真剣でCrazyな兄弟に恋しなさい!S   作:銃剣

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東西交流戦は二回に分けます


MISSION 06 ~東と西の乱戦~ Confused fighting 【不利な戦いから勝利に導け】

第三者side

 

 

「あぁ~やっと着いた」

 

 

「あっという間の旅立ったな」

 

 

空港から出てくる二人組みの男

 

一人は二の腕辺りに赤い刺繍が入っている紺のコートにズボン、三つのベルトが止められている茶色のブーツ。両太もも辺りにはベルトが巻かれ、コートは袖を捲くっている。中は赤のフード付きパーカーで二つのチャックで真ん中の部分を閉めている。左手首に革のブレスレット、人差し指と薬指にはそれぞれ違う指輪をしている。片手にはコートの刺繍と同じマークが入った大型のアタッシュケースを持っている

 

もう一人は三つの革のベルトで止められた赤のベストにズボン、黒のロングブーツ。こちらも左の太ももにはベルトが巻かれている。中は黒のインナー、両手には革手袋を付けている。脇にはベストと同じ色のコートを持ち、背中には黒のギターケースを背負っている

 

 

「まさか旅の最初に訪れた場所が紛争だったとはな。どう思う兄貴」

 

 

「俺も正直驚いた。でも良いLiveは出来たぜ。太一」

 

 

この二人の正体は戦道兄弟である

川神を離れること3年と数ヶ月。二人は成長し、神の頼み事である魔具の回収が終え、戻ってきた

 

 

「それにしてもこのコート全然暑くないな」

 

 

「そりゃあ九鬼からの特注だぜ?通気性は抜群だ」

 

 

夏の季節にコートという暑い格好で居るが、それは見た目だけであって

着ていても暑くはない

 

 

「それより早く行こうぜ兄貴。先に九鬼に行かねーと」

 

 

今は夕方

徐々に日は沈み、暗くなってくる時間である

しかし、狂助は指を左右に動かし、舌を打つ

 

 

「おいおい太一。これから俺達は楽しいPartyに行くんだぜ」

 

 

「Party?何のだよ」

 

 

「東西交流戦って言えば分かるか?」

 

 

「…確か福岡の天神館と川神の集団戦だろ」

 

 

太一は少し間をあけ、思い出し話す

二人は旅をする時、別々でしていた。太一は国内で閻魔刀を狂助は国外で魔具を探していた

数ヵ月後、太一も国外に行った時、偶然にも狂助に会い一緒に旅をしていた

 

 

「あの時、行くんじゃなかったぜ。ったく」

 

 

「不運続きだな。太一」

 

 

太一が国内を周っている時であった。福岡に寄り、閻魔刀を探しついでに観光をしていた。その近くでひったくり事件が発生

それを見た太一はデビルブリンガーを使い、一撃で犯人を捕まえ、周りから感謝されていた

その一部始終を見ていた天神館の生徒。その強さは噂となり、天神館全土にいきわたる事となった。そして色々面倒になったと言う

 

 

「でも今更遅すぎないか。ここからダッシュで行く気か?」

 

 

「太一。俺がPartyと聞いて、何も手を打っていない訳ないだろ」

 

 

狂助が自信満々で言うと遠くからヘリの音が聞こえてくる

その音は徐々に大きくなり、近づいてくる

 

 

「オイまさか…」

 

 

「Exactly.こういう事だ」

 

 

狂助が指を真上に指す

そこには黒いヘリが低空で飛んでいた

ヘリからハシゴロープが投下され、それを上っていく

 

 

「さすが帝さんだ。すぐにヘリを寄こしてくれるとはな」

 

 

「まぁあの人なら面白そうだなって言うだろうな」

 

 

ある程度ハシゴロープを上るとヘリは上昇していく

 

 

「さて、楽しいLiveになると良いがな」

 

 

「恐らく大和達もいるだろう。戦いながら再開の挨拶とするか」

 

 

そんな事を言いながらハシゴロープからの絶景を楽しむ二人

ヘリが向かうのは東西交流戦が行う、無人の工場地帯である

 

 

 

 

 

 

川神市工場跡地帯

 

 

月下で学生達の誇りを賭けた東西勝負が始まっていた

腕自慢のぶつかり合いで負傷者が続出していた

残存兵力は西が120、東は50。押させているのは西の手馴れのせいである

こちらも得意場所に配置した男達が奮戦しているが…

 

 

「ははっ、工場は面白いな!アスレチックだぜ!」

 

 

「おのれ、すばしっこい奴じゃけぇのう!」

 

 

翔一は相場の悪さを気にせず飛燕のように舞い

相手を蹴り倒していく

 

 

「立体的な戦闘を意識しろ!常に高い位置をとれ」

 

 

「やりよるわ!負けてられんぜよ!」

 

 

忠勝は高低差を利用して敵を押し込んでいる

 

 

「ここから先は男という壁があるぜ。通せねぇな!」

 

 

「ぬぐ、東にも、骨のある男がいるタイ」

 

 

岳人は狭い道で囲まれないようにして、敵を防ぐ

 

大和にこの数日で出来た事といえば、情報収集と戦闘ステージの入念な下見ぐらいだった

勝利の鋳込みが全然出来ていないのを大和は悔やんだ。得意の寝返り工作でも仕込んでで起きたかった所だが…

 

 

「―――――とにかく今出来ることを1つ1つやっていくしかない」

 

 

そんな時だった

大和のポケットから携帯の着信音が鳴る

恐らく状況の変化だろうと携帯を開き、ディスプレイを見ると

 

 

「狂助!?」

 

 

ディスプレイには『戦道狂助』という文字があった

急いで電話に出る

 

 

《Hey commander.随分と楽しくなってるそうじゃないか》

 

 

携帯から軽い口調が聞こえてくる

その声の主が誰か一発で分かる

 

 

「狂助!お前川神に戻ってなのか!?」

 

 

《あぁ、中々刺激的な旅だったぜ。それと俺と太一は途中から参戦するからよろしくな》

 

 

その言葉と共に電話が切れツーツーと鳴る

大和は携帯を仕舞い、笑みを浮かべる

 

 

「手馴れには手馴れ。予想外の助っ人の登場で再配置も出来た、反撃開始だ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「逃げるしか能がないのか東の腰抜けはぁぁぁ!!我等西国武士ならば、体が焼かれようが攻撃は止めぬ!」

 

 

「くっ、ああまで言われて…でも、我慢!」

 

 

大友焔の改造大筒から発射される焼夷弾

回避に専念する一子

 

 

「オイ、何だあれは!?」

 

 

一体誰の声かは知らないが一人が空に向かって指を指し、声を上げる

それにこの場に居た全員が視線を向ける。視線の先には遥か上空で待機しているヘリ

するとそこから二つの人影が飛び出し、徐々に降下するスピードを上げる

 

 

「Hahahaha!Hoooo!!」

 

 

ズドォォォォン!!

 

 

そんな叫び声が聞こえ、二つの人影が地響きを鳴らしながら地上に落ちてくる

砂埃が舞い、見えない

 

 

「な、何!?」

 

 

何が起こったか分からず混乱する一子と周りの者達

砂埃の中から二人の姿が出てくる

 

 

「ステージにしちゃあ味気ないと思わないか?」

 

 

ここに東の狂う助っ人が参上する

 

 

 

 

 

 

 

太一side

 

 

ヘリが工場地帯に着いた時には始まっていた

途中大きい爆発が起こり、向かっているとワン子と大友が戦っていた

ヘリは急上昇し、兄貴が飛び降りるという馬鹿なことを言い出した。止めようとしたが、もう兄貴は飛び降りていた。俺も仕方なく、飛び降り地面が見えたときデビルブリンガーを伸ばし殴る。速度を落とし着地した

 

 

「太一!狂助!」

 

 

俺達の事に気づいたワン子が近づいてくる

3年前より強くなっているのが分かる

 

 

「二人とも帰ってきてたのね!」

 

 

「あぁワン子。久しぶりだな」

 

 

ワン子の頭を撫でながら言う。ワン子は笑顔になり、頭を手に押し付けてくる

本当に犬みたいだな

 

 

「太一にワン子。お客さんがお待ちだぜ」

 

 

兄貴の言葉にワン子がはっとして、薙刀を構える

俺はワン子より前に出る

 

 

「久しぶりだな大友。福岡であった以来か?」

 

 

「太一。まさかお前が東のだったとは……でも大友は誰であろうと倒すのみ!」

 

 

「口を挟むようだが、お前そろそろStock切れじゃないのか?」

 

 

兄貴が俺と大友の会話に割り込んでくる

しかし大友は

 

 

「一言教えてやるぞ東の!この大友に弾切れはない!」

 

 

大声と同時に新しい弾の束を担ぎ込んだ兵士が、大友の後方から現れた

 

 

「ガーン!せっかく弾切れ狙ってたのに!」

 

 

ワン子が涙目ながら言う

 

 

「たわけ!補給船を築いておく。戦の初歩と知れい!」

 

 

「だったらそのご自慢の戦って奴を、俺が崩してやる」

 

 

アタッシュケースを開け、そこから一本の大剣『レッドクイーン』を取り出す

背負いながら柄を捻り、アクセルを吹かす

 

 

「太一だろうが容赦しない!大友家秘伝・国崩しぃぃぃぃぃぃ!!!!」

 

 

大友の大筒から発射される焼夷弾

レッドクイーンの刀身の先を地面に付ける

 

 

「Humph!」

 

 

発射された焼夷弾をレッドクイーンで両断する

両断された弾は横に通り過ぎ、着弾し爆破する

 

 

「まだまだ!!」

 

 

大筒から補充された弾を撃ってくる大友

俺はレッドクイーンのエンジンを吹かし、推進剤を使って剣速を速くし次々と両断する

ある程度両断してからレッドクイーンを背負う

 

 

「諦めたか…この一撃で終わりだ!」

 

 

大筒から撃たれた弾は一直線で向かってくる

俺は右腕を構えると共にデビルブリンガーにする

 

 

「Buster!」

 

 

バスターで飛んでくる弾を掴み上げる

弾は爆発せず、デビルブリンガーの手にある

 

 

Catch this(喰らえ)!」

 

 

掴んだ弾をそのまま投げ返す

弾は剛速球の如く向かって行き、大友と兵士が居た場所に着弾し爆破する

 

 

「悪く思うなよ大友。こっちも仲間の為にやってる…」

 

 

「まだよ太一!!」

 

 

ワン子が俺に飛びつき、押し倒した

倒れた俺達の頭上を大筒弾が轟音をあげ飛んでいく

 

 

「っち…まだか」

 

 

「大友家、秘伝…国…崩し…!!」

 

 

大友は、腕に大きなダメージを負いながらも

その傷を自分の足や歯でフォローしながら筒を撃ってきやがった

やっぱりあの程度じゃダメか

 

 

「~♪、おいワン子」

 

 

すると兄貴が口笛を吹きながら笑みを浮かべている

 

 

「人前で太一を押し倒すとは中々思い切ったことするじゃないか」

 

 

「え?……えぇぇ!?ち、違うわ!私は太一を守ろうとしただけで!」

 

 

倒れている俺の上に乗っかっているワン子

兄貴が冗談を言うと俺の顔を見た後、顔を赤くする

 

 

「隠すこと無いだろ。愛しい男に飛びつくのは乙女の特権だぜ」

 

 

「だ、だから違うってぇぇ……」

 

 

兄貴のからかいにワン子が顔をさらに赤くしながら下を向くが

そこに俺の顔があり、目が合った瞬間、顔を真っ赤にする

 

 

「ご、ごめん太一!今退くから!」

 

 

ワン子は慌てて上から退く

俺は立ち上がり、コートに付いている汚れを払うと

 

 

「さて、お前等下がってろ。俺が片付ける」

 

 

脇に持っていた赤いコートを袖を捲くった状態で着ていた兄貴が前に出た

 

 

 

 

 

 

 

 

狂助side

 

 

「そろそろ俺も参加したいんでね」

 

 

「けど兄貴。向こうはまだ残ってるぜ」

 

 

確かに兵も武器もまだ残ってる

けどコイツ(・・・)の火力には誰にも勝てないぜ

 

 

「お、大友はこんなこともあろうかと、各地に弾薬は隠して保管済みだ!伊達や酔狂で場所を選んでるわけではないのだ!」

 

 

向こうは工場の床を指しながら言っている

他の兵士も突っ込んで来てるが

 

 

「そっちが大砲なら―――――俺はこれだ」

 

 

コートの中に手を回し、ある物を取り出した

スーツケースの形をし、真ん中にはドクロのようなマークがある

その実態は災いを封じたパンドラの箱のように、数多くの武器に変形し、破壊をまき散らす兵器『災厄兵器パンドラ』だ

 

 

「それじゃあ食べ放題と行くか」

 

 

俺はパンドラを床に置く。次の瞬間パンドラが光を発すると

ガトリング砲『ジェラシー 』に変形し、床に置いた状態で連射する。相手の足元を狙い動きを止める

そしてまた光を発し、今度はバズーカ『ヘイトリッド 』に変形し

 

 

ガシャ! ガシィン!

 

 

展開をする。右手で支えた状態で持ち、左手でグリップを持ち構えてから撃つ

一発のミサイルが向こうの中央で着弾し爆発

 

 

『うぁぁああああああああああ!!』

 

 

敵が爆破で宙に浮く中、俺はパンドラを元の形態にし、後ろに持っていく

 

 

「さて、デザートの時間だ」

 

 

パンドラは光を発すると歯車のような物体が球体のようなに展開し、座席となり、そこに座るとハンドルが後ろから前に下り、前の砲台が左右後ろへと展開する

最後にフットレストが出てくると展開した砲台から主砲の発射口が開き、フットレストが完全に足にフィットする位に出てくると全砲台から主砲が飛び出てくる

 

パンドラの浮遊移動砲台『アーギュメント』である

俺はニヤリと笑いながらハンドルを―――――思いっきり下げる

 

 

ドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!

 

 

360度から発射される無数のミサイル

空へと向かいながら宙に舞う敵と地上に居る敵に向かい軌道を変える

ミサイルは全て追尾となっている。その結果

 

 

 

 

 

ズドドドドドドドドドドドドォォォォーーーーーンンン!!!

 

 

「無念だぁぁぁっ!!!」

 

 

全て命中する

残った敵は爆破と共に遠くまで飛ばされていく

 

 

「あはは…すっかり相手をとられたわ。それに凄過ぎて付いていけない」

 

 

「相変わらずの破壊力だな」

 

 

後ろで見ていたワン子が苦笑い、太一が呆れ気味で言う

オープニング・アクトにしちゃ刺激が強すぎたかもな

俺はパンドラを元の形態に戻し仕舞う

 

 

「太一。俺は敵の大将探しに行くぜ。ここから別々だ」

 

 

「OK.俺はワン子と一緒に敵兵倒してくる。ワン子、行くぞ」

 

 

ワン子を脇に抱える太一

 

 

「え?太一何して「Ha!」きゃああああああああああああああ!!?」

 

 

太一は建物のパイプや手すりにスナッチを使い、自分を引き寄せながら遠くに移動した

その速さにワン子の叫びが聞こえたが…まぁいいか

 

 

「俺も移動するか」

 

 

フラフラと歩きながらその場から立ち去ろうとした

その時、死角から三本の弓が俺に迫る―――――

 

 

ズガァン!ズガァン!ズガァン!

 

 

事は無かった、俺は懐からエボニーを抜き取り、矢に向かって撃つ

矢は全て撃ち落した事を確認し、狙撃してきた方と逆を方向に歩く

 

 

「俺を仕留めたいんなら、もう少し腕を磨いてから来な。あぁそれと…」

 

 

ドーーーーーーーーーーーーン!!

 

 

エボニー回しながらを仕舞うと遠くから爆発音が聞こえる

 

 

「家の弓士の狙撃には気をつけろ…ってもう遅いか」

 

 

そう言いながら俺はその場を後にした

 

 

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