インフィニット・ストラトス JudgementSword 作:天空を見上げる猫
「ねぇ?ここ何処?」
黒い服装をし、髪をサイドテールにした少女が気になった事を質問した。
「さぁな?少なくとも俺達がいた世界では無いな。」
質問に答えたのは少女と同じく黒い服装をし、髪を肩まで伸ばした少年だ。
「そうね、それだけは解るわ。簪は何処か解る?」
「情報が無いから解らない。それより今この状況はどうしようか?」
簪と呼ばれた少女は二人と同じく黒い服装をし、水色の髪を腰まで伸ばしていた。
「「何で?」」
「何で?って今私達落下中だし。」
三人は普通に話していたが三人が居るのは空である。
「まー、何時もの事だし。」
「それもそうだね。それよりさ。」
「どうした?」
「どうやって元々の世界に行こうか?」
「確かその世界に関係ある物が必要だったか?」
「うん。」
「それって難しくない?私達の元々の世界に関係ある物でしょ?やっぱり私達の目的のアレしか無いでしょ。」
「確かに…。」
「まっ、それは俺達の世界に戻ってから考えば良いさ。とりあえず…。」
そう言うと三人は何事も無かったように海の上に立った。いや、立ったと言うより浮いているが正しかった。
「情報収集が先だ。」
「確かに。」
「そうだね。」
「さてと…。」
一夏は目を閉じ神経を研ぎ澄ます事数秒、やがて一夏は目を開けた。
「どうだった?」
「北西に大陸があった。此処からかなり近い場所にあるみたいだな。」
「なら急ごう?」
「そうだな。」
「そうね。」
三人は海の上を走り出した。それも普通の人間では出せない速度で。そして三人は知ることになる。此処が自分達の目的の世界であり、自分達が元々いた世界だと。
天界、神々や天使が存在する世界、そこでは一人の神が三人を見ていた。
「帰ってきたんだね、本来の主人公が。さて、見せて貰うよ?君達がどんな力を得てこの世界で何をするのかを。」
三人は大陸に到着すると情報を集めるために一度別れ、それぞれ情報を集めていた。少年は人気の少ない場所に来ていて目を閉じ腕を組んで立っていた。
「…。俺達は運が良いようだな、目的の世界に来られるなんて。」
少年は笑っていた。待ち望んでいた世界に来れた事に。少年の名は影月一夏《かげつき いちか》本来居ない筈の兄に様々な物を奪われ多くの人々に否定され壊れそうになった少年。
ピピッ「!こちら影月!本部ですか!?」
「やっと繋がった!先輩大丈夫ですか!?」
「ッ!?」
「先輩!?先輩!?応答願います!」
「聞こえてる!たがら声のボリュームを落としてくれ!白雪!」
「すみません、つい。」
「それよりもよく繋がったな。俺達が居るの異世界だぞ。」
「フッフッフ、先輩、私の力忘れました?」
「あー、さすが元ストーカー。」
「何度言ったら解るんですか!?私は元ストーカーやストーカーではありません!ただ好きな人の行動を全て知りたいだけです!」
「それを世間ではストーカーと言うんだが…。とりあえず今本部はどうなってる?」
「今本部は…ほとんどの人がパニックになってます。」
「あー、とりあえず本部に俺達は大丈夫ですって伝えてくれ。」
「わかりました。皆さん!先輩達は無事だそうです!「うおっー!!!」皆さん落ち着いてください!先輩、何か必要な物はありますか?」
「とりあえず、訓練用の木刀の片手剣を二本、大剣を一本、太刀を一本、それから通信機を一機頼む。」
「わかりました。」
その頃、簪と呼ばれた少女はネットカフェにいた。
「(良かった。この世界の通貨と私達の世界の通貨が同じで。でも…)まさかたどり着いた世界が目的の世界だったなんて。それに面白い組織も見つけたしね。」
少女は喜んでいた。自分達の目的が始まる事に。少女の名は月白簪《つきしろ かんざし》姉と比べられ身内からも否定され、両親からも存在すら否定された少女。
「何これ?これの何処が世界最強なの?ほとんどガラクタに近いし、それにコアはブラックボックスって言われてるみたいだけど簡単に解析できた。かなり時間がかかると思ったけど、…正直がっかりしたな。」
少女は落胆した。自分達の苦しみを加速させた物が自分が思ったより下らない物だと知り。
そしてもう一人の少女は此処が自分達の目的の世界だと知った後に一軒の食堂に来ていた。
「…。」
少女は食堂に入ると客は居らず少年が片付けをしていた。
「あ、すいません。今日はもう終わりで…」
「久し振りね、弾。」
「も、もしかしてお前、鈴か!?」
「えぇ。」
「いやー!久し振りだな!いきなり行方不明になるから心配したぞ!」
「おい、弾!さっさと片付けやがれ!」
「それどころじゃねぇよ!鈴が!鈴が帰ってきたんだよ!」
「何だと!?」
「お久し振りです、厳さん。」
「おい、弾!三人を読んでこい!」
「わかった!」
「お兄!鈴さんが帰ってきたって本当!?」
「あぁ!」
「久し振りね、蘭。」
「本当に今まで何処に居たの?鈴ちゃん。」
「ちょっとばかり色々ありまして…。」
「その黒い服と関係あるのかい?」
「えぇ。」
「だけど鈴が戻ってきて良かったな。」
「…ねぇ、一夏の事は心配じゃないの?」
「鈴!あんな奴の名前を出すんじゃねえ!」
「そうですよ!あんな出来損ないで最低な人の名前を出さないでください!」
「そうだ!あんな人の弱味を握る奴の名前を出す必要ねぇ!」
「心配するな鈴!俺達がアイツを仕留めてやる!」
「(あぁ、私は馬鹿だ。こんな奴等を一瞬でも信じた私は馬鹿だ。)心配しなくても大丈夫よ。」
「良かった!アイツは居ないんだな!」
「あんた達は一夏に会えない。そして仕留めるのは一夏じゃない、あんた達だ。」
「「「「「えっ?」」」」」
「竜殺しの剣よ、立ち塞がる物を破壊せよ!豪剣バルムンク!」
少女は自身に眠る武器を解放する為の言葉を発した。すると少女の背中に少女の背丈ほどの大剣が現れたら。少女は大剣を引き抜くと少年以外の四人を斬った。だが四人は血を出さずに姿が消えた。
「え?」
少年は訳もわからずただ声を発しただけだった。
「さ、後は弾だけよ。」
「お、おい鈴!お前何したんだよ!?」
「何って…蘭達を空間ごと消した。」
「は?」
「あれ?聞こえなかった?蘭達を空間ごと消した。簡単に言えば蘭達を殺した。」
「ふざけんな!蘭達を殺した!?」
「ふざけんな?それは此方の台詞よ。最初あんたらが一夏を仕留めるなん言ったんでしょ。」
「それはアイツが出来損ないで、悪い噂が絶えなくて人の弱味を握る最低のクズだからだろ!?」
「なら聞くけど、学校で一夏にアイツ以外に成績や運動神経で勝てた奴居た?一夏は努力してなかった?」
「ッ!そ、それは…」
「悪い噂が絶えなかった?人の弱味を握る奴?なら一夏は何をしたの?あんたは何かされたの?一夏の被害者は居た?」
「そんなの…あれ?」
「あんた達はいつも噂だけを信じて一夏を信じようともしなかった。さ、もう話は終わり。」
「ま、待ってくれ!は、話を聞いてくれ!」
「断る。一夏の話を聞かなかった奴の話を聞く気はないわ。」
少女は大剣で少年を斬るとやはり血を出さずに姿が消えた。
少女は怒っていた。本来居ない筈の兄のせいで大切な少年が壊れかけた事に。少女の名は天月鈴音《あまつき すずね》昔、虐められ所を少年に助けられ、少年が壊れないように支えた少女。
さぁ、世界の崩壊のカウントダウンは始まったばかりだ。
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