仕事多忙で3ヶ月近くの、久しぶりの投稿となりますm(__)m
このような感じで時たま遅い更新になるとは思いますが最後まで書いていこうと思います
楠木 京弥。(くすのき きょうや)
少し童顔が入っているが、決してイケメンではない。
野球部でもないのにプロ野球の某球団のファン。
声が大きいのがウザいし、いつも子供みたいな話題で盛り上がってるのが幼稚と思う。
たまにイヤらしい話しも平気で教室内で言っているので正直気持ち悪い。
あ、後は大変不本意ながらわたしと同じ図書委員所属。
以上、わたしが知ってる楠木の情報。
正直楠木の事はあまり詳しく知らない。
………まぁ、別に知りたくもないからいいけど。
クラス内では挨拶程度しか言葉を交わさないし、図書委員の仕事の時でも10分以上の会話をしない。
アイツもわたしの様な大人しい女子には多分興味がないのだろう。
わたしは楠木が嫌い。
楠木もわたしに興味がない。
実にwinwinな関係。
それが何故だ? 何故こうなった?
世界がおかしくなったのだろうか?
――――今、わたしは楠木とショッピングモールを歩いている。
※※※※※※
遡ること1日前。
ゴールデンウィークも終わり、中間テストも何とか終わった5月終盤の金曜日。
お昼休みにみなぎと昼食を取っている時だった。
「返ってきたテスト、どうだった?」
わたしは玉子焼きを飲み込み、みなぎに質問をしてみた。
「あははは……。 全然ダメ…。 皐月、さっき返ってきた数学何点だった?」
わたしはみなぎと顔を近づけて、ヒソヒソと話す。
「……72点。 最悪よ……。 みなぎは?」
「皐月は良い方だよ。 私なんて64点。 本当にマズいよ」
「「はぁ~~……」」
お互い、うなだれながらため息を吐いた。
自慢だがわたしは中学の頃から勉強はそこそこ出来るほうだ。
中学生の頃には学年3位になった事があるし、高校1年の時だって学年順位20位前後を常にキープしていた。
みなぎだってわたしと同じくらいの学力だ。
しかし2年生になって、初めのテストでわたしのプライドは打ち砕かれた。
急にテストが難しくなってきたのだ。
まだ基本5教科全てが返ってきてないが、得意科目の社会こそ89点となかなかのスタートを切ったのだが不得意科目の理科が75点。そして先程の数学……。
国語と英語が何点かまだ分からないがおそらく理科と数学の痛手をカバー出来ない。
今回は順位を大きく落とすこととなるだろう。
「楠木~! お前どうだった~?」
クラスメイトの男子のそんな声が聞こえた。
「あ~? 最悪だよ! 山勘大ハズレだよ!」
楠木はオーバーアクションを取りながらそう言っている。
ふふ。 どうせアンタみたいな男子は赤点ぎりぎりなんでしょ?
「社会37点だぜ!? これヤベーよ!」
37点? 何それ? 今回50点満点テストだったかしら? そんな恥ずかしい点数よく大声で言えるわね?
あら? 今日のお母さんのお弁当、とっても美味しいわ。
「……皐月? 何ニヤニヤしてるの?」
「俺今回、7位無理だわ~!」
わたしが鼻唄混じりでお弁当をつついていると楠木からバカみたいなセリフがまた出てきた。
は?(笑)
アンタそんな学力で7位狙っていたの? 今のギャグはなかなか面白いわよ。
「くっそー! 2年になって難し過ぎだろ! 1年の頃はコンスタントに7位だったのにな~……」
――――世界が止まった。
「皐月、はし落としたよ?」
「数学と理科は100点だったんだけどな! やっぱ社会が足引っ張ったなー」
は? え? 今何て言った? 100点?
……あれ? ひゃくてんって何点だっけ?
「ねえ、皐月? 酷い汗よ!? ちょっと大丈夫?」
「楠木、お前ほど学年順位が毎回変わるヤツも珍しいよな~」
「そーそー! 楠木って社会の山勘が当たるかどーかが全てだもんな」
「去年の2月期だっけ? 伝説の405(よんまるご)事件」
「あー! それ、知ってる。 確か社会が5点で他が100点とか言う神業だったやつだろ?」
「お前見た目アホなのに実は勉強出来るとか意外性にも程があるよな」
「俺は常に7位を目指してるからな! 背番号7! カッコいい!!」
男子達が盛り上がっているがわたしの頭は混乱している。
楠木って頭良かったの!?
今、返却されたテストの合計点は
わたし = 89 + 75 + 72 = 236点
楠木 = 37 + 100 + 100 = 237点
……ありえない。
現段階ではあるがわたしはヤツに負けている。
いや、……まだだ。 まだ2科目残っている。
たかが1点差。
ここから挽回出来る可能性も……!
「英語と国語は90点は固いから今回は……60位くらいかな~? 63位だったら嬉しいな! 背番号63は出世番号だし!」
…………………………。
「皐月!? ねえホントに大丈夫!? 顔色悪いよ?」
「え、ええ。大丈夫、大丈夫よ。 激しい幻聴と目眩がしただけだから」
「………それ大丈夫なの?」
※※※※※※
「きりーつ、礼」
「「失礼しまーす」」
放課後のホームルームが終わった。
金曜日の、おまけにテスト明けの初めての週末。
クラスメイト皆のテンションがいつもの金曜日以上に高いような気がする。
そこかしこから「これからどうする?」だの「土日に遊ぼう」だの話しをている。
「よっしゃーーー! 終わったぞーー! な~~にしよっかな~~~?」
うっさいわね。アンタは黙ってなさいよ。
隣の席の男子がいつもより五月蝿いのでわたしはたまらず席を離れてみなぎの近くへ行く。。
まぁ、楠木が静かだろうがアイツと隣の席ってだけで嫌なのだが。
「みなぎ、これからどこか寄っていかない?」
かく言うわたしも解放されたこの気分に載って甘い物でも食べたい気分。
「あ! ごめん皐月! 今日これからバイト入ってるんだ」
「そっか…。 なら明日は?」
「え~っと……明日は…ちょっと無理…かな? あははは……」
??? 煮え切らない返事をするみなぎ。
明日は土曜日。わたしが知る限りみなぎは土日、祝日にはバイトを入れないはずだが………。
「明日はどーするんだろ………」
ボソボソとみなぎは一人言を言っているし…。
………ん? 土曜日?
そう言えばここ最近、みなぎを遊びに誘っても土曜日は断られる確率の方が高いような気がする………。
………まさか…………男!?
「ううんっ!」
わたしは一度咳払いをし、気持ちを落ち着かせる。
「み、みなぎさ、その、最近土曜日に用事あることが多くない?」
「え!? そそそそ、そんな事ないよ?」
完全に目が泳いでいる。
「………わたしの気のせいかしら?」
「そーだよ! 皐月さんの気のせいだよ?」
怪しい………。 「皐月さん」なんて言葉、みなぎは使わない。
これは本当にもしかすると………。
わたしが更なる追及をしようと口を開いた瞬間、
「明日はちょっと買い物行こ~っと! な~に買おっかな~~!!!」
わたしの後方から楠木のやかましい声が聞こえてきた。
もう! アンタは本当に黙ってなさいよ!
そして早く帰りなさい!
こっちは今、重要な話をしているところなのよ。
「あ! そうだ。ごめんね、皐月! 明日は家族と買い物行くから無理なんだ~」
楠木の声に気を取られていたわたしは不意を付かれた。
「え? みなぎ――――」
「私、バイト行かなきゃ! 皐月、日曜日! 日曜日遊ぼうね! LINEするね~」
「みなぎ! あ、待ちなさい!」
みなぎは鞄を持つや、逃げるように立ち去って行った。
ポツンと取り残されるわたし。
その後ろで「神ってる! 神ってる!」と騒ぐ男子達の中心をわたしは睨み付けた。
楠木~!!!
アンタのせいでみなぎが逃げたじゃない!
何でアンタは毎度毎度わたしをイライラさせるのよ。
なに? アナタ、わざとやっているの?
………ダメよ皐月。 落ち着きなさい。 アイツは子供だから、大人なわたしは寛大な心で許すのよ。
楠木は子供………楠木は子供………。
わたしの最近の楠木イライラ対策を心の中で唱えて怒りを静める。
そーよ。 あのバカなんてどうでもいいのよ。
今はみなぎよ。
完全に怪しい。
みなぎは基本的に嘘が下手だ。
「明日は家族と買い物」
恐らく嘘だろう。
真相は分からない。
けど、最近更にみなぎは可愛くなった事や、土曜日に用事がある事が多い等。
彼氏ができた、という事であれば辻褄が合う。
みなぎは学年でも5本の指に入る人気女子だ。
告白し、降られた男子は多い。
もし仮にみなぎに彼氏が居たとしたらそれはきっと素敵な男性なのだろ。
そうでなきゃ、あの「徳山 みなぎ」と釣り合わない。
「彼氏か………」
ポツリと呟く。
わたしはどういった男性が好きなのだろうか?
わたしだって女子高生。
男と付き合ってデートしてみたい、と思う事だってある。
でも想像が付かない。
わたしの隣にどういう男性が居たらいいのだろう?
静かな男性?
リーダーシップがある男性?
母性本能をくすぐる男性?
どれがわたしにぴったりな男性なのだろうか?
自分の理想がさっぱり分からない。
好きなタイプは?
と、質問されても返答に詰まる。
わたしは将来、どういう人と付き合うのだろうか………
―――って何を1人、教室で考えているのかしら。
わたしは思わずクスリと笑う。
自分の席へ戻り鞄を持つと、そのまま教室を出た。
廊下に出ても、2年四組の教室からはヤツの声が聞こえる。
―――まぁ、ただ一つ分かるのは。
子供で、エロくて、騒がしい男子だけは絶対にあり得ない。
早い話がわたし、青柳 皐月は楠木 京弥が嫌いなのだ。
土日はアイツと関わらないから嬉しい。
土曜日は何も予定がないけど、日曜日はみなぎから色々と事情聴取しなければならない。
楽しい日曜日になりそうだ。
まさか、次の日、嫌いな男と出歩くなんて夢にも思わずわたしはそんな事を思っていた。
毎度毎度、こんな駄文を読んでいただき、本当にありがとうございます。
今回のデート(仮)回は4部構成を予定しています。
次は頑張って8月中には投稿しようと思います。
ではではm(__)m