上空4000m以上、そこから落下した四人と一匹は、落下地点に用意してあった緩衝材のような薄い膜を幾重も通って湖に投げ出される。
「きゃっ」
「わっ!」
ポチャン、と着水、膜で勢いが劣ろいていた為四人は無事で済んだ、一匹については少女がすぐに引っ張りあげていた。
「……大丈夫?」
少女は猫に話しかける形で無事を確認する、他の三人はさっさと陸地に上がり、それぞれ罵詈雑言を吐き捨てていた。
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句、空に放り出すなんて!」
「右に同じだクソッタレ、場合によっちゃその場でゲームオーバーコースだぜ、石の中に呼び出された方がまだ親切だ」
「ハハッ、そうかもな、こんなんエベレストから落っこちた時と同ベクトルでぶっ飛んでるぜ」
「…………えべれすと…が何かは分からないけれど、石の中では動けないでしょう?」
「「俺は問題ない」」
「そう、身勝手ね」
三人の男女はフン、と互いに鼻を鳴らして服の端を絞る、その後に続く形でもう一人の少女が岸に上がってくる、そして同じように服を絞りながら。
「此処……どこだろう」
「さあな、まあ、世界の果てっぽいものが見えたし、どこぞの大亀の背中じゃねえか?」
少女のつぶやきに少年が応える、何にせよ、彼らの知らない場所である事は確かだった、適当に服を絞り終えた少年は軽く曲がったくせっぱねの髪の毛を書きあげ。
「まず間違いないだろうけど、一応確認しておくぞ、もしかしてお前達にも変な手紙が?」
「そうだけど、まずはその"オマエ"って呼び方を訂正して、私は久遠飛鳥よ、以後気をつけて。それで、そこの猫を抱えている貴女は?」
「……春日部耀、以下同文」
「そう、よろしく春日部さん。そして、野蛮で凶暴そうな貴方とヘンな物を腰に付けている貴方は?」
「高圧的な自己紹介をありがとよ、見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子揃ったダメ人間なので、用法用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」
「ちな、俺にゃ手紙は来てない、別に気にすることじゃネーだろうが。っと俺は真北結絃、コイツほどは凶悪じゃあ無いので気軽にフランクに接してヨロシク」
「そう、よろしく結絃くん。それと、取扱説明書をくれたら考えて上げるわ、十六夜くん」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけお嬢様」
心からケラケラと笑う逆廻十六夜。
傲慢そうに顔を背ける久遠飛鳥。
我関せず無関心を装う春日部耀。
特に何もせず端末が動くか確認をする真北結絃。
そんな彼らを物陰から見ていた少女は思う。
(うわぁ………なんか問題児ばっかりみたいですねぇ…それに一人多い見たいですし…)
召喚しておいてアレだが……彼らが協力する姿は、客観的に想像できそうにない。少女は陰鬱そうに重くため息を吐くのだった。