幻想郷の犯罪者による異変解決 作:ピリオド
光る物は嫌いだ。
一人の男は心情でそう呟く。
目玉が幾つか見える空間にて9人の男女がいる。その9人のうちの一人は「光る物が嫌い」が嫌いな男もいる。
四肢をその空間とは別の空間に、手首と足首を拘束され、腕と太股は何匹もの蝶が連結して出来ている妖力によるものだろうか....その類の鎖で拘束されている。前者は黒紫に光り、後者は光が強い。どちらもこの男にとっては弱点のようである。その異能の拘束具だけではない。
赤い体色の2本の角が生えた人型1人と青い体色の1本の角が生えた人型が2人。合計3人が身体の自由を奪っている。この3人は見たところ鬼なのだろうか? 体の肉付きも良い。それに対して拘束されている男は肉付きがほとんど無い。この3人に抵抗すればすぐに骨を簡単に折られるであろう。
鬼以外に男から見て近いのは、黄緑色の髪の毛で白のカッターシャツとチェックが入った赤のロングスカートを着用し、その上から同じくチェック柄のベストを羽織っている17歳くらいの女性。その表情は赤い眼が他者を見下す様で赤のイメージ……暖色とは真逆の冷たい感じが伺える。片手には愛用なのか武器なのか分からないが日傘を持っており傘先からは異能の力が溜められて男を狙っている。
その次に近いのはその女性より深い緑色の髪の毛だが拘束の男除くここにいる八人の中では一番背が低い少女。服装はなんといったら難しいが唯一喩えるならモンゴル民族衣装がまだ近いだろうか……。両手で笏を持っており、見た目の割にも位が高いのだろうか……?
隣には死神の様な鎌を持った赤のみ短めのツインテールで同じく赤い瞳を持つ女性。水色と白色の二色の半袖に同じ色合いのロングスカート様なものを着用。胸はこの中では一番大きく重たそうだ。
残りの二人は最も仲が良さそうで二人揃って扇子を口元に当てている。アットマークの様な模様の帽子を被ってる方は桜のような淡いピンク色で服は全体的に水色系の和服で裾には蝶と桜の絵柄が刺繍されており、その服装から蝶の鎖を操ってる方であろうか。
もう1人は金髪で赤いリボンが出ている白い帽子を被っており紫色の和服とチャイナ服の一部を混ぜたような服である。裾には陰陽のマークが入っている。先程の女性はおっとりとした感じであったがこちらの女性は凛とした冷静を保ってそうな美人な顔である。美人という事は無論、二人は女。
「やっと拘束できたわ。皆、ありがとう」
「チィ、離しやがれ !」
俺は言葉を発した金髪で紫の服を着たクソアマ及び全員に伝わるくらいの大きな声で吠える。クゥゥ!! 俺の弱点をどうやって知った?
俺は光る物や明るい場所。煌めいた技などがむさくるしいほど大嫌いだ。何故なら俺はある大妖怪とある妖怪のハーフであるんだが、その片割れが光に弱いからだ。この『スキマ』と呼ばれるものも、だいぶ大昔から幾度か見てきたが、最初は只の黒や紫のようなドス黒い色だったに対し、何時だったか明るめの黒や明るい紫色の『スキマ』を使われ捕まった。またその友人である蝶の弾も元々が煌めく技であったがこちらもいつからかその明るさと弾数を増やしやがった。それどころではない。
今日に限り、幻想郷最強の花妖怪と、説教臭いので有名な閻魔様とその手下の死神。さらにその下っ端の鬼3匹を参戦してきやがった。後のピンクの髪のやつは知らねーがな。
負けたのは初めてだ。俺は悔しさでもう一度吠える。
「離しやがれ!」
男、何度も吠える。声調は次第に化物のように聞こえてくる。彼は何が理由で捕まったのか? そして、なぜ解放して欲しいのか? しかし、彼女等はこの男が、どんな理由を言おうと解放する気は無い。それを代表してか男が閻魔と語った少女が喋る。笏を持ち深緑色の髪の毛を持つ背がこの中で一番低い少女だ。
「解放しませんよ? 何故なら貴方はこの幻想郷で暴れまくりました。つまりは貴方はお尋ね者です」
薄い黄色っぽい色の間世界にいる合俺含め計き9人の内の人で一番嫌いな性格だ。しかもそれも相まって空間の色も弱点に干渉し余計イラつかせる。こういう奴は上司関係位しか友達いねぇだろ? ……って俺も同じ類か。だがそう言えば昔には仲がいい奴もいたな。アイツら今どうなっているだろうな。
男はあるとある二人の少女妖怪を思い出す。妖怪は見た目と実年齢が相当比例していない。男は見た目が16位だが実際は何年も生きているのではと考えられる。その頭にイメージした少女は見た目が6歳位だが今は再会していないので分からない。そもそも男はもう二度とその二人と会えないのかもしれない。
「あら? 反抗する気? 私は構わないけど容赦はしないわよ?
「相変わらずテメェも昔から変わらずドSだな。風見幽香さんよォ?」
男の名は虚鵜夢 無影という名前らしい。非常に読みにくい名前である。男はその女の声に反応し先程まで見えていなった顔を上げる。その名前は非常に読みにくい名前であるがその名の通り、憎悪さが分かる悪人面である。男は黒髪のショートカットで、瞳は特殊で瞳孔は赤い。そこまでならまだいいが瞳孔が小さい。それに対し白目部分は大きい。また男なのに顳かみからは、猫系の化け物様な大きな耳が生えている。耳は内側は蛇や龍のような鱗で覆われているが外側はふわっとしてそうな白い体毛で被われている。
一方、黄緑色の髪の毛で日傘を持ってる女性の名は風見幽香と言うそうだ。この二人大昔に知り合いだったそうな会話をする。が、仲は悪いようだ
「私の話を聞いていますか?」 話を遮ったことに閻魔の少女は怒る。
あァァ。めんどくせェ。その真面目さ、百年も前から変わんねぇな……。真面目な奴は大ッ嫌いだァ。
俺は苛立ちから歯ぎしりする。犬歯は通常よりも長くその為か口には少しの空間が開く。そこから大量の唾液が溢れる。餓えに飢えた猛獣そのもの。
「貴方にはバッチリ死刑という罪を持っています。勿論黒。貴方は建造物を壊したり人間を襲ったりした。中には人、妖怪問わず殺し……」
長過ぎる説教。殺しの所から何一つ聞いちゃいねぇ。
反省のなさからなのかピンク色の髪の毛をした少女が作った蝶の鎖がキツくなる。
「グワァァァァァ!!!?」
「あらあら。 紫が1人では倒せないと言っていた犯罪妖怪……どんなものかと思えば弱点に弱いだけの反省がない妖怪と……。どうする? 紫?」
「幽々子。貴方の能力で殺すのもありだけど幽香や死神に殺してもらうのもありだわね」
ピンク色の髪の毛で水色の服の方は幽々子と言うらしい。もう1人の紫の服でで金髪の方は昔から知ってるが八雲紫である。因みに閻魔の名前は四季映姫・ヤマザナドゥと言い凄く名前が長い。どうしてこんな変わった名前にしたんだ?親の顔が見てぇぜ。いや、俺も同じように変わった名前だなぁ。然し、名前の意味なら知っている。
妖怪の名前ってもんは、種族から来ている場合がある。俺も同じでその名の通り俺の種族に纏わる名前だ。
だが、正体不明にさせるがために種族はバレてはいけない。正体不明が不明な程俺は強くなる。逆も叱り。
幸いまだ種族はバレていない。閻魔の持つ浄玻璃の鏡で
「紫様。アタイは殺すために来たわけでは無いんですが……。」
「ふふふ。冗談ですわ。小町さん」
「じょ、冗談」
「まぁそういう事よ (それにしても四季映姫……閻魔は苦手だわ。呼ばないで置いた方が良かったかしら)」
「あら? 紫やっぱり閻魔は苦手かしら?」
「え? な、何言ってるの? 幽香」
「八雲紫……貴方のお説教はこの方を地獄に落としてからですよ?」
八雲紫の冗談によりその冗談に引っかかる赤髪のツインテールの死神は小町と呼ばれる。
しかし、それと同時に考えていた邪念が親友の一人風見幽香によりバレていたらしく、しかもそれが閻魔。四季映姫・ヤマザナドゥが自分で呼んでおいて好かないというのが読まれていたのだ。だが虚鵜夢 無影と呼ばれる男はある言葉を見逃さなかった。 ____ 「この方を『地獄』に落としてからですよ?」
……はぁ!? フザケルんじゃねーぞォ? 何かしらの罰があるとは覚悟してたがまさか地獄だとぉ? だったら苦痛の連続の筈だ!
打ち破る。この拘束も、結界も。全部。
男は1回、自爆のように爆発しスキマの拘束と蝶の鎖を消し去る。更に体から黒い何かを出す。それと時を同じくし俺の近くにいた四季映姫、小町、幽香は後ろに下がるが鬼3匹はその何かに捕まっていた。その何かは大きな手の形から大きな口のようなものになり鬼達を食べる。
砂煙は消える。と、同時にお互い敵同士の姿が見える。彼のことをあんまり知らない幽々子と呼ばれる女性と小町はその姿に驚いていた。何故なら先程までとは見た目が違いすぎるからである。赤い目で全体が謎に包まれた黒き化け物。唯一の面影は赤い眼と大きな獣耳だけである。それ以外は全て闇に包まれており二足歩行から四足歩行になっていた。
「紫! あの姿は!?」
「あれが彼の戦闘する時や避難する時に使うフォルムの一つ。彼の能力は『闇と影を操る程度の能力』。もう一つは『姿を変える程度の能力』。この二つの能力を応用したなれの姿があれよ」
虚鵜夢の姿は、狼の姿をした神話の巨大な怪物……フェンリルの姿になる。
勿論、体外に影を纏った変げの術の類の為偽物であろうものだが、その威圧さは本物に等しい。フェンリルといえど体毛ではなく影が蠢いているのが現実である。
「なんて、おぞましい力なの!?」
「しかもさっき彼が鬼を喰った技。あの技の名前は確か……」
「
「そう、あの技はゴットイーター。対象を喰らうことで全パラメータを1日間上げさらに回復する。また喰った分だけ強くなる」
「じゃあな!」
「なんですって!? スキマ空間・光の結界がこうも容易く!」
無影の一つの黒き弾。一つだけで結界が滅んでいく。その威力は凄まじいのがいかがえる。紫は仮にも幻想郷の管理者。それほどの実力があるはずだ。その上力のある友人と閻魔達も呼びその上、無影の弱点を重ねたのにこうも容易く何も無かったことにされたからだ。更に無影はスキマの外に出たのだ。幻想郷はどうなるのか?
紫は心配になりすぐさまスキマから出る。他の者達も自分の住処等が荒らされていないか確認するためにそれぞれの住処や仕事場所に戻る。
が、それと同時にとある館にてある異変の準備も同時にされていた。