八幡が卒業し、いろはの卒業も間近な頃。
八幡といろはの物語です。
こんにちは一色いろはです。
わたしももうすぐ卒業です。
振り返ると生徒会長は忙しかったですけど充実した学校生活でした。
ひとつ心残りがあるとすればあの先輩ですね。
人を生徒会長にしておきながら自分が卒業すると一度も顔を出してくれません。
連絡をしても忙しいの一点張り。ほんとダメな人です。
社会人らしいですけど一体どこで何をしているのやら。
いろは「わたし卒業するのでお祝いしてください…っと。」
きっとこのメールも無視されるか断られるんでしょうね。
大概の男性はわたしのあざとさで攻略できるんですけど先輩は難しい人ですっ。
先輩のことちょっといいなぁって思ってたからそれなりにはアプローチしたんですけどねー。
ここまでノーリアクションだとわたし自信なくしそうです。
いろは「あ、そうだ。この手なら先輩も…。」
ふふっ。待ってて下さいよせんぱいっ!
* * * * *
学校帰りのカフェでわたしは人を待っています。
誰を待ってるかなんて当然…。
いろは「せんぱい!こっちです!」
八幡「い、一色!?お前…汚いぞ!」
いろは「えー?何の話しですかぁー?」
八幡「小町から珍しく外でご飯食べようってメールが来たと思ったら…。」
いろは「そうでもしないとせんぱい会ってくれないじゃないですかー。」
八幡「だからって小町を使うのはズルいぞ!」
いろは「まぁまぁ。それより早く何か注文しましょうよ!わたしおなかぺっこぺこです!」
八幡「相変わらず人の話し聞かんなお前は。」
いろは「せんぱいこそ1年ぶりに会う後輩に何か一言ないんですか?」
八幡「だましてくれてどうもありがとう。」
いろは「もうっ!きれいだなとか、可愛くなったなとか、相変わらず美しいとか何かないんですか!?」
八幡「いや、それ全部意味一緒じゃねぇか…。」
いろは「せんぱいにはがっかりです!」
八幡「で?一体何の用だ?」
いろは「はぁ?そこからですか?バカなんですか?わたしの卒業祝いしてくださいってメールしたじゃないですかっ。」
八幡「あー…あったなそんなこと。」
いろは「ありましたよ。まぁ無視されましたけどね。」
八幡「わ、忘れてただけだ。」
いろは「無視も忘れてたも一緒です!ちなみにこれは卒業前祝いなんで卒業後祝いもしてもらいますからね。」
八幡「なんだその謎祝いは…。」
いろは「って言うかせんぱいはそんなにわたしと会いたくなかったんですか?」
八幡「急にこんなことされても迷惑だ。」
いろは「え…?め、迷惑ですか…?」
八幡「だまされたんだからいい気がする訳ないだろ。」
いろは「そ、そうですよね…。わかりました…。わたし帰ります…。だましてしまってすみませんでした…。」
八幡「は?お、おい一色!?」
いろは「もう連絡もしませんから…。今までご迷惑をおかけしました…。それでは…。」
八幡「ま、待てって!」
ばか。せんぱいのばか。ばかばかばか!
わたしはすごく会うの楽しみだったんですよ?
今日だって久しぶりに顔を見れてお話しできて嬉しかったんですよ?
なのに迷惑って…。
せんぱいにとったらただの迷惑な後輩だったんですね。
せんぱいも内心少しはわたしのこと好きなんじゃないかって勘違いしてました。
あーあ…。何やってるんでしょうねわたしは…。
* * * * *
生徒「あおーげーばーとーおーとーしー…。」
結局あれからせんぱいとは何もなく卒業式を迎えちゃいました。
卒業式だっていうのに頭の中はせんぱいの事ばかりです。
まったく式に集中できません。
いろは「せんぱいのばーか…。」
これはあれですね。せんぱいからも卒業しなさいっていうことなんでしょうか。
* * * * *
小町「いろはさーん!卒業おめでとうございますっ!」
いろは「あぁ…小町ちゃん…。ありがとねー…。」
小町「ど、どうかしましたか…?」
いろは「ううん…。ちょっと疲れただけ…。」
今の疲れ切ったわたしに小町ちゃんはまぶしすぎます。
わたしもこんな妹が欲しかったなー。
小町「あの、また相談事とかするかもですけどその時はよろしくお願いします。」
いろは「うん。いつでも連絡してきて。頑張ってね!生徒会長さん?」
小町「はいっ!」
小町ちゃんはわたしの後を継いで新しい生徒会長になりました。
わたしより仕事ができるから困りものです。
小町「あ、そうそういろはさん。お兄ちゃんが校門で待ってるから後で行ってあげてください。」
いろは「へー?お兄ちゃんが…。」
ん?小町ちゃんのお兄ちゃん…?ってせんぱいですよね?来てる?ここに?
いろは「ふぇっ!?せ、せっ、せんぱい来てるの!?」
素でふえっとか言っちゃいました。素が出るくらいの衝撃です!
小町「え、えぇ…。」
いろは「ご、ごめん小町ちゃん!わたしちょっと行ってくる!」ダッ
小町「くすっ。いってらっしゃいです!」
来てる。せんぱいがなんで?どうして?
こ、こんなに全力で走るのいつぶりだろ…。
息が苦しい…。でも早く会いたい!
いろは「ぷはっ!はぁぁ…はぁぁ…!せ、せんぱいっ!」
八幡「…卒業式で全力疾走とかアホじゃねぇの?」
いろは「だ、だって…せんぱいが…来てるって…はぁ…はぁ…。」
八幡「…とりあえず落ち着け。」
ほんとにせんぱいだ。嘘じゃない。本物のせんぱいだ。
聞きたいこといっぱいあるけどとりあえず息整えなきゃ。
八幡「…落ち着いたか?」
いろは「はい…。えっと…今日はどのようなご用件で…?」
息は整ったけど頭の中は整ってません。
いつもの調子がでませんね。言葉使いもおかしくなってます。
八幡「卒業後祝いするんだろ?飯でもおごってやる。」
いろは「ふぇ?ほ、ほんとですか?」
八幡「ふぇ。とか言うな。狙い過ぎだ。」
いろは「い、今のは素ですよ!よ、予想外だったものでつい…。」
八幡「それと前祝いはできなかったからな。今度1日あけてやるから行きたいとこ考えとけ。」
いろは「そ、そ、そんな優しいこと言って口説いてるんですかっ!?せんぱいらしくないし何か裏を感じるのですみませんが出直して来てください!」
いろは「…って昔のわたしなら言うんでしょうねー。」クスッ
八幡「…前は悪かったな。」
いろは「ふふっ。せんぱい気にしてくれてたんですね。」クスッ
八幡「…うっせ。」
いろは「せんぱい…。わたしすっっごく嬉しいです!ちょっとカバン取ってきまーす!」
八幡「おう。」
まさかのお誘い…。嬉しすぎですっ!
胸の高鳴りが止まりません…。
このチャンス絶対ものにしてみせます!
この後せんぱいにご飯をおごってもらっていっぱいお話しできました。
ほんとは今日勝負しようって思ったんですけど次回のお楽しみにとっておきます。
いろいろせんぱいの攻略法を考えないといけないですからね。
決戦は来週の日曜日。覚悟してくださいよ?せんぱいっ!
* * * * *
せんぱいとのデート当日。
気合を入れて10分前に着いてしまいました。
ショーウィンドウに映る自分の姿をクルッと回って確認。
うん。これは可愛い!はず…。
八幡「…何してんだ?」
いろは「わひゃっ!?せ、せんぱいっ!?居るなら居るって言ってくださいよ!」
八幡「いや、なんで俺が怒られてんの?」
いろは「相変わらず気配を消すのがうまいですねぇ…。」
八幡「忍者か俺は…。」
いろは「ど、どうですか?今日のわたしは…?」
八幡「いいんじゃね?」
いろは「軽っ!?軽すぎますよせんぱい!?」
八幡「んなこと言われても…。」
いろは「もっとこう…似合ってるなーとか…可愛いよーとか…。そんくらい言ってくれてもいいじゃないですかっ!」
八幡「お前相変わらずめんどくさいな…。」
いろは「め、めんどくさいっ!?ひどっ!ひどすぎます!わたしだって女の子なんですから気になるんですよ!」
八幡「あーすげー似合ってる。」
いろは「…。せんぱいに期待したわたしがバカでした。」
ふんっ。相変わらず女の子の期待を裏切る天才ですねこの人は。
でもいいです。今日のデートで絶対振り向かせてやるんだから。
八幡「んで?今日はどこに行きたいんだ?」
いろは「んふふー。じゃっじゃーん!」
八幡「なんだそのドヤ顔は…。ん?動物園?」
いろは「ちょうど割引チケットが手に入ったのでここに行きましょう!」
八幡「え?そんなんでいいの?」
いろは「何がです?」
八幡「いや、お前のことだから高いもん買わされたりディスティニーランドに連れてけとか言われると思ってたんだが…。」
いろは「…せんぱいの中のわたしってそんなイメージなんですか?」ムスッ
八幡「い、いや。動物園とか予想外だったから…。」
いろは「…子供っぽいなーとか思っちゃったり?」
八幡「……そんなことねぇよ。」
いろは「な、なんですか今の間は!?いいじゃないですか動物園!」
八幡「だ、だめとは言ってない!ほら、とりあえず行くぞ!」
いろは「ごまかさないでくださいよ!」
まぁ本当はディスティニーランドに行きたかったんですけどね。
それはやっぱり付き合ってから行く方が楽しいと思うから。
お楽しみにとっておきます。
* * * * *
いろは「ほらせんぱい!こっちですよ!」
八幡「わかってるっつーの。」
受付「大人2名様でよろしいですか?」
八幡「あ、はい。あのこのチケット…。」
受付「割引チケットですね。確認致します。」
いろは「あ、それと”恋人割引”もお願いします!」
八幡「…は?」
受付「かしこまりました。大人2名様チケットで割引させていただきます。」
受付「恋人確認の為腕を組んで頂いてよろしいでしょうか?」
いろは「よろしいでーす!」ギュッ
八幡「!?」
受付「確認致しました。では大人2名様でこちらの金額になります。」
八幡「え?あ、はい…。」
受付「こちらパンフレットとなります。それではいってらっしゃいませ。」
いろは「では行きましょうか!」ギュッ
八幡「え?お、おう…。えっ?」
やっぱり戸惑ってますね!わたしが理由もなく動物園を選ぶ訳ないじゃないですか。
せんぱいもバカですねー。わたしを少し甘く見ましたね?
いろは「さーって!何から見ます?」
八幡「待て待て待て!さらっと流すな!なんだ今のは!?」
いろは「言葉通り恋人割引きですよ。わたしとせんぱいを恋人に見せて安くしたんです。」
八幡「お前…。意外と抜け目ないな…。」
いろは「そうですか?でも今日1日恋人って設定でお願いします。」
八幡「…どういう意味だ?」
いろは「日本語わかりませんか?わたしとせんぱいは今日1日恋人って設定で遊びましょう。」
八幡「嫌だ。なんでそんなことする必要がある。」
いろは「お互い将来待っているであろうデートの時にこの経験は役に立つと思いますけどねぇ?」
八幡「嫌だ。」
いろは「…この前せんぱいにひどいこと言われて傷ついたなー。」ボソッ
八幡「うっ…。」
いろは「俺は本物が欲し…むぐぅ!」
八幡「ふ、古い話を持ってくんな!」ギュゥゥ
いろは「ぷはっ!とにかくこれは決定事項ですからっ!」
八幡「うぐっ…。」
いろは「では今から恋人ですから。はいっ!」
八幡「…なんだその手は?」
いろは「は?そんなこともわかんないんですか?恋人っていったら手をつなぐじゃないですか!」
八幡「……。はぁ。わかった。今日1日付き合ってやる。」ギュッ
いろは「あっ…。ありがとう…ございます…。」
手!手!つないじゃった!たとえフリでもすっごい嬉しいです!
このままフリじゃ済まなくしてあげます!
いろは「さぁ!とりあえずあっちの方に行ってみましょうか!」
* * * * *
いろは「うっわー!象ですよ象!おっきいですねー!」
八幡「何?お前動物好きなの?」
いろは「嫌いなら来てませんよ。ていうかお前ってやめてください。」ムスッ
八幡「ふくれるな…。いちいちあざといんだよ。」
いろは「い・ろ・は。知ってます?私の名前です。」
八幡「知ってるっつーの…。」
いろは「ではそれを踏まえてさっきのセリフ言い直してください。」
八幡「……いろは動物すきなのか?」
いろは「はいっ!」
な、名前初めて呼んでもらえた!ニヤニヤしちゃいそう…。ちょっと棒読みでしたけど。
いろは「せんぱいは動物は好きなんですか?」
八幡「可もなく不可もなくだ。ただこんだけでかいのを見ると少し興奮するな。」
いろは「良かった。せんぱい動物嫌いだったらどうしようかと思ってたんです。」
八幡「いや、おま…いろはの祝いなんだから俺のことなんて気遣わなくていいだろ。」
いろは「そうかもですけど…。やっぱり一緒に楽しみたいじゃないですか!」ニコッ
八幡「そ、そうか…。」ドキッ
いろは「あ、あっちにはペンギン居るみたいですよ?行ってみましょう!」
八幡「あぁ。」
* * * * *
いろは「か、か、かわいいっ…。これかわいいですよ!?」
八幡「全然動かないヤツもいるな。」
いろは「あはは。まるでせんぱいみたいです。」
八幡「ペンギンと一緒にすんなよ。お、餌やれるみたいだな。してみるか?」
いろは「いいんですか?」
八幡「遠慮するな。すいません。餌1つ下さい。」
へー?意外。なかなかせんぱいもやるじゃないですか。
ちゃんとデートっぽくなってます。
もっと指示を出さないと進まないかなって思ってたんですけど。これなら安心そうですね。
いろは「うわっ!た、食べた!見ましたせんぱい!?」
八幡「おー。見てる見てる。」
いろは「すっごーい!あはっ!こら順番だって!」
八幡「…。」クスッ
* * * * *
いろは「楽しかったです!せんぱいありがとうございます!」
八幡「どうも。」
いろは「あ、せんぱい喉乾きません?わたし飲み物買ってくるから待ってて下さい!」
八幡「いや、俺が…。」
いろは「飲み物くらいいいですって。では行ってきます!」
八幡「おう。」
さて今日の為に色々考えた作戦をそろそろ発動させますか。
少しずつわたしのこと意識させてあげますっ。
いろは「はいせんぱい!」
八幡「悪いな。ん?1つだけか?」
いろは「恋人ですから。一緒に飲みましょう。」
八幡「い、いや。でも…。」
いろは「間接キス…なーんて子供みたいなこと思ってませんよね?」
八幡「おま…いろはが嫌じゃないのかと思って。」
いろは「せんぱいなら全然構いません。他の男の人ならちょっと抵抗ありますけど…。」
八幡「うっ…。じゃ、じゃあいただきます。」ゴクッ
照れてる!せんぱいは特別ですよアピールが効果バツグンでしたね。
そしてここで追い打ちですっ。
いろは「じゃあ私も…。んっんっ…。ぷはっ。」
いろは「ふふっ。せんぱいと間接キス…しちゃいましたぁ…。」ニコッ
八幡「っ!そ、そんな甘ったるい声出すな!あざといのはもう禁止だ!」
いろは「もう。口を開けばあざといあざといって。素なんですからしょうがないじゃないですかー?」
八幡「そんな素があるか!」
この作戦は大成功です。どうですせんぱい?ちょっとはわたしを見てくれてますか?
* * * * *
いろは「んーっ!よく遊びましたねー!」
八幡「なんだかんだで全部回れたな。丁度日も落ちてきたしそろそろ出るか。」
いろは「そうですね。あ、せんぱい!夕日きれいですよ?」
八幡「そうだな。」
いろは「せんぱい。最後に1つお願いがあるんですけど?」
八幡「なんだ?」
いろは「動物園出てすぐのとこに展望台があるんです。そこに行ってみたいです。」
八幡「わかった。んじゃ行くか。」
動物園楽しかったなー。楽しい時間って言うのはあっという間ですね。
* * * * *
八幡「へー。こんなとこあったのか。」
いろは「景色がきれいですねー。」
気持ちを伝えるには絶好のポイント。入念に調べた甲斐がありました。
これでわたしのことを好きになったせんぱいが告白してきてくれるはず。
いや…ちょっと待って下さい。そもそもここまでアピールしたんだからわたしの気持ちくらいもう知られてますよね?
しまった…。そこまで考えてなかった。今日なんてせんぱいが好きですって言ってるようなものです…。
八幡「いろは。」
いろは「ひゃいっ!?」ビクン
八幡「…なんつー声出してんだ。」
いろは「す、すみません。なんですかせんぱい?」
ま、まさかせんぱい告白を…?
八幡「今日はどうだった?楽しめたか?」
…。期待して損しました。
いろは「はい。それはもちろん。」
八幡「そうか。なら良かった。」
いろは「せんぱいはわたしとの恋人のフリどうでした…?」
八幡「…悪くはなかったな。」
いろは「そうですか…。ありがとうございます。」
八幡「逆にいろははどうだったんだ?」
え?ちょっと待って?この人まさか気付いてないんですか?
あれだけわたしのアピール受けておいて?信じられない!
そこは告白するところでしょう!まさかわたしなんて眼中になかったんですか!?
いろは「わたしですか…?んー。そうですね…。やっぱり嫌。だったかな?」
八幡「い、嫌だったのかよ!?」
いろは「嫌でした。やっぱりフリじゃ嫌です。」
八幡「へ?」
せんぱいがヘタレだからわたしがもう言いますっ!
いろは「フリ…じゃなくて。その…本当に恋人同士だったらな…って。」
八幡「え?ちょ?な、何の話…。」
いろは「も、もうっ!相変わらず鈍い人ですね!わかりませんか!?」
八幡「あの…えっと…。」
いろは「す、す…好きだってことですよ!せんぱいのことが!」
八幡「!?」
いろは「ど、どうみたって今日のはそういうことですよ!何今知りました的な顔になってるんですか!?」
八幡「い、いや…またお前の思いつきだとばかり…。」
いろは「またお前って言った!何終わった気になってるんですかっ!」
八幡「す、すまんっ!」
いろは「だ、だいたいですね!何とも思ってない人に恋人プレイしようなんて言いませんよ!」
八幡「ぷ、プレイ言うな!」
いろは「せっかく私に惚れさせて告白してもらおうと思ってたのに台無しですっ!」
八幡「うっ…。」
いろは「言ったじゃないですか…わたし女の子なんですよ?告白されたいじゃないですか…。」
いろは「な・の・にっ!なんでわたしが告白することになるんですかぁー!」
八幡「なんかすまんかった…。」
いろは「せんぱいのばかぁー!うわぁぁぁん!」
八幡「まいったな…。」
* * * * *
いろは「ぐすっ…ぐすっ…。」
八幡「な、なぁいい加減泣き止んでくれ…。」
いろは「うっさい…。ぐすっ…。」
ダメな人だとはわかってましたけどこれほどとは…。
悲しさじゃなくて苛立ちで泣いてしまいました…。
いろは「で…?」
八幡「で?何だよ?」
いろは「はあぁっ!?ほんと信じられない!告白したんですよ!?OKとかイエスとかあるでしょう!?」
八幡「意味一緒じゃねぇか…。」
いろは「ま、まさか振るつもりですか?わたしっ…振られるんですかぁ…?うう~っ…。」
八幡「はぁぁ…。振らねぇから落ち着け。」
いろは「ふぇ?お、おっけーってことですか…?」
八幡「まぁ…そうだな…。」
いろは「嬉しい…。嬉しいんだけど…。なんですかその中途半端な言い方は!」
いろは「わたしがこんなに頑張ったのにせんぱいはたった一言で終わらせるつもりですかっ!?」
八幡「…悪い。なんて言ったらいいか…。その…好きだから付き合って欲しいんだけど…。」
いろは「うう~っ…嬉しいのに…。嬉しすぎるのにぃ…。もっと早く言ってくださいよ~!」
八幡「す、すみません…。」
いろは「せんぱい…。」
八幡「…はい。」
いろは「わたしはとっても怒っています。激おこです。」
八幡「…はい。」
いろは「そしてとっても悲しい思いをしました。」
八幡「…はい。」
いろは「しかもとっても頑張りました。」
八幡「…知っております。」
いろは「だからご褒美がいると思うんです。」
八幡「…はい。……はい?」
いろは「んっ。」
八幡「…なんだ…それ?」
いろは「わたしは今目を瞑っているので何も見えません。」
八幡「…だな。」
いろは「しかも今なら何をされても怒りません。」
八幡「…はぁ。」
いろは「わたしが喜ぶことしてください。ここまでしてわからないとか許しませんから。」
八幡「…。」
いろは「さぁ。ちょっとは男らしいところ見せてください。」
八幡「…目ぇ閉じてろよ。」
いろは「…はい。」
八幡「…。」チュッ
いろは「せ、せんぱい…。わたし嬉しい…とでも言うと思ってるんですかぁ~!!!」
八幡「お、怒らないって言ったじゃねぇか!?」
いろは「そこは口にするところでしょ!なんでおでこなんですかー!」
八幡「ちょ、マジで落ち着けって!」
いろは「せんぱいのばかーーーー!!!」
ほんとに。ほんとにほんとに困ったせんぱいです!ヘタレにも程があります!
これは教育が必要ですね。彼氏になったからって甘えないでくださいよ?
もっともっとわたし好みのいい男に再教育してあげますから覚悟してください!
大好きですよ!せんぱいっ!
おわり
続きはR-18版に近々投稿します。
次回は雪乃でいきたいと思います。
期待に応えれるかわかりませんがリクエストあれば受付ます。