スキマの能力を持つ転生者   作:リリカル☆レモン

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第二話ですよっと。


2度目の入学式と親変わり探し

ATM(ファラオではない)から金を引き下ろし、生活用品を整えて数日後。俺は2度目の小学校入学式に参加していた。

親がいないのと容姿はどうすればいいのだろうかと考えたが、他にも髪色奇抜な子何人かいたし、親問題は教師達の認識の境界を操ってうやむやにしておいた。やっぱ便利だわこの能力。でも家庭訪問とかで面倒くさくなるだろうから何とかしないと。

ちなみに、原作主人公のなのは達と同じクラス、しかも月村すずかと隣の席になってしまった。いや、仲良くならなければ巻き込まれる可能性も低く…でも原作キャラとは仲良くなってみたいし…いや、魔法に関わらなければいいんだ。大丈夫だろう。

と、考えているうちに教師の話が終わったようだ。さっさと帰って親変わりどうするか考えとこう。

 

まあ、当然ながらすぐに解決するわけもなく、1日が経過し、スキマを開いて学校に来ていた。境界弄って光景見られないようにしてるから何も問題はない。

で、1年生のころから孤立するなどというドM思考は持っていないので、みんなに笑顔で挨拶をする。

 

「みんな、おはよう!」

「あ、八雲くん!おはよう」

 

それにしても、小学生の記憶力というのは凄いものだ。会話もしていないクラスメイトの名前を覚えているなんて。

 

「月村さん、おはよう!」

「あ…おはよう」

 

…これはいきなり話しかけて引かれたのか、それともただ人見知りなのか、どちらなのだろう。後者ならいいが、前者だったら軽く凹む。

まあ、消極的なあいさつを返されてそのまま話しかけていく勇気もないので、必要な物を引き出しに入れて男の子の集団の中に入っていった。

 

 

 

「さて、ではこの問題は…八雲くん、分かるかな?」

「はい!」

 

さすがエスカレーター式の私立、と言ったところか。入学式2日目から授業を行うとは。まあ、さすがに小学校1年生の問題を解けないということはなく、さらっと解答した。だからみんな、その凄いなって目やめて。ズルしてるようなもんだから褒められたもんじゃないの。

 

「蒼くん、凄いんだね」

「(貴女もですか、月村さん)別に凄くないよ。ちょっと勉強しただけ」

 

似たような状況をとあるバーローは経験していたが、バーローも同じ気持ちだったのだろうか。

 

「あっ…」

「どうしたの、月村さん?」

「う、ううん、何でもないよ」

 

その返事の仕方は何かありました、と答えてるようなもんだぞ…よく見ると、ノートに書く字を間違えてしまったが、そのままにしている。…要するに、消しゴムを忘れたらしい。

 

「はい、月村さん」

 

と、小声で話しながら教師の目を盗みながら(ふりなだけで境界操ってます)消しゴムを机の上に置く。

 

「え、いいよ、別に…」

「月村さんが困っちゃうでしょ。俺もう一個持ってるから気にしないで」

 

ていうか借りてくれ。困ってるのを知ってながら見てるだけってのは罪悪感あるから。

 

「う、うん。ありがとう」

 

そして、月村さんは消しゴムを借りてくれた。それにしても、俺能力に頼りすぎだな。気を付けないと。

 

 

 

そして数日後。リリなのでは使い魔がいるし、紫の式といった存在を使えば親ですと通せることに気づき、森をぶらついていた。で、いつまでも能力を使ってるとダメになると思い、歩いて探している。

で、確か使い魔は死んだ動物に作り物の魂を入れて作る物、だったと思う…リリなのの知識はInnocentと多少の用語しか知らないのであっているかどうか分からないが。

と、探していると、開けた場所に出た。どうやら森の中にある廃ビルらしく、その裏手の斜面の上辺りに出てきたようだ。もしかしたら中に何かいるかも、と思い迂回して降りようとしたが、一台の車が廃ビルの近くに近づき、こちらからではあまりわからないが、恐らく入口付近で止まった。そして、その中からクラスメイトの金髪の女の子と…月村さんが運び出された。

 

(アイエエエエ!ツキムラサン!?ツキムラサンナンデ!?)

 

お、落ち着け。ひっひっふー…てラマーズ法じゃねえよ深呼吸しろよ俺。

…落ち着いた。まずあいつらの目的を考えてみよう。…身代金?ペド?人体実験?兎に角急がないと。

が、ここで俺は重要なことに気づく。

 

(…どうやって戦おう)

 

現在、俺が使えるのは境界を操るのとスキマのみ。さすがに初日紙を消したように誘拐犯達の存在を消すのはダメだ。怪奇現象とかで騒ぎになる。

そして、俺は八雲紫の能力を持っているだけで、八雲紫ではない。なので弾幕は作れないからまともな戦闘は出来ないだろう。自分の境界を操り、腕力を高める方法も思いついたが、助け出して説明しても子供の筋力ではありえない、とモルモットにされてしまう可能性もある。いや逃げれるんだけど。それでも騒ぎは起こしたくない。

そんなことを考えていたが、簡単な結論に達した。

 

(金髪の子と月村さんに黙っているように頼む、もしくは境界を操って忘れさせる)

 

これでいいや、うん。

 

 

 

「ほら、早く金を用意しろよ。出ないとアンタらの大事な娘に一生残る傷がつくぞ」

 

…なーに言ってんだろう、この社会の塵は。脳ミソとってファブリーズ入れた洗濯機にぶち込んだ方がいいんじゃないかな?こんなことを平然と考えるくらい、俺は切れていた。金欲しさに子ども巻き込むなよ。消してやろうか。

ちなみに、今現在月村さん達がいる部屋に立っている。勿論境界を操ってみえないようにしている。そして、ここまで来るのに邪魔だったゴミは掃除して縛ってある。

 

「ほら、とっとと300万用意しろよ!ガキ共がどうなってもいいのか、アァ!?」

 

その声に月村さん達は怯えていたわけで。…まあ、さすがに我慢の限界なわけで。

 

「どうも、神出鬼没の少年Sです。ゴミ掃除に来ました」

「は?」

 

状況を理解していないゴミの後ろから、男の急所に目掛けて全力で足を振り上げる。

 

「―!?」

 

男は声にならない悲鳴を上げ、股間を抑えて蹲った。

月村さんが何か言いたそうにこちらをみているが、先に男が先程まで持っていた携帯を持ち上げ、電話相手に話しかける。

 

「もしもし。お電話の途中失礼しました」

『ちょっと!貴方誰!すずかは!?すずかは無事なの!?』

「ええ、今の所は大丈夫です。なので早めに来てください。そして俺はクr」

『―!恭也くん!お願いです!急いでください!』

「へ?あの―」

 

続きの言葉は出なかった。この部屋の入口に面を着けた修羅がいたからである。…なんでこんなことになってるんだ?

もしかして、さっきの言葉、今は大丈夫でも早くしないとどうなるかわからないぞって受け取られたのか?…アカン。

 

 

「貴様は誘拐犯の一員か?それにしては随分幼いが…」

 

やばいやばいやばい!あの人怖すぎるって!兎に角逃げ…

 

「……」

 

首元に小太刀を突き付けられた。ああ、2度目の人生ここで終わるんだなぁ。グッバイリリなの。

 

「ま、待って恭也さん!八雲くん…その男の子、私の友達なの!」

「…は?」

 

……女神がいた。

 

 

 

「本っ当にごめんなさい!私が早とちりしたせいで…」

「あー、いいんですよ。俺身元不明者で、しかも伝え方が手短すぎましたし…むしろ、そっちの判断の方が正しかったです」

「ほら、恭也。ちゃんと反省してる?」

「は、反省してます、母さん」

「だ、大丈夫、八雲くん?痛くない?」

 

あの後、女神もとい月村さんの家に関係者が集まっていた。金髪の子はアリサ・バニングスと言い、大企業の社長の一人娘であり、月村さんもかなりの金持ちらしい。そして、俺を襲ってきたのは高町恭也という人であり、月村さんの友達の高町なのはさんの兄にして月村さんのお姉さんの忍さんの彼氏らしい。

そして、俺は月村さんの父親に謝られ続け、高町恭也さんは(明らかに見た目若すぎる)お母さんに叱られていた。

なお、俺が突然姿を表した現象については黙っててほしいと、あの後こっそりバニングスさんと月村さんに頼んだ。思いの外すぐに頷いてくれたのだが、なら俺のあの葛藤はなんだったのだろう。

 

「蒼くんも、うちの恭也がごめんね。怖かったでしょう?」

「あー、確かに急に刀を突きつけられたのはびっくりしましたけど…もう大丈夫ですよ」

「にしてもすずか、あんた他に友達いたんならどうして紹介してくれなかったのよ」

「それは…その…話そうとは思ってたんだけど、機会がなかったというか…」

「にゃはは…アリサちゃん、そのへんで…えと、八雲、良かったら、友達にならない?」

「ああ、いいですよ。………うん?」

 

なんか唐突すぎませんかい?

 

 

 

あの後その場の勢いに流され、皆のことを名前で呼ぶことになった。まあそれは良かったのだが、やはり親について聞かれたのでまた能力を使って誤魔化しておいた。

そして、夕方になっていたのでそれぞれ帰路に着くことになった。どうやら、俺の家はそこまで月…すずかの家と離れてないらしい。これからスキマじゃなくてバス通学になるのかな…

心配してくれたのか、家まで高町家の皆さんが送り届けてくれた。遠慮するわけにもいかず、かといって途中でスキマで消えたらさすがに怪しまれるのでやめておいた。そして、玄関の鍵を開けて家の中に入ると

 

「ニャー…」

 

…なんか倒れてる弱った猫がいた。え、何この子、衰弱してんの?てかどっから入ってきた?

 

「お、おい、大丈夫か?」

「ニャー…」

 

大丈夫じゃないっぽい。よし、境界操って回復させよう。

 

「…ニャー」

「…大丈夫、かな」

 

ていうか、本当にこの猫なんだろ。何処から入ってきた?というか何処かで見たような…まあいいや。飯作ろう。

 

ご飯とサラダにツナ缶入れただけの簡単な物が出来上がりました。取り敢えず猫にもご飯上げようと思う。

 

「ほれ、食べるか?」

「あ、ありがとうございます」

 

うん。どうやら食べてくれるみたいってちょっと待て。

 

「キエエエエアアアアシャベッタアアアア!」

 

猫は一瞬飛び上がり、そしてそっぽを向く。だが、さっき喋ったのは見逃さんぞ。

 

「なあ、喋ったよな?」

「ニャ、ニャー…」

 

あくまでシラを切るつもりか。なら仕方ない。現在の姿と別の姿の境界を操ってやろう。

目論見は成功し、猫の姿から女性の姿に変わっていた。あれ?この人…

 

「あ、あれ?魔法を使っていないのに…」

「で、貴女は誰なんですか?」

 

極めて冷静な口調で話しかけたが、内心驚いてる。だってリニスさんだもん。さっきの猫は動物形態だったのか、なるほど。

 

「え、えーっと…」

「話してくれたらツナ缶あげてもいいですよ」

「元使い魔のリニスです」

 

いや、ツナ缶1個でその変化はどうなんですか?

「使い魔って?」

「魔法により、作られた命を与えられて動く存在です」

「それで、魔法ってのは?」

「え?…術式によって、様々な現象を引き起こす物で、使用者の魔力量や適性により練度などが変わります」

「ふむふむ。元ってのは?」

「他の方と契約していたのですが…契約を切られてしまって」

「なるほど。じゃあ俺と契約しますか?」

 

そう言うと、リニスさんはポカーンとしていた。あれ、俺変なこと言ったか?

 

「あの、他に何か聞かないんですか?」

「人のプライバシーは侵害するつもりはないです。それとも、細かいことまで聞かれたいんですか?」

「いえ、それは…」

「まあ兎に角、契約するかしないかです。どうします?」

「…そもそも、貴方は魔法を使えるんですか?」

「使えない」

「…そんな即答でキリッとした顔で言われても……」

「てなわけで、契約してくれるんなら最低限の魔法教えてください」

「…分かりました。契約します」

 

てなわけで、契約を結ぶことに。ついでに式の術もかけておいた。

 

「あれ?何か変な感覚が…」

「ああ、式神の術かけておきました」

「え、何ですかそれ」

 

今度はこちらが説明することになった。取り敢えず、俺が知っている契約手段で、魔法での契約と似たような形で、魔力等ではなく上から術を被せるだけで、悪影響はない、と伝えておいた。

 

「まあ、悪影響がないならいいのですが…」

「…取り敢えず、契約したんだから敬語とかそういうのやめにしないか?」

「ああ、ごめんなさい。これは私の癖と言いますか、どうしても敬語になってしまうので」

「あ、そっか。まあ、それは置いといて。明日買い出しに出かけよう。服とか必要だろ?」

「いえ、そこまでしていただくわけには…それにしても、親御さんはどちらに?」

「ああ、いないよ。物心ついた時から今まで一人」

 

嘘は言ってないぞ。こっちの世界で気がついたら一人だったから。

 

「ご、ごめんなさい!私…」

「ああ、いいって、気にしてないから」

 

と、笑いながら答えておいた。お金は十分にあるので、その辺りは気にしないよう伝えておいた。

 

「で、こっちの世界には魔法とかそういったのがないから、親か姉になってもらうんだけど…大丈夫?」

「ああ、そのくらいなら」

「よし。じゃあ明日買い物に行くとして…あ、あと友達と家族にも紹介しないといけないから、忙しくなると思うけど…」

「分かりました。…そろそろ、ご飯にしませんか?」

 

時計を見ると、8時になっていた。なるほど、なんか腹へったと思ってたらそんなに遅かったのか。

 

「そうだな。じゃあ食べるか」

 

 

…その後、リニスはツナ缶をすぐに開けて食べていた。




能力をこれでもかと使う主人公。便利だからしょうがないね。ちなみに使い方をまだよく分かってないのでわざわざ姿を現して蹴りました。まあ怒ってて冷静でなかったのもあります。そしてリニスさん登場。この辺で一期の結末がいたい分かった人いると思う。
ちなみに、今作の月村家には吸血鬼設定ないです。普通の一般人です。なのでとらハ要素はないです。せいぜい恭也あたりの戦闘力が高いくらいです。

誤字脱字などあれば教えてくれるとありがたいです。
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