歌はレイナーレ達の気持ちを代弁して俺に聞いてくる。

 

「ああ、実は・・・・・・これが手に入ったんだ」

 

 俺はアタッシュケースを取り出し、中身の死神の駒を黒歌達に見せる。

 

 死神の駒は赤い駒である悪魔の駒の色が黒となっている。あとは名前から分かるように悪魔じゃなく死神に転生する。

 

「イッセー、これは?」

 

「これは死神の駒。悪魔の駒が変異して出来た駒だ」

 

「それで、イッセー様はどうしたいんですか?」

 

「・・・・・・俺はレーティングゲームに参加したい。そのためには俺を支えてくれる眷属が必要なんだ。俺は黒歌達に眷属になって欲しいんだ」

 

「えっ・・・・・・」

 

 黒歌達は驚いていた。まあ、当然だよな。レーティングゲームに出たいから転生してくれ何て、イヤだろうし。

 

「もちろん、黒歌達、個人の意見を優先する。イヤなら断ってくれ」

 

 まあ、イヤなら他を当たってみるか。黒歌達は平和に暮らせばいいしな。

 

「なるにゃ」

 

「ええ、考えるまでもありません」

 

 黒歌と白音はすぐに答えを出した。アーシアやレイナーレ、ジャンヌ、辰巳も頷く。

 

「ええと、いいのかみんな?」

 

「はい、私はイッセー様に命を助けていただきました。この命、イッセー様のために使いたいのです」

 

「わ、私もイッセーさんの力になりたいです!」

 

「それに、私はイッセーの力になるためにこの国に来たんだし」

 

 みんな、覚悟を決めた目で俺を見てくる。・・・・・・俺はいい仲間を持ったな

 

「ありがとうみんな。じゃあ、駒を渡していくから」

 

 俺はアーシア達に合いそうな駒を渡した。白音とアーシアには原作通りの戦車に僧侶の駒を渡す。レイナーレにはその場に合わせた能力で戦って貰うため兵士の駒、ジャンヌには剣士の力を生かせる騎士の駒を渡した。

 

 最後に黒歌には・・・・・・原作では僧侶の駒で転生していたけど、白音と一緒に戦車の駒にして猫又姉妹戦車とか面白いかなと思い、戦車の駒を渡す。相性も良さそうだし。

 

 駒を渡し、転生するアーシア達。

 

「みんな、身体に異常はないか?」

 

「問題ないにゃ」

 

「・・・・・・ないです」

 

「特にないです」

 

「はい、転生する前と対して変わらないです」

 

「体に馴染むわね・・・・・・」

 

 俺は一応、みんなに以上がないか聞くけど、特に問題なく体を動かしている。

 

「イッセー」

 

「うん?」

 

 辰巳が俺の服の裾をクイクイと引っ張ってくる。どうしたんだ?

 

「我の駒は?」

 

 ・・・・・・自分だけ駒を貰っていないことに辰巳が不思議そうにしている。そう思うよな・・・・・・

 

「ええと、辰巳はさすがに眷属に出来ないと思うんだよな。というか、眷属にしたらレーティングゲームとかで制限が絶対に付く」

 

 辰巳の正体は無限の龍神 オーフィスだ。もし、辰巳が眷属としてレーティングゲームにでればたぶん、一瞬でゲームが終わってしまう。悪魔側からしたらそれはつまらないだろう。

 

「制限が付くなら使い魔枠で出た方が良いんじゃないかなと思ったんだ」

 

「成る程・・・・・・使い魔と言うことは我はイッセーのペット・・・・・・」

 

「じゃねえよ!」

 

 誤解を招くことを言っている辰巳の頭を俺はひっぱたく。

 

「痛い・・・・・・」

 

 ひっぱたかれて辰巳は涙目になる。

 

「そんなに力入れてないから安心しろ」

 

「イッセー、そろそろ部室に行こうにゃ」

 

「部長が言っていた時間にもなりますし」

 

 黒歌とアーシアに言われ、時計を見るとすでに一時間近く経っていた。

 

「そうだな。行こうか」

 

 俺たちは転移魔法でオカルト研究部の部室に移動した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どうなってんだ?」

 

 部室に付くと、そこにいるはずのない人たちがいた。中にはいても可笑しくない人たちがいるが

 

 まず、目に入ったのが生徒会、シトリー眷属のみなさん。ここにいるのはグレモリー眷属、シトリー眷属お互いの新人を紹介するためだろう。

 

 だけど、ここにいるのにおかしい人が五人いた・・・・・・。

 

「部長、何でここに松田と元浜、桐生にアリシア。それにプレシアさんがいるんですか」

 

 そこにいたのは俺の友達でクラスメイトのごく普通の一般人、松田と元浜に桐生。それに魔法が使えるけど、リアス達と関わりがない。というか隣の町に住んでるはずのアリシアとプレシアさんがいた。

 

「よ、よう、イッセー・・・・・・」

 

「ちょっと、あってな」

 

「たぶん、これからリアスさんが説明するから」

 

 松田達は苦笑している。

 

「イッセー、松田君と元浜君、桐生さん、アリシアさんは私の眷属になったの」

 

「はい?」

 

 俺はリアスの言ってることが分からなかった。元浜達が眷属になった? アリシアならまだ分かるけど三人は一般人のはずだ。原作では神器も持っていなさそうだから眷属にするメリットがないはずなんだよな。

 

「実は、昨日また元浜君達が堕天使に襲われたのよ」

 

「ええっ!? それって本当ですか!?」

 

 俺がいないときにそんなことが起きていたなんて・・・・・・

 

「ええ、流石に不思議になって調べてみたところ、三人は神器を持っていたの」

 

「神器を・・・・・・ですか」

 

「そうよ。元浜君、松田君、桐生さん神器を見せて」

 

『はい!』

 

 三人は部長に言われて神器を装備した。

 

 元浜は自分のかけている眼鏡を外し、松田は最初の方の原作一誠が赤龍帝の籠手を出すときにしていたポーズをして、桐生はウィンクをしたりとそれぞれ出し方が違う。

 

 すると元浜にはかけていた眼鏡とは違う眼鏡、松田は赤龍帝の籠手と似た籠手。桐生は・・・・・・目の色が変わった。

 

「元浜君のは模倣眼鏡。松田君のは龍の手、桐生さんのは結界創造の魔眼よ」

 

「・・・・・・すいません、神器のことは一通り知っていると思ったんですけど、龍の手以外は知りません」

 

 龍の手は原作ではジークフリードが使ってたけど・・・・・・他のは聞いたことがない。

 

「結構珍しい神器だから仕方ないわ。模倣眼鏡は名前の通り模倣することが出来るの。対象は自分が見た相手、その対象の思考、能力を何もかもね」

 

「すごいチートな能力ですね」

 

「そうでもないわ。使う場合、対象は使用者と同じ力を完全には模倣できない。使い手が弱いと十分の一ぐらいしか模倣できないのよ」

 

「ああ、成る程。強い神器だけど、それなりに強くないと使いこなせないと言うことですか」

 

 確かに強い物には制約が必要だよな。

 

「今の元浜はどれくらいの力がコピーできるんですか」

 

「ええと・・・・・・下級堕天使や下級悪魔、下級天使ぐらいの力は完全にコピーできるけど下級以上の力はコピーできないわ」

 

「・・・・・・そうですか」

 

 何となく答えは予想できたんだけど、聞いてしまった。

 

「・・・・・・そうだよ。どうせ俺には似合わないんだよ。俺が弱いせいで・・・・・・」

 

「お、落ち込むなよ元浜! お前が鍛えて強くなればいい話だろ! 人は何か目標を持てば強くなれるんだ!」

 

「私達は悪魔だけどね」

 

 原作でも兵藤一誠は最初は弱かったけど仲間達と共に成長していったんだ! 元浜にだってできるはず!

 

「そうだよな! 俺は強くなって絶対に上級悪魔になってハーレム王になる!」

 

「俺もなってやる!!」

 

 元浜、それに松田も目標を掲げて元気を出す。・・・・・・うん、原作の兵藤一誠と全く同じだな。

 

「「ちょっといいかしら」」

 

 すると、ミッテルトとカラワーナが元浜と松田をどこかに連れて行く。

 

「「ぎやあああっ!?」」

 

 そして、しばらくすると元浜と松田の悲鳴が聞こえてきた。・・・・・・ご愁傷様。

 

「あ、イッセー言っておくけど、三人には了承を取って眷属化したから」

 

「そうでしょうね。ええとアリシア達は何で部長の眷属になったんだ?」

 

 俺は彼女たちに折檻されているであろう元浜と松田を除く桐生とアリシアに聞いてみた。

 

「面白そうだったから?」

 

「私はイッセーから話を聞いてて興味を持ったからかな」

 

「そうか・・・・・・」

 

 アリシアが悪魔になったのは俺が原因か? まあ、本人が良いなら良いんだけど。

 

「アリシアさんが悪魔になって明日からこの学校に通うことになったの。プレシアさんもこの学校に転勤することになったわ」

 

「そだったんですか。だから、プレシアさんもここにいるんですか。ちなみに、アリシア達の駒の割合はどうなってるんですか?」

 

「松田君が兵士の駒二つ消費、元浜君が兵士の駒を三つ、桐生さんが僧侶でアリシアさんは戦車ね」

 

 成る程、兵藤一誠がいない枠を松田と元浜、ミッテルトとカラワーナで埋めてアーシアの代わりに桐生、白音の代わりにアリシアが代わりになったのか。

 

「ええと、あのリアス先輩。何で悪魔でもない兵藤達がここにいるんですか?」

 

 すると、生徒会唯一の男子で兵士の駒を四つで転生した、匙元士郎が俺がここにいることを疑問に感じ聞いてくる。

 

「イッセーは私の恩人よ。ライザーとのレーティングゲームでライザーを倒したのは彼よ」

 

「ええ!? ってきり俺はグレモリー先輩か姫島先輩が倒したのだと思っていました」

 

「・・・・・・ソーナ、ライザーとのレーティングゲームは見せていないの?」

 

「ええ、見せる暇がなかったので今度見せます」

 

 ・・・・・・あの試合を見せる気だったんですか。出来たら見せないで欲しいです。

 

「あの、ソーナ・シトリー生徒会長。出来たらその映像は見せないで欲しいんですけど」

 

「あら? 兵藤君は私の正体を知っていたんですか?」

 

「ええ、自分は魔力の質や量を見ることが出来るのでそれで人間ではないと思っていましたし、悪魔社会についてある知り合いから聞いていて詳しかったので」

 

 転生してその点を原作を読んでいて知っていたのでとは言えないので、適当に嘘をついておく。

 

 そして、生徒会長は続ける。

 

「匙、兵藤君は神滅具、赤龍帝の籠手を所有しています」

 

「ろ、神滅具!?」

 

「ああ、俺は赤龍帝の籠手の所有者で死神眷属の王、兵藤一誠だ。よろしく」

 

 俺は驚く匙に右手を出して握手をしようとした。

 

「死神眷属?」

 

 可笑しい眷属名で首をかしげる匙。

 

「ああ、俺がレーティングゲームの賞品として貰った駒が突然黒い駒に変わって、悪魔とは別の存在に進化する駒になったんです」

 

「そうなの・・・・・・悪魔の駒には不思議が多いわね」

 

 悪魔の駒を改造したとは言えないのでまた、嘘をつく。

 

「そうだったの。悪魔の駒は不思議ね」

 

 また、部長は俺の嘘を信じる。・・・・・・騙している俺が言うのも何だけど、もうちょっと警戒心を持った方が良いんじゃないのかな?

 

「とりあえず、よろしくな匙」

 

 俺は笑顔で匙に再度握手を求める。

 

「お、おう・・・・・・」

 

 匙は困惑しながら握手に応じる。

 

 その後はお互いの新人眷属を紹介していった。・・・・・・松田と元浜が匙ともめていた以外は問題はなかった。

 

 

 

 

 

 

「ふう、今日も色々あったな」

 

 新人眷属紹介が終わって俺は一人、歩いて家に帰っている。アーシア達は転移して家に帰ったけど、俺は用事があるからと言って歩きで帰ることにした。

 

「・・・・・・この世界は原作と違いが出てきたな」

 

 原作では松田、元浜、桐生は神器を持っていなかった。だけど、この世界の三人は持っていた。何故だ?

 

「やっぱり、俺が原因かな・・・・・・。俺って言うイレギュラーのせいでこの世界を破壊したのか?」

 

 自分が原因だ。そう思いたくはないけど、たぶんそうだろう。篠ノ之士より、俺の方が破壊者だな。

 

 暗いことを考えながら歩いていると数メートル先に知り合いの姿を見かけた。

 

 その人は紫の髪、金色の瞳と特徴的な人だ。俺は近づき、話しかける。

 

「ジェイルさん、お久しぶりです」

 

 俺が話しかけた人はジェイル・スカリエッティさん、娘さんと共に孤児院を経営している子供好きな優しい人だ。ボランティアとして俺も時々、孤児院に訪れる。

 

「やあ、イッセー君」

 

「最近、孤児院に行けずにすいません」

 

「いいんだよ。君は学生なんだから。まあ、子供達が会えなくて寂しがっていたけどね」

 

「ええと、今月ま・・・・・・」

 

「イッセー!」

 

「ぐふっ!?」

 

 俺がジェイルさんと話していると、後ろから綺麗な金髪の美女・・・・・・ドゥーエさんが体当たり・・・・・抱きついてきた。

 

「お、お久しぶりですドゥーエさん」

 

「もう、何で最近顔を出さないのよ。妹たちも会いたがってるわよ」

 

「すいません部活やバイトで忙しかったので・・・・・・今月末ぐらいならいけそうです」

 

「あら、そうなの。なら楽しみに待ってるわよ~」

 

 そう言ってドゥーエさんに頭を撫でられる。何故か知らないけどドゥーエさんに気に入られてるんだよな。

 

 しばらく二人と雑談して、別れた。

 

 コンビニによってジャンプ買おうかな。




どうも、お久しぶりです。

やっと更新することが出来ました。

今回はアーシア達が眷属化したり、意外な人物がリアスの眷属になりました。

室内でイッセーが変身したりやターニャがヘルヘイムの森で暴れたりとはっちゃけましたが後悔はしていません。

イッセーとJさんの出会いについてはいつか書く予定です。

次回予告


イッセーのクラスに転校生が二人現れた。

アリシア「アリシア・テスタロッサだよ! よろしく!」

転校生の一人、アリシアを見て驚く人が二人。

アリサ「イッセー、あの子は何てフェイトとそっくりなの!?」

兵藤家で行われる部活

祐斗「これは・・・・・・聖剣だよ」







松田・元浜「ミルたんって何者だああああああああっ!」
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