ほのか「ええそう・・本郷さん達が「ショッカー」と戦い始めた「1971年」つまり私達のいた「2005年」から32年前のこの時代が、都市伝説「仮面ライダー」の始まった時代よ・・・」
この言葉にはなぎさ達を除いた3人は一度思考が停止した。哲は何のことかわからず一人おいてけぼりになってしまっているが、そのままほのか達は話を続けた。
藤兵衛「2005年っておい・・まさか・・・」
本郷 「まさか・・君達二人は、未来から来たとでも言うのか?」
ほのかは黙って頷いた。答えは「Yes」と言っているようなものだった。
一文字「じゃあ、君達が戦っていた「ドツクゾーン」というのも・・・」
ほのか「はい。私達の時代にいた敵です。最も、「ドツクゾーン」自体も随分長い歴史があるみたいで、もうすでにこの時代にいたかもしれませんが・・・」
一文字「じゃあ、俺達の戦いがまだ終わってないってのはどういうことなんだ?」
そもそもなぎさはともかく、ほのかはそこまで都市伝説には興味は無かったが、元の時代でなぎさとほのかの通っていた「ベローネ学院」の学校新聞の記事にて何か「歴史」について調べて発表することになっていたので、同じクラスのなぎさのラクロス部の友達の「高清水 莉奈」と「久保田 志保」の二人に30年以上前から続いている都市伝説を調べようと勧められたのが「仮面ライダー」だったのだ。そして、なぎさとほのかは図書館やインターネットを使って様々な事を調べていたのだ。少なくても彼女達が知るのは1号・2号を入れて「17人」だった。
そして、「ドツクゾーン」がこの時代にも存在していたのなら本郷と一文字の後に誕生したライダーが「ドツクゾーン」と戦っていたのか、それとも、「ショッカー」のように何らかの組織と戦っていたのか・・・今自分が知っている情報から推測できることはこんなところだと考えて話していたほのかだが、二人が調べられて分かった事はライダーが彼女達が調べらて知った17人と、何らかの驚異と戦っていたことだけ。
そしてそれが後に誕生したライダー・・・
・・・V3・・・
・・・ライダーマン・・・
・・・X・・・
・・・アマゾン・・・
・・・ストロンガー・・・
・・・スカイライダー・・・
・・・スーパー1・・・
・・・ZX・・・
・・・Black・・・
・・・Black RX・・・
・・・クウガ・・・
・・・アギト・・・
・・・龍騎・・・
・・・555・・・
・・・剣(ブレイド)・・・
そしてなぎさもほのかも知らなかった、「ゲルショッカー」の後に「ドツクゾーン」とは別の組織が人類に牙を向いていたことを・・・
・・・デストロン・・・
・・・GOD・・・
・・・ゲドン・・・
・・・ガランダー帝国・・・
・・・ブラックサタン・・・
・・・デルザー軍団・・・
・・・ネオショッカー・・・
・・・ドグマ帝国・・・
・・・ジンドグマ・・・
・・・バダン帝国・・・
・・・暗黒結社ゴルゴム・・・
・・・クライシス帝国・・・
・・・財団・・・
・・・ネオ生命体・・・
・・・宇宙母艦フォッグマザー・・・
・・・戦闘民族「グロンギ」・・・
・・・アンノウン・・・
・・・ミラーモンスター・・・
・・・オルフェノク・・・
・・・アンデット・・・
・・・そして、魔化魍(まかもう)・・・
そこに、「真」・「ZO」・「J」・「響鬼」の存在がなかったのは、活動していた時間があまりにも短く殆ど知る者が居らず、「響鬼」はまだ活動中のライダーで知る人が関係者ぐらいだったので都市伝説の中に組まれることがなかったのだ。
他にライダーがこの先の未来に存在していることに素直に喜べない本郷・一文字だったが、同時に自分達と同じ志を持つ同士がいることに少し頼もしさも持っていた。そして、目の前のこのふたりの少女達も例え存在が違っていても勝ち取ろうとしている未来は同じだと改めて再認識した。
未来のライダーの話が一区切りついたところで藤兵衛はタイムトラベラーが目の前にいれば誰もが一度は質問するお約束な事を聞いてきた。
藤兵衛「それにしても、未来の世界かぁ~。30年も先だと世の中どう変わっとるんだ?どんなバイクが出回っとるんだ?」
真っ先にバイクの話が出てくるあたりそこはやっぱり「立花 藤兵衛」といったところだろう。だが、中学生のそれも女の子が当然バイクに詳しいわけも無く帰ってきた答えは二人共
ほのか「ごっごめんなさい。私バイクにはあまり詳しくなくて・・・」
なぎさ「いやぁ~私もさっぱりでぇ~・・・」
こうなる訳で・・仕方が無いとはいえ藤兵衛も少しがっかりしていた。その直後、「きゅるる~」とお腹の虫が鳴る音が二つの方向から聞こえてきた。
藤兵衛「ん?誰だ今のは?・・・」
聞かれて顔をちょっぴり赤くしながら手を挙げたのはなぎさだった。けどもう一つ音がしたので誰かと思ったら「僕も」と哲も手を挙げていた。
メップル「全く、なぎさらしいメポ~。」
なぎさ「どういう意味よ!!」
このふたりのやり取りがついおかしく思い全員ちょっと笑ってしまったが思わぬ方向からも「グウゥ~」の音(ね)が出てきた。
ほのか「全く、なぎさったら~。」(グウゥ~)
ほのか「・・あっ・・・」
ほのかのお腹のからも腹の虫が鳴ったので少しの間の後、なぎさから吹き出しして、つられてみんな笑っていた。そんな皆にほのかはつい両頬をほんのり赤くしながら膨らませていた。
でも無理はなかった。三人は「ショッカー」から必死に逃げていて、走り回っていたのだからお腹がすいて当然だった。おまけに時刻も午後6時を回っていたのもあって尚更だった。
藤兵衛「おっもうこんな時間か、おし。それじゃあ皆、飯でも食ってくか?」
この一言に食いついたのは勿論なぎさだった。
なぎさ「ええ!?いいんですか!!」
なぎさは期待の眼差しを藤兵衛に向けていたが、ほのかはちょっと遠慮がちだった。
ほのか「なぎさ・・・でも、いいんですか?ご馳走になって・・・」
藤兵衛「遠慮することは無い。本郷達を助けてくれた礼の意味も兼ねてるしなぁ~。」
ほのか「そおゆうことでしたら・・・」
なぎさ「おしょうさんに、お預かりしま~す!!」
藤兵衛「は?」
本郷 「なぎさ、それは違うぞ・・・」
なぎさ「えっ!?」
一文字「それを言うなら「ご相伴(しょうばん)に預かります。」だ。」
なぎさ「あっあれ?そうでしたっけ?」
藤兵衛「おいおい・・・」
また一同が笑い出していたが、ほのかはちょっとジェラシーを感じていた。
ほのか(私の役・・取られちゃった・・・)
それからしばらくして、本郷達やなぎさ達も手伝いながら藤兵衛の手料理をご馳走になることになった。出された料理になぎさとほのかはちょっと意外な物を見た顔をしていた。
藤兵衛「わしの得意料理の「たこ焼き」だ。遠慮せずに食べろよぉ~。」
なぎさ・ほのか「・・・・・」
本郷 「ん?どうした、食べないのか?」
一文字「おやっさんの作るたこ焼きは絶品だぞ~。」
藤兵衛「まさか二人共、たこ焼きが嫌いとかじゃなかろうなぁ。」
なぎさ「あっいえいえ違います!!」
ほのか「私達の時代の知り合いにたこ焼き屋さんを営んでいる人がいまして、その人もたこ焼き作りが上手でして・・・」
藤兵衛「ほぉー。」
本郷 「でっ、ここでもたこ焼きが出てくるとは思はなかったわけだ。」
ほのか「はい。」
なぎさ「むしろ私達、たこ焼き大好きなんですよ!!」
藤兵衛「いやぁ~そりゃよかったなら遠慮なくおたべ。」
なぎさ「はい!!」
なぎさ・ほのか「いただきまーす!!」
なぎさとほのかがたこ焼きを一口食べた後、一文字の言うように確かに藤兵衛の作ったたこ焼きは絶品と言わざる得ないくらい美味しかった。だが、二人して「あれ?」っと何か引っかかる疑問が出てきた。
藤兵衛「ん?どうした?」
なぎさ「あれ?おかっしいなぁ~このたこ焼き?」
ほのか「なぎさも!?私もそう・・・」
本郷 「ん?何がおかしいんだ?」
なぎさもほのかもふたり揃ってこのたこ焼きをどこか別の場所で食べたことがあるような気がすると言うが、今日初めてあった藤兵衛のたこ焼きの味など他に味わえるはずもないので「気のせいじゃないのか?」と二人に論したが、それでもなお「やっぱり、どこかで・・・」という疑念が晴れなかったがたこ焼きは絶品であることには変わり無いのでそのままパクパクと食べ続けていた。因みにもう正体がバレているので、今回は折角だからとメップル・ミップルも藤兵衛のたこ焼きをご馳走になっていた。
その夜、なぎさとほのかは勿論行く宛もなく、哲は「ショッカー」に追われていることもあって藤兵衛が「なんならしばらく泊まっていけ。」と言って3人をしばらく藤兵衛の家に置いておくことになった。哲の母親は海外に仕事に行っているため留守だったのが幸いした。
哲と藤兵衛・なぎさとほのかは別々の部屋で寝ることになった。
ほのか「・・ねえ、なぎさ起きてる?・・・」
なぎさ「・・うん・・起きてる。・・・なんか寝れなくてさ・・・」
ほのか「今日は色んな事があったわねぇ。」
なぎさ「うん・・・これから私達・・どうなるんだろうね?・・」
ほのか「判らないわ・・・」
なぎさ「んんまぁー考えてもしょうがないんじゃない。もう来ちゃったんだし。」
ほのか「えっ・・・」
なぎさ「確かに、私も色々一変に起こったから頭が追いついてないよ。「仮面ライダー」に「ショッカー」に「タイムスリッパ」」
ほのか「って、最後だけ違うわよ!!「タイムスリップ」!!」
なぎさ「あれ?そうだっけ?」
ほのか「もう、なぎさったら・・・」
なぎさ「でもさほのか・・・」
なぎさの顔がほのかに、ほのかの顔がなぎさに向き、なぎさの左手がほのかの右手をギュッと握る。
なぎさ「私がこうしていつも通りでいられるのは他の誰でもない、ほのかがいてくれるからなんだからほのかもいつも通り自信を持って。私はいつもほのかのそばにいるから。」
ほのか「なぎさ・・・」
なぎさ「いつか・・戻ろう・・私達の時代に・・・」
ほのか「ええ・・いつか、必ず、二人で・・・」
そして、ふたりはいつの間にか安心しきったかのようにすやすやと眠りに就いた。
同じ頃、かつて、「地獄大使」の死と共に破棄された「ショッカー」基地に複数の人影があった。いたのは「ショッカー」の戦闘員と白衣を着た戦闘員、そして、行方不明となって
いた複数の科学者達だった。そして、基地の一番奥深くの部屋には蜘蛛男の使ったカプセルを回収した謎の男がいた。そして、何かを模索していた。
謎の男「ふーん。手っ取り早く何か、莫大なエネルギーを手に入れる策は無いものか・・・」
謎の男はなんでもいいから莫大なエネルギーを欲していた。そのために使えそうな怪人を今考え、選別していた。
謎の男「ふむ、そういえば・・過去の作戦に強力な爆弾を使った作戦があったはず。それに使われた怪人と言えば確か・・・」
謎の男は意識を集中させて爆弾を使った作戦に使われた有能な怪人を思い出そうとしていた。そこにはかつて1号ライダーを一度は退けた、あの怪人が浮かんだ。
謎の男「うむ。あいつが使えそうだな。それにあの怪人を組み合わさせれば使えるやもしれん!!だがあいつの難点は如何(いかん)せん動きが鈍いことか・・よし、あやつを護衛に付けるとしよう。」
怪人の組み合わせが決まったところで謎の男は科学者戦闘員の一人に連絡を取った。
謎の男「私だ。よく聞け、今から言う怪人に再改造手術を受けるように伝えろ。」
科学者戦闘員「イー!!どの怪人で・・・」
謎の男「その怪人の名は・・・アルマジロングだ。・・・」
蜘蛛男との戦いから一日が過ぎ、この日なぎさ・ほのかは街に出ていた。藤兵衛から「折角、過去に来たんだから過去の世界の観光でもしていけ」と藤兵衛なりに二人の気晴らしになる
事を考えてくれていたからだ。勿論、元の時代に帰るための散策もするためだが・・・なぎさ達は30年前の町並みにかなり興味津々だった。
今更ながらなぎさ達の着ていた服は、ベローネ学院の制服ではなく、普段彼女達が好んで着ている私服だった。とりあえずいつまでこの時代にいるのか判らないので着替えの服を見に近くにあったデパートに入ることにしてしばらく洋服エリアを見ていて昭和の時代に流行していたファッションがズラリと並んでいて思わず魅入っていた。
なぎさ「へぇ~昔はこんな感じのファッションが流行ってたんだぁ~。」
ほのか「やっぱり、こうしてみると過去の時代に来ちゃったって思い知らされてしまうわねぇ。」
なぎさ「あっこれ、ほのかに似合うんじゃない。」
ほのか「なぎさ色々見て回るのもいいけど、このあたりの服ってやっぱり結構するんじゃないの?立花さんに洋服代をもらったからってあまり予算が無いのには変わらないわよ。」
実は二人は出かける前に藤兵衛から「ついでに服でも買って来い。」と少し予算をもらっていたのだがあまり高いものを買うのは気が引けたし、何より数日分の服を用意できなければ意味がないので、今回は安い服を中心に見ていこうとなぎさに訴えるとちょっと名残惜しそうにほのかに似合いそうな服を棚に戻した。
結局そのデパートでは服は決まらずに、近くにあると聞いた古着屋に行くことにしたのだが途中ある建設現場を通りがかった。そこは彼女達にとって始まりの思い出がある場所だった。
なぎさ「ほのか、ここって・・・」
ほのか「えぇ、多分。あの遊園地・・・」
そこは、2004年に彼女達がメップル達と初めて出会い、ピーサードが現れ、そして、初めてプリキュアに変身したあの思い出の遊園地だった。最も、この時代ではまだ建設途中であったため、砂地で作業に使う鉄パイプやらなんやらが置いてあるだけの殺風景な場所だったが・・・
なぎさ「ここで初めて変身したんだよね私達・・・」
ほのか「えぇ。一年しか経ってないのに、もう随分昔のことに思えてくるわねぇ。」
ミップル「ここで虹の園に来たメップルと再開したんだミポ。」
メップル「そうそう、あの時は最初、協力者がなんでこんな女の子なんだと思ったメポ。」
なぎさ「何おぉ~!!」
ほのか「まあまあ~。」
メップル「でも、今となってはなぎさで良かったと思ってるメポ。」
なぎさ「ん?」
メップル「こんな食いしん坊で、ガサツで、おバカで、短気で、可愛げがなくてどうしようもないと思っていたけど、なぎさだったから僕は一緒に戦えていたと思うし、ほのかにとってもいいパートナーでいられていたんだと思うメポー。」
なぎさ「全くもうあんたは、褒めてるのか、貶(けな)してんのかどっちかにしなさいよねぇ。」
メップルの言葉にちょっとふくれっ面になっていたなぎさだったが怒っているわけでもなく、ちょっと照れているような雰囲気だった。
そろそろ立ち去ろうとした一同だったが、急にメップルとミップルの顔が強張り、「嫌な気配がする。」となぎさ達に訴えかけた。どこから気配がするのかを聞くと、目の前の建設現場からするのだというのだった。二人は「ドツクゾーン」もしくは昨日ザケンナーを使っていた「ショッカー」かもしれないと思い。意を決して中に入って調べることにした。
現場に入ってからは物陰に隠れながらあたりの様子を伺っていたが、奥の方に行くと昨日見た黒いボディスーツの男達が何かの作業をしていたのが目に入った。
なぎさ「ほのかあいつらってまさか・・・」
ほのか「えぇ、間違いないわ。昨日私達を追い回した「ショッカー」の人達ね。」
なぎさ「どうする?」
ほのか「とにかく、もう少し様子を見て、本郷さん達にこのことを伝えないと・・・」
このままもう少し様子見をすることにした二人だったがすぐに戦闘員達に気づかれてしまう。
メップル「えっえっえっえっくしメポー!!」
なぎさ・ほのか・ミップル「なぁー!?・ミポー!?」
そう、メップルのくしゃみのせいで・・・
戦闘員「誰だ!?」
ほのか「気づかれた!?」
なぎさ「もう、メップルあんたのせいだからねぇー!!」
ミップル「どうするミポ!?」
ほのか「どうするも何も・・・」
なぎさ「やるっきゃないでしょ!!ほのか。」
ほのかが頷くとふたりは戦闘員に向かっていった。昨日も戦った相手なので手の内は分かりきっていたので割とあっさりいなしていた。
なぎさ「えい。ダァッ!!。ハァー!!」
なぎさはチョップ、で戦闘員のパンチを捌き、スキあらば腹部や頭部にパンチやキックを仕掛ける。
ほのか「ふん。えい!!。テヤァッ!!」
ほのかは相手の力を利用して、繰り出されたパンチやチョップをあさっての方向に向けさせ、時折、ホワイトの時に使う両腕を組み合わせた投げ技や咄嗟に腕を掴んで足を引っ掛けて相手を転ばせる技などの投げ技を駆使して戦っていた。
あらかた戦闘員を片付けた二人は一度ここを離れようとしたが、戦闘員達が居た場所より奥の方から何かが近づいてきた。
なぎさ「なっ何あれ!?」
ほのか「あれは・・ぱっと見・・人型の爬虫類かしら・・・」
人間のように二足歩行でゆっくりこちらに歩いてきたのは、昨日二人が見た「蜘蛛男」を思い出させるような異型の者だった。
???「お前達・・こんな所で何をしている?・・」
なぎさ「喋った!?」
ほのか「なぎさ落ち着いて。私達はただ偶然通りかかっただけよ。それよりもあなた、もしかしてショッカーの改造人間なの?」
トカゲロン「ほう。ショッカーの事を知っているとは驚いた。その通り、俺はショッカーの改造人間「トカゲロン」だ。」
ほのか「トカゲロン!?」
なぎさ「「トカゲ」ってことは・・・・」
ほのかは別に爬虫類が苦手ってことはないのだが、なぎさの方ははっきり言って苦手としているのでトカゲロンのモチーフが何なのかが分かり鳥肌が立っていた。
トカゲロン「ここで我々の姿を見たからには、生かして返すわけのいかん。ここで死んでもらうぞ。」
言い終わると、トカゲロンはゆっくり近づいてきた。ほのかは鳥肌が立ってブルブルしているなぎさに「しっかりして」と気を持たせ、なんとか立ち直り変身するように促した。
二人 「デュアル・オーロラ・ウェーブ!!」
その掛け声とともにふたりの足元から虹色の光が天高く登って行き、二人を包んでいく。
そして光の中でなぎさとほのかはプリキュアの姿に変えていく。
ブラック「光の使者、キュアブラック!!」
ホワイト「光の使者、キュアホワイト!!」
二人 「ふたりはプリキュア!!」
ホワイト「闇の力の下僕たちよ!!」
ブラック「とっととおウチに帰りなさい!!」
変身が終わり、名乗りをあげた二人を見てトカゲロンはやはり蜘蛛男同様驚愕の表情をしていた。
トカゲロン「変身しただと!?・・そうか、お前達が報告にあった「プリキュア」か・・・」
ブラック「だったら何!?」
トカゲロン「お前達も1号ライダーのように捻り潰してくれる。グワァッーー!!」
ホワイト(1号ライダーのようにですって?)
ブラック「ホワイト。いくよ!!」
ホワイト「えっえぇ!!」
戦いが始まったというのに相変わらずトカゲロンは近くにあった石や岩を二人に向かって蹴りながらゆっくり歩いて向かって来ている。ホワイトは直ぐにトカゲロンの欠点に気がついた。
ブラック「なんかあいつ、動きが遅すぎない?舐めてるのかなぁ?」
ホワイト「・・・多分違うと思う。あの怪人は多分、早く動かないんじゃなくて、早く動けない怪人なんだと思う。」
ブラック「えっ!?そんなのありなの!?」
ホワイト「多分ね。でもその代わり、さっきから蹴ってくる石や岩の当たった所は歪(いびつ)な形にひしゃげてるわ!!」
ホワイトの指さしたところを見ると確かにトカゲロンが蹴った物が当たった場所が歪な形をしていた。それだけ「力」を持った怪人だということが証明される。
ホワイト「まともに喰らったら無事じゃ済まないわね・・・」
ブラック「じゃあ、当たらない今の内に・・・」
ホワイトが頷くと、二人は手をつなぎ始めた。マーブルスクリューを打つ体制で・・・
ブラック「ブラック、サンダーー!!」
ホワイト「ホワイト、サンダーー!!」
ホワイト「プリキュアの、美しき魂が」
ブラック「邪悪な心を打ち砕く。」
二人 「プリキュア、マーブル・・・・・・」
二人がマーブルスクリューを放とうとしたその直後、突然何かが二人に飛びかかってきた。咄嗟に二人は手を離し、それぞれ左右に転がり難を逃れたがマーブルスクリューは不発で終わってしまった。二人は突然飛びかかった何かを見てみると、そこにはやけに筋肉質な魚人を思わせる怪人がトカゲロンのそばに並び立っていた。
魚人?「ヒィッヒィッヒッヒッヒッ・・・」
ブラック「誰よあんた!!」
ブラックが指差すと怪人はうすら笑いを浮かべながら名乗る。
ピラザウルス「ヒィッヒッヒッヒッ俺様の名は「ピラザウルス」。かつて2号ライダーとリングの上で死闘を繰り広げた王者よ。ヒィッヒッヒ・・・・」
ブラック「2号ってことは、一文字さんと・・・」
プリキュア二人は新たに現れた怪人「ピラザウルス」と「トカゲロン」を交互に見渡すとホワイトがブラックに提案をする。
ホワイト「ブラック、あのトカゲロンって怪人は私に任せてもらえる?」
ブラック「えっ!?なんで・・・」
ホワイト「ブラックは爬虫類苦手でしょ。あのピラザウルスって怪人は名前からして恐らく「ピラニア」って魚がモチーフだと思うし、それなら大丈夫でしょ。それに、あのトカゲロンって怪人を放っておいたらいつまたあの力で岩なんかを蹴り飛ばされたりしたら・・・」
ブラック「そおいうことなら分かった。じゃあ、あっちは任せたよ。」
ホワイト「うん。」
二人は頷くとそれぞれの相手に向かって駆け出す。ブラックはピラザウルス・ホワイトはトカゲロンと対峙する。
ピラザウルス「ヒィッヒィッヒッヒッヒッ・・・」
ブラック「あんたの相手は私よ!!」
ピラザウルス「この俺に勝てるかなぁ~ヒィッヒッ。」
トカゲロン「グアァ~。」
ホワイト「あなたは私が相手よトカゲロン!!」
トカゲロン「やってみろ小娘グワァ~。」
ブラックはピラザウルスと激しい肉弾戦を繰り広げていた。ブラックはさっきの変身前に戦闘員と戦った時にはなぎさが戦闘員をあしらっていた流れになっていたが、今度はピラザウルスがブラックを簡単にあしらっていた。ブラックは投げられ、蹴られ、ボクシング顔負けの鋭いパンチのラッシュを受けていた。
ピラザウルス「ヒィッヒィッヒッヒッヒッ・・・」
ブラック「くぅっ・・痛ッ・・・」
ピラザウルス「ヒィッヒッヒッヒッこれで終わりにしてくれる。ヒィー!!」
メップル「ブラック!?気をつけるメポ!!くるメポ!!」
ブラック「えっ?あっ!!」
ピラザウルスは駆け出してきて、ブラックは咄嗟に正拳突きを繰り出したが、右にステップして軽々と避けるとブラックの背後に回りそのまま飛びつき、両足を絡ませて、ブラックの両手首を掴み思いっきり引っ張り筋肉そのものに激痛を走らせる。その技はプロレスの中でも難しいとされている技「パロスペシャル」だった。あまりの激痛にブラックには余裕の表情が全くなかった。
ブラック「ぐあぁぁぁぁーーーー!!」
ホワイト「はっ!?いけない!!」
ミップル「ホワイト!!早くブラックを助けに行くミポ!!」
ホワイト「えぇ!!」
ホワイトがピラザウルスに向かって駆け出そうとしたが、トカゲロンが蹴った石がホワイトの前に無造作に降り注いだかのようにいくつも落ちてきた。まるで、ホワイトとブラックの間に壁でも作るかのように。
トカゲロン「何処え行く?お前の相手は俺のはずではなかったのか?」
ホワイト「くっ・・・」
ミップル「ホワイト!!」
ホワイト「分かってる!!だったら、直ぐに終わらせてもらうわ!!とおっ!!」
トカゲロン「うぅ!?」
ホワイトはライダー顔負けのジャンプをして、体を回転させながら右足を前に突き出すきりもみキックをトカゲロンに放つ。まともに腹部に食らったので「決まった!!」と心の中で勝利を確信したホワイトだったが、トカゲロンはまるで蚊に刺されたかのように涼しい顔をしていた。
ホワイト「そんな!?」
ホワイトの一瞬の隙を狙って、トカゲロンはまだキックをぶつけ体が横に少し浮いているような状態のホワイトの脇腹を思いっきり殴りつけて、地面を一回バウンドしところを力任せにピラザウルスの方へ目掛けて蹴り飛ばす。ピラザウルスもパロスペシャルを解き、素早くブラックの両足を掴み、その場で回転してハンマー投げの要領で蹴り飛ばされてきたホワイト目掛けてブラックを放り投げる。強力な力が付いてぶつけられた二人は既にボロボロで意識を保っていたのがやっとだった。気を抜けば今にも途切れてしまいそうな意識でうっすらとなんとか開けた目からは二体の怪人がゆっくりとこちらに近づいているのが分かる。「ここまでなの?」と思い。目を閉じ、覚悟を決めた二人に怪人の魔の手が及ぶことは無かった。
ブラック(・・・あれ?・・・)
ホワイト(・・どうして仕掛けてこないのかしら?・・・)
二人がゆっくりと閉じた目を開けたらそこには二大怪人に立ちふさがる二人の男の姿があった。その二人の男が誰なのかはブラック達にはすぐ分かった。
ブラック「本郷さん・・・」
ホワイト「一文字さん・・・」
2号 「おう。待たせたな。」
1号 「俺達が来たからにはもう大丈夫だ。」
ブラック達は頼もしい援軍の登場に気が抜けてついに意識が途絶えた。二人が気を失ったことを察したダブルライダーはすぐに行動に移した。
2号 「本郷・・」
1号 「おう!!・・行くぞ!!」
1号はピラザウルスと2号はトカゲロンと戦う。
1号 「とう、とう、とぉう!!」
ピラザウルス「ヒィッヒィッヒィッ!?」
1号は休むことのない怒涛の連続パンチをピラザウルスに繰り出し、最後に腹部にケリを叩き込むと後ろに転んでいった。
2号 「とぉ、とぉ、とぉ、とおー!!」
トカゲロン「グワァ~。」
2号もパンチの連撃をトカゲロンに繰り出すが、1号ほど繰り出した回数は少なく一発一発に力を込めながら同じ箇所を殴り続け、最後に強烈なライダーパンチを繰り出す。これにはさすがのトカゲロンでも堪えたらしく後ろに引いた。
その隙を付いて気を失ったプリキュアを担いで愛車であるバイク2台の「サイクロン号」に1号がブラックを2号がホワイトをそれぞれ後部座席に自分が背中を預けるようにして乗せ
て、素早くこの場を離れた。起き上がった二体の怪人は悔しそうな顔をライダーに向けた。
トカゲロン「くぅーおのれ~ライダーめ・・・」
ピラザウルス「次にあったときは、必ずこの手で始末してくれる。ヒィッヒッヒッ・・・」
なぎさ「・・・うっ・・痛っっ・・あれ?・・ここは・・・・」
なぎさは目が覚めた当時にここはさっきまでいた建設現場ではないことを瞬時に理解した。少し遅れて目が覚めたほのかも同じ反応を示した。
ほのか「私達・・生きてるの?・・」
本郷 「そおいうことになるな。少なくてもここは天国じゃない。」
なぎさ・ほのか「本郷さん・・・」
本郷 「一応大丈夫そうだな。」
ほのか「あの、本郷さんが私達を・・・」
本郷 「覚えてないのか?俺だけじゃない。あの場には隼人もいた。二人で担いで、おやっさんの家に担ぎ込んだんだ。」
ほのかが「そうですか・・・」と頷くと二人は俯(うつむ)いていた。本郷は少しの間の後二人に問いかけた。
本郷 「・・・悔しいか?・・・」
二人はすぐには答えられなかった。本郷の問には答えられなかったのはあまりの悔しさからだったのかもしれないが、二人の心にモヤが掛かったように何が悔しいのかが分かっていなかったのだ。また少しの間が空いてから本郷は話しかけた。
本郷 「・・・あのトカゲロンという怪人はなぁ。俺が初めて敗れた怪人だったんだ。・・・」
二人は今の言葉を聞き、目を大きく開ける。ほのかはあの時トカゲロンが言った「1号ライダーのように捻り潰してくれる。」という言葉の意味がやっとわかったのだ。
本郷 「あの時は、俺も本当に悔しかった・・・あの頃はまだ隼人もいなかったからな。・・・」
すると、いつものなぎさらしくない覇気の感じない小さい声で聞いてきた。
なぎさ「本郷さんは・・あんな奴とそれまで一人で戦っていたんですか?それでよく勝てましたよね?」
なぎさの話を聞いた本郷は真っ先に否定した。
本郷 「俺は、一人で戦ってきたことは無い。」
二人は意外そうな顔をしていた。本郷が言うには彼は現場では一人かもしれないが、いつも心の何処かでは必ず藤兵衛を初めとした仲間達や死んでいった緑川博士の思いを受け取っているから、決して一人で戦っているつもりはないと言い切っていた。
本郷 「君達にも、あるんじゃないのか。心の何処かに必ずいて、思いを届けてくれる仲間が・・・」
二人はお互いを、そして、メップルとミップルを見た。そして、本郷が言いたかった「悔しさ」の意味がわかったような気がした。
本郷 「・・二人共、まだ傷が痛むだろうもうしばらく寝ておけ。」
そう言って、本郷は部屋を出ていった。しばらくの沈黙の後なぎさから切り出した。
なぎさ「ほのか・・・」
ほのか「何?・・・」
なぎさ「私・・悔しいよ・・・」
ほのか「えぇ・・私もよ・・・」
なぎさ「私、本郷さんの言いたかった「悔しさ」の意味が分かった気がするんだ・・・」
ほのか「私達の・・仲間と戦っている思いの強さがあいつに敗れたってことでしょ・・・」
メップル「だったら、二人共特訓をすればいいメポ!!」
なぎさ・ほのか・ミップルはメップルに視線を集める。
メップル「仲間と戦う思いの強さを二人がもっと大きな力に変えられるようにもっと強くなればいいメポ。」
ミップル「そうミポ。二人ならきっとどんな力でも使いこなせるようになれるはずミポ!!」
メップル「だから、一人で負けたなんて思わず、皆で強くなってこれからを乗り越えていけばいいメポ。」
メップルの言葉に頷く二人。そして二人は誓った。「もっと強くなる。二人で・・・」と・・・
ほのか「でも、具体的にはどうしよう?・・・」
4人 「う~~ん・・・」
すると、なぎさが何か閃いたかのように右手で左手をポンと叩く。
なぎさ「こおゆうときはやっぱりお約束のアレじゃない!!」
ほのか「アレ?・・・」
メップル・ミップル「メポー?・ミポー?」
アレと言って「じゃあ、それに備えて寝よう!!」と言うとあっという間に寝てしまった。取り残されたみたいになったほのかもとりあえず寝ておこうともう一度眠りに就くことにした。
どうでした?このあとの展開も決まってるんですけど、実際に書くのはやっぱり時間がかかりますねぇ~。そういえばこの小説を作ったときある設定を初めに思いついていたんですけど、映画の「仮面ライダー1号」に先を越されてしまっていてこの小説が終わる頃にはこっちが「パクリじゃねぇ!?」みたいになりそうで「な~~に~~・・やっちまったな!!」(クールポコ)ですよ。今回は一話でまた亀更新ですけど続きはちゃんと書きますよ。ではこれで。
『スカイライダー』の章にて、ライダー1号とアマゾンのライダースターカラーペンをどちらに使ってもらうか?
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スター×1号・ミルキー×アマゾン
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スター×アマゾン・ミルキー×1号