早速ですが「#01 短気は損気で運気もない。」の修正点です。
新学年が始まって「1週間」となっていましたが「2週間」の間違いでした。
プロットを読み直して気がつきました。
すみませんでした。
こような感じでまだまだ修正点等が出てくると思いますが、暇な時にでも読んで頂ければ幸いですm(__)m
わたしの通う高校は1学期の始業式のホームルームに「委員会申込用紙」なる物が配られる。
1週間以内に自分の所属したい委員会を記入し提出するシステムだ。
早い話が入りたい委員会を記入すればその委員の一員になれるのだ。
定員があまりにも多過ぎない限り、自分の希望する委員会に入れる。
しかし、その方法は定員が足りない委員会が発生する可能性もあるわけで……。
――――つまりはそう言う事らしい。
「いや~、朝の職員会議で図書委員が2名足りないって話になってな。 先生が自分のクラスから人員補充するように提案したんだ。2年四組が1番、委員会も部活もしていない人が多いからな」
ちょっと待ちなさい。なぜ勝手に決めるの?
全校生徒にもう一度図書委員をやりたい人を呼び掛けるとか、やり方は他にもあるでしょ。
「皆が公平になるように朝から考えてな、そこで思い付いたのが道具被り物ゲームだ!」
ゲーム? 今、ゲームって言った?
そのゲームでわたしは見事に「赤いハンカチ」が隣の楠木と被ったから図書委員に選ばれたと……?
楠木と一緒なんてどんな罰ゲームよ!?
コイツとは2週間たった今も挨拶ぐらいしか言葉を交わさない仲。
知り合い以上、クラスメイト未満。
『隣のクラスメイト』ではなく、『隣の男子』。
それがわたしがこの2週間で楠木に押した烙印。
それなのに「挨拶以上の関わり」がありそうな委員会活動をコイツと一緒になんてやりたくもない。
「ちょっとせんせー! それって拒否権発動できないんスか~?」
楠木も不満があるようで新井に質問を投げる。
コイツとしても委員会なんてやりたくないのだろう。
……そーよ! 素直に従う必要はないのよ。
わたし達が断ればこの話は無かった事に―――
「楠木、残念だったな。 これはもう決定事項だ! 職員会議で先生もう言ったもん。 2年四組から出すって言ったもん!」
「うぎゃーーー! マジかよ~!!」
楠木は両手を頭に抱えながら大声で叫ぶ。
わたしは頭を抱えた。
そんなどや顔で言わないでよ!
なんて横暴なのよ。
「 それじゃあ、楠木、青柳、頑張れよ! お前らはこのまま図書室に向かってくれよ~。 て、事で皆解散!」
※※※※※※
……これは夢かしら?
わたし、青柳 皐月は隣の男子、楠木 京弥が嫌いだ。
嫌いな理由は至極簡単。
彼が五月蝿いからだ。
授業中はまぁ静かな方だが、それ意外では兎に角騒ぎまくる。
野球が好きなのはまぁ許すとしても、同じ会話で盛り上がり、バカみたいな内容を大声で話す。
身ぶり手振りとジェスチャーを交え、アニメやゲームの話もしている。
本当に子供だと思う。
中学の頃からわたしはそういう男子を苦手としてきたが、もうわたし達は高校生2年生。
大人の一歩手前まで来ている。
それなのにいつまでたっても子供な楠木を見るとイライラとしてくる。
そんな嫌いなアイツと図書委員……?
頭の中がぐちゃぐちゃとしているわたしの机がトントンと叩かれる。
ふと、横を見ると
「青柳~、俺達災難だよなー! ま、何はともあれよろしくな!」
「ええ、そうね」
無駄に大声で話す楠木から目を放し、適当な返事を返した。
災難なのはアンタと一緒だからよ。
「よっしゃ! 青柳、図書室行こーぜ! 」
「ごめん。 先に行っててくれる?」
わたしは即答した。
誰が肩を並べて歩くもんですか。
「そっか! また後でな!」
楠木はそのまま「ひーかーりを~追い越ーして~―――――」と、訳の分からない歌を歌いながら走って教室を後にした。
………………。
「はあぁぁぁぁぁ~……」
おそらく、わたしの人生の中でも最大のため息を吐いた。
わたしは小、中、高、と図書委員になったことはないが、十中八九放課後に図書室で受付業を行うのだろう。
確か1年生の2学期に授業の調べ物で何度か図書室を利用した時に受付には2名座っていた記憶がある。
万が一あの男と一緒に受付をする羽目になったとしたらどうだ?
きっと楠木はわたしを話し相手のターゲットととし、アイツの話を聞かなくてはならない。
そんなのわたしではそれに耐えられない。
奈落の底へと堕ちる程の絶望感がわたしを襲う。
こんな感情生まれて初めてだ。
どーしよ? 本当に行きたくない。
「…皐月」
足が床から離れないわたしは名前を呼ばれドキリとした。
振り返るとそこにはみなぎが居た。
何故かみなぎは指をもじもじとしている。
「そ、そんなに図書委員やりたくないの?」
「え? ……まぁね。 放課後時間潰れちゃうし」
嘘は言ってないが真実は半分隠した。
「ふ~ん……。 そっか、そっか」
普段は「天真爛漫」と言う言葉が合うのに、もじもじとしている事に加えボソボソと喋るみなぎ……。
え? 本当にどうしたの?
「なに? どーしたの?」
わたしはたまらず思った事を口に出した。
「あの…さ、皐月が嫌なら、私が図書委員変わってあげようかな? ……なんて思ってみたり」
「え!? 本当に!?」
わたしは身を乗り出し、自分らしくない声を上げてしまった。
しかし、この申し出はそれほどまでにありがたい。
「本当に変わってくれるの? みなぎ貴女、図書委員やりたかったの?」
「え~と……最近、読書始めたし、その、皐月が嫌がってるんだから変わってあげようかな~とね。あ! ホントそれだけ。 ぜ、全然他意はないからね?」
顔を赤くしながらみなぎはそう言った。
――――そっか。この子は優しいからわたしの代わりを勤めようとしたのか……。
それなのにわたしはみなぎに丸投げしようと……。
よくよく考えてみればみなぎが代わり図書委員になるという事は楠木の話し相手をみなぎに押し付ける、という事だ。
もし、あの男とみなぎが誰もいない図書室に2人っきりになったとする。
そしてわたしの可愛い親友に色目を使い、あまつさえちょっかいを出してきたとする。
わたしに変な事をしてきたらアイツの顔面に右ストレートをぶち込むところだが、か弱いみなぎでは……。
ダメだ。それだけはダメだ。
わたしがあのエロ男子からみなぎを守らないと……!
「ありがと、みなぎ。 でも、わたしやるよ、図書委員」
「え? で、でも無理にする必要ないよ? 私が変わってあげるよ?」
この子は本当に優しいわね。
わたしはぽんぽんとみなぎの頭を撫でた。
「いえ、その気持ちだけでも嬉しいわ」
「そ、そお? …な、なら仕方ないね……」
残念そうにみなぎは言った。
きっとわたしが嫌々やるのを一緒に悔いているのだ。
本当にいい友人を持ったと再認識した。
「それにみなぎ、アナタはバイトがあるでしょ?」
「う、うん……。 そ、そうだね」
みなぎは今年に入って(1年生の冬休み明け)からバイトを始めている。
最近遊ぶ度に可愛い服を身に纏っているし、化粧やブロンドの髪にも一段と磨きが掛かっている。
まぁこれだけの美貌を維持するのにはそれなりの苦労がいるのだろう。
わたしは鞄を持ち、立ち上がる。
「じゃあ、そろそろ行くわね。 みなぎ、また明日」
心優しい親友へ挨拶をする。
「う、うん。 頑張ってね」
終始もじもじしているみなぎだった。
※※※※※※
わたしが向かうのは図書室。
これからどんな事が待っているか分からない。
でも親友に心配は掛けたくないし、それ以上にあの男に負けたくない。
ここでわたしが逃げるとあの男に屈する事となる。
それだけは嫌だ。
アイツと一緒に委員活動なんて嫌だが楠木に屈するなんてわたし自身許さない。
早い話が八方塞がり、四面楚歌。
さぁ皐月、退路は無くなったわよ。
「やってやろうじゃないの」
誰に言う訳でもなくそう呟いた。
今回のお話しは長くなりそうだったのでここで一旦区切りました。
次話は今週中には投稿しようと思います。
毎度の駄文を読んで頂き本当にありがとうございます。
このような粗末な話をお気に入りに登録して下さった方も本当にありがとうございますm(__)m
ではでは~。