黒き英雄と竜殺し   作:souやがみん

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楽しみにしている方々、投稿遅れてすいません。
このすば見てたら忘れてましたww


18話

初めてルクスとウィルフリッドがリーズシャルテたちと戦った演習場にて少女たちが互いに互いを睨んでいた。殺気だっており並みの人間ならば何も言わずに逃げたしたくなるほどだ。

しかしこの学院の生徒たちはそんなことにはならない。逃げ出すところか楽しんでいる。

 

「ふむ、外野も暖まってきたな。」

 

リーズシャルテがボソッ、と呟いた。それに呼応するようにクルルシファーが微笑むとフィルフィーもニッコリと笑う。

 

「ふむ、確かに神装機竜3体を相手にするのは少し骨が折れそうですがまぁ、大丈夫でしょう。」

 

セリスティアが涼しい顔で3人を見下す。それをにらみでかえすリーズシャルテ。

四人が各々の神装機竜と接続する。《ティアマト》、《ファフニール》、《テュポーン》。そして

 

「降臨せよ。為政者の血を継ぎし王族の竜。百雷を纏いて天を舞え、《リンドヴルム》。」

 

高い声と光と共に現れ、セリスティアを覆った装甲は光輪のような両翼をその背に携え天使のごとき神々しさを備えていた。

しかし縛られながらウィルフリッドとルクスが見ていたのはそこではなかった。その手に持っている大型のランスと肩についた特殊な形状のキャノンだ。

 

「あの装備どっちも。」

 

「あぁ、あの三人本当に勝てんのか?・・・いや、ルクスはセリスティアを応援してるんだろうけどさ。」

 

目を爛々と輝かせているルクスにウィルフリッドが溜め息をつく。正直あの少女たちの愛は重すぎる。と言うよりも本当に此方のことが好きだと言うわりには扱いが酷い気がする。

まぁ、良いかと納得し、もう一度フィールドを見る。

 

「では、ルールを確認します。」

 

セリスティアが律儀にもルールを確認する。

 

「ルールは私と貴女方の三対一。勝利条件は敵の全滅。勝利報酬はウィルフリッドさんとルクス・アーカディアの所有権。それで良いですね?」

 

「「ちょっとまてぇぇぇぇぇぇぇ!」」

 

ウィルフリッドとルクスが叫んだ。そう、報酬がおかしい。明らかにおかしい。人権がまるっきり無視されている。完全に所有物扱いになっている。と言うかとウィルフリッドが口を開く。

 

「この戦いはルクスの学院に残るか退学かをかけた戦いなのに何で俺が巻き込まれなきゃならないんだよぉ!」

 

ウィルフリッドが叫ぶ。しかしそれはルクスしか聞いていないようだ。その証拠に。

 

「それではセリスティア・ラルグリス対リーズシャルテ・アティスマータ、クルルシファー・エインフォルク、フィルフィー・アイングラムの試合を始める。」

 

ライグリィ教官に無視される。項垂れるウィルフリッドとルクスを全員が無視し戦いが始まる。

リーズシャルテが後ろにステップをとりながらその手に持つ、キャノンのチャージを始める。クルルシファーが飛翔し同じくその手に持っているキャノンをチャージしながら神装《財禍の叡知》を起動する。そしてフィルフィーが地面を蹴りセリスティアへと肉薄する。

フィルフィーが拳を叩き込む。しかしセリスティアは慌てずにその手に持つ大型のランスで防御するとフィルフィーから距離をとる。

 

「遅いわね。」

 

クルルシファーの一言ともにセリスティアへとキャノンが放たれるがやはりセリスティアは慌てずに肩についているキャノンで相殺する。そしてクルルシファーを落とそうと飛翔しようとして止まる。目の前にフィルフィーが陣取っていたからだ。

 

「行かせないよ。」

 

フィルフィーの決意を帯びたような声が聞こえる。

 

「そうですか、貴女は本当にルクス・アーカディアが好きなのですね。」

 

少し苦笑しつつフィルフィーへと言葉を投げかけたセリスティア。それに何時もの無表情のまま、フィルフィーは答える。

 

「うん、大好きだよ。ルーちゃんは私を救ってくれたから。ずっと一緒に居たいもん。それを邪魔するなら誰だと倒すよ。」

 

フィルフィーが腰を低く落とし、構える。

一足で接近すると拳を叩き込む。しかしそれを大型のランスで弾くセリスティアがまたしても距離を取ろうとする。

 

「させない。」

 

フィルフィーはすかさずワイヤーを放ちセリスティアを追撃する。それを見てフッ、と笑うセリスティア。そして、

 

「うわぁ、くぁ!」

 

フィルフィーが後ろに弾かれる。何時もの無表情とは違い苦しそうな顔になっている。

 

「なんだ?あの攻撃は。」

 

「あれはセリスティア先輩の特殊武装《雷光穿槍》と呼ばれるものです。簡単に言えば相手に電撃を与える技ですね。」

 

いつのまにかウィルフリッドとルクスのとなりにいたアイリが説明してくれた。

電撃は機竜の素材に通りやすく使用者本人にダメージを与えることができる上、機竜の動きを鈍らせることができるため厄介なのである。

 

「でも、私に出来るのは前に出ることだけだから。」

 

「ふん、天然娘。ちょっと支援するぞ。」

 

リーズシャルテの言葉と共に四つの特殊武装《空挺要塞》がフィルフィーの回りに現れる。

フィルフィーがまたも地面を蹴る。拳を握り叩きこもうと振るう。しかし電撃を纏った槍で防御しようとするセリスティアが動く。しかし、その防御を《空挺要塞》が槍を弾くことでセリスティアに隙を作る。

爆音が辺り一面に響き砂煙が舞い何も見えなくなる。しかし二人だけこの状況に苦笑していた。

 

「おいおい、今の神装だよなぁ。おっかねぇなぁ。」

 

「気が読めないとあれは避けれないね。」

 

ウィルフリッドとルクスだ。隣にいるアイリが不思議そうに首をかしげる。しかし彼らの言うことは当たっていた。

 

「まさか、《支配者の神域》ですか?」

 

「ん?そういう名前なのか?なんか瞬間移動みたいだったけど。」

 

「あ、フィーちゃんが倒れた。」

 

誰もが砂煙で見えていないのにルクスが呟く。それにウィルフリッドが本当だと呟いた。

そして二人の言うとおり砂煙が晴れて見えるようになるとフィルフィーの機竜、《テュポーン》との接続がきれ地に倒れるフィルフィーがいた。

 

「やはり三対一は厳しいものがありますね。神装を使ってしまいました。」

 

本当に厳しいのかわからない程度の涼しい顔でセリスティアが呟いた。そして見守っていた観客が静まり返った。何が起きたか分かっていないのだ。

 

「でも、弾かれてすぐ消えたんだけどあれ汎用性ありすぎない?」

 

「そうだなぁ。まぁ師匠としては弟子の成長は嬉しいんだけどな。」

 

ウィルフリッドとルクスが他人事のように呟いていた。完全に景品が自分たちだということを忘れている。アイリは敢えてその話題には触れずに口を開く。

 

「ええ、あれが彼女を学院最強と呼ばれるものですよ。ウィルフリッドさんはともかく、兄さんじゃ勝てないですよ。」

 

「ぼ、僕も《バハムート》使えばか、勝てるし。」

 

口ごもりながら答えるルクスにウィルフリッドが苦笑しつつフィールドを見る。

リーズシャルテもクルルシファーにも冷や汗が流れているのが分かる。前衛を落とされてピンチである。そしてそのピンチを少し喜んでいるのがルクスだ。屑だなコイツと考えつつウィルフリッドは縛っていたロープを斬る。

 

「さてさて、楽になったしゆっくり続きでも見ようかね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セリスティアが地面を蹴る。クルルシファーへと肩についているキャノンで牽制しつつリーズシャルテへと肉薄する。リーズシャルテが腰についているブレードを引き抜きつつ、《空挺要塞》で迎撃する。しかし

 

「それでは私を止められませんよ。」

 

神装《支配者の神域》を発動していたセリスティアはリーズシャルテの後ろへと回り込んでいた。その手に持つ大型のランスで突くがリーズシャルテは手に持っているブレードと《空挺要塞》でガードする。

リーズシャルテは舌打ちしつつ距離を取ろうとバックステップをとるが

 

「それではダメですよ。」

 

またも《支配者の神域》で後ろに回り込まれる。完全に不意をつかれたリーズシャルテの背へとランスを叩き込もうとするがセリスティアがバックステップで距離をとった。

 

「気がついていたのね。」

 

少し焦ったような顔のクルルシファーがキャノンを構える。しかしここでも《リンドヴルム》の神装《支配者の神域》が牙を剥く。

一瞬にして背後に回り込んだセリスティアがクルルシファーの背中を強打する。まともに叩き込まれクルルシファーは地面へと墜落し大きなクレーターが出来る。

少し血を吐きながら立ち上がろうとして倒れた。気を失っているようで《ファフニール》が強制的に解除されていた。

 

「あとは貴女だけです。」

 

セリスティアがリーズシャルテを見つめる。しかしリーズシャルテは怯まず睨みかえす。ふん、と鼻をならすと地面を蹴りセリスティアへと接近する。

 

「バカなことを・・・。」

 

セリスティアは見るに耐えないと言った表情でリーズシャルテへと大型のランスを突きつける。それをリーズシャルテは回避する。

しかしやはり《支配者の神域》が発動され後ろに回り込まれる。

 

「これで、終わりですね。」

 

セリスティアの余裕の発言と共にランスが振り下ろされる。しかしリーズシャルテにはそのランスは届かなかった。背中に《空挺要塞》を隠しておりそれで防いでいた。

 

「そしてお前の学院最強を剥奪の上でルクスは返してもらうからな!」

 

いつのまにか現れていた特殊武装《六つの竜頭》をセリスティアの顔面へと銃口を向け撃ち放った。

セリスティアが砂煙に紛れ見えなくなっていた。得意顔のリーズシャルテがルクスに向かってガッツポーズをとる。それを見たルクスは落胆するフリをする。

 

「まったく、心外ですね。この程度で私を倒そうと言うのがおこがましい。」

 

そこには無傷のセリスティアがたっていた。

 

「なっ!?」

 

リーズシャルテの驚きの声が上がった瞬間。再び《六つ竜頭》をセリスティアへと向ける。

だがそこに彼女はいない。

 

「貴女は何も見ていなかったのですか?フィルフィーを倒したとき必中のタイミングだったでしょう?それを避けれるのですから今のも避けられるに決まっているじゃないですか。」

 

リーズシャルテの後ろから響くセリスティアの声。リーズシャルテが振り向く前にそのランスをリーズシャルテへと叩き込み地に叩きつける。

この瞬間、セリスティア・ラルグリスの勝利が決まった。

 

 

 

 

 

 

「それでは僕はここから出ていきますね。みなさん短い間ありがとうございました。」

 

別れを惜しむ挨拶のはずなのだがルクスの肌はとても艶々しており満面の笑みを浮かべていた。それをジト目で見るウィルフリッド。

しかしルクスは敢えてウィルフリッドの方を見ていない。

ウィルフリッドのとなりでは泣きそうなリーズシャルテとフィルフィーがルクスを見つめていた。これにはルクスも少し弱ったようだ。

 

「泣かないでください、リーシャ様、フィーちゃん。僕はこの街にいるから何時でも会えるよ。」

 

認めてはいないが諦めた様子の二人を視界にいれつつ自分の腕に抱きついているクルルシファーを見る。

 

「おい。」

 

「良いじゃない。普段はベタベタしてても良いと学院最強に言われてるわ。私はそれで構わないのだから。」

 

クルルシファーにもジト目を向ける。それをニッコリと笑うことで返してきたクルルシファーに溜め息をつく。そしてルクスが町へと向かい始めた。嬉しさを隠さずスキップで。

しかし何度も言うがこういう男に良いことは起きない。

 

「ルクスくーん!」

 

大声でルクスを呼ぶ人物がいた。学院長である、レリィだ。

 

「そう言えば前出した依頼が終わってないから暫くは学院にいてね。」

 

スキップをするルクスの足が止まる。ギギギという擬音語がとっても合う感じ振り向いて項垂れる。ウィルフリッドはそれを見てルクスにある言葉を送った。

 

「ざまぁ。」





お願いがあります。誰々はヒロインになりますか?という質問は止めてください。
完全なネタバレになります。そんなことはしたくありません。
自分の妄想を感想に書いていただくのは一向に構いません。それどころか此方のネタにもなりますのでどんどんどうぞ。
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