大惨事世界大戦――重航空巡洋艦出撃――   作:Нае

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はじめまして。
初投稿になります。よろしくお願いします。
あと、食事中の方は一応ご注意ください。



序章
1.WORLD


≪Китай≫

 

 

 ――今日も猿どもが私の体内を歩き回る――

 

 ――栄光の日々は遠く去ってしまった――

 

 

 撒き散らされるゴミにも、落書き(グラフ)にも慣れてしまったが……

 

 そんなところで用を足すな!

 

 トイレも満足に使えんのかお前らは!

 

 かつて太平洋艦隊の女王であったこの私が

 

 司令部の豚の小遣い稼ぎのために売られ

 

 消え去ることもできずその残骸をさらし

 

 糞尿にまみれて日々を送るとは!

 

 神の悪戯か?

 (今は無き祖国では存在しないとされていたのに

 ――もっとも、祖国の跡地では「復活」したらしいがな)

 

 

そしてストレス環境下の類人猿に見られる行動――トイレの壁に糞便を塗りたくる――が行われたとき彼女は意識を過去に閉ざした

 

――そう,ツシマ海峡を突破して太平洋に向かったんだ

 

  旗下の大型対潜艦、フリゲイト達を従え

 

  頭上を舞う対潜ヘリの群れ

 

  世界第二位の我が海軍でも、私たち姉妹にしか作り出せない光景

 

  南西諸島を越え、目指すは……

 

 

 20xx年,中国大陸南東部にある軍事テーマパークから目玉展示物が突如消滅 事件後は話題作りの炎上商法説,空母転用のカモフラージュ説などが囁かれたが,科学的な視点からの異常性にもかかわらず,より重大な社会事件が続く中であっという間に忘れ去られていった.

 

「嫌気がさして逃げ出したんじゃね?」

 

 ネット界隈のジョークとして流れたそれが,意外にも正解だったことがその世界で知られることはなかった.

 

≪Япония≫

 

そこに居たのはワイヤーと管に繋がれた老人。

 

平成末期の日本の病院ではありふれた光景だった。

 

心臓の脈動に合わせて鳴っている電子音も弱弱しい

 

迫っている死は、第三者から見れば(道端の溝での死ではないだけ)

 

恵まれていると評されるであろう最期

 

病院のベッドの上で医師と看護師に見守られての死だったが

 

老人の心は安らかとは言い難かった。

 

 

――悔いの残る人生だった。

 

――何も成し遂げることができなかった。

 

 その死はある意味ですでに始まっており、もしもその脳内を見ることのできるものが居れば、そこにはすでに筋道だった思考はなく、脳内ではかつて焼きついた記憶がシソーラスの垂れ流しのように再生されているだけのように見えただろう

 

こんな死に方は嫌だ~!

 

やり直しを要求する~!

 

やりなおせ~!

 

こんなのってないよ~!

 

あんまりだ~!

 

あんましだ~!

 

あんなしだ~!

 

えーい、これではまるでカバではないか!

 

いえ、バカでございます

 

ええいそんなことはわかっておる!

 

粛清!!

 

 

 益体も無い記憶の再生はじきに肉体の死によって打ち切られるはずであったが、最後におそらくは偶然、数度にわたって掛け合いのような思考が続き、そして意識がフェード・アウトしていった。

 

 

202○年△月□×日午前X時Y分 心肺停止確認

 

昨日も、今日も、そして明日からもその建物で繰り返されていく一幕だった。

 

 

だが、途切れたはずのその意識は奇妙な形で回復することになる。

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