クロメ「うぇ、ウェイブ…」
タツミ「恋人といる時の雪って特別な気分に浸れていいよな…」
マイン「も~…!タツミったら…!」
アン「恋人といる時の雪って特別な気分に浸れて私は好きね」(両腕にラバックとシュラを捕まえてる)
ラバック「俺は違う!!!!!!!!!!!」
シュラ「俺を巻き込むんじゃねぇ!!!!!!」
アカメは教会で一人待っていた。
ウェイブにクロメへの伝言を託し、クロメがこの場所に来てくれることを理解して待っていたのである。
静かな夜の廃教会でふと息を吐いて、目を閉じる。
ここで説得が出来なければ最愛の妹と殺しあうことになる。
その覚悟を彼女は固めていた。・・・いや、固めていたというのはおかしいかもしれない。元々、その気持ちは固めていたのだ。
だが、もしも・・・実際に殺しあうまで戦ってしまったとき、本当に殺せるかどうか・・・
「・・・実際は分からない、か」
誰に聞かせるまでもなく呟いた。
ふと、気配を感じる。
協会の外に複数・・・殺気の類かと探ろうとした矢先に「おーい!」と聞きなれた声が聞こえた。
もしもクロメがやってきたときに帝国の増援が来た場合、レオーネが足止めするために監視していたはずだ。
そのレオーネの声が聞こえたため、アカメも少し警戒して入口のほうへと振り返った。
「レオーネ・・・それに、タ・・・タツミにラバ!?」
「ちょっとばっかしギャラリーが増えたからさ」
「久しぶりね」
クロメ、ウェイブ、シュラを引き連れて現れたのはアン料理長である。
彼の姿を見てアカメは目を見開いて驚いた。ウェイブはまだしも、暗殺対象であるワイルドハントのリーダーに宮殿厨房の料理長が現れたのだから無理はない
「・・・・・・アニエル料理長」
「アンって呼べっつってんでしょ」
オネェの地声が教会に響いた。
~それからどしたの~
「とりあえずほら、二人分の特製弁当よ。クロメちゃんは薬物をなるだけ抜くような弁当にしたから食べなさい」
「料理長、そんな料理まで・・・クロメのために・・・」
「私はそんなの・・・」
クロメは弁当を突き返そうとするが、アンはちらりとウェイブへと視線を向ける。
「食べないとウェイブちゃんをこの場で引ん剝くわよ」
「食べる・・・!!」
クロメにとっては最高の脅迫になったらしい。
大人しくアン特製の弁当を食べ始めた。
・・・そんなこんなで、一同はなぜかピクニックのようにレジャーシートを敷いて弁当を食べることになった。
もちろん、シュラはアン料理長の隣に強制的に座っているため逃げようがないことを記しておこう。
「噂の料理長・・・確かに強そうだけど、なんでこんなことになったんだか」
「それはアンさんに聞かないと・・・」
「だよな。タツミも俺もそこんところ聞いてませんし」
そう言いながらも弁当をしっかりと食べるレオーネたちに対し、ウェイブは箸もあまり動いてなかった。
それはそうだろう。これからアカメとクロメの二人が戦うことになる。
・・・どちらかが死ぬまで、だ。
「あの、いったいどうするつもりなんですか?」
「そりゃあ、女同士で決着つけさせるわよ。アンタもタツミたちも邪魔しないようにね」
「でもっ、それだと・・・クロメが死んだら」
「は?殺しあいさせるわけないでしょ」
アンの言葉に一同はアンへと視線を向ける。
「言っておくけど、ウェイブちゃんもクロメちゃんもうちの厨房に入ったからにはうちの新人よ。イキのいい新人を逃がすわけないでしょう?」
その言葉を向けてから、アンはレオーネとアカメにも視線を向ける。
「・・・ってことだから。あたしから提案があるのよ~」
「提案だぁ?どうするつもりなんだよ」
レオーネの言葉に「あらやだこわ~い!」とわざとらしくシュラに抱き着こうとするアン(しかしシュラはすぐさま避けたのでずっこけたが)
アンの出した提案とは・・・
「素の実力でアカメちゃんとクロメちゃんに殴り合いで解決してもらうわ。気絶するか白旗をあげたほうが負け。殺しは無しで頼むわよ。むしろ殺しあいになりそうならアタシも止めに入るし・・・ウェイブちゃんも止めるでしょうから」
その提案にナイトレイドのメンバーは少し黙っていた。
殺しあいにならないなら、それはそれでよい。
彼らも好んで姉妹に殺しあってほしくはないのだ。どうあがいても無理なら、どちらかが死ぬまで決着をつける方法をも受け入れることができているという話なのだから・・・
ただ、ウェイブは「料理長!ありがとうございます!」と嬉しそうに喜んだ。
彼はどうあっても、殺しあうようなことになってほしくないからである。
「んで、勝敗はどうすんだよ」
シュラに問われ、アンがさらに続けた。
「アカメちゃんが勝った場合はクロメちゃんはアカメちゃんの提示する湯治場に行くこと。ウェイブちゃんは付き添いで治るまで世話しなさい」
「そんなっ、私はみんなみたいに・・・」
「恋人同士でしっぽり温泉旅行をプレゼントするんだから黙っていきなさい!ほんとに二人ともにぶちんなんだから!」
「「!」」
その言葉にウェイブとクロメが顔を見合わせた。
「それじゃあ、ナイトレイドのアカメが負けたときはどうするんだよ」
「うちの厨房にスカウトしたいわ」
その言葉に、一瞬で場が静まった。
「・・・・・・お前、それマジで言ってんのか」
「なによ。うちはいつだって人手不足なの!・・・で、どう?」
その言葉に、タツミとラバックは少し不安そうにアカメへと視線を向ける。
レオーネは・・・親友の決断に従うらしい。
「・・・・・・あぁ、わかった。もしも私が負けたら、料理長の指揮下に入ろう」