兵藤一誠に憑依して死神になりました   作:汰灘 勇一

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第五話「死神の力、来る!」

 どうも、兵藤一誠です。あれから、一年経ちました。一年経っても死神の力が使えません。それで今は……気分転換で散歩をしている。

 

 斬魄刀が出せれば対話が出来るはずなんだ。

 

「どうしたら、死神の力が……」

 

 そう思っていたら、妙な気配を感じて俺は飛んだ。

 

 すると、そこに鋭い攻撃が炸裂して、土煙が舞った。

 

「誰だ!」

 

 俺は睨んでそこを見てみると、タコ型の(ホロウ)が浮かんでいた。

 

「っ! (ホロウ)が何でここに!」

 

 俺は驚いた。一応、今の状態でも充分戦えるけど、今の状態で戦っても消滅させてしまう。……こうなったら!

 

 俺は背を向けて走り出した。こいつは俺を狙ってくるはずだ。ならこいつを空座(からくら)町に誘い出せば、黒崎一護もしくは死神がいるかもしれない!

 

 空座町は偶然か俺の住む駒王町の隣にあった。

 

 普段誰も通らない道を走っていると……、

 

「……イッセー先輩どうしたんですか?」

 

「っ!」

 

 偶然、白音とバッタリあった。

 

 ああっ! 何でこんな時に!

 

「白音! 今すぐ逃げろ!」

 

「?」

 

 白音は何でそんなことを言われたのか分からない。という顔をしている。(ホロウ)は人質に使えると思ったのか、触手で俺を吹き飛ばし、白音に襲いかかった。

 

「グハッ!」

 

「イッセー先輩!」

 

 俺は立ち上がって白音を助け出そうとしたけど、体が麻痺して動けない。あの触手には麻痺機能があるのか?

 

「ううっ、イッセー先輩、に、逃げて!」

 

 白音はそれだけ言うと、気絶してしまった。くそっ!

 

「おいっ! お前の狙いは俺なんだろ! だったら俺を狙え!」

 

 俺は無理矢理、麻痺した体を起こして(ホロウ)を睨み付けた。

 

「キシャアアアッ!」

 

 (ホロウ)は体中の触手を使い、襲いかかってきた。俺は魔力を手に集中させた。すると……。

 

 俺の手には一本の刀、それに体には死覇装が現れた。……えっ? もしかして死神になれたのか?

 

 そのまま、俺は斬魄刀を振り、触手を吹っ飛ばした。

 

「シャアアッ!」

 

 俺は切り落とした触手の中から、白音を助け出し、安全な場所に白音を寝かせた。

 

「後悔しろ! 俺の家族に手を出したことを!」

 

 大きく振りかぶり、(ホロウ)の頭をたたき割った。

 

「シャアアアアッ……」

 

 (ホロウ)は塵となって消えた。……やっと死神の力が使えるようになった。

 

 

 

「う、うう~ん」

 

「白音! 気がついたのか!?」

 

「イッセー先輩? 私は?」

 

「ああ、歩いてたら急に倒れたんだ。それで、俺が家まで運んだんだ」

 

 あれから、俺は白音に記憶操作の魔法をかけた。あんな怖いことは忘れた方がいいんだ。

 

「そうですか……」

 

 白音は何か思ったらしいが、黙って寝てしまった。

 

 さてと、俺は……。

 

 

 

 俺はクリスタルの中に入り、死神化して瞑想を始めた。死神になったら、まずは斬魄刀との会話だ。そして、始解を習得する。それが俺の目標だ。

 

 そしてしばらくすると……俺は地面にたくさんの斬魄刀が刺さっている大地に立っていた。ここが俺の精神世界か。

 

「一誠さま」

 

「だれだ?」

 

 呼ばれて振り返るとそこには、髪の短い女性がいた。この人が俺の……。

 

「私は・・・・・・・、あなたの斬魄刀です」

 

 名前のところが聞き取れない。

 

「その様子だと、私の声がちゃんと届いていないようですね」

 

「ああ」

 

「……では、一つ聞かせてください。あなたは私の力を何のために使いますか?」

 

 何のために使うかか……。

 

「変えるために使いたいな」

 

「はい?」

 

「俺はこの世界を変えるために、力を使いたい!」

 

「なるほど、……今のあなたに聞こえるでしょう。私の名前が聞こえるでしょう。私の名前は……」

 

 すると、頭に直接名前が聞こえた。

 

「隠れろ! 霧隠れ!!」

 

 俺がそう叫ぶと、斬魄刀は霧に包まれて、姿を変えた。俺は斬月の姿を思い浮かべた。すると、斬魄刀は斬月へと姿を変えた。

 

「うおっ!」

 

「私の能力は全ての斬魄刀の能力が使えます。卍解と破面(アランカル)の能力は卍解を習得しないと使えませんけど。斬魄刀の能力を使うときは、その解号か姿を思い浮かべてください」

 

「なるほど。分かった。じゃあ、散れ、千本桜」

 

 すると、刀身が消えて、刃が花びらのように舞った。

 

「すげえ!」

 

「では、次は私を具象化出来るようにがんばってください」

 

「おうっ!」

 

「あと、あなたに会わせたい人がいます」

 

「俺に会わせたい人?」

 

「はい」

 

 霧隠れがそういうと、大地が炎に包まれた。

 

「なっ、何だこれは!」

 

 炎が消えると、そこには赤くてでかいドラゴンが。もしかして、

 

「お前は……」

 

『俺の名は赤龍帝ドライグ! お前の左腕に宿るものだ』

 

 やっぱり。ここで出てきたということは……。

 

『やっと、お前と話すことが出来たな一誠』

 

「そうだな。オーフィスのおかげか?」

 

『たぶんな。しかしこれで、やっとお前と一緒に戦うことが出来る』

 

「本当か!? なら、明日からはお前の力を使えるように修行しないと」

 

『ハハッ、これからよろしくな。一誠』

 

「ああ、よろしくな。相棒」

 

『相棒?』

 

「ああ、こっちの方が呼びやすいかなって」

 

『……お前は変わってるな。だが、俺を使いこなせるかな?』

 

「使いこなしてみせるさ、俺の全てをかけて」

 

 俺はそう言い残し、クリスタルを後にした。

 

 これから、どうなるんだろうな。




今回でやっと死神の力を得ました。ドライグも初登場。次回は卍解修行!

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