死亡確定のユージオくんになったので取り敢えず剣術を極めてみた   作:鬼城

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ソードアートオンラインを読んでいて書きたくなったので書きます。

上手くかけているか分かりませんが読んでくれると幸いです。


プロローグ

「ねぇ、聞いてよぉ〜。私の好きなキャラクターだったユージオが死んじゃったんだよぉ!」

 

そんな情けない声を出しながら女子生徒はクラスメイトである男子生徒に訴える。当の男子生徒は興味なさそうにヘッドホンをしながら寝ている。それでも、女子生徒はしつこく話し掛けた。

 

「うぅ〜、最悪だよぉ。…って聞いてる?」

 

ようやく、女子生徒は男子生徒が聞いてないことに気付いたようだ。そして、女子生徒は机に伏せている男子生徒の頭を叩いた。バシッという音が教室に響く。

 

「いてっ…」

「聞け!」

「聞いてたよ。ユージオ君が死んだんだろ?それはそれはカワイソウニ。」

「朔弥…とりあえず死のうか。」

「なんで!?」

 

朔弥と呼ばれた男子生徒が今度は情けない声を出し、驚く。何故『死ね』と言われたのか分からないというように。

 

「なんで、ユージオの格好良さが分からないかなぁ。」

「いや、別に分からない訳では無いよ?っていうより僕はあまりSAOについてあまり知らないからなぁ。それに、普通そういうのって主人公好きになるもんじゃないの?」

「キリトくん?うーん、キリトくんもいいけどやっぱり、一番はユージオかなぁ。」

「ふーん、で、その結由の大好きなユージオ君が死んだと?」

 

その言葉にまたユージオが死んだことを思い出したのか少し涙目になる結由と呼ばれた女子生徒。大袈裟なーーと思うかもしれないが、結由はSAOだけはとっても好きな女の子である。なので、しょうがないと言ったらしょうがない。

 

「うぅ〜、だから母さんに学校行かないって、言ったらなに馬鹿なことを言ってんだ、早く学校いけって…」

「いや、それ当たり前だから。」

「折角、ユージオくんのお墓でも作ってお供えしておこうって思ってたのに…」

「いやいや、ユージオくんどんだけ現実で大切にされてんの!?ユージオくんも現実にお墓作られるって考えたこともないと思うけどね!?」

「だから、早退するね。」

「おい!?今、放課後だから!早退とかないから!っていうよりそれ、下校だから!」

 

そんな朔弥の声を無視して結由はとぼとぼと歩いていく。その足取りは重く前も見ていないのでいつか誰かにぶつかって謝ることになるだろう。

 

「はぁ、しょうがない。僕も帰ろうか。」

 

一つため息をついた朔弥は急いで鞄に教科書などをつめて帰る支度をし夕日の差す教室から出た。

 

 

 

結由は歩きが遅いからすぐ追いつくだろうと考え、普通に歩いて校門までいく朔弥。靴箱までくると校門より五メートル前にいる結由を見つけ走る。結由の足取りはまだ重かった。

結由が校門をでるまで後三メートルーー

朔弥が結由に追いつくまであと八メートルーー

結由が校門をでるまで後二メートルーー

朔弥が結由に追いつくまであと三メートルーー

そしてーー

結由が校門を出た時、一台の車が暴走しているのか丁度結由の方へものすごい速度で迫っている。

あとーーーーー二メートル。

 

「結由ー!」

「え?」

 

異変に気付き、朔弥は結由の名前を叫びながら走る速度をさらに上げる。朔弥が校門を出た時、既に車と結由の距離は1メートル程。それでも、朔弥は諦めじと結由の背中を押すように手を伸ばす。

ドンーーッ鈍い音が響く。その音とともに朔弥は自分は死んでしまうのだと確信した。

 

「さく…や?朔弥!ねぇ!」

 

耳元で結由の泣き叫ぶ声が聞こえてくる。それに答えようとしても朔弥の口は動かない。だから彼は笑う、どうせなら笑って終わりたいと願う。

 

「なんで…笑うの?へんなの…」

 

そして、彼女も笑う。その笑顔をみてから朔弥は永遠に意識を失った。

 

 

◆◇◇◆◇◆

 

 

ーーアンダワールド。

《高適応性人工知能》を開発するために創られてた世界。今ある現代のAIの遙か上を行くその高適応性人工知能(AI)は人間と同じように魂をもっているといっても過言ではない。またの名を人工フラクトライト。彼らAIは自ら建物や法律、都市をつくりアンダワールドを完成させた。それは完全な理想社会(ユートピア)で、その名の通り平和な社会。だからこそ、それは問題となった。何故ならアンダワールドが創られ《高適応性人工知能》が開発された目的は簡単に言うと戦争で敵兵を殺すためなのだから。

曰くそれは、自律型無人兵器といわれるもの。人間が使う戦闘機を肉体のないAIが操縦し自律的に動かす。そして、人間のパイロットが操る戦闘機をドッグファイトで撃墜し得るレベルを目指す。もはや、人間と殆ど同じそのAIならそれが可能となる訳だ。それが実用化されれば自衛隊といった人の命が亡くなることは減り、戦争に行く人は大助かりとなる。ならばーー

 

『人工知能たちの権利』

 

はどうなるのだろうか。

答えはどうにもならないというのが妥当だろう。彼らと人間の違いは肉体があるかないかが大きい所で、つまりそれは人の命に比べれば軽いという意味でもある。AIは所詮AIで開発を行っている(RATH)《ラース》にとって目的のための道具にすぎない。

だが、彼らAIも生きている。人間の赤ちゃんの魂をコピーしてそこからつくられた彼らだとしても人間と同等な思考能力がある。結局、どう思うかは人の価値観次第なのだろう。

 

そして最後に、人工知能が過ごす世界アンダワールド。その中に、《アリス》という名前の人工フラクトライトがいる。それこそ、《ラース》か求めていた人工高適応型知的自律存在、アーティフィシャル・レイビル・インテリジェント・サイバネーテッド・イグジスタンス。通称《A.L.I.C.E.》。このアリス化こそ《ラース》のプロジェクトでこう言われる。

 

ーープロジェクト・アリシゼーション、とーー。

 

 

◆◇◇◆◇◆

 

 

そこは真っ白な空間、そこで彼ーー朔弥は目覚めた。そして、働かない頭を無理やり働かせ徐々に覚醒する。

 

「…っ、此処どこ?」

 

どうにか出せた声でそう呟く。そして、その声に答える声は横から聞こえた。

 

「ここはね、死と生の狭間だよ♪」

 

楽しそうにそういった声の主。その声がする方をバッと向いた朔弥は絶句した。あり得ないものを見るように。否、見たのであろう。

 

「あっれー?反応なし?」

「……はっ!あれ?え?」

「おやおや?混乱しているようだね。」

「いや、混乱しない方がおかしいでしょ!?だって、その格好ーー。」

 

そう、彼が驚いたのは、声の主の格好にあった。大きな鎌に黒色のボロい服。その姿は誰もが知る『死神』のそれだった。朔弥が絶句した理由としては、本当に死神がいるのか。というものからだろう。

 

「そうだよー、僕、死神なんだよねー。忙しんだよねー。だから、もう始めるよ」

「何言ってーー」

「君の魂はまだまだ、熟してなくて美味しくないんだよね。だから、魂をもっと美味しくするためもう一度生きてね。あっ、でも肉体は死んでるから魂だけね。」

「は?ちょっとーー」

 

質問などなしに問答無用でその死神は説明をする。朔弥にとって迷惑極まりない。それに、死神は朔弥を生かすと言ったのだ、それも魂だけ。それが、どういうことなのか分かるわけがない。

 

「君がもう一度死んだ時もう一回魂もらいに来るから、よろしくね☆」

「質問させーー」

「それじゃあ、頑張!」

 

その死神の言葉の後、朔弥の意識は暗転した。

 

 

 

 

もう一度目が覚めた朔弥は違和感に襲われた。それは、身体が思うように動かせないという感覚と喋ることができないというもの。どうにか動かせた手はあまりにも小さい。つまりーー朔弥は赤ちゃんになっていた。

 

(え?本当に生き返ったの?)

 

生き返ったという表現とは少し違う気がするが…そんなことを考える暇もない。そんなことを考えるのならまず、この状況を理解するべきだ。

そして、朔弥は目だけで周りを確認する。首はうまく動かせないためまだ、首がすわっていないということだろう。

 

「あら?目が覚めたの?ユージオ」

 

不意に声が聞こえた。女の人の声。考えられるのは、母親ということだ。そして、その母親らしき声は朔弥のことをユージオと呼ぶ。

 

(ユージオ?それって…)

 

結由の大好きなユージオくんのことである。ということをまだ彼は気づかない。ユージオと言われただけでここがアンダワールドだと理解出来る人などいない。それを理解するということは、小説の中にいるっということを認めるということである。朔弥にはそんな事実を認めるだけのメンタルはない。

 

(ユージオか…。結由の好きなキャラクターと同じ名前だな。)

 

もう一度言っておこう。

ユージオと結由の好きなキャラクターは同一人物であるとーー。

そして、そんな事実に朔弥(ユージオ)が気付くのはもう少しあとであるとも付け足しておこう。

 

 

◆◇◇◆◇◆

 

 

アンダワールドにあるノーランガルス北帝国の更に北部辺境に位置するルーリッドの村。

そこにユージオ(朔弥)は生まれた。それから三年たち(3歳)やっとユージオはここが物語のなかであり、結由の好きなキャラクターに憑依?してしまったのだと気付いたのだが、その時のショックのようなものが大きかったのは言うまでもない。そして、同時に気付いたのがーー。

これって、すでに若くして死ぬの確定じゃない?という事実。

SAOについて知らない彼だが結由が結構前にユージオとキリトが剣士になるべくザッカリアに向かったとかいう話をしていたことがあったので、ユージオが死んだのは剣での戦いで敗れたからだろうと考え取り敢えず、剣術を極めてみようと考えた。

それが3歳。そして、今は10歳。剣術を磨こうにも剣がなければいけないわけなのだが、そんなものあるわけもないので剣の変わりとして木の棒を使う。毎朝、両親の目を盗んでは素振りを200回し、家の中では筋トレをする。それは全て早くに死にたくないという気持ちによるもの。

 

「…九十九……百!」

 

そして、今日もそれは続く。最近は腹筋や腕立てが百回もできるようになってきているユージオは既に普通の子供だとは思えない。

 

「うーん、もう少し回数ふやすかな?」

 

物足りなかったのかユージオは一人そう呟く。その言葉を聞いていたユージオの幼馴染であるキリトは苦笑した。

 

「そんなにやって何になりたいんだよ」

「あはは」

「天職で剣士になれるわけではないだろ?」

「でも、どの天職でも体力はいるしね。」

 

そして、ユージオも苦笑する。家に遊びに来ているキリトには申し訳ないがユージオとしても筋トレを怠るわけにはいかないのでしょうがないのだ。

 

「そりゃ、そうだけど…。アレは明日で決まるわけだろ?」

 

キリトの言うアレとは天職のことである。十歳になると誰もが村の一員として天職が与えられる。それは、衛兵だったり剣士だったりと様々。そして、キリトとユージオは十歳になっているため明日、天職が与えられるのだ。

 

「キリトは何がいいの?」

「やっぱ、剣士かなぁ」

「まぁ、明日のお楽しみだよね」

「そうだな」

 

明日のお楽しみと言っているユージオだが『剣士』であるということが分かっている(何故なら剣士としてザッカリアへ行くと知っているから)ので明日に対して特に気にしてないのが見て取れる。だが、彼はまだしらない。天職が剣士ではなく『巨樹の刻み手』でありいわゆる樵であるということを…。

 




読んでくださりありがとうございました!

次回もよろしくお願いします!
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