真剣でCrazyな兄弟に恋しなさい!S   作:銃剣

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GW入って急いで書きました


MISSION 13 ~日常と賭け~ Capture snatching【盗人から物を取り戻せ】

太一side

 

 

改装した家から川神学園に皆と登校していると

 

 

「俺はシンロン。愛も情も許さない…いざ勝負、川神百代!」

 

 

ドスゥゥン!

 

 

「うぐわぁ!お前に勝ち、梁山泊に入ろうとしたものをー!」

 

 

モモ先輩への挑戦者が現れては星となるという、いつもの通りの事

さらにいつも通り大和に絡むつき大和の頭をヨシヨシと撫でている

 

 

「あの接触が羨ましいぜ畜生!松風、言ってやれ!」

 

 

「年上って響きはいいけど、早く年取っちまうんだぜ?」

 

 

由紀江、それを言っちゃ不味い

 

 

「決ーめた。今夜は島津寮の201号室に泊まうっと」

 

 

「ええええ!?私の部屋ですかっ?」

 

 

「寝技の乱取りで、上下関係を再確認させてやろうな」

 

 

涙目の由紀江、そして迫るモモ先輩

 

 

「あーあ、言い過ぎたんだねこれは」

 

 

「確かにな」

 

 

モロに賛同し、いつも通りな感じで登校していると

 

 

「リンリンリリン、リリーン♪」

 

 

風をまとって、文学少女こと清楚が現れた。

 

 

「おお見ろモロ!葉桜先輩だぞ清楚だなぁ!」

 

 

「ホントだ…見てよ、自転車から降りる仕草も絵になるねぇ」

 

 

ガクトとモロが色めきだっていた

 

 

「太一、モモちゃん、こんにちはー!」

 

 

「よ、清楚」

 

 

「清楚ちゃんこんにちは!おっぱい揉んでいいかな」

 

 

「ええっ!?」

 

 

いきなりのセクハラ発言する

清楚も顔を赤くする

 

 

「いつの間に仲良くなったんだ」

 

 

「ワタシ美少女ニメガナイ、スグニ教室イッテ、口説イタ」

 

 

「オーイエス…」

 

 

「発言違うぞ大和。oh yes……だ」

 

 

「o、oh イエス?」

 

 

「NO.……oh yes」

 

 

「oh yes」

 

 

「Goodだ」

 

 

…なんで兄貴は大和に英語の発音教えてるんだ

それは確かに俺も発音良く言ってるけど

 

 

「葉桜さんを紹介してくれよモモ先輩!太一!!ハァハァ!」

 

 

「えー?」

 

 

「なんでだよ?」

 

 

正直、この発情Monkeyに清楚の事紹介したくない

モモ先輩もそんな返事をしてると

 

 

「紹・介・し・て・く・れ・よ!!!」

 

 

「わ、分かった分かった。血の涙を流すな!!」

 

 

「一旦涙拭け」

 

 

今のガクトの顔は本気で悪魔も泣き出す程の迫力がある

俺も少し引いたぞ

 

 

「楽しそうなお友達だね、モモちゃん。太一」

 

 

清楚は、柔和に微笑んだ

 

 

「島津岳人です。ベンチプレスで190あげます。俺様と結婚を前提にお付き合いしてください。」

 

 

「あはは、お互いわかり合ってからね、島津君」

 

 

ガクトの告白を軽くあしらう清楚

 

 

「フフフ。キモイと断られなかっただけ善戦しただろう」

 

 

「いいんかいそれで…」

 

 

「大和。頭の悪いMonkeyに何言っても無駄だ」

 

 

こう言う時は何も言わないほうがいい

面倒になるのはごめんだ

 

 

「清楚は自転車通学なんだな」

 

 

「うん。気持ちいいんだよね、風を感じて。九鬼財閥に開発してもらった電動自転車でね、坂道を苦もなくすいすい進むんだ。だから名前は、スイスイ号って言うの」

 

 

スイスイ号って…まぁ清楚からすれば良いな

Simple is bestだ

 

 

「皆さん、よろしくお願いします」

 

 

清楚の自転車―――スイスイ号が喋りだす

 

 

「おおお喋ったぞ!これも腹話術か?」

 

 

「こちらは機械ですね、松風は九十九神ですが」

 

 

「メイドイン九鬼なら喋っても不思議じゃないわ!」

 

 

「人工知能はクッキーで実証済みだからな…」

 

 

皆が納得している様子

俺も兄貴もだが

 

 

「はい。クッキーさんは、私の先輩にあたります」

 

 

「この自転車もしかしてトランスフォームするのかな」

 

 

「師岡様。残念ながら、そのような機能はありません。私は、ただの自転車ですので」

 

 

「ただの自転車は普通しゃべらないと思うケド…」

 

 

「家にもしゃべる剣が居るが」

 

 

「あれは別だよ!?」

 

 

アグニ&ルドラは喋る剣としては同じだと思うけど

九鬼の技術力で作れるんじゃ

 

 

「いやぁそれにしても、すっげぇ自転車だな。なぁ、俺が乗ってみていいか?風になろうぜ」

 

 

「すみません。拒否いたします。私に乗れるのは主のみ」

 

 

「おお、忠誠心がある」

 

 

「もしくは美少女の方なら歓迎します」

 

 

「ただのスケベだった…」

 

 

少しでも感心した俺が馬鹿だった

 

 

「場をなごませる、小粋なジョークというやつですよ」

 

 

「じゃあ俺が乗ってもいいんだな?」

 

 

「断固、拒否します!」

 

 

「いーじゃん、いくぞ!」

 

 

「きたねぇケツを乗っけるんじゃねぇ!(ビキッ)」

 

 

「うわぁぁぁ、大和、太一…こいつ怖いぞぅ!!」

 

 

「無理に乗ろうとするからでしょ…それにしても」

 

 

「ジョークですよ、ジョーク」

 

 

「いやジョークじゃねぇだろ」

 

 

今の声はマジだったろ

なんでクッキーといいコイツといいキレやすいんだよ

 

 

「なんで九鬼が作る人工知能はすぐキレるんだ…」

 

 

「まさしくクッキーの後輩って感じするよね」

 

 

「すいません、私を守る為にこういう威嚇機能がついているようなんです」

 

 

「行きましょう清楚。余裕をもった登校を」

 

 

「はーい。それでは皆さん、また学校で」

 

 

清楚は颯爽と自転車にまたがり、登校していった

俺達も向かおうとした時

 

 

「太一!おはよう!」

 

 

「ごく、今日も快晴で川神水が美味い…と…」

 

 

トコトコやってきた義経と弁慶

弁慶は相変わらず朝から川神水を飲んでいた

そして与一は、遥か後ろで歩いていた

 

 

「義経達と一緒に歩くのが、嫌なんだそうだ」

 

 

「嫌というか、照れてるみたい。子供だよね」

 

 

「可愛い女の子と歩くの拒むなんて、アホのする事だぜ。同姓のやっかみ視線が実に心地いいんですけどねぇ」

 

 

「一緒に歩くだけで優越感とか、小さいぞガクト」

 

 

「どうだぜ。男はもう少しBigに生きねーとな」

 

 

「ふふふっ。モテない男にとっちゃ、義理チョコの1と0かで違う訳。そういう意味では感謝してるぜモモ先輩」

 

 

義理チョコねぇ…まぁ俺と兄貴の場合

チョコで苦労したな

 

 

「あれ、太一。何かチョコの事で苦い顔してるけど」

 

 

「…皆に言ってなかったが、バレンタインの時は女子からの本命が数十個も来てるんだよ。食うのも大変で」

 

 

「そういや、時にチョコと同時にラブレターも貰ったこともあったな」

 

 

「チクショオオオオオオオオオオッ!!やっぱ顔なのか!?顔なのかァァ!!?」

 

 

ガクトが涙を流しながら迫ってくるが、正直鬱陶しい

チョコに関しては食べきれなかったからファミリー全員で食べたけどな

 

 

「おい狂助。チョコは良いとしてラブレターなんて聞いてないぞ」

 

 

「オイオイ百代。もしかして嫉妬か?」

 

 

モモ先輩が兄貴に殴りかかろうとしていた

朝からそういうのは勘弁して欲しいと思った瞬間

 

 

「いっただきぃぃぃぃ!!!!!」

 

 

義経の鞄をバイクに乗った男が奪い去った

瞬時に由紀江も斬撃を繰り出すが、機体が刃を弾く

 

 

「!。手加減したとはいえ、私の斬撃を弾くなんて…」

 

 

バイクは無駄な動作を一切せずに走り去った

大和はナンバーを携帯で撮影していた。俺もこのまま逃がすわけ無いけどな

 

 

「主の持ち物を盗むとは、許せないな」

 

 

弁慶が落ちてる小石を拾い、逃げ去るバイクに投げつける

石は後頭部めがけ飛んでいく。全員命中すると思った、その刹那

 

 

「うぉらあああ!!!」

 

 

ひったくりは飛んできた小石を拳で弾き飛ばした

義経の鞄狙いだけあって普通の奴じゃないと思ったが

 

 

「さて、どうするか「待て太一」ん?」

 

 

急に兄貴が話しかける

 

 

「お前だけ追っても良いが、それじゃダメだ」

 

 

そしてら兄貴が歩き出す

そこには合流した与一が、弓を構えていた

 

 

七大地獄へ(ワールド・)「オイ与一」あぁ?」

 

 

与一が弓を引くのをやめる

そして兄貴は

 

 

「あのひったくり、俺達によこせ」

 

 

 

 

 

 

 

 

狂助side

 

 

「よこせって、あのバイクもう豆粒みたいに小さいぞ」

 

 

大和がそういうと全員頷いていた

 

 

「No Problem.俺達には関係なしだ」

 

 

そう言って俺はポケットからコイン取り出す

すると太一が俺の隣に立つ

 

 

「ルールはひったくりを先に捕まえたら勝ち。スタートはコインが落ちた時だ」

 

 

「OK」

 

 

俺はコインを親指で上に弾く

コインの弾く音と共に宙を舞い、地面に向かって落ちる

そして俺と太一は構え、コインが地面にすれすれになった瞬間

 

 

……キンッ

 

 

俺達は動き出した

太一はデビルブリンガーのヘルバウンドを使い加速する

俺はトリックスターになり、ダッシュからのダブルダッシュで追う

驚異的な速度でひったくりとの距離を縮める

 

 

「そろそろFinishだッ!」

 

 

俺はひったくりとの距離が五メートルまで縮まった瞬間

トリプルダッシュで一気に決めに掛かる

 

 

「お先!」

 

 

「What!?」

 

 

加速したのを見計らった太一が俺の肩を掴み

ヘルバウンドでさらに加速した

 

 

「Ha!」

 

 

「ごぁ!?」

 

 

Catch this(喰らえ)!!」

 

 

「うぐはぁあああああ!!」

 

 

太一がデビルバスターでバイクごとひったくりを掴む

そして地面に叩きつける。バイクは粉々に大破した

 

 

「俺の勝ちだな兄貴」

 

 

「しょうがない。今日の所は譲ってやる」

 

 

俺と太一は、こういった勝負は今に始まったことじゃない

中学の時にひったくりやら強盗を先に捕まえた方が飯を奢るという実にシンプルな事をやっていた

そして九鬼の従者達がひったくりを拘束する

 

 

「太一ありがとう。義経はおおいに感激した!」

 

 

「別にいいさ。眠気覚ましに良い運動になった」

 

 

そう言っているが素直に困ってる義経を放って置けないのが太一だ

コイツはこういう所がなぁ

 

 

「まずったな。弓のモーションを敵に見られた…」

 

 

そして中二バカが何かしら言ってるが無視するか

さて…今日のピザはどうするか

 

 

 

 

 

 

 

 

 

太一side

 

 

ひったくりの一件が無事に済んでいつも通りに学校へ向かった

一通りの授業が終わり昼休みに入っていた

 

 

「……Zz」

 

 

「………」 カチカチ

 

 

今は大和と一緒に屋上の貯水槽の上に居た

ここは大和とキャップだけが知っているまどろみの空間である

大和は寝転み、俺は座りながらブルーローズのマガジンを入れたり出したりしている

心地よい風を受けながら長居していると

 

 

「おっ、こんな所で昼寝をしている男のコと拳銃で遊んでる男のコをはっけーん」

 

 

「…ん?」

 

 

俺は急に声のする方へ向く

その声は聞き覚えのある声でもあった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「久しぶりだね太一君」

 

 

「あぁ…こうして話すのはな」

 

 

そう、後ろに居たのは松永燕だった


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